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キーンコーンカーンコーン
「では『ロンリ学』第二回の講義を始めます。
改めまして、講師の根室理世(みちよ)です。
今日もよろしくね、久松君。……あら、隣の子は?」
「あ、ども。佐藤っス。
久松の話聞いてたら面白そうだったんで来てみたんス」
「すみません先生。こいつこの講義とってないのに」
「まあ、いいわよ。
こんなに広い教室で久松君とマンツーマンっていうのも気詰まりだったし」
「先生、僕ショックです」
「さて今日は、心の哲学を題材にしましょう。
心とは何か、ということについて研究する分野ですが、
素人でもとっつきやすいわりに考え始めると難解なので、
ロンリ学の力を養うにはうってつけなんです。
ところで久松君、いきなりだけど、心を持つロボットって、作れると思う?」
「心を持つロボット? えーっと……」
「簡単に言うと、最高の技術を駆使して作ったロボットは、悲しむことできるかどうか」
「難しいですね……。
でも最先端のロボットは動きも喋りも人間にすごく近付いてきているし、
そのうち涙を流すシステムも出てくるだろうし、
悲しむロボットもいつか実現できそうな気もしますけど」
「ん? 久松、ちょっとおかしくね?」
「あら佐藤君、何か意見がありそうね」
「あ、はい。
久松は今、涙を流せるようになるだろうから、悲しむこともできるようになるだろうって言いましたよね。
でも、『こういう場合に涙を流せ』っていうプログラムにしたがって涙を流すことと、
そのロボット自身が悲しむこととは全然違うんじゃないスかね?」
「あ、そうか」
「佐藤君すごい。その通りよ。
最高の技術を結集して人間そっくりのロボットを作ったとするわね。
それは人間と区別が付かないほど人間らしく振舞うようになっている。
でもね、出来上がったロボットの振る舞いをどんなに注意深く観察しても、
そのロボットが本当に悲しんでいるのかどうかなんて、わからないのよ。
仮にロボットが『ワタシハイマカナシンデイマス』って申告したとしてもね。
だってほら、人間ですら、悲しくないときに涙を流せるんだもの」
「なるほど……」
「じゃあ先生、こういうことスか?」
(A)
ロボットをどんなに人間そっくりに作っても、それが心を持つかどうかは絶対にわからない。
「一般的には、その通りよ」
「一般的には?」
「ではひとつ問題を出します。解いてみてください。
主人公は茂木君としましょう」
【問題】
ロボットと心の問題に関して(A)という考え方を持っている茂木君だったが、
RU284というロボットには人間とは明らかに異なるある身体的特徴があることを知り、
RU284は心を持っていると確信するにいたった。
どういうことだろう?
「わかるかしら?」
「降参です」
「早いわよ。佐藤君は?」
「……ちょっと時間もらってもいいっスか?」
佐藤が考えている間に、【問題】に回答せよ。
「では『ロンリ学』第二回の講義を始めます。
改めまして、講師の根室理世(みちよ)です。
今日もよろしくね、久松君。……あら、隣の子は?」
「あ、ども。佐藤っス。
久松の話聞いてたら面白そうだったんで来てみたんス」
「すみません先生。こいつこの講義とってないのに」
「まあ、いいわよ。
こんなに広い教室で久松君とマンツーマンっていうのも気詰まりだったし」
「先生、僕ショックです」
「さて今日は、心の哲学を題材にしましょう。
心とは何か、ということについて研究する分野ですが、
素人でもとっつきやすいわりに考え始めると難解なので、
ロンリ学の力を養うにはうってつけなんです。
ところで久松君、いきなりだけど、心を持つロボットって、作れると思う?」
「心を持つロボット? えーっと……」
「簡単に言うと、最高の技術を駆使して作ったロボットは、悲しむことできるかどうか」
「難しいですね……。
でも最先端のロボットは動きも喋りも人間にすごく近付いてきているし、
そのうち涙を流すシステムも出てくるだろうし、
悲しむロボットもいつか実現できそうな気もしますけど」
「ん? 久松、ちょっとおかしくね?」
「あら佐藤君、何か意見がありそうね」
「あ、はい。
久松は今、涙を流せるようになるだろうから、悲しむこともできるようになるだろうって言いましたよね。
でも、『こういう場合に涙を流せ』っていうプログラムにしたがって涙を流すことと、
そのロボット自身が悲しむこととは全然違うんじゃないスかね?」
「あ、そうか」
「佐藤君すごい。その通りよ。
最高の技術を結集して人間そっくりのロボットを作ったとするわね。
それは人間と区別が付かないほど人間らしく振舞うようになっている。
でもね、出来上がったロボットの振る舞いをどんなに注意深く観察しても、
そのロボットが本当に悲しんでいるのかどうかなんて、わからないのよ。
仮にロボットが『ワタシハイマカナシンデイマス』って申告したとしてもね。
だってほら、人間ですら、悲しくないときに涙を流せるんだもの」
「なるほど……」
「じゃあ先生、こういうことスか?」
(A)
ロボットをどんなに人間そっくりに作っても、それが心を持つかどうかは絶対にわからない。
「一般的には、その通りよ」
「一般的には?」
「ではひとつ問題を出します。解いてみてください。
主人公は茂木君としましょう」
【問題】
ロボットと心の問題に関して(A)という考え方を持っている茂木君だったが、
RU284というロボットには人間とは明らかに異なるある身体的特徴があることを知り、
RU284は心を持っていると確信するにいたった。
どういうことだろう?
「わかるかしら?」
「降参です」
「早いわよ。佐藤君は?」
「……ちょっと時間もらってもいいっスか?」
佐藤が考えている間に、【問題】に回答せよ。
16年11月18日 21:21
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [牛削り]
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [牛削り]
総合点:5票 チャーム:1票 伏線・洗練さ:1票 物語:1票 斬新さ:2票
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物語部門TTR
【投票一覧】
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「物語を書かせたらラテシンでは右に出る人はいないと思われる牛削り師匠の問題。絶対深追いしちゃダメ。わかってても深く考えさせてしまうその解説に震えましょう((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
2017年06月26日10時
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