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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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貧相な男(問題ページ

る公園に少し前からホームレスが住んでいる。
古いスポーツ新聞を読んだりゴミ袋から食料を探したり、時には釣りをしたりして暮らしていた。
しかしその男は、まとまった金を銀行に預けておりホームレスをするほど金に困ってはいなかった。

釣りをしているホームレスに「釣れますか?」と尋ねると、「いや、全く。でもせめてもの抵抗にでもなればね。」と不敵な笑みを浮かべたという。

状況を補完してください。
15年03月07日 13:50
【ウミガメのスープ】 [天PAザキ]



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メオ(のちのホームレス)は貧乏だった。特にこれといった事をせずにボーと生きてきた。毎月少しの給料でやりくりし質素に暮らしていた。このまま生きていても無駄に長生きするだけで何も楽しいことなんてないんじゃないか、と思うようになった。
そんなある日の黄昏時、見ず知らずのスーツの男がカメオの前に現れた。男は「あなたは今の生活に飽き飽きしていませんか?」と語り掛けスーツケースに入った大量の札束を見せてきた。「あなたは生涯、このお金を自由に使うことが出来ますよ。」生まれて初めて見る大量の札束にカメオは目がくらみ理性を失った、そして、その金をされるがままに受けとった。
その後カメオは仕事を辞め豪遊した。金はどんどん減っていったが、カメオは気にせず遊んでいた。少ししてカメオはある時ふと気づいた。カメオは金を得ることが出来ないのだ。金をくれと言ってもカメオに金を渡す人はいなかった。それは、どんなに少ない金額でも同じであった。道端で小銭を見つけても必ずカメオより先にほかの人が拾っていってしまった。アルバイトの面接も片っ端から行ったが採用されることはなかった。つまりカメオはスーツの男から受け取った金しか使えないのだ。
「あなたは生涯、このお金を自由に使うことが出来ますよ。」この言葉から、何もすることなく長く生きていくカメオを早く殺すために、これから生きるであろう人生の時間を金で渡され早く死ぬように仕組まれたのだと、カメオは推測した。となるとスーツの男は死んだカメオの魂を早く吸い取ろうとした悪魔なのか…
カメオは出来るだけ金を使わずに長く生きてスーツの男に抵抗しようと考えた。そのためホームレスになったのだ。
もちろん、これはカメオの憶測であり真実ではないかもしれない。しかし、ひもじく生きた時と比べれば、想像上の悪魔と戦っている方が遥かに充実しているといえよう。
みなさんも時間というものを大切にしてほしい。
総合点:1票  物語:1票  


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物語部門春雨
投票一覧
「考察の余韻が味わえます。最後の一文もまた考えさせられます。」
2015年12月28日21時

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