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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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人気者だっ他界?(問題ページ

味で目立たず、見た目も中身もこれといった特徴のない、すべてにおいてごくごく平凡な男がいた。
しかし、なぜか死んだら大変な人気者となり、知り合いでもなんでもない人達が男に会いに来たり、たくさん写真を撮られたりした。
どういうことだろう?
14年11月01日 10:46
【ウミガメのスープ】【批評OK】 [とかげ]



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凡な人生を送る平凡な男は、いつか自分が脚光を浴びる日が来ることを妄想することはあったけれど、思うだけで何もしない、よくいるタイプの人間だった。自分はいつも「その他大勢」の側にいることが当たり前で、その状況に甘んじていたとも言える。
その日も、何気ない平凡な毎日が過ぎ去るだけのはずだった。

それは本当に偶然だった。

偶然、非凡な狂気を隠し持った殺人鬼がいて、
偶然、その殺人鬼は男の家を選び、
偶然、平凡な男は非凡な最期を遂げた。

無差別殺人の被害者となってしまった男は、バラバラに切断され、男の家の庭にばらまかれた。
通りから丸見えで、道行く人は驚いて庭を覗き込み、そして……

写真を撮り始めた。

「すごい! 超リアル!」

「これはグロいww」

「死体発見なう」

撮られた写真はあっという間にSNSを駆け巡り、次から次へと見物客が訪れ、すぐに現場は撮影大会と化した。

平凡な男は、その平凡さゆえ、もちろん世間の流れに乗っていた。

男の家の庭には、申し訳程度に、ジャック・オ・ランタンが飾られていた。
リアルな死体との対比がまた面白い、と見物客はにこやかに眺めるのであった。

最期に脚光を浴びることになった平凡な男は、けれどそのことを知るよしもなかった。

END

男は無差別殺人の被害者となり、死体はバラバラにされて男の庭に捨てられた。しかしその日はハロウィーン。粋な飾り付けと勘違いされ、見物人がやってきていたのだった。
総合点:2票  伏線・洗練さ:1票  物語:1票  


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伏線・洗練さ部門まぴばゆ
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ネタバレコメントを見る
「【ネタばれ注意】実質3行の短い問題文にも引きつけられ、答えを見た時は出題時期にあっている問題だったと気づき、とても納得しました。」
2015年10月17日09時
物語部門waku
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「予想できない、なのに納得感のある結末。確かに人気者になっている…。チャームや納得感など問題としての要素を高レベルでまとめた上で、恐ろしくてでもどこか滑稽な、ブラックユーモアが存分に効いた一問に仕上がっている。」
2017年08月16日12時

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