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その、池のある公園に親子三人連れが訪れたのは、どんよりとした曇りの日だった。
三人は池のボートに乗ることにして、乗り場で暇そうにしていた係の老人に声をかけた。
料金を受け取った老人は、救命胴着や漕ぎ方などの説明をした後、三人を古いボートへ案内した。
「お父さんが漕ぎますね? じゃあ前に座ってください」
一人目、老人にそう言われた男がボートに乗り込んだ。
「お姉ちゃんはそこね」
二人目、小学生とおぼしき女の子が指された席へ座る。
「お母さんはこの席へどうぞ」
三人目、老人にそう指示された女は突然不安に襲われた。
指された座席は船体同様多少古びてはいるが、別段汚いわけでも釘が出ているわけでもない。
「お母さん? 気分でも悪いですか?」
女は怪訝な顔の老人に向かって首を振る。
灰色の空が映る池には何羽かの水鳥が浮かび、生ぬるい風がさざ波を立てていた。
そして母親はついぞそのボートに乗る事は無かったのだ。
さて、問題だ。
ボートに乗ろうとした女は、何故、何に不安を感じたのだろうか。
三人は池のボートに乗ることにして、乗り場で暇そうにしていた係の老人に声をかけた。
料金を受け取った老人は、救命胴着や漕ぎ方などの説明をした後、三人を古いボートへ案内した。
「お父さんが漕ぎますね? じゃあ前に座ってください」
一人目、老人にそう言われた男がボートに乗り込んだ。
「お姉ちゃんはそこね」
二人目、小学生とおぼしき女の子が指された席へ座る。
「お母さんはこの席へどうぞ」
三人目、老人にそう指示された女は突然不安に襲われた。
指された座席は船体同様多少古びてはいるが、別段汚いわけでも釘が出ているわけでもない。
「お母さん? 気分でも悪いですか?」
女は怪訝な顔の老人に向かって首を振る。
灰色の空が映る池には何羽かの水鳥が浮かび、生ぬるい風がさざ波を立てていた。
そして母親はついぞそのボートに乗る事は無かったのだ。
さて、問題だ。
ボートに乗ろうとした女は、何故、何に不安を感じたのだろうか。
17年01月14日 23:25
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [苔色]
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