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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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史上最高の投手(問題ページ

る一人の投手がいた。彼は人々から 史上最高の投手 と言われ。
そしてそれに恥じぬ野球の実力と才能を発揮していた。
彼が登板するとファンの人間からは大歓声を受けるが他の者からはブーイングが起こる。
この前は一人の人間にも打たれずに試合終了まで投げ切りブーイングされ
またその前は打者一人に投げ終わった時点でブーイングされ投手を替えろコールが起こった。
それだけならいいが首脳陣はソレを真に受け投手を交代させたこともあり、投手は悩んでいた。


状況に耐えきれなくなった彼がその若さで引退 を宣言すると
彼の才能を知るファンは残念がり、それ以外の者は喜んだ。
だが残念がったファンを含め彼を引き留めようとした者は誰もいなかった という。


なぜファンは史上最高の才能と実力の持ち主をみすみす辞めさせてしまう事に抗わなかったのだろう?
13年04月25日 18:24
【ウミガメのスープ】 [ゴルム]



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こはとある未来の国。
未来になっても野球は盛んだ。

ただ現在と違って、プレーヤーに純粋な人間はほとんど居ず
宇宙人とか、アンドロイドの様な改造人間、DNA操作した強化人間、獣人などの
トンデモ選手が主力の一大エンターテイメントとしてプロ野球は成り立っていた。


そんなプロの世界にも「出場しているメンバーの中には常時純粋な人間が一名以上居ないといけない」
と言うルールがあった。
純人間の人権保護団体の圧力や、ファンの純人間でどこまでやれるか見たいという声などに応えるため
50年前にそのルールが作られ適応されてから、存外好評でここまで続いている。


さて、件の投手は純人間の中では人類史上最高の投手であった。
MAX170㎞/h台の速球に多彩でキレのある変化球、精密なコントロール
球の出どころが見えにくく、何を投げる時でも同じように見えるフォームと
現代の打者が対戦したらとてもじゃないが打てなかったであろう。

しかしこの国のリーグの中では一番のヘボピーだったのだ。
純人間ロマン主義者の一部の者からは人気があったが
チームの純粋なファンからは「投手と言う重要なポジションに純人間を使うなんてとんでもない」
「監督の贔屓がひどすぎる」「勝てる試合を何個落としているのだ」「人類ファン向けの客寄せパンダ」
などの厳しい声が噴出していた。

一度投手を完投させた時などは、相手チームの人間にだけはアウトをとれたが
それ以外には打たれまくって、一回終わるのに打者27人ペースで投げていた。
(普通そんなペースで完投できないだろうが彼はスタミナも人類史上最高だったのだ)

そのふざけた試合がキッカケで更に非難は湧き上がる事となった。
人間相手の時はブーイングも無かったが相手が超人達になると容赦ない替えろコールを
チームのファンから浴びた。




覚悟して入った世界だったが、投手は挫折してしまった。
ファンもやはり無理だったかとあきらめ、無理に彼を引き留めなかったのだ。


総合点:2票  トリック:2票  


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トリック部門az
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「ぶっ飛んだ解説ながら、よく問題文を読み返せば、悔しさすら感じるほどに堂々と伏線が張られています。」
2016年09月18日10時
トリック部門春雨
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「「なるほど!」そして「やられた!」」
2015年09月09日00時

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