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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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「そちらの天候はいかが?」(問題ページ

は友人と手紙のやり取りをしていた。

頻繁に、ではない。一年にほんの数往復程度だ。

あるとき、彼はいつものように友人から届いた手紙を開いた。
そこにはいつものように一行だけ書かれていた。

それを見た彼は驚いた。
ほかの人には何の変哲もない近況報告に見えるだろう。
しかし彼には友人がもう永くないことを確信した。

状況を補完してください。
14年02月17日 12:00
【ウミガメのスープ】 [ジェミ]



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は友人としりとりをしていた。
二人とも負けず嫌いだったため、勝負はなかなかつかなかった。

そんな友人が急に遠くへ引っ越しすることになった。
そこで、まだメールが普及していなかったため男は手紙を通してしりとりを続けることを提案した。

そして、それは実行された。
初めて手紙が届いたとき、彼はなんだか嬉しかった。

これをすぐ返して早々に決着をつけてしまうのはもったいない。
そう考えた男はあえて数ヶ月かけて返事をした。

友人も同じことを考えたのか、次に返事が来たのはそれから数ヵ月後のことだった。
それから、年に数往復程度のしりとりが続く。

そしてそれは徐々にしりとりを兼ねた近況報告になっていった。

手紙しりとりは終わる気配を見せなかった。
数十年続いた頃、もう二人はおじいさんになっていた。
しかし相変わらずしりとりは続く。
それはしりとりというより、もはや生活環境の異なる二人の生い立ちを教え合う、そんな文通になっていた。

ある日、手紙を見た彼は驚いた。

『外出したかったが生憎雨だ。残念。』

書かれたのはそれだけ。
しかし、しりとりが終わってしまった。
男は彼がもうすぐ返せなくなる、つまり彼がもうすぐこの世を去ってしまうのだと確信した。
男は急いで手紙に書かれた住所へ飛んでいった。

※参考にしたお話があります。「師匠シリーズ 将棋」でググってみてください。ほんのりオカルトな切ないお話です。是非一読してみてください。
総合点:1票  物語:1票  


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物語部門春雨
投票一覧
「他人にとって何の変哲もない文が、2人にとって重大な意味を持つ。2人だけの物語が有ります。」
2015年08月23日19時

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