空港までわずか100 Kmの地点でジェット機にトラブル発生。しかし、機長はただ見ているだけだった。なぜ?
17年03月28日 21:31
【ウミガメのスープ】【批評OK】
[[規制]おじさん]
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空港までの航路が残り4分の1となった地点で、突如、旅客機がテロリストたちにハイジャックされた。
機長、副機長を拘束し、代わりに操縦席に座るテロリストたち。
機長は旅客機の進路を見ながら、テロリストが旅客機を大都市に墜落させるつもりであることを理解した。
そして、陸まであと100 Km、時間にして十数分というとき、緊急事態を告げる警告音が鳴り響く。翼が制御を失ったのだ。
右往左往するテロリストたちの一人が、機長を怒鳴りつける。
「なんとかしろ!」
機長は運命に皮肉を感じた。このままでは、旅客機は墜落。しかし、ここで安定飛行を取り戻せば、奴らは操縦を代わって都市へ向かうだろう。神はどこまで私を試そうというのか。
決断を下した機長は、命令に従うふりをして操縦席に着き、機内放送で乗客たちに告げた。
「これより、携帯電話の使用を許可します」
その一言で、乗客は全てを理解した。
呆然とする者、突然泣き出す者、なんとか繋がった電話で家族に最後の言葉を告げる者。
彼らを乗せた旅客機はそのまま高度を落としていく。
制御を失った機体で不時着など出来るはずもなく、港町からわずか1 Kmの場所で海に墜落。
乗組員、乗客、全員死亡。
後に、旅客機内の音声を録音するブラックボックスが回収され、事件当時の状況が再現された。
その結果、機長を含む乗員と乗客の全員が表彰された。
総合点:1票 物語:1票
物語部門低空飛行便【
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「ベールの先にある本当の状況が分かったとき、「見ているだけ」がどれほどの重大な決断なのかが分かります。」
2017年06月12日21時