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「キン、コン、カン、コン。」

[さるぼぼ] 2016年12月26日15時13分
の日の事はよくおぼえている。

放課後のチャイムが鳴るといつもそうしているように、
お互いほのかにいだく恋愛感情に気付くこともなく
帰る方向がおなじだからと理由をつけて僕達は二人きりならんで歩いていた。
前方にみえるシルバーの車。
そこからニット帽にサングラス大きなマスクをつけナイフをもった男がおりてきて
君をむりやり車におしこんだのだ。

あの日いらい君が消えたままもう十年がたつ。


そして、
僕にはわかる。
君がちかいうちに来てくれることを。

なぜ僕がそんなことを確信できるのか、だって?
さて、どうしてだろう?


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故なら二人が愛し合っていると確信しているから。
僕には分かる。
君が誓い、家に来てくれる事を。

「カメ子さん、あなたはこの男性を健康な時も病の時も富める時も貧しい時も良い時も悪い時も愛し合い敬いなぐさめ助けて変わることなく愛することを誓いますか?」
神父のその問いにカメ子はきっと誓ってくれる。

きっかけは、間違いなくあの日だろう。

あの日の事はよく覚えている。
ニット帽にサングラス、大きなマスクを着けナイフを持った男が車から降りて来て、
君を車に押し込んだのだ。
「カメ子!」
思わず一度も使った事の無い呼び捨てで叫んでしまったことにも気付かず、
僕は無我夢中で男に飛びかかって行った。
冷静に考えれば、ナイフを持った大人に小学六年生が闘いを挑むなんて無茶にもほどがある。
男に思いっきり殴られた僕は、2メートルくらい吹っ飛んだ。
……カメ子さんを助けなければ……
消えかかる意識の隅で僕はそう思った。
ここから先は、正直記憶が無い。
次の僕の記憶は病院のベッドの上だった、顔も腕も骨折しミイラ男にでもなった気分だった。
そしてカメ子、君はベッドの脇に腰掛けて大泣きしながら僕に教えてくれたね?
僕が車のボンネットに飛び乗り、大声をあげながらフロントガラスを殴り続けていたこと。
その声を近所の人が聞きつけ、駆けつけてくれたこと。
そして、
「カメオ君、私の事、カメ子!って呼び捨てしてた///」
「うっ、嘘だろ!?しねーよ、そんなこと!」
「ほんとだよ。……あれ、嬉しかった///」

その日を境に「君」は消えた

お互いずっと「カメ子さん」「カメオ君」だったのが、
「カメ子」「カメオ」と呼び合うようになったのだ。
カメ子は毎日僕の看病に来てくれた。
それから十年、交際は続いた。 


そして今日、ついに僕らは結婚式を迎えている。
「カメ子さん、あなたはこの男性を_______

僕は信じている。
君が誓い、家に来てくれる事を。
神父の問いかけに耳を澄ますカメコの眼は、
時を越えたあらゆる僕を観察しているかのように見えた。


______いすることを誓いますか?」
「…はいっ、誓います^^///」
総合点:1票  トリック:1票  

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トリック部門松神
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「考えたことのある人は多いであろうあのトリックをきれいに使っています。トリックが判明すれば全てが符合し解答に辿り着く感覚はとても気持ちの良いものです。」2016年12月26日17時

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