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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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日替わりのスープ(問題ページ

る男が海の見えるレストランで「日替わりスープ」を注文しました。
これはこのレストランの看板メニューの一つで、日ごとに変わったスープが提供されておりました。
しかしウェイターがそのスープを男のもとに届けようとした時、男がウェイターに尋ねました。
「もし。それはもしや、ウミガメのスープですか?」
すると少し驚いてウェイターは答えました。
「はい……いかにも、これはウミガメのスープでございます」

男はその後スープを飲み、勘定を済ませた後に崖から飛び降りて自殺してしまいました。

一体なぜでしょうか?

15年05月20日 00:35
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [ノックスR]



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には美しい恋人が居た。
数年に渡って交際していたのだが、突如男は海外へ行かなくてはならなくなった。
そして、男は恋人と手紙で連絡を頻繁にかわすことを約束し、海外へと渡った。
海外へ渡ってから、男は恋人へ頻繁に手紙を書いた。
手紙は返ってくるものの、海外とあって、返事が届くまでにかなりの時間がかかった。
それでも男は手紙を交わせるだけ満足であった。

ある時男は露店にて、とある一つの銀の指輪を見つけた。
特に金や高価な宝石類が散りばめられているわけではなかったが、丁寧な細工が施されているように見え、さらにどこか独特の雰囲気を醸しだしており、一目惚れしてしまった。
その懐中時計の蓋の表面は亀とお皿、そして月と海が彫られていた。
男がその店の主人に尋ねると、どうもこれは元々職人だったその主人が手作りした、世界に一つだけのものらしい。作品名は『ウミガメのスープ』。
どうもこの国にある童話をモチーフに作ったらしい。

そう言われれば辺りにはデザインの違う指輪がおかれている。
男は感心して、少々値ははったものの、その指輪を購入した。

しばらくつけて暮らしていたが、ある時恋人から『あなたがいなくて寂しい』という内容の手紙が。
男はしばらく考えて、あることを思いつき、返事を書いた。
『君にこの指輪を贈ろう。これは『ウミガメのスープ』という名の指輪だ。これを私だと思って大切に持っていて欲しい。きっと私はその指輪のもとに帰って来るよ』

だが。それから数年経っても、男は帰ることは出来なかった。
男は恋人への気持ちは変わることは無かったのだが、心無しか、次第に恋人の返事がどんどんと淡白なものになっている気がする。


そして、ついにある時。返事は来なくなった。

それでも男は恋人に手紙を出し続けた。

そしてある時、ついに男は帰国することになった。男は恋人の返事の最後の方に海の見えるレストランのことが書かれてあったのを思い出し、手紙に『もし、私を思っていてくれるのなら、〜〜日の▽▽の時間にその海の見えるレストランへ来てください』と書いて送った。

そして、男は帰国し恋人がいっていた海の見えるレストランに趣き恋人を待った。しかし、いくら待っても恋人は来ない。一向に、一向に。
それでも信じて待っていた男だったが、お腹がすいてしまい、恋人が来る前に軽く何か食べて待とうと考え、適当に『日替わりのスープ』だけ頼んだ。

そしてそのスープを持ってきたウェイターを見て、驚愕した。
なんと、あの贈ったはずの指輪をそのウェイターがしていたのだ。
スープを持ってきたウェイターに、男は指輪を指差して尋ねた。
「もし。それはウミガメのスープですか?」
すると少し驚いた様子でウェイターは答えた。
「はい……いかにも、これはウミガメのスープでございます」


ウェイターは最近、付き合った恋人からこれは『ウミガメのスープ』という指輪だと言って、貰ったのだと答えた。
「随分と素晴らしい指輪だとは思いましたが。これ、有名なものだったのですか?」
「いや……」
男はそれ以上答えることが出来なかった。

本日のスープ。ウミドリのスープを震える手で飲み、飲み終わったら勘定を済ませた。他に何かを食べることも無く、恋人を待つこと無く。


そして、そのまま男は崖から身を投げた。
崖の上に残された遺書には、ただこう書かれてあったそうだ。
『慕へども あだなるおもひと しりぬれば さる心地と いざ溺らむぞ』
総合点:1票  トリック:1票  


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トリック部門tsuna
投票一覧
「ウミガメのスープの使い方が上手いと思いました」
2015年05月20日01時

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