田中とジャージとトラック野郎（問題ページ）

3年間の就職浪人時代を経て、田中は地元の小さな運送会社に就職が決まった。

今日から俺はトラック野郎だ。

田中は会社から支給された制服である新品のジャージに袖を通し、就職が決まったことを改めて実感した。

それから3年。

今日も制服のジャージに袖を通し、取引先の所に向かう。

しかし最近ハマりだしたラテシンとかいうサイトを見て夜更かしをしていた田中は
コクリコクリと船を漕ぎ出した。トラックを運転してるのに。

そしてフラついた頭がハンドルにぶつかり、クラクションがけたたましく鳴り響いた。
その音でびっくりして覚醒した田中。目の前を見ると大きな壁が迫ってきていた。
避けようとしたもののハンドルが間に合わずトラックは壁に追突してしまった。

その時の反動でノーシートベルトの田中は座席から飛び出し、トラックのフロントガラスに頭をしこたまぶつけた。
幸いトラックのスピードは大したことなかったので、ぶつけた頭の怪我は大したことはなかったが、
トラックの破損はひどく、使い物にならなくなってしまった。

そのため田中は運送会社のドライバー兼社長に解雇を言い渡され、
制服のジャージも返さなくてはいけなくなったのだった。