食欲の秋。
カメオとタト子の兄妹は食欲に負け、自宅で焼き芋を食べていた。
その様子を窺っていたシル太は、今なら人を殺せると思った。
なぜ?
14年08月24日 18:26
【ウミガメのスープ】【批評OK】
[セルス]
解説を見る
その日、食欲の秋だし焼き芋を食べよう!と、カメオとタト子の兄妹は話していた。
カメオとタト子は家からサツマイモを持ち出すと、自宅の庭の落ち葉を集めた。
・・・が、焼き芋をやるにはちょっと葉の量が少なすぎるようだ。
そこで二人は自宅にある木の枝を揺すってたくさんの葉を落とした。
秋に入って葉っぱも落ちやすくなっていたので、子供の力でも十分だった。
これだけあれば焼き芋できるぞ!
カメオとタト子は落ち葉でサツマイモをふかし始めた。
・
・
・
その様子を遠くから窺っていた者が一人。
彼はシル太。仕事は暗殺者である。
今回のターゲットは、カメオとタト子の父親である。
あくどい商売で多くの人間から相当な恨みを買っていたようだ。
彼の暗殺方法は遠距離からの射殺。
今回は色々と事情があって、父親が自宅にいる所を狙撃するという作戦にしていた。
ところが、一つ問題があった。
人のいない廃屋が近くにあったので、そこから父親の自室を狙撃する作戦だったのだが、
そこからだと父親の自室付近にある庭の木が邪魔で、父親の姿を捉えることが出来なかったのである。
かといって、他に狙撃できそうな地点も見当たらない。
自宅外での射殺は出来れば避けたかったが、作戦を根本から見直す必要があるだろうか・・・
そう思いながらターゲットの家の様子を窺っていると、
ターゲットの子供たちが焼き芋をやるために庭の木から葉を落としているのが見えた。
結構たくさんの量を落としているようだが・・・
何をやっているのかと思えば、焼き芋をふかすための燃料集めだったようだ。
面白い事考えたもんだな・・・と感心して、ふと木を見てみると、
なんと、狙撃箇所から木の枝の隙間を縫って父親の自室が見えるようになっている!
あいつらどんだけ葉っぱ落としたんだよ・・・
まっとにかくこれでターゲットの暗殺に支障は無くなった。今なら殺れる。
そして翌日、シル太は暗殺を決行した。
まさかターゲットも、自分の子供達に足をすくわれるなんて思ってなかっただろうな。R.I.P.
※要約
スナイパー・シル太がターゲット狙撃するには、その射線上にある木の葉が邪魔だった。
しかし、芋をふかすためにカメオとタト子が木から大量に葉っぱを落としたことにより、
葉で遮られていた視界が確保され、問題なくターゲットを狙撃可能となった。
総合点:1票 トリック:1票
トリック部門芳香【
投票一覧】
「のどかな光景を見て、今なら人を殺せると思う。なんで? と不思議になって、解説ですべてを納得します。納得感もいいのですがこちらの項目で。」
2015年06月26日10時