今夜は月が綺麗ですが、とりあえず死ぬ(問題ページ)
今夜は月が綺麗ですが、とりあえず死にそうなカメコ。
助けてください。
17年10月22日 09:49
【亀夫君問題】【批評OK】
[からす山]
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語り手は連続ドラマの撮影監督・ラテオで、カメコは女優。
夜の月の下で主人公の恋人である女性が首つり自殺する場面を撮ろうとしているのだが、いかんせん、演じるカメコにやる気が感じられず、とりあえず死のうとしているようにしか見えない。
それでラテシンメンバーに助けを求めたラテオだった。
しかし、死のうとする前はやる気が起きないもので、全てをどうでもよさそうにするのは、むしろ、ちゃんと演技しているということなのである。
そのことをラテオは分かっていない。
カメコの方は、むしろ会心の演技だと思いながら、木にかけたロープの前に立ってうなだれている。
カメコの演技はむしろ迫真だということをラテオに気付かせれば、カメコに、
「よし、いいぞ、カメコ! そのまま……!…………! よし、カット!」
と、無事にシーンの撮影を終え、正解となる。
以下、余談。
ラテオ「いやー、迫真の演技だったぞ、カメコ! あのやる気のない感じ、まさに、この世の全てに絶望して、何もかもどうでもよくなって、とりあえず死のうとする寸前って感じだったな!」
カメコ「……それ、ほめてるんですか、ラテオ監督」
呆れたように言いつつも、自分の演技の意図を認められて、満更でもなさそうなカメコなのでしたとさ。
総合点:1票 亀夫君部門1票
亀夫君部門コウCHA【
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「徐々に判明する登場人物・場の雰囲気・状況の変化が良く、これぞ亀夫君問題だなぁと感じました。また、撮影現場という1つの空間で状況が変わっていく様を演出するのはお見事です。複雑過ぎない点も十分評価出来ると思います。慣れてない人向けの亀夫君問題としてピッタリかなと。」
2017年10月22日11時