【勝手にコラボ祭】どうしてもほしい（問題ページ）

そ
のペットショップの品揃えは、世界一ィィィ！

愛玩用はもちろん、家畜や猛獣、なんでもござれ。
店にないものでも、頼めば一週間以内には仕入れてくれる素晴らしいお店だった。

女はそのペットショップで、いろんなペットを買っていた。
自分の家のペット達を見ると、干支の動物が揃いそうなのに気付く。後は「辰」だけ。

「じゃあ、今週中に仕入れてね」
女は辰をペットショップに頼んだが、現実にいない動物を頼まれた店長は、困り果てる。
１週間後。 男はすまなそうな顔で、女に小さな卵をさし出した。 　「…なによ？　これ？」

「目的のものは捕らえたのですが、輸送中に命を失いまして…　死骸の中から、これだけを」
「これが孵れば、お望みのペットの子供が生まれるはず」　「…えっ？まさか、私が育てるの？」
「詳しくは未だ申しませんが、とりあえず飼い主が神棚に祀り、育てて下さるのが一番かと」

半信半疑でタマゴを買う女。「必需品は、タマゴの容器と、3.5％食塩水…　容器はお酒用の猪口で十分かしら？」
蛇口のホースから水を出し、おちょこに注いで、塩を一つまみ。祭壇に献上し、例のタマゴをポチャリと入れる。

３日３晩、夜も寝ず見守り続け、ヘビーな労働の末にようやく生まれた紐のような生物を見て、女は驚いた。
それは、まるで、馬のような顔の生物。調べてみると、「海馬」「シーホース」というらしい。「ウマ…かぶってるじゃん！」


努力が無駄になったと怒った女はペットショップにクレームを入れた。「ちょっと！これ違うじゃないの！」
「し、失礼しました！ いや、これは日本でタツノオトシゴといいまして…　しかも英名シードラゴンと呼ばれるタイプなんですよ」

説明を聞いて男を許した女は、改めて家に帰ると、ペットを並べ干支がそろったのを喜び、じっくり他の動物達を眺めたのだが…
「…えっと？なんか違うような」　…他の動物たちのほうも、違う気がする！　まさか、今までも騙されてたの？！　

あのペットショップ、似たような種類のものを売りつけてたのかも…　　思わず、侮蔑の言葉が出る。「うう、詐欺だ！」
念のため、女は専門家を呼び、調べさせた。　「…ふむ、確かに、すべて違う種類ですな」　「やっぱり…！」

「いや、しかし…　素晴らしい！」　「…へ？」　「このネズミも、ウシも…今まで人類が見たことのない、新種の生き物なんです」
「そっ、それじゃ…　この動物たち、全部、ＵＭＡ（未確認生物）？　本物と違う上、ウマでかぶってるじゃん！！」

一体、あのペットショップの正体は…？
しかし、彼女らが駆け付けた時には、ペットショップはもぬけの殻だった。ただ、水槽の前の篭に書置きが残されていた。
「地球の皆様、先日は失礼しました。本物のドラゴンっぽいのを見つけたので、ここにおいておきます。」
水槽の中から、鳴き声がする。中を覗くと…　「こ、こ、これ…！　ネッシーーー！！？」
まさか…　宇宙人が、商人を演じていたの…？　女は、恐怖に襲われ、唇をブルブルと震わせながらその場にへたり込んだ…


【以下yanさんの本気】

干支…　ね（子・ネズミ）、うし（丑・牛）、とら（寅）、う（卯・ウサギ）、たつ（辰・竜・龍）、み（巳・蛇・ヘビ）、
　　　　　うま（午・馬）、ひつじ（未・羊）、さる（申）、とり（酉・鳥）、いぬ（戌・犬）、い（亥・猪・いのしし）

辰　　ネ 申　　牛勿　　糸丑　　シ寅　　卵→卯＋、、　
口

竹　　示巳　　
竜

龍
衣

敬　　馬太　　言羊　　達（中に羊）　シ酒　　口鳥　
馬

茜　　骨亥　　
戌