そんなにたくさん必要ではなくなるかもしれないので、カメコはいつもちまちま買っていたごはんを箱買いした。
どうしてだろう。
15年07月24日 20:28
【ウミガメのスープ】
[芳香]
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カメコの飼っている猫の具合が、最近あまりよくない。
もう十七歳、けっこうなおばあちゃんである。おばあちゃんであるのだが、カメコはまだまだ猫と一緒に生きたかった。
だからいつもは一パックずつ買っているレトルトパックのごはんを、カメコは今回、十数パック入っている箱で購入したのだ。
「これがなくなるまでは死んじゃダメだよ、ウチではアンタしかこれ食べないんだから。アンタが死んじゃったら、無駄になっちゃうんだからね」
そう、猫にとっては無茶だけれど、大切な願いをこめて。
要約 たくさん買えばこれがなくなるまでは生きてくれるかもしれない、という願掛け。
総合点:2票 物語:2票
物語部門春雨【
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「願いという名の水平思考」
2016年01月06日00時
物語部門のりっこ。【
投票一覧】
「ストーリー性は勿論、水平思考問題としての構成も実に素晴らしい。良問です。」
2015年07月25日00時