慎重に歩く空腹の男は猫舌なのにも関わらず、
自分が食べようとしていた料理を必要以上に温めた。
一体なぜ?
16年09月10日 11:02
【ウミガメのスープ】【批評OK】
[のりっこ。]
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空き巣中に空腹になり、台所で食料を物色して
ダイヤルを回すタイプのオーブンレンジで加熱していた男。
もうすぐでチン!と鳴りそうな時、
玄関で物音がした。
どうやら家の住人が帰宅したらしい。
隙をみて早急に家を出る必要性に迫られた男は咄嗟に、
その時点で台所から大きな音がしてしまわない様に
オーブンレンジのダイヤルを再度回したのであった。
総合点:1票 納得感:1票
納得感部門牛削り【
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「食べ物を温めるという行為に付随する、あるありふれた出来事。問題文では「温める」という部分のみがクローズアップされ、付随する出来事の方は覆い隠されている。その現象が盲点から引っ張り出されたとき、参加者は二重の意味で納得させられる。つまり、「なるほど、男はそういう立場に置かれていたのか!」、そして、「なるほど、そういう立場に置かれたときにそんな方法があったのか!」である。前者がメタな納得感。これはすべての問題が提供すべき種類の納得感だろう。対して後者、つまり問題内世界における納得感を提供できる問題は多くない。これは問題文を好き勝手にいじくれる作者の、異次元からの全能の手が届かない範囲なのである。」
2017年09月19日22時