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ウミガメのスープ 本家『ラテシン』 
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赤き偽りの愛を(問題ページ

きっともう、長くは持たない』
病気なんだと言って悲しそうに笑う彼女の顔を見て
僕はなにも言えず告白を飲み込むしかなかった
翌日彼女は倒れ、長いこと生死の境をさ迷った

手術が終わると僕は彼女の病室を訪れ
真っ赤なルージュと白いワンピースを見せた
彼女は僕の胸ぐらを掴むと「ありがとう」と言った
なぜ?
14年08月10日 21:00
【ウミガメのスープ】 [アマレット]



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暮れの公園に佇む男と女、男の告白を遮って女が叫ぶ
「待って!それ以上は言っちゃダメだ・・・
今度こそ上手くいくと思ってたんだけど、きっともう君との関係も"長くは持たない"んだな、、、」

"実は僕は性同一性障害なんだ"、だから女として愛しちゃダメだったんだよ
と悲しそうに笑う彼女を見て、"僕は口先まで出かかっていた言葉を飲み込んだ"

七夕の短冊に男友達の親友が欲しいと書いた彼女
スカートを履くことをとても嫌がっていた彼女
自分の事を僕と呼ぶ彼女・・・
今まで不思議に思っていた行動の答えが見つかったと同時に僕はとても戸惑い悩んだ

その翌日、彼女は『僕がこの世で唯一欲しかった親友が消えた。この世界では僕の夢は叶わない』と書き置きを残し"自殺未遂をした"
彼女は意識不明の重体で何ヵ月も目を覚まさなかった

悩み抜いた末に僕は女として彼女の側にずっと居ることを決断した
"性転換手術を受けた僕は真っ赤なルージュにふわふわワンピース、とびっきりのお洒落をして
意識を取り戻した病室の彼女の前に現れた"

「僕は君に一生の友愛を誓うよ
これで信じてくれるだろ?」

僕は血のように赤い唇で偽りの愛を伝えた
彼女はとても驚いた顔で、君はバカなのか!
と激昂し"僕に掴みかかった"
彼女は僕の胸の柔らかさに気づくと
僕の身体がもう後戻りできなくなっていることを知った

そして彼女は
「ばか、、、ばかね本当に、、、『ありがとう』」
と消え入りそうな声で呟いた

※設定元ネタ:幽麗塔、Baroque(SoundHorizon)
総合点:1票  物語:1票  


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物語部門黒井由紀
投票一覧
「散りばめられたミスリードを順に解くと、積み上げられた真実は思わぬ場所に着地します。読後、胸に重くて温かいものが沈み込むような解説です。添えられた挿絵もとても魅力的ですから、ぜひともご一読ください。」
2016年02月08日11時

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