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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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秋、冬、春、夏。(問題ページ

年の冬、夏を望んだ彼女を、俺は秋が嫌いなので受け入れた。
それなのに、春が待ち遠しかった。



状況を保管して下さい。
15年05月21日 21:00
【ウミガメのスープ】 [えねこー☆]



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要約解説☆
秋…人名。恋敵
冬、夏、春……季節

去年の冬、現地は夏である外国へ留学することを望んだ彼女。本来彼女が好きな俺はそれを悲しむべきだが、そのとき彼女が、秋と仲良くしていて悔しかったので、それを引き離す意味でも受け入れた。
でも、早く会いたいので彼女が帰ってくる春を待ち遠しくしていた。






☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



新品の革靴。ちょっと堅くて重い学ラン。
憧れの高校に合格した俺は、期待に胸を膨らませていました。

かなり緊張に弱い俺は自己紹介で変なこと言ったらしくて、それ以来いじられキャラ兼おふざけキャラみたいな感じでクラスではそれなりに楽しんでいました。

部活は吹奏楽部に入部。まあ予定通りでした


初めての彼女との会話は今でも覚えてます。ぐだぐたでしたけど…
「君のこと見たことあるんだけど…」
「え?」

彼女は同じクラスで同じ部活の子。
中三の時に、通ってる塾が校舎は違ったけど同じで、夏休みの合宿の時に同じクラスだった記憶があったんです。

ポニーテールがよく似合う華奢でかわいい女の子。合宿のときは俺の二つぐらい前の席で、なんか、かわいいなーっとは思っていました。まさか同じ高校になるとは!
まあ彼女は俺のこと覚えてなかったんですけどねw


たまたま部活もクラスも同じで、たまには喋るようになりました。
普段はおとなしい優等生なのに、たまにふざけてみたり、音楽について熱く語ったり、とにかく魅力のある人でした。
彼女のことをもっと知りたい。
彼女ともっと仲良くなりたい

そう思ううちに彼女に惹かれていきました。



人生三度目の恋をした夏でした。



でも、恋愛というのは、うまくはいかないものです。

彼女にも好きな人が居ました。隣のクラスのイケメンで面白い人(仮名、秋人君)で、よくうちのクラスに来ては遊んでいました。

その彼があのとき彼女のことが好きだったのかどうかは今でも知りませんが、少なくとも彼女のことが気に入ってはいるらしく、よく話していました。


彼が彼女にもたらす笑顔は、燦然とした、純粋で最高の笑顔でした。

その笑顔を見て嬉しい自分も居ましたが、何よりも悔しかったです。

本当に悔しかったです。


俺にできるのは、いつまで経っても彼女と雑談することだけ。


彼女のあんな笑顔を、俺がさせてやれたことなんてありませんでした。

彼女に釣り合わない自分が情けない

情けなくて、でも彼と彼女に割ってはいることも出来なくて、でももし彼と彼女が付き合ったら俺発狂するし…



その頃にはもう俺は彼女に夢中で、部活の合奏中も彼女に気をとられて楽器に集中できなくなる程でした。

深夜テンションで彼女とうまくいく妄想が止まらなくて勝手にテンションがあがり、そのあとなにやってるんだろうと落ち込む日ばかりでした。



でも彼女が彼のことが好きだと知っていて

それは完全に、俺の、独りよがりな片想いと分かりきった実らない恋でした。




俺は過去二回恋をして、二回ともフラれてます。
「友達の方がいい」っていわれて

だから、今回も俺は友達以上になることを望んではいけないのかと思いました。


だから10月頃から彼女のことを諦めようとしました。

彼女とラインとかするのもやめ、会話も少し減りました。
彼は相変わらず彼女を笑わせているのに


あああもう
この解説かいてる今でも悔しいです。





11月に、あるニュースが俺を固まらせました。

暫く、夏がオーストラリアに短期留学すると知ったのです。(ちなみに、私がこの前オーストラリアに行ったのとは全く関係しません)

諦めたくて諦められなくて、でも少し諦めに傾いてる微妙な気持ちだった俺は、それでも、すごく、ショックを受けました。

でも、彼と笑ってる彼女をみて、痛い思いをしなくていい、気持ちを落ち着かせられると考えて、受け入れる自分もいました

彼女が旅立ったのは、ちょうどラテシンがエラーでアクセスできなくなった頃でした。



12月。
彼女がいなくなった教室で授業を受け、彼女のいない部室で楽器を吹く。
なんだか、嫌?というか、すごく、彼女に戻ってきてほしかったんです。
なんだか、諦め切れないって、分かったんです



1月。冬休みが明けました。
ラテシンは戻ってきましたが、彼女はまだ戻ってきません。

彼女がいないのに、彼女に対する気持ちがまた大きくなりました。本当にわからんけどやっぱり好きでした



2月。
もう彼女のいないところで気持ちを募らせるのになれてきた頃です。不思議と、一度諦めた相手なのにもう冷めることはありませんでした




そして下旬。
学年末のテスト期間に、彼女は帰ってきました。


頼まれてもいないのにノートのコピーを渡して、
それからたくさん喋りました。
喋りたかった分を、本当にたくさん喋りました。
まあまた彼も来るのですが、もう知りません。俺は、夏が好きなんですから。





迎えたのは、3月17日。卒業式の日
吹奏楽部は、式で演奏するので集められてました。

あの日は今日告白しようと心に決めてました。部活同じだからまだ先でもいいと は思ったのですが、でももう限界でした

過去にフラれたこと思い出して、すっごく怖かったです。もう喋れなくなるのか。部活で気まずくなるんじゃないか。
でももうそれは吹っ切るしか無かったです。


部活が解散したあと、ちょっと来て、と彼女を楽器室につれていきました。
ごめんね、あんな場所でw

でもなんか呼び出しされる時点で実際勘づいてるみたいで、真面目な顔で立っててくれて
「あのさ」
「はい」
「………」
「ん?」
「この一年間、ずっと好きだったんだ。」
「……うん」
「…だから……」
「……」
「俺でよければ、付き合ってくれませんか?」
「………いいよ。」




「いいよ」って。


「いいよ」って!「いいよ」って!!!!

嬉しすぎた。もう、もう、嬉しすぎて。
嬉しすぎて!!!


かなり恥ずかしいですが、これが私と夏との始まりでした。読んでくれた方は有り難うございます




ずっと大切にしたいと思います。

夏、大好きだよ。
総合点:2票  物語:2票  


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物語部門ノーネーム
投票一覧
「事実は小説より奇なりなキュン死に間違いなしの問題です。」
2015年05月21日21時
物語部門HAL2000
投票一覧
「実話スープとのことです。解説の最後の2文でティッシュ何枚あっても足りなくなることでしょう。」
2015年05月21日21時

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