動画内など、他所でラテシンの問題を扱う(転載など)際について
ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
いらっしゃいませ。ゲスト様 ログイン 新規登録
項目についての説明はラテシンwiki

脱出ライアー(問題ページ

たりを見回してみると、ここはコンクリ打ちっぱなしの壁に囲まれた部屋、
私から見て向かって右側にはTVモニターと扉が一つづつ・・

正面には幾つかの電気配線がつながった拘束具のようなもので椅子に括りつけられた妻。
ぐったりとうなだれまるで死んでいるようにも見えるが、かすかに寝息が聞こえて来たところで胸をなでおろす。
安心したところで視線を我が身に向けてみると、私もまた同じ拘束具にとらわれているように見えた。



「?・・えっ?なに?・・ここ・・何処??」
しばらくして彼女が目を覚まし、
先ほどの私と同じようにあたりと自分の置かれた状況を確認しようとし始めた頃
TVに映像が流れ始めた。

「おや、気が付きましたか?」
モニターに映る目深にフードをかぶった男が話しかけてくる。

「さて、今回はご夫婦をお招きしたわけですが・・
なぜこうして監禁されているか・・心当たりがありますか?」

「あ・・あるわけがないだろうが!!」
そう応える。

「・・・・・そうですか。では、私を知っていますか?」

「知るわけがない!!」
Beeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeep!!!

答えた瞬間、大きな電子音がなり、私は顔を歪める。


「おや・・私のことはご存知のようだ。話が早くていいですねぇ。

今回はですね?なかなかに面白いものを手に入れることができまして・・
お二人を拘束しているその器具、実は最近新しく開発されたうそ発見器になっておりまして・・
技術の進歩というのは怖いものですねぇ、なんと嘘の発見率99%以上ということだそうですよ

先程は、嘘を検知した際にちょっとした電流を流しただけですが・・

これからは致死量の電流が流れるように設定させていただきました。

そして、その拘束ですが・・相手のうそ発見器が嘘を検知した際に拘束が外れるようになっています。

もうわかりましたかね?互いに質問して、相手の嘘を引き出してください。
そうすれば開放されます。
ああ、そうそう。質問に対してあまりに黙秘が長いようなら、試合放棄とみなしまして両者に電流を流させていただきます。

それでは、はじめましょうか」

男がそこまで言い終わるとTVモニターの電源が落ちた。

・・・・

こうしてその後、俺は死んだ。

どうして俺が死んだのか?
経緯まで明かしてくれることを望む。


※文末がちょっと変わっていますが、ウミガメですので回答者は全て知っている視点を回答いたします。

なお、この問題ですが
http://sui-hei.net/mondai/tag/脱出ショー
に連なる問題となっています。

http://sui-hei.net/mondai/mypage/2140
にある、■■フードの男シリーズ(タグ:脱出ショー)
です。
16年01月11日 22:05
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [Ratter]



解説を見る
の始まりは1ヶ月前。仕事の移動中に見かけたとある街角の風景。

【とある男女がホテル街の方へ歩いて行った。】

ただそれだけの風景。普段なら気にもならないものである。
その【女】が自分の妻でなかったならば。

裏切られた!そう思った瞬間、怒りに駆られた私の頭に浮かんだのは
【妻を殺して私も死のう】というものであった。

ただひとつ、
【本当に彼女は自分を裏切っているのか?】
それだけが気にかかる。

探偵を雇う・・? いや、たとえ浮気の現場を押さえたとしても、彼女は強要されただけかもしれない・・
ならば直接聞くか・・。いや、彼女が嘘をついたとしたら、見破れる自信はない。

そう思い悩んでいたところで、かつて彼女に見せられた動画を思い出した。

フードの男が登場する、デスゲームの動画。

悪趣味とは思いつつ、どうせ演出のかかったフィクションなのだろうと思っていたが
彼女は信じ込んでいるようであった。

利用できる。そう考えた私は、1ヶ月後行動を起こすことにした。

・・・

あたりを見回してみると、ここはコンクリ打ちっぱなしの壁に囲まれた部屋、
私から見て向かって右側にはTVモニターと扉が一つづつ・・私が用意した部屋だ。

正面には幾つかの電気配線がつながった拘束具のようなもので椅子に括りつけられた妻。
ぐったりとうなだれまるで死んでいるようにも見える。

ここに運びこむために使用した睡眠薬の量に間違いがあったのか?それとも拘束がきつすぎて窒息してしまったのか?

そうヤキモキしていたところで、かすかに寝息が聞こえて来て胸をなでおろす。

安心したところで視線を我が身に向けて確認を行う。
私もまた、ちゃんと同じ拘束具にとらわれているように見えた。



「?・・えっ?なに?・・ここ・・何処??」
しばらく待っていると、彼女が目を覚まし、あたりと自分の置かれた状況を確認しようとし始める。
私は、隠し持っていたリモコンから操作を行い、映像を流し始めた。

「おや、気が付きましたか?」
モニターに映る目深にフードをかぶった男が話しはじめる。予め用意していた映像のものだ。

そして、映像に合わせ私は電流を受けたような演技を行い、
映像が終了したところで、モニターの電源を切った。

かくして、ゲームは開始された。

・・・・・・

「あ・・アナタ!私を助けてくれるんでしょ!?まさか私を殺して開放されようとか思ってないわよね!???」
「もちろん。君には助かって欲しいと思っているよ」


「は・・早く助けなさいよ!もう!愚図なんだから!!早く何でもいいから嘘をつきなさいよ!」
「そうだね。でもその前に。」

動転しているのだろう。思うがままの質問。いや、文句を垂れ流し続す彼女。
割り込んで、質問をぶつける。

「君が僕と結婚したのは、カネ目当てではない?」
「!?・・・ちょっ、なんのつもりよ!!
・・・・・・そうよ。お金目当てよ!!悪い!?」

嘘をつけば死、沈黙も死。そう思い込んでいるのだろう、本音を語り始める。
だが、万が一【私を助けようとして嘘を付いている】ということがないか様子を見る。

もちろんうそ発見器は反応しない。いや、そもそもうそ発見器などはここにはないのだが・・
彼女も、うそ発見器が反応しないことを訝しむ様子はない。

どうやら本気の本音のようであるが・・一応確認を重ねる。

「君は浮気をしている?」
「そうよ!それがどうしたっていうのよ!!」

「君は僕を愛している?」
「そんなわけないじゃない!!カネ目当てよ! そうだ!早く嘘をついて死になさいよ!そうすれば遺産だって・・」

ここまで確認すればもう充分だ。
私は自分を拘束しているように見える金具を取り外した。

「え!?」

そして、驚きの表情を浮かべる彼女にナイフを突き立て・・当初の目的どおり、自分の命を絶ったのであった。

総合点:5票  納得感:1票  トリック:1票  物語:2票  その他:1票  


最初最後
納得感部門春雨
投票一覧
「嘘と電流、そして死亡。物語が明らかになった時、確かな納得感が残ります。」
2016年03月08日22時
トリック部門tsuna
投票一覧
「このトリックは「ネタバレ防止」だからこそ有効なのです」
2016年01月11日22時
物語部門春雨
投票一覧
「一つのドラマ」
2016年03月08日22時
物語部門tsuna
投票一覧
「オチがかの有名な「ネタバレ防止」の様で大好きです」
2016年01月11日22時
その他部門春雨
投票一覧
ネタバレコメントを見る
「フードの男すらも小道具だなんて」
2016年03月08日22時

最初最後