ある店の目玉商品は訪れる客によく真贋を問われる。
だが問いかけた客は満足した気持ちで帰り、後から仲間に宣伝するので、客足・売上げは伸び黒字続きになった。
しかし、店主は帰っていく客を見ては頭を抱えて悩み始める。
16年05月01日 21:31
【ウミガメのスープ】
[特大三元]
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店主:いやあ、困ったなあ。ちょっとお客さん、聞いて下さいよ。
このレストランを始めて数か月。最近お客が急に増えたはいいけれど、みんなみんな『これは本当にウミガメのスープですか?』って訊いてくるんだよ。確かにウミガメのスープが珍しいのは分かるけど、ちょっとくらい信じてくれたっていいじゃないか。
しかもみんな一口だけ食べて残していくしよー。このスープ、そんなにまずいのかね?毎日改良を重ねているつもりなんだけどねー。
解説:ウミガメのスープが一押しメニューであるこのレストラン。
初めはその珍しさゆえ、注文する客はほとんどいなかったが、あるときネットで紹介されたことをきっかけにこの店はラテシンユーザーなどのパズルマニアにとって非常に有名になっていた。
そして皆、スープを一口すすった後『これは本当にウミガメのスープですか?』と尋ね、スープを残して会計を済ませるのだ。
そんな事情を知らない店主。今日もまた、隠し味を何にするか鍋の前で頭を悩ませている。
店主:ワインでも入れてみるかな…いや、それとも…いっそのことウミガメじゃなくてもっと変わった肉を…
美味しすぎて誰も残せないようなスープを彼が作る日が、一日でも早く来ますように…
スープパートナーをかもめの水平さんにしていただきました。ありがとうございました。一周年おめでとうございます。
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「なるほど、面白い視点。 目玉商品は本物で、だからこそこういうことになるわけか、と納得がいきます」
2016年05月08日16時