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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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冗長先生のお話(問題ページ

ピーチの途中、手元のハンカチが消えてしまったことに気づいた校長は、話が長すぎたせいだと反省した。
どういうことだろうか?
15年06月21日 09:25
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [牛削り]



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#span class='red'>卒業式の記念DVDが完成したということで、職員室で試写会が催された。
教頭のお手製だが、なかなかよくできている。さすがは元外資系のシステムエンジニア。
入場行進、校歌斉唱、卒業証書授与……どれも素晴らしい生徒たちにより滞りなく進行しており、校長は改めて自らの学校経営に誇りを持った。

そしていよいよ校長挨拶。

『えー、おほん。卒業生の皆様におかれましては……』

モニターの中の校長は、心なしか表情が少し強張っている。

『……花咲か爺さんに、いー、登場する、うー、正直爺さんの……』

ハンカチを取り出し顔を拭き始めた自分の姿を見て、いたたまれなくなる校長。
──あれ、俺こんなに緊張してたか?

『……ように……地道に……努力し、活躍されることを願いまして、えー……』

校長は気付いた。
「ように」の直前、手元にあったはずのハンカチが突然消えてしまったことに。

──教頭の野郎、編集しやがった。

花咲か爺さんの話をしながらハンカチをしまうシーンが飛ばされているのである。
その後もブチブチと切り貼りした痕が見受けられる。

『……挨拶に代えさせていただきます』

──終わった……?

考えに考えたスピーチは、実際の10分間からわずか12秒に短縮されていた。

思い返せば少し冗長だったかもしれない。
同じことを何度も言ってしまった気もする。
でも、あんまりじゃないか。

横でドヤ顔をしている教頭(元SE)に軽い殺意を覚えつつ、もっと簡潔に話すようにしなければと思う校長なのであった。



【要約解説】
卒業式の記録映像の中のひとコマ。
スピーチ中ハンカチが突然消えたのは、編集により飛ばされたシーンでハンカチをしまっていたから。
校長は、編集しなければならないほど自分の話が冗長だったのだと反省した。
総合点:2票  納得感:1票  伏線・洗練さ:1票  


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納得感部門
投票一覧
「この納得のトリックは流石としか言えません、納得感とスッキリ感の素晴らしい作品だと思います。」
2015年06月21日11時
伏線・洗練さ部門かもめの水平さん
投票一覧
「日常的な理由に、これ程簡潔に謎を作り、質問者に疑問を与えられる問題文を作れるのは、やはり牛削りさんならではと言えるでしょう。見事な良問だと思います」
2015年06月21日11時

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