カメオは徒競走が苦手で、運動会ではいつも最下位だった。
小学生の頃は一番最後でも問題なかったのだが、高校生になると先生からは「一番最後はいけない」と注意された。
しかし障害物競走でトップだった時は「一番最初はいけない」と注意された。
一体どういうことだろう?
※やや要知識
15年10月12日 09:45
【ウミガメのスープ】【批評OK】
[フィーカス]
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先生が注意していたのは、作文の作法についてだった。
カメオの学校では、学校の行事について作文を書く機会があったのだが、カメオは運動会の出来事をこのように書いていた。
カメオが徒競走で最下位だった時
「僕が一番最後にゴールすることになり、とても悔しかったです。」
カメオが障害物競争でトップを取った時
「壁を越えるのが早かったので、一番最初にゴールできました。」
先生はこの文章を見て、「一番最後」「一番最初」というのは重複表現であると注意した。
最後=一番終わり
最初=一番初め
という意味なので、「一番最後」は「一番一番終わり」ということになってしまい、意味が重なってしまう。
小学生の頃はそこまで厳しく注意されることは無かったのだが、高校生になり、カメオは物書きを目指していたので、その辺の文法や作法を厳しくチェックされたのである。
※関係ないけど重複表現の例
馬から落馬する(落馬=馬から落ちること)
ダントツの1位(ダントツ=「断然トップ」の略)
射程距離(「程」は距離を意味する言葉。「射程範囲」などが正しい表現)
日本に来日(来日=日本に来ること)
酒の肴(肴=酒のつまみのこと)
クリスマスイヴの夜(イヴ=前夜)
ただし現在では慣例として許容されている場合や強調として用いることもあるため、必ずしも間違いとは言い切れない(例えば「一番最初」は「最初」という単語をさらに強調した形)。
しかしながら、物書きの立場としてはこういった重複表現は避けるべきだろう。
総合点:2票 トリック:1票 言葉遊び:1票
トリック部門春雨【
投票一覧】
「焦点のずらしが素晴らしい」
2015年10月12日18時
言葉遊び部門手弁当【
投票一覧】
「出題時期現在で、正解できなくて一番悔しかった問題です。」
2015年10月12日10時