暗闇に怯ゆ

友達との食事を終え、楽しく談笑していたさなか、店内の照明が唐突に消えた。

「ぅひゃぁぁぁぅっ？！」

私は暗いのが嫌いだ。

寝るときも予備灯をつけていないと怖くて眠れない。



「いや、なに？！停電？！怖い助けて！」

「うぷぷ、ビビっちゃってさー。やっぱサキは怖がりだね」

「わかってんでしょ？」

「な、なにがよ？！」



「お前、誕生日だろ？」



「え、その声、紅蓮くん？！」

カチッと音がした。

オイルライターの灯で少しだけ明るくなる。

そこには何かを手に持ったサキの恋人がいた。



「ったく、忙しいからって自分の誕生日忘れやがって。ほら、お前の好きなチーズスフレだよ。店長知り合いだからとくべつにやらしてもらったんだ。ありがたく食えよ」



そう言うと、手元のライターでケーキのろうそくに火をつけた。



「「「ハッピーバースデートゥーユー♪」」」



「おおおあああ…」



「固まってないではやくするんだww」



「あ、う、うん！ふー」



火を吹き消すサキ。



友達二人と、紅蓮はにやにやしながらサキをみていた。



「くっそぅ！紅蓮くん、君も共犯者だ！」

「正解！」



＊問題文は「イドラのサーカス(鏡音リン)」より一部抜粋しました



＊FA条件サプライズに対するリアクションでした。