予知能力者の逮捕（問題ページ）

この世には自分ではどうしようもないことがある。
そんな子供でも知っていることに犬山が気づいたのは、自分が誰かに殺人事件の犯人に仕立て上げられそうになっていると予知した時だった。
気づいたときにはその計画を止めることもできない事を悟った。おそらく計画は何年も前から考えられていたことなのだろう。
犬山が犯人にされないために必要なことは、アリバイを作ることだった。だが犯人もそんな事は想定しているだろう。友人や家族、果ては近隣住民と一緒にいたとしてもそんなものはアリバイとは言えない。

そして犬山は、究極のアリバイを作ることにした
計画は何年も前から立てられたものだ。大きなイレギュラーがあれば計画を中止し誰も死なないかもしれない。死人が出なくて済むなら、刑務所に数ヶ月閉じ込められるくらい楽なものだ。

彼は殺人犯として逮捕される前に他の犯罪の現行犯として捕まることを選んだ


…退学になったのはこの際諦めよう。人命救助のためには仕方ない。