年頃の娘が父親に外泊の許可をもらおうと、必死に頼み込んでいた。
はじめは渋っていた父親だったが、ついに娘の外泊を許すことにした。
しかし当日、娘は家から一歩も外に出ることはなかった。
なぜ?
瞬殺かもしれないです。
なので、嘘は一回。
よろしくお願いします( *´ ∀ ` )
11年03月08日 20:48
【ウミガメのスープ】
[みったん]
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その部屋の物は全てが白かった。
壁も床も天井も、ベッドのシーツでさえも真っ白。
ベッドには細い管で繋がれた、色白の少女が横たわり、その横には白衣に身を包んだ中年の男。
彼は彼女の主治医であり、この病院の院長であり、また少女の父親であった。
『お家に帰りたい』
『駄目だ』
少女の体調は思わしくなかった。
父親として、何より医者として許すわけにはいかなかった。
『明日、私の誕生日だよ?』
『ああ。明日はパパもお休みだからママと三人でお祝いしよう。』
『お家でお祝いして。』
『駄目だ。』
先程から同じ会話を何回も繰り返している。
それも毎日、いや、何ヶ月も。
『お家帰れないなら、次の手術受けないから。』
こんな事を言い出すのは初めてではなかった。しかし、今回は父親がどんなに説き伏せても、頑なに聞き入れようとしない。
『わかった・・・一日だけだぞ。』
ついに折れたのは父親の方だった。
翌日、少女は外泊許可を得て家へ向かう。
その日、少女は一日中家で過ごした。
母親の手料理も、父親からのプレゼントも、三人で作ったバースデーケーキも全てが少女にとって素晴らしかった。
『パパ、ママ。』
食後の団欒の一時、少女が不意に口を開いた。
『私ね、もっと生きたい。もっと楽しいこといっぱい経験して、仕事もして、恋とかもして、結婚して・・・いつかこんな家庭作りたいな。』
少女は照れ臭そうに笑った。
両親は目に涙目を浮かべている。
『さて、今日ははしゃぎ過ぎて疲れちゃった。もう寝るね!お休みなさい!』
楽しい一日を終え、彼女は自分の部屋に向かう。
扉を開けると、ピンクの壁紙に花柄のカーテン。水玉模様のベッドカバーに赤い目をしたうさぎのぬいぐるみ。
そこは病室とは似ても似つかない、色とりどりの世界。
少女は大好きな色たちに囲まれて、静かに眠りについた。
お粗末さまでした<(_ _)>
自分の家に帰るのに外泊って何か変な感じ(´・ω・`)
っていうお話でした。
ちなみに解説は上記とは別に、心配性過ぎて貧血ごときで娘を入院させてしまう父親のパターンも考えましたが、書けませんでしたヘ(゚∀゚ヘ)
いつか、ギャグとグロも書いてみたいφ(・ε・。) ~♪
そしてきのこさんスナイプを目の当たりにしてビックリするみったんでした。。
みったん
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