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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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恋色の濃いオレンジジュース(問題ページ

はドジな子です。
今日もドジしちゃいました。
だけど大好きな店長が素敵なことをしてくれました。
私は感激して、言葉を失いました。

何があったのか、当てちゃってください!
10年12月27日 20:36
【ウミガメのスープ】 [ふわっふぁするよ]



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は昔からドジばかりで、みんなを困らせてしまってます。
こんな自分じゃダメだ。しっかりしなきゃ。
そう思い、私はバイトを始めました。

内容は小さなレストランでの接客。
店長は優しい人のようで、丁寧に笑顔で教えてくれます。
私もここでならやっていけそうです。
しっかりとした大人になるんだ!!
そう心に誓いました。

そう心に誓ったのはいいのですが、やっぱり失敗ばかり。
料理のお皿やお冷グラスを毎日割り続けました。
オーダーを間違えて、お客さんに怒られては、店長が謝ってくれました。
シフトを勘違いして、店長一人で料理を作って運ぶ日もありました。
そして一週間後の今日となりました。

パリーン、ガシャーン。
小さなレストランの愉快なBGMの中で、大きな雑音が響き渡りました。
お客さんは不愉快になり、店長が一生懸命謝っています。

私はグラスの洗浄をしていたのですが、ストック分のグラスケースを落としてしまい、全て割ってしまったのでした。
今まで散々ダメなことをやってきた私ですが、流石にこれは……。
私は泣きながら、割れたグラスの掃除を始めました。



片付けが終わり、休憩室で一人泣いていました。
そこに店長が現れました。

「てんちょおぉぉ、ごべんなさいーーー」
情けないですが、私は花の18歳です。
その乙女がこんな子供っぽい泣き方をしてしまいました。

店長はいつもと変わらない、優しい表情で私を見つめてくれます。
「ヒック、きょ、今日やっちゃった分は、これから働く、分で、べんじょうします、うう。がんばりますから、ごべんなさいーー」

店長は優しい笑顔で首を横に振りました。
そして私の頭を撫でてくれました。

本当にいい人だ。私好きになっちゃいました。

そして客に出してなんとか無事だったグラスにオレンジジュースを注いで、私の目の前に置いてくれました。
以前店長との会話で、オレンジジュースが大好きだって話したことがあったんです。
なみなみと注がれた濃いオレンジジュースの中に、アイスピックで割ったであろう不揃いな氷。
私、また感激して泣いちゃいそうです。

「うう、ありがとうございます。こんな私に優しくしてくれて……。私店長のこと、好きになっちゃいました。……これいただいちゃいますね!!」

恥ずかしくなった私は、オレンジジュースを流し込みました。

ぬるい。

飲み込んだ瞬間、

ぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶちぶち………

体の中で肉が切れていく音が聞こえました。

その後すぐに吐血。
せり上がってきた血にまた喉の中を裂かれていきました。

止まらない出血。むせ返るような鉄の匂い。

店長は優しく笑っていました。

「どうだい?君が今まで割ってきたグラスのお味は。身が裂かれるような痛みだろ。私が今まで築き上げてきた店、信頼、財産。お前のせいで全て台無しになってるんだよ。」

笑顔の瞳は黒く濁っています。

「私が脱サラして、苦労して、やっとここまでできたというのに。それを台無しにされる気持ちがわかるかい?今ならわかるよね?身が引き裂かれるかのようだよ」
「私のことが好きだって?ふざけてるのかい。君のことは大っ嫌いだよ。」
「これでおあいこだ。弁償なんてしなくていい。辞めようが辞めまいが構わん。だが絶対口外するなよ。……もうすでに口は使えないようだけどね、あははははははははははははははは」

私の心が空っぽになりました。
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物語部門オットセイ三世
投票一覧
「佐藤さんのファンなら、きっとこのドジっ娘☆も好きになります。」
2017年10月29日17時

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