佑太の部屋のゴミ箱には、何故だか一定のペースでゴミが増えていく。
まるで何か決まった規則でもあるかのように、365日そのペースが狂う事はなかった。
一体どういう事だろう?
10年09月27日 20:05
【ウミガメのスープ】
[藤井]
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佑太は3年前、事故で他界してしまった。
生前から綺麗に整頓されていた彼の部屋には今でも私物がそのままの状態で置かれている。
朝にはカーテンを開けて太陽の光をいっぱいに浴びる部屋―だがそこに佑太は居ない。
佑太の部屋だけ時間が止まってしまうのは悲しくて、姉の美佳はある事を思いついた。
佑太が一日たりとも欠かさずめくっていた日めくりカレンダーを、毎朝自分がめくるのだ。
破った紙はそのまま祐太の部屋のゴミ箱に捨てる。そう、彼がいつもそうしていたように…。
毎日1枚ずつめくられていくカレンダー
そしてゴミ箱には毎日1枚分のゴミが増えていく
きっとこれからも、ずっと。
総合点:9票 チャーム:1票 納得感:1票 トリック:1票 伏線・洗練さ:1票 物語:5票
チャーム部門からす山【
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「よほど几帳面な人間とかでしょうか、しかしいくら几帳面でもそこまで一定のペースというのは一体?それもほかのものではなく、ゴミが一定というのは?「365日」と強調しているのもチャームを高めています。」
2017年10月18日19時
納得感部門からす山【
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「素晴らしい納得感。別解がまるで思いつきません。これ以外に、365日、一定のペースでゴミがたまる状況があるでしょうか?」
2017年10月18日19時
トリック部門からす山【
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「裕太の状態に関してベールに覆っているトリックがありますが、そこからもさらに水平思考が必要です。」
2017年10月18日19時
伏線・洗練さ部門からす山【
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「多くの点で完成された、非常に完成度の高い水平思考問題です。物語面以外でももっと大いに評価されるべきでは、と思います。」
2017年10月18日19時
物語部門からす山【
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「裕太の部屋の息づかいが感じられるようです。決して無駄なことなどではありません。言葉では言い表せない、大切な意味がそこにあるのです。」
2017年10月18日19時
物語部門SoMR【
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「物語部門における圧倒的レジェンド。改めて読んでみると想像以上に複雑で繊細な内容である。冷静になって考えれば「奇行」に一歩足を踏み入れるちょっと怖いような気もするお話。それにも関わらず強烈な納得感を味わえるのは元祖ウミガメのエッセンスを感じさせられる。個人的な話をすれば、自分はこれをNAVERまとめで初めて見た衝撃でそのままラテシンに登録、半年経った今でも追い続けているのは未だにやっぱりこの問題。藤井さんに感謝。」
2016年12月02日03時
物語部門からてちょっぷ【
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「別解が見つかりにくい、かつ、ゴミの規則に含まれる物語に脱帽です。」
2015年11月16日19時
物語部門bears【
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「「365日狂うことはない」この言葉に隠された深い意味に感動です。」
2015年06月29日21時
物語部門えねこー☆【
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「しっかりしたクルーと、この題材を最大限に活かせる物語。言うことない、教科書にしたい問題です」
2015年05月29日19時