【正解を創りだす】ドラム缶に入った男【ウミガメ】

UNKOは重要ですか?

チアガールがバドガールと闘っていますか？

車はBボタンでダッシュ、Aボタンでジャンプしますか?

何かを煮ますか？

「良い国作ろう鎌倉幕府!!」と叫びますか？

男は最終奥義・絶天狼抜刀牙を身につけ、宿敵の赤兜に挑みますか?

ヒラリー夫人の攻撃をヒラリヒラリとかわしていますか?

駅前の花壇をスプーンで掘っている人はいますか？

ポケットの中にあるナイフとちっぽけな勇気は重要ですか?

3週間ハネムーンのふりをして旅に出かけますか？

ドラム缶には手足がついていますか？

幼馴染は登場しますか？

ペットの恋太郎は木の回りをぐるぐる回っているうちにバターになってしまいますか?

ケチャップを頭から浴びますか？

轟音が響き渡りますか？

「田中待ち」をしているタカ君が登場しますか?

物語の中でスポーツ用語が全く違う意味で使われますか？

ドラム缶の中でお好み焼きを食べますか？

タカ君は男のエセ関西弁にイライラしていますか?

ドラム缶の中に腐ったバナナの皮がありますか？

ドラム缶に、(止・弱・中・強・微妙)というボタンがありますか？

男は命の危険にさらされていますか？

今、世界では【チョロヒゲ】が流行っていますか？

タカ君は都合の悪いことを全部就職難のせいにしますか?

うそー！絶対アレはカプチーノホテルだって！って誰か言いますか？

ペットが男の髪を貪りますか？

水上さんがフラダンスを踊っていますか？

とりあえず、寝ますか？

タカ君の右の肩甲骨辺りを強く押すとロボっぽい声が出ますか?

タカ君は親指がすんごい後ろの方まで曲がることを得意げに自慢しますか?

ニカラグア人が自分はホンジュラス人だとウソをつきますか？

なぜか急に魔子姫登場しますか？

男は世界中の全ての人に感謝した後、ちゃぶ台をひっくり返しますか?

黒い何かが、紫の何かを、わちゃわちゃしますか？

プロも真っ青のフォークボールを投げますか？

ニシン御殿が建ちますか？

男は冷めかけたスープに、ほんのひとつまみの愛情を隠し味として入れますか?

語尾が必ず、「～みょ」になる人は出てきますか？

「超キムチいい！」男はあの名言を勘違いして覚えていますか?

田中は登場しますか?

①お腹が空いた魔子さんはヒラリー夫人の攻撃をヒラリヒラリとかわして「良い国作ろう鎌倉幕府!!」と叫び料理を開始することにしました。

ポケットの中にはナイフとちっぽけな勇気・・・これだけあれば殺れるのです！

あとは食材探しなのです。駅前の花壇をスプーンで落とし穴を掘っていると一台の車が止まり「田中待ち」をしていたタカ君に出会いました。
田中とは新人LTPアイドルらしくいわゆる追っかけでした。取り敢えずこれにしましょう。そうしましょう。 [編集済]

②タカ君は親指がすんごい後ろの方まで曲がるらしいので「ではこのドラム缶にも入れるのですよね？」って聞いたらすんなり入りましたのですw　
私は豚をペーストした液体をドラム缶に注ぎました。

タカ君は慌てましたがドラム缶の底の腐ったバナナの皮に滑って這い上がれませんww

何もかも就職難が悪いんだっとタカ君は観念しました。
タカ君は朦朧とした意識の中『田中の生写真』を隠し味として入れましたΣ(ﾟдﾟlll)ﾍﾝﾅ ﾓﾉ ｲﾚﾙﾅ ﾃﾞｽ
私は早速ドラム缶に火を点けました。 [編集済]

③私はいい感じに茹だってきた頃を見計らって鉄臭いケッチャップをドバドバ浴びせ、黒と紫の何かをわちゃわちゃ投入しました。
そのあと一眠りしたらタカ君『フライ』出来上がりなのですw

『いっただきま～すwww』『お肉を口に入れようとした瞬間
フォークで出来た殺人鬼も真っ青なボールが飛んできました。 [編集済]

④『何者なのです！私の食事の邪魔をする奴は！！』 そこにいたのは小柄の男装系女装アイドル新人メンバー『田中』でした。 「我のふぁんを手出しする悪辣は（ピー）してや（放送禁止用語）にしてあげるそよ」 ・・・ずいぶんキャラ設定が曖昧な子ですね。『良いでしょう！切り刻んで嬲して咥えて炒めて晒してあげるのです』 こうして、戦いの火蓋は切って訪れたのであった。 （終わり）天童先生の次回作にご期待ください。訂正：タカさんにお詫び申しておきます [編集済]

カタカタカタカタ・・
古い映写機が回り始め、老紳士が語り始める。

ワシのなは、水上。
タカ派で有名な政治家じゃ。通称たか君と呼ばれとる。

今日はワシがオヌシら若造どもに、ありがたい話をしてやろう。

ワシが、まだ学生だった2013年頃の話じゃ。
本来ならば、もっと楽な就職口にありつく気だったのじゃが、
就職難に飲み込まれ、ワシは政治家秘書見習いをやっておった。
まったく。ワシがこんな嫌われ政治家になったのも全て就職難のせいじゃ。

でな？その頃ワシは、田中魔き子の付き人のようなことをやっておった。
あの方は、父親が大政治家なのをいいことにワシに対してやりたい放題じゃった。
嫌がらせで、ケチャップを頭からぶっかけられるなんぞ日常茶飯事じゃ。
ほんと・・これも全て就職難のせいじゃ。

政治家答弁で「1192年に起こった鎌倉幕府のように・・」とあの方が答弁を行い、
野党から、「文部科学大臣のくせに、鎌倉幕府が起こった年号の学説が変わったことくらい知らんのか！！」とやじが飛んだ時も
答弁素案を作ったワシはひどいお仕置きを受けたもんじゃ。
ワシはなんども「良い国作ろう鎌倉幕府!!でしょう～～？」と泣いてあやまったんじゃがのぉ。

まあ、そんなむちゃくちゃな魔き子先生も、政治家としての手腕はなかなかのもんじゃった。
後に大統領となったヒラリー夫人と総理大臣になった魔き子先生とのやりとりは歴史に残るものじゃ
メジャーリーグの基準に合わせて、ドーピング開放を求めるヒラリー夫人にたいし、それをのらりくらりと躱す魔き子総理
まあ、結局東京オリンピックでの野球開催と引き換えに条件をのむことになって
いまではリトルリーグでも１８０ｋｍのフォークボールが飛び交っとるんじゃが・・

まあ、そんなことはどーでもいいわい。

あれは・・２０１４年だったかのう？
総理が復興支援金の５０％を関係ない事業に使うことを秘密裏に決めた翌日
ワシはそんな腹黒い総理が寿司屋で紫をわちゃわちゃと汚らしくいじりながら昼食をとっているのを
寿司屋の外ででまちしとったんじゃ。

すると、寿司屋から出てきた総理がこんなことを言い始めた。
「不満払拭のためにこれから東北に行って仮設住宅街で遊説を行う」
どうやら、復興作業を行っている現地の人と交流をはかることで、不満を収めるつもりのようだ。

ワシは、車に載せられ東北まで連れて行かれた。

現地に近づくに現地の惨状が見えてきた。
行方不明になった、祖父を探すために、既に整地され花壇となった駅前（だったところ）を道具がないため、スプーンで掘り返している少年
仮設住宅が全然足りない（総理が着服したせいだ）ため、ドラム缶で生活している人々
ドラム缶の中には食料が足りないのだろう、皮の辺りが腐っているバナナが食料として未だ備蓄されている。

ワシはやるせなくなって車からオリ、ドラム缶の中に寝ている人々の話を聞きに行ったんじゃ。

どうやら、ここ東北では首相に対する怒りが渦巻いておった。
「東京オリンピックなどで浮かれている、あの悪魔総理を刺し違えてでも殺ってやる」
そういって、ポケットのなかの小さなナイフと勇気を握りしめる少年までおった。

ワシは何をすべきなのかがわからなくなった。
とりあえずは彼らの夕食である、冷めたスープに
少しでも生活の足しになればとひとつまみではあるが隠し味として、総理の懐からくすねてきたダイヤをいれ
その日はそのままドラム缶で寝ることにした。

翌日、総理のもとに帰ったわしは決意をしたのじゃ。
あの少年の代わりに、この魔物総理を仕留めてやろうと。

ワシは総理と敵対するヤクザの力を借り、総理を仕留めた。
まあ、その後そのヤクザとはいろいろあって、指を詰めたり詰められたりの仲じゃがな。
（そう言ってニヤリと笑い、親指をありえないところまで曲げてみせる。どうやら義指らしい）

まあ、何をいいたいかと言うとじゃな・・・
信念に従って行動せよ！ということじゃよ

そう言ってスクリーンアウトしてく老人

カタカタカタカタ。
映写機は誰もいなくなった部屋を映し出し続けている。
・・・・・・

水上翁：「という、政府PR映画を考えたんじゃが・・どうだろう？」
秘書：「・・・べつに当時日本が世紀末覇王伝説の世界だったわけじゃないんですから・・嘘はマズイですよ。。
それにスクリーンからいなくなっても、スクリーンアウトじゃなくて、フェードアウト　ですからね？
適当な言葉使っていると野党に突っ込まれますよ？」
水上翁：「ふーむ。そういうもんかのぉ？」

水上翁の日本愚民支配計画はこれからも続く　(=゜ω゜)ボー

おわり。 [編集済]

男の名前はタカ君。タカ君は天才科学者です。
ですが、いかんせん貧乏でした。
その為、いつもはケチャップ工場で働いていました。
そこでのタカ君は仕事が出来ませんでしたが、
失敗を全部就職難のせいにし、
毎日昼休みに親指がすんごい後ろの方まで曲がる事を得意げに自慢していました。
それを延々見させられた同僚のスープは冷めかけてしまいます。
そうするとタカ君は冷めかけたスープに、
ほんのひとつまみの愛情を隠し味として入れるといって備え付けの七味をぶっ掛けます。
そして「これでホットだねｗ」ビミョウに上手いこと言います。 [編集済]

そんな事ばかりしていたら、同僚から虐められるようになりました。
虐められていたのでトイレの大に入ると、
同僚から個室の上からケチャップをかけられてしまいます。
しかしタカ君はへこたれずにアフター5は研究に勤しみます。
タカ君はついに工場からこっそり盗んだトマトペーストが
入っていたドラム缶をベースにしたタイムムヮッシーーーン！を完成させました。
（ちなみに燃料は腐ったバナナの皮です。） [編集済]

タカ君は嬉しかったです。でも疲れていたのでとりあえず寝ました。
翌朝、目を覚ますと、タカ君（紫のパジャマ姿）の
万年床の周りを黒ずくめの男たちが囲んでいました。
黒ずくめの男たちはタカ君（紫のパジャマ姿）をわちゃわちゃして、
タカ君は縄でぐるぐる巻きに縛られてしまいました。
タカ君はドラム缶のタイムムヮッシーーーン！と一緒に軽トラの二台に載せて
拉致って行きました。 [編集済]

黒ずくめの男達は軽くバカだったので、軽トラにガソリンを入れ忘れたました。
とりあえず駅前のガソリンスタンドで給油をする事になりました。
拉致られて落ち込んでいたタカ君でしたが、
軽トラが停まったのでふと顔を上げると、駅前の花壇をスプーンで掘っている人がいます。
タカ君はその人に見覚えがありました。
幼馴染の田中です。 [編集済]

黒ずくめの男達はみんなでガソリンスタンドの事務所でお茶をしています。
タカ君は「良い国作ろう鎌倉幕府!!」と叫びました。
子供の頃の二人の合言葉でした。
田中一切コッチを見ようとしません。
もう一度叫びました。やっぱり無視です。
もう一度。逆に田中は少しずつ離れていきます。
痺れを切らしたタカ君は「田中ー!!」と叫びました。
田中はチラッとコッチを見ましたが、自分は見ていないふりをしました。
「助けてくれぇー！田中ぁーっ！ボキだよぉー！タカだよぉー！」
完全にコッチを見た田中はダッシュでこちらに向かって来ます。

あぁコレで助かる！タカ君は安堵しました。
しかし、田中は目の前に来るなりタカ君を殴りました。
「お前は高田さんじゃない！タカ君だ！」
「『高田よー!』ぢゃ無くて『タカだよー!』って言ったんだよ。そんな事よりこの縄を解いてくれ。」
「イヤだ!黒い人たち怖そうだもん」
「そんな事を言うな。これは田中。君にしかできない事なんだ。
その胸ポケットの中にあるナイフとちっぽけな勇気があれば僕達は英雄になれるんだ」
[編集済]

「・・分かった。やってみるよ」
田中は胸ポケットのバタフライナイフをカチャカチャさせましたが、
失敗して自分の手を切ってしまいました。
「なにやっとんじゃい！」タカ君は縄を引きちぎり田中にツッコみました。
「自分で脱出できるやないかーい」
何となく田中はルネッサンスな気分になりました。

「おお、アリガトウ田中。君のおかげで脱出することが出来たよ。ところで田中、花壇で何やっていたんだ？」
「実はアチキの開発した蘭。名前をダイアゴナル蘭というのだが、それの種をこっそり埋めていたのだ」
「何の為に？」「何となく」「あっそ」
「お前何をしているー!!」黒ずくめの男達が気付いたようです。田中はビビッて逃げていきました。 [編集済]

田中の逃げる先に金髪のボブヅラをカブりトレンチコートに（大きい名札で「ヒラリー夫人」と書いてある）姿のオッサンが立ちふさがりました。
黒ずくめの男達は「ヒラリー夫人!!そいつを捕まえて下さい!!」
無言でオッサンことヒラリー夫人は振りかぶり田中に向けて剛速球を投げました。いや、投げまくりました。
田中は「どこがヒラリー夫人じゃい」と笑いながらヒラリヒラリとかわしています。 [編集済]

田中は相手を下に見るとどんな事でもできると言う特殊能力を持っているようです。
田中はヒラリー夫人の剛速球のうちの一つを素手で掴むと、ヒラリー夫人に向けて無造作に投げ返しました。
ヒラリー夫人もキャッチしようと試みましたが、
そのボールはプロも真っ青のフォークボールだったので、ミゾオチにジャストミートしました。
黒ずくめの男達は言葉も出ません。
一方タカ君は放っておかれたので、こっそりタイムムヮッシーーーン！を車から降ろし、
タイムムヮッシーーーン！に乗り込み作動させました。

タカ君は昨日のタイムムヮッシーーーン！完成の時間に戻ってくることが出来ました。
とりあえず、疲れたのでタカ君は部屋に戻って寝ようと思いました。
しかし、部屋に帰ると昨日のタカ君が寝ていました。
そりゃそうだ。さてどうしよう？
タカ君は考えていると黒ずくめの男が現れました。
「待て、ボキはお前だ」黒ずくめの男はなんとタカ君でした。 [編集済]

「実はこの時間にボキが増えすぎて困っている。
それを居酒屋のカウンターで愚痴っていたら、
隣のヒラリー夫人が『だったらそのタイムムヮッシーーーン！をぶっ壊せばいいじゃない』と教えてくれたんだ。だからお前も手伝え」
タカ君は黒ずくめタカ君に黒ずくめ一式を渡されました。
また一人黒ずくめのタカ君の誕生です。
こうしてタカ君のタカ君によるタカ君の為のタカ君戦争が始まりました。
（第一部完。当然第二部はありません） [編集済]

物音に目を覚ますと、黒い何かが紫の何かをわちゃわちゃしていた。だが好奇心も睡魔には勝てない。とりあえず寝た。
朝起きるとそこにいたのはちっぽけな人間だった。ニュースはその話で持ちきりだ。どこかの研究所から脱走したらしい。それによると名前は勇気。三歳。懸賞金三億ベリー。麦わらでもかぶせるか。

世間は懸賞金欲しさに目をギラつかせて勇気を探しているようだ。
俺はタクシーで研究所に向かうことにした。
街中は駅前の花壇をスプーンで掘る人や、ケチャップを頭からかぶる人で溢れている。俺の流したデマだ。
勇気はポケットの中で昨日ダウンロードしたヒラリー夫人をヒラリヒラリとかわすゲームをしている。かわいいやつめ。

突然タクシーが急停車した。運転手を見ると、気絶している。金払わなくていいじゃん。ラッキー。
車を降りると、タカ君がいた。
「待っていたぞ！田中！」
これが俗にいう田中待ちか。
「くらえ！俺のパイルドライバーを！」
そう言ってタカ君はボールを投げた。どう見てもパイルドライバーではない。この勘違い野郎が。
俺はポケットに忍ばせたナイフで顔に向かって来たボールを避ける。

だが、ボールは予想に反して腹に突き刺さった。なんと。プロも真っ青のフォークボールだ。
「俺の親指ならちょちょいのちょいだぜ！恨むなら就職難を恨みな！」
そう言って親指をすんごい後ろの方まで曲げて見せた。キモい。というか、就職できないんじゃない、しないんだ。へへっ。

目を覚ますと、知らない天井。縛られた手足。目の前には冷めかけたスープ。おしっこ行きたい。
「ほら、最後の晩餐だよ。」
タカ君がそう言って、親指を鳴らした。手錠がはずれる。節子こいつ人やない、使徒や。
スープは味が薄かった。母親直伝の隠し味を入れるか。妄想で愛情をひとつまみ入れた。何も変わらなかった。チッ。

スープを食べ終えると車に乗せられた。どうやら東京湾に向かうようだ。
車から降りてドラム缶に入れられた。臭い。腐ったバナナの皮が敷き詰められている。
「じゃあな。魚と仲良くしろよ。」
蓋が閉められ、海に沈んでいく。

絶体絶命だ。父親直伝の必殺技を使おう。
そして田中はこう叫んだ。
「良い国作ろう鎌倉幕府！！」


その後田中の姿を見た者はいない。
fin

俺の名前は石井・・・
そう、先日引退を発表した「石井一久」だ!
そろそろ吉本に挨拶しに行こうかな・・・
と思ったらメールが来た。

メールの相手は・・・「田中」!?
楽天ゴールデンイーグルスに所属していて、今や日本を代表するエースに成長した、「マーくん」か!?
そんなやつがどうして・・・

「オフなので、お疲れ様のキャンプをやりませんか?」 おお、歓迎してくれるのか!嬉しいな～ でもなぁ・・・西武やヤクルトのチームメイトがいないと、なんか変っていうか、不自然っていうか・・・ 「宮本選手やG.G.佐藤選手も来ます」 よし、行こう!(それにしても、なぜG.G.?)

↑長文ミスorz


キャンプっていったら・・・野外キャンプか?

よし、じゃあ早速準備しよう!!

駅前の花壇(なぜかスプーンで穴を掘ってる奴がいる)の向かいにあるキャンプ用具販売店に行った。

「いらっしゃいませ～」と言う店員を尻目に、俺は用具を買いだした。

テント、ザック、ランタン、サバイバルナイフ、釣竿、寝袋、ルアー、フォークやスプーン、釣り糸・・・

ここでメールが来た。
相手は・・・タカ君。熱狂的なホークスファンだ。
本名はタカヒロなのだが、ホークス=鷹なので、こう呼んでいる。

「ふざけんなよ～　SB優勝の可能性消滅かよ～　これも就職難でいい選手がいなくて・・・いっそマー君が来てほしいわ～　そいえば、俺の親指が異様に曲がる画像を」

内容を完全に把握する前に削除した。

店員が俺に話しかけてきた。
「キャンプをするんですか?」
俺は「はい」と答えた。
「じゃあ、この寝袋はいかがでしょうか?」
「え・・・寝袋はさっき」
「こちらの寝袋はですね・・・」
「聞いてねーし!」
「この○○素材を贅沢に使用した特別な寝袋です」
「ちょ、その素材ってのは?」
「はい、中東のジャングルでしか採れない素材を使用して・・・その・・・現地では黒っぽい何かで紫色の何かをわちゃわちゃして作るんですよ」
「何かテキトーだなぁ。中東にジャングルねーし」

「・・・とにかくその素材を使ってるんですよ」 「・・・・・」 「それが今ならなんと11920円です!」 「えらく中途半端だな。」 「はい、いい環境をつくろうと思って・・・」 「それで?」 「はい、良い国作ろう鎌倉幕府!!・・・って言うじゃないですか」 俺は店員を無視して、そのナントカ素材で作られてる寝袋に試しに入って寝ることにした。

店を出た俺は、早速家に帰り準備をすることにした。
「あれって何だっけ・・・」
「あれって?」
「ほら、ゲッツーって言葉あるじゃん」
「ああ、ダンディ坂野の一発ギャグだよ!」
・・・それゲッツだから。

家に帰った俺は、料理の練習をすることにした。いや、何か振舞うってこともあるかもしれないじゃん。

だが、料理なんかしたことないので、テンテコマイ。気がつけば、スープはとっくに冷めていた。
そのスープに愛情をひとつまみ・・・

効果はなかった。

料理を作ることを潔く諦めた(w)俺は、とりあえず、約束の日を待つことにした。
そういえば、
「フォークを準備してくださいね～」
って田中からメールが来たな・・・

とりあえず、当日。
集合場所がけっこう自然のものが大量にあるところだったので、ナイフをポケットに忍ばせた。無論、勇気もだ。

集合場所に来てから10分後・・・
「あ、石井さん!」
田中が(車で)来た。
「お疲れ様でした」ﾍﾟｺ
「あ、いや、それほどでも・・・」
「じゃあ、早速行きますか」
「え?」
反応するまもなく、俺は車に乗り込まれた。

しばらくして・・・
何か野外っぽくないなぁ・・・っていうか・・・見覚えあるぞ・・・
まさか・・・

まさか・・・
「西武球場!?」
「はい、そうですよ」
「でもキャンプって・・・」
「はい。オフの練習のキャンプですよ」

・・・キャンプってそっちかよ!!
ハメられた・・・どうりで集合場所が秩父だったわけだ・・・

「着きましたよー」
はぁ・・・まさか引退後に練習とはな・・・
でもグローブなんて
「石井さ～ん、グローブ!ハイッ!」
・・・準備がいいじゃないか。

渋々グラウンドへ向かう俺・・・そこには・・・
「あ・・・渡辺監督!」
そう、渡辺監督がいたのだ!
「おう、元気にしてたか～」なんて言ってる。

・・・本当に宮本とG.G.がいるし。(宮本も引退したのに・・・)

「じゃあ、早速練習するぞ!」
するって監督・・・
「アレナニ?」
「あれか?あれはヒラリー夫人・・・」
「それじゃなくて、夫人の近くのソレ!」
俺が指した先には・・・
「ん?全自動投球機だが、なんだ?」
「いや・・・デカすぎません?」
「そんなことはないよ。ガトリング砲を改造しただけだ」

ガ、ガト・・・
「これでナニをするんですか?」
と聞いた途端、
「オブツハ,ショウドク,ダー!」
ヒラリー夫人がガトリング砲でこっちに攻撃してきた!

「!?わ、わ!!」
飛んでくる野球ボールをヒラリヒラリとよける俺。

「反射神経を養う練習だ!」
「監督!選手生命どころか生命そのものが危ないです!!」

それだったのか・・・宮本が所々アザっぽいのが見えていたのは・・・

「次は投げ込みするぞー!」
や、やっとマトモな練習が・・・
「ワタシハ,デバンガオワッタノデ,カエリマス」
「いや、何しに来たんだ!!」

ん?マーくんまさか・・・

「え、全力投球ですけど、何か?」
マ、マジかよ・・・

「じゃ、次は石井さんどうぞ!」
「いや、あの俺は・・・」
「あれぇ～?石井さん、もうヘタばってるんですか?」
「・・・んなわけねぇだろ!よし、やるぞ!!」

俺は投げ込みを開始した。
しかし、引退して数ヶ月。現役時代ほどのキレのある投球はできない。
「きなくそ～!!!」
「あれ、石井さん、やっぱバテてるじゃないっすかwww」

ムカッ!

「誰がバテてるじゃゴルァァァァァァ!!!!!」
俺は渾身のフォークボールを投げた。

「ひゃ・・・162km・・・」
当然、その場にいた人全員(俺も含めて)顔面蒼白である。

まあ、そんなこんなで・・・
「練習終わり～」
あぁ～疲れた・・・
田中相手にムキになった割には、やっぱバテてんな、俺・・・

「じゃあ、行きますか」
え?どこに?
「どこって・・・キャンプですよ!」
・・・え?
「練習して、汗流してから来たほうが、楽しいじゃないですか」

・・・田中・・・

お、お前って奴は・・・

ニクい演出してくれるじゃないか・・・

車に乗り込んだ俺は、正直、窓の景色など見えていなかった。

田中・・・
お前は俺のことを気遣って・・・

なのに俺は暴言を吐きまくって・・・

「石井さん、着きましたよ!」

お、着いたか!

期待に胸を膨らませ、ドアを開け、栄光の第1歩を・・・


ズボッッッ!!!

「!?」

気がつくと俺は

落とし穴の下にあるドラム缶水風呂に落ちていた!

「わ～～!ひっかかった～～～!!!」

落とし穴の上で見ている面々は・・・

岸、菊池、栗山、ヘルマン、浅村、炭谷、バレンティン・・・のお面をつけた、秋山･･･かな?、中村・・・西部の選手の皆だった!


「またおめぇらかぁぁぁぁ!!!!」

「てめぇらぁぁぁぁぁ!ハメやがったなぁぁぁぁ!!!」
「だって、せっかくの休暇ですし・・・」
「休暇じゃねぇわ!もはや!!ってか、さっきからケチャップかかってくるんだけど!!・・・ってバレかぁぁぁぁ!!ホットドック食ってんじゃねえよ!!!もっと行儀よく食え!!」
「だsgdgdちょjdjdjま」
「いや、聞こえねーよ!!頼むから喋んな!!カスがかかってくるし!!・・・ってかなに!?バナナの皮があるんだけど!!誰だ、入れた奴!?」

「・・・ナンゴクノ,メグミニ,カンシャデス ﾓｸﾞﾓｸﾞ」
「おめえか、ヒラリィィィィィィィィィ!!!!!」

～END～
この物語はフィクションです。
また、石井一久投手、長い間本当にありがとうございました。
そして、お疲れ様でした。

「男は車から降りた後、ドラム缶のゴミ箱を見つけたので煙草を捨てました。
するとポケットの中にあるナイフとちっぽけな勇気を胸に駅前の花壇をスプーンで掘っているヒラリー夫人激怒。「良い国作ろう鎌倉幕府!!」と叫びながら最新鋭の武器フーリガンをぶっ放そうとしましたが、電池切れでした。
充電する為に黒い何かが、紫の何かを、わちゃわちゃしているうちに念の為ドラム缶の中に男は隠れましたが、
腐ったバナナの皮とケチャップの容器を踏んでしまいました。
勢い良く噴出したケチャップは親指がすんごい後ろの方まで曲がることを得意げに自慢ししているタカ君にヒット!
「田中が来ないのも、カレーが辛いのも全部就職難のせいだー!!」と頭から浴びたタカ君は言いました。
（その頃タカ君との待ち合わせを忘れて、今まで寝ていた田中はトイレに起きた後とりあえず、もっかい寝ます。）
フーリガンを諦めた夫人はプロも真っ青のフォークボール投げましたが、男はゴミ箱から出てヒラリヒラリとかわしました。 [編集済]

風スープってどう言うモノなのです？」魔子は店員に尋ねた。

「ただのボルシチですが、ご注文を繰り返しているうちにスープが冷めかけます。なので、ほんのひとつまみの愛情を隠し味として入れます」
「その隠し味は何なのです？」
「ただの岩塩です。」
「ナポリタン下さいなのです」
「かしこまりました。」
（第一部完） [編集済]

「いらっしゃいませ」
「こんにちは名前はともかく美味しかったのでまた来たのです」
「ありがとうございます。メニューでございます」
魔子がメニューを開くとメニューが一新されていた。
「oh～。スイマセン店員さん。どんな料理か全く見当もつかないのです」
「気になった物がございましたら、ご説明致しましょうか」
「お願いなのです」

「【『良い国作ろう鎌倉幕府!!』と叫びます】とは？」
「鯛の塩釜焼きです」
「【ヒラリー夫人の攻撃をヒラリヒラリとかわしています】とは？」
「ヒラメのお造りです」
「【駅前の花壇をスプーンで掘っている人がいます】とは？」
「カレーライスです」
「【ポケットの中にあるナイフとちっぽけな勇気は重要です】とは？」
「有機栽培の大根のステーキです」
「【ケチャップを頭から浴びます】とは？」
「オムライスです」
「【「田中待ち」をしているタカ君が登場します】とは？」
「ペペロンチーノです」
「【サイドスロー】とは？」
「サイドメニューのコールスローです」
「【ドラム缶の中に腐ったバナナの皮があります】とは？」
「未熟バナナの蒸し焼きです」
「【タカ君は都合の悪いことを全部就職難のせいにします】とは？」
「食パンです」
「【とりあえず、寝ます】とは？」
「マヨネーズで和えた鶏を熟成したパンではさむサンドイッチです」
「【タカ君は親指がすんごい後ろの方まで曲がることを得意げに自慢します】とは？」
「カニの爪のクリームコロッケです」
「【黒い何かが、紫の何かを、わちゃわちゃします】とは？」
「ゴマと紫芋のプリンです」
「【プロも真っ青のフォークボールを投げます】とは？」
「ジェノベーゼです」
「【男は冷めかけたスープに、ほんのひとつまみの愛情を隠し味として入れます】とは？」
「ボルシチです　隠し味は・・・」
「【ある男が車から降りた後、男はドラム缶に入った】とは？」説明を遮る魔子
「ジンギスカン鍋です」
「【田中は登場します】とは？」
「それはメニューではございません　私、ギャルソンの田中と申します」
「oh！Σ(ﾟДﾟ)」 [編集済]

「説明ありがとなのですw　ナポリタン下さいなのです」
「かしこまりました」
（第二部完）

「いらっしゃいませ」
「こんにちはなのです」魔子はもう常連である
「トコロで田中さん、裏メニューでウミガメのスープが有ると聞いたのです。それが食べたいのです。」

「声が大きいです。お静かにお願い致します。有るには有るのですがココではお出し出来ません。支店のほうでしかお出し出来ない一品でございます。」
「ではそこへ連れてくのです。」魔子は目が爛々である
「分かりました。こちらへ」魔子は店の奥に在る映写室に連れて来られた。そして、フカフカのカウチに座らされると、部屋が暗くなった。
「oh！Σ(ﾟДﾟ)」
「これをご覧下さい。」驚く魔子の事を気にもかけずにマイペースに進める田中。 [編集済]

それは、ゆる～い音楽にゆる～い出演者（♂）。さらにゆる～いナレーションにゆる～い字幕スーパーが入った支店への行き方と言う教則ビデオだった。
NA「まず駅前ヘ行って下さい。駅前の花壇をスプーンで掘っている人がおります。
その者に「良い国作ろう鎌倉幕府!!」とお叫び下さい。警官に捕まりパトカーに乗せられます。少し勇気は必要ですが、ポケットの中にあるナイフを警官にお見せ下さい。
そうするとパトカーは駅から数分の埠頭まで行きます。そこで車をお降り下さい。
目の前にドラム缶が3つ並んでいるはずです。
一つは腐ったバナナの皮、一つは腐ったトマトの皮、一つは腐ったキウイの皮が中に入っております。
必ずバナナの皮の入ったドラム缶の中に入って下さい。
もしキウイの皮のドラム缶の中に入りますと、「田中（「私ではございません」ギャルソン田中談）待ち」をしているタカ君に田中だと間違えられてしまい、
延々と親指がすんごい後ろの方まで曲がることを得意げに自慢し、いちいち驚いてあげないと「全部就職難のせいだー!!」と騒ぎうるさいです。
もしトマトの皮のドラム缶の中に入りますと、黒い何かが、紫の何かを、わちゃわちゃします。
その後プロも真っ青のフォークボールを投げます。そのボールに当たると何処からかケチャップが振ってきて頭から浴びます。　
閑話休題。
バナナの皮の入ったドラム缶の中に入っていると、猫のコスプレをした変態。ヒラリー夫人がやって来ます。
そしてドギツイ紙芝居を見せると言う精神攻撃をヒラリヒラリとかわして下さい。
1話目が終わったところを見計らって、「マタタビあげるよ」と言って、腐ったバナナの皮を海に投げて下さい。
猫の変態は喜んでダイブします。これがホントの「猫だましｗ」と支店のシェフが笑いながら登場しますのでついていくと
ウミガメのスープがご注文できます。fin」 [編集済]

「お分かり頂けましたでしょうか？」田中の声と共に部屋が明るくなった。
「う～んよく寝たのです。おはようなのです」驚いた後、すぐに魔子は寝ていた。説明は一切聴いていなかった。
「何か面倒くさいのです　田中さん今月のお勧めは何ですかなのです」
「男は冷めかけたスープに、ほんのひとつまみの愛情を隠し味と・・・」
「ナポリタン下さいなのです」やっぱり遮る魔子
「かしこまりました」
（第三部完）

「良い国作ろう鎌倉幕府!!」

源頼朝が掲げたスローガンを現代に引き継ぐ女。源静佳。
静佳は三度の飯より、ムキムキのマッチョマンより風呂が大好きという、
風呂に執念を燃やす女だ。

最高のロケーションを演出し、風呂の醍醐味を極限まで引き出すプロ風呂集団「田中風呂」の創設メンバーの一人でもある。

グループ名にもなっている田中が「田中風呂」のリーダー的存在で、
一日のうち23時間45分を風呂の中で過ごすプロ風呂好キーヤーである。湾岸スキーヤーではない。

そんな田中を神聖視する静佳。田中の提案で元アメリカ大統領と不倫をして一緒に風呂に入った時、
大統領夫人に見つかってしまったのだが、大統領夫人の攻撃を紙一重でヒラリヒラリとかわしながら
自分を助けてくれた田中に淡い恋心のようなものを抱くようになった。

この気持ち…なんて表現したらいいんだろう…
こう、黒い何かを、まぁーなんちゅうか紫の何かでわちゃわちゃしたような…

しかし田中には想い人がいた。名をタカ君という。

タカ君も「田中風呂」の創設メンバーの一人。
昔、駅前で幼馴染の田中を待っていたタカは暇だったので持っていたスプーンで
花壇をほじくっていたところ、偶然温泉を掘り当ててしまった。

遅れて待ち合わせ場所にやってきた田中に、タカ君は温泉よりも掘っていた時にぐねって
すごい後ろの方にまで曲がるようになった親指を得意げに自慢をした。

それを見て一瞬にして恋に落ちてしまった田中。

この気持ち…なんて表現したらいいんだろう…
今ならプロも真っ青なフォークボールが投げられる気がする…あ、投げれた。

その場所に偶然静佳が通りがかり、
「温泉湧いてる!? 鎌倉幕府!!」
といきなり温泉に飛び込んだのが「田中風呂」結成の瞬間であった。

リーダー的存在の田中、親指がすんごい後ろまで曲がるタカ君、良い国作ろうと叫ぶ静佳。

この物語は若い青春ど真ん中の三人が織りなす三角関係を赤裸々に描いた青春群像劇である。


田中の風呂好きは静佳の影響を受けて始まったものだが、元々の素質もあり、
次第にその頭角をあらわしていき、飛ぶ鳥を落とす勢いでプロ風呂好キーヤーのトップに登りつめた。

田中は基本、全裸だ。風呂は全裸で入るべきだからだ。
しかし公的な試合の場合にはイナバウアーを使用する。

イナバウアーとはいわゆる一つの金隠しなのだが、田中の持っているイナバウアーは最新モデルで
小銭入れやパスケース、とげ抜きやソーイングセットもついている。
ポケットが多いので収納力にも優れ、ランプやナイフ、一口齧ったリンゴ、
小動物、チコの実、プルタブ、人魚の涙、各種領収書、ケチャップ、えがおのブルーベリー、
山ちゃんの手羽先、バナナの皮、ちっぽけな勇気などがギュッと詰まっている。

先の世界大会で見事優勝を果たした田中は優勝賞金の2000万ドルで車の開発事業に参画。
風呂に入りながら運転できる画期的な車「バスカー」の開発に取り掛かった。

そんな大成功を納めている田中に対し、タカ君は就職浪人。
面接で特技を聞かれると親指について一時間弱語り出すので、そんな男を雇う奇特な会社はない。
タカ君は不合格の原因に気づくことができず、口癖は「就職難が悪いんや」

そんなタカ君を癒してくるのは「田中風呂」の紅一点、静佳である。

静佳は大抵ほぼ風呂に入っているので、水着は着用しているものの、それはそれはセクシーだ。

「これも全部、就職難が悪いんや…」と変な言い訳をしながら、艶かしい肢体に目が釘付けのタカ君。
就職できなくてもタカ君はとても幸せだった。

そんなある日。

開発に成功した風呂に入りながら運転できる車「バスカー」に乗り込み、
褒めて貰いたい一心で大好きなタカ君に会いに行った。

しかし車から降りると目の前には残酷な現実。

静佳の肢体に心を奪われているタカ君を目にしてしまったのだ。

田中はショックを隠しきれない。

もう昔のように一緒に風呂に入ってキャッキャと騒ぐことなんてできないのだろうか…
僕達はこうやって大人になっていくのかな…

田中はタカ君の気を引こうと考えた。

二人が昔大好きだったドラム缶風呂。
そこに最上級の入浴剤を入れた。誤って口に入っても極上のスープの味がする究極の入浴剤。
これを入れると、これもう風呂っていうかスープじゃね？って感じになるぐらいだ。クルトンも入ってるし。

そして田中はイナバウアーから取り出したナイフにケチャップを塗りたくった。
そしてちっぽけな勇気を振り絞り、ケチャップも握り絞り、頭をケチャップだらけにした。

そして田中は悲鳴をあげ、とりあえず、寝た。

悲鳴を聞きつけて駆け寄ったタカ君と静佳。

そこにはケチャップで汚れたナイフとケチャップ塗れの倒れた田中。

タカ君も静佳も田中が出血多量で倒れていると思い込んだ。

「タカ君…来てくれたんだ…僕はもうダメかもしれない…何だか眠いんだ…」
田中はネロっぽく瀕死の声でタカ君に訴えかける。
「最後のお願いだ…昔みたいに…一緒にドラム缶風呂に…入ってくれないか…」

そして誂えたように目の前にはドラム缶風呂。
少し冷めかけてはいるが、田中の愛情が隠し味だ。

タカ君は田中の頼みを聞きいれ、ケチャップ塗れの田中と一緒に風呂に入った。

風呂のスープとケチャップがうまい具合に混ざり合い、
なんかロールキャベツみたいな美味しそうな匂いが漂う。

しかししばらくするとロールキャベツに異臭が混ざり出した。

田中のイナバウアーの中に入っていたバナナの皮が腐っており、
それがスープの匂いと混ざり合って超臭くなってしまったのだ。

お前超くせーよw
ゴメン！なんでだろ？いつも綺麗に洗ってるんだけどな。
お前の股間から異臭がするぞ？ちょっと見せてみろ！
や、やめてよ〜

狭いドラム缶の中で年甲斐もなくキャッキャとじゃれあっている二人を見て静佳は

これはこれでアリね...

と小さく呟いた。

おしまい。
[編集済]

ワシの名は足利尊氏。通称たかくんじゃ。田んぼに隠れて敵を待ち伏せする
通所田中待ちを得意としておる武将じゃ。

何じゃ・・「誰だそれは」みたいな顔をしおって。将軍じゃよ将軍！あの！有名な幕府の！！
「いい国作ろう鎌倉幕府！！とかお主らでも知っておろう！！」
（従者田中「室町幕府です！将軍！！鎌倉はあんたが滅ぼした方ｗｗ」）

おうそうじゃった。

あれは１３３３年（元弘３年）のことじゃった。
（従者「なんで西暦使うかなぁ・・」）
メイド喫茶で出されたオムライスのケチャップを頭からかぶったり
親指が「はい！おれまーす！取れまーす！」と手品を披露してメイドさんの気を引こうとしていたところに
後醍醐天皇から
「なんか、駅前の花壇の木の南をスプーンでほってる夢みたんで、もしかして楠っちと縁があるんじゃね？
とか言ったら、楠木正成とかいう、武力１００の武将がついてきたんで、
ちょっくらこれから鎌倉幕府とっちめにいかね？」とかLINEでお誘いが来たんじゃ。
（従者「ちょっ！時代設定！！１１１！！１」）

で、とりあえず、わしゃ後世でも「豆腐メンタル将軍」と知られているように
豆腐メンタルだっんじゃが、「絶対に負けられない戦いが此処にはある」と
ポケットの中のナイフと小さな勇気をもって、倒幕軍に加わったんじゃ。。
（従者「・・てか！？スポーツ用語誤用ってこれ！？」）

でな？ヒラリー夫人の攻撃をひらりひらりとかわしているうちになんか、六波羅探題（ろくはらたんだい）を倒してしまったんじゃ。
まあ、あれだ。６大学野球とかに出てくるあの有名な大学じゃな。
（従者「え・・誤用ってこっち？てか、短大だったら出てこないんじゃ・・つかヒラリー・・）

わしはその時の戦功で、高氏から尊氏に改名したんじゃが・・その後天皇が冷たくてのぉ
LINEの友達削除機能が追加されたのをいいコトに、削除されてしまったんじゃ。
（従者「だからいつの話かと」）

まーとりあえず、いらっときたんで後世において通称「メンヘラ将軍」とも呼ばれているワシは
天皇を吉野までタクチケを渡して追い出したんじゃ。当時の吉野はど田舎でのー。
天皇はそこで、タクシーを降りるとドラム缶で生活をし始めたんじゃ。
まあ、吉野家とか有名だから飢え死ぬことはなかろう。そう思っとったらまさか1銭ももってなかったとはのぉ。
ドラム缶の家に皮の腐ったバナナしか食べ物がいような朝。これがいわゆる南朝鮮じゃな。
（従者「・・南朝・・てか・・例えるならせめて北・・・」）

で、その後の暦応元年/延元3年（1338年）にワシが征夷大将軍に任じられたわけじゃ
グッ!! (￣ε￣〃)ｂ　ぐぐぐ・・グッ!! (￣ε￣〃)Ъ
どじゃ。この指の角度。かっこいいじゃろ。
（従者「はげしく・・・どーでもいいです。」）

で、その翌年、南朝鮮の天皇がおっちんだんで10年かけて吉野家を焼き払ったんじゃ。
こー、「それでも世界で最も邪悪な一族の末裔か」といわれる巨◯兵で焼き払ったもんで
焼け残った紫の何かをワシの黒い軍団がわちゃわちゃとやって、平定したわけだな。

で、幕府ができたあとは、ワシは弟とふたりで2大巨頭制を敷き、わしは、部下たちに恩賞として
冷めたスープにほんのひとつまみの愛情を隠し味に入れる仕事に没頭したわけじゃ。
・・・
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
と～いうのが室町幕府成立と南北朝時代のながれだ！
ほらそこ！ねるな！！

━ヘ( ・_・) ・・ ( ・_・)_ シュッ ‥… ━);゜o゜) ドカ!

プロも真っ青なフォークボールの軌道を描き、チョークが寝ている生徒（たか君）を直撃する。

たか君「・・・なんでんなアホな高校の講義を２４歳にもなって聞かなあかんねん・・これも全て就職難が悪い・・
てか・・寝る(。-ω-)zzz. . .

終わり
※だいたいあってる感じで書いたつもりですが、テストにこのまま書いて×くらっても知りません。
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駅前の花壇をSpoon (某音楽ユニット)で掘っている（堀江っぽくしてる）人がいました。

パクリポップユニット『カーフィーム』通称『カー』のメンバー
タカ君であった。

知名度は低く今日も一人で駅前の花壇の前でゲリラライブを
開催していました。

ですがお客は今日もイマイチ。それどころかケチャップを浴びせられる始末

音楽の神様の降臨。通称「田中待ち」をしているの出るが
なかなか良いアイディアはひらめきません。

なにもかも全部就職難が悪いとタカ君は考えています。

いや、悪いのは自分の実力の無さか・・・

『カー』（car）に乗っていた（仲間として加わっていた）
タカ君は正直降りようか（辞めようか）考えていました。

タカ君のポケットの中にはナイフ（某ロックバンド）とちっぽけな勇気（某FUNKY MONKEY BABYS）のCDジャケットを見て本当はテクノポップなんてやりたくないっと決意しました。


ちっこい頃から手先が器用で親指がすんごい後ろの方まで曲がることを得意げに自慢にしていたら

クラスの女子から「すご～い。ミュージシャンに向いてるんじゃない？」と言われ歩みだした音楽活動。だけど現実は甘くなかったのかな？



とりあえず、寝ます。起きたらまた再開します。 [編集済]

次の日タカ君は辞表を持って音楽事務所に現れました。

「すみません。ヒラリーさん。俺、やっぱ向いてないみたいです。誠に勝手ながらもう続けていく自信がありません」

元プロのヒラリー夫人の顔が真っ青になりました。

１００人に一人の逸材であるタカ君が才能を投げる（諦める）？

あなたにはフォークボーカルの才能があるのよ？

いや、俺がやっているのはテクノポップなんだけど？

タカ君はヒラリー夫人の攻撃をヒラリヒラリとかわしています。

ついにヒラリー夫人がブチ切れ、ドス黒い何かが紫の何かをわちゃわちゃしました。


そしてタカ君は音楽事務所を辞め就職活動を開始した。

しかしやはり就職難が厳しく未だにアルバイトだった。


ある冬も間近な深夜
タカ君のバイトしているラーメン屋にお客が来た。

「ラーメン一つ」

時間帯ももう遅く閉店しようと思っていたのに・・・
それでもタカ君は冷めかけたスープを温め始めました。

タカ君は美味しくなる魔法を唱えました。

「まぜまぜ♪　もえもえ♪　まほうのちからで　おいしくな～れ♪」


するとお客が急に立ち上がりました。

「やはりきみだったのか・・・私は音楽プロデューサーなのだが・・・」

男は『田中』だった・・・・

田中「君さえもし良かったら『DREAMS CONN TRUE』通称『ドラムCONN』に入らないか？」

タカ君は二つ返事で了解し

田中はこれを機にドラムCONNの中の腐ったバナナの皮（使えないゴミ）を捨て（クビ）タカ君は見事ドラムCONNに入りました。

満員のライブ会場。

「それでは聞いてください」




『良い国作ろう鎌倉幕府!!』（終わり）
[編集済]

「なんだろう、この倦怠感は……」

私、田中 美来未(みくみ)は一人そうつぶやいて、軽くため息をついた。


今、道ゆく通行人が私の顔をみたら、「えっ、この人なんだかとても機嫌が悪そう……」と、変な印象を残してしまう事だろう。

だが実際、機嫌は悪くない。

普通だ。


ーーー機嫌は悪くないが、何だかもどかしい。
何かをやり残しているような……それでいて今この時が過ぎるのがとてももったいないような……まるで日曜日のサザエ○さんを視ているような気分だ。

日曜日でもないのに。

私は毎年、この十月一日になると突如そんな気持ちに襲われるのだ。

夏が終わるのを無意識に寂しがっているにしても、ちょっと遅くないか？

もはや病気だと思ってしまう。


今日は仕事も休みだったので、この気分を紛らわそうと一人散歩に出かけたものの、やっぱりこの胸のモヤモヤが晴れる事はなかった。

イチャイチャしているカップルを見て、「もしかして彼氏がいないからか！？」とも思ったが、そんなひょいひょいできるものでもないし、何故だか作りたくもなかった。

そんな事を思いながらブラブラ歩いていると、気がついたら近くの公園にまできていた。

小さい広場に、これまた小さい砂場になんに使うのか、ドラム缶が二つ、申し訳ないように置いてあった。

砂場では、一人の男の子が砂をいじって遊んでいる。


ここに公園があるのは知っていたが、遊んだ記憶はない。


まあ、こんな小さな公園なら当然か……だってココ、「公園」というより「空き地」に近いし……

そんな事を思っていると、砂場にいた男の子が私の存在に気づき、こちらをみてすくっと立ち上がった。

「やあ、待っていました」

男の子の様子に、私は少し違和感を感じた。
確かにどう見ても子供だけど、この眼と落ち着いた口調から、もっと年上を想像してしまう。

かといっても、背格好はどう見ても小学四、五年生くらいだ。

だけど、そんな子が一人で砂遊びなんてするのか？

「えっと……」

私が何を言おうか悩んでいる内に、その子供は再び口を開いた。

「ーーー良かった。誰かが来るのを待っていたんですよ。ちょっと困っている事がありまして……あなた、バイトしませんか？」

「バ、バイト！？」

私はその言葉に一瞬耳を疑った。少年が大人の女性にバイトを持ちかける……？  逆はあってもそれはないでしょ。

「ええ。いくつかあるんですが……」

「あのねえ、子供が大人を雇うなんて聞いた事ないんだけど」

「あ、じゃあお駄賃、ってことで……」

「もっと嫌よ!!」

私がそう言い放つと、少年は困ったように頭を掻いた。

「ええ～、あの、今日一日僕のいう事を聞いてくれたら、一万円あげますが……」

「い、一万……」

その言葉に、私は少なからず惹かれた。
何を隠そう、最近お金がヤバイのだ。
給料日まであと少しなのだが、そのあと少しが辛い。ここで一万貰ったら、なんとか生き延びられる!!

「い、一万円か……」

「お願いします」

少年がそう言って頭を下げる。その様子は、とても切実に見えた。

「……はじめに行っておくけど、エッチなのはお断りだからね！」

「もちろんです」
そう言ってニコッと笑う少年。その表情に疚しさは感じられなかった。

「じゃあ……分かった。今は十一時だから……五時まではいう事聞いてあげる。それでイイ？」

実質一日ではなく半日であったが、少年は「ありがとうございます！」とニッコリ笑った。


そうだ、それよりも彼の名を知っておこう。

「それで、私は田中 美来未(みくみ)。あなたは？」

「僕は鷹 修司 (たか しゅうじ)と言います。タカ君と呼んでください。あ、あとあと、見てください！  親指がすっごい曲がるんです!!  すごいでしょ！」

「イヤー、普通にどうでもいいわー」


「えー、すごいのに……ダメか……」

タカ君は少しがっかりした様子に見えたが、すぐに普段の調子にもどった。

「さて、あの、早速一つ目なんですが……」

「何？」

「前にここで友達と野球をやっていたら、うっかりボールがよその方の家に入ってしまって……それを取りに行ってきて欲しいんです」

「ちょ、ちょっと！  窓の弁償とかしないからね！？」

「大丈夫です！  窓が割れた音はしなかったので……多分、庭に落ちただけだと……」

「まあ、ならイイけど……それで？  どこの家？」

「ハイ、あそこです」

「ゲッ！」

タカ君が指差した家を見て、私は少し青ざめた。

あ、あの家は……


あの家、平井さんは近所でも有名なくらい短気で怒りっぽいおばさんなのだ。切れたら手を付けられない。ついたあだ名は「ヒラリー夫人」だ。


ちょっと、なんてトコに放り込んだのよ……！

だが、一回やると言ったので、ここで断るのは何だか気が引ける。
それに私はこれでも大人だ。向こうもそこまで怒らないのではないか？

よし、大丈夫だ。一万のため……行こう！

「くおんりゃ～～!!!  今までの球、全部返したりゃあ!!!」


なんかすごい量の野球ボールが出てきたんだけど！？

今まで、子供達が長い年月をかけて貯めてきたボールだろうか……

「おんりゃあ!!」

って、投げてきたんだけど！？ それも結構な速さで！

私はその攻撃ともいえるボール吹雪をヒラリ、ヒラリとかわして、ボールを一つつかみ取った。

よし！  ミッションコンプリート！！

「死にさらせ～!!!」

夫人が渾身の一撃を投げてきた！？

私はそれを身を屈めて避ける！

よし、避けきれた……！

そう思った時だった。

私は、確かにその目で見た。

ボールが、曲がっ……！


その瞬間、私の頭に衝撃が走った。ボールが頭に当たったのだ。

私が身を屈めて避けることを予測して、フォークボールを投げたのだ。


「イエー!!  ゴール!!!」

そう言って喜ぶ夫人。
サッカーかバスケかはわからないが、デッドボールだ、コレは……

そうして、私の意識は闇に落ちた。

「……大丈夫ですか？」

「この歳で頭にコブ作るとは思わなかったよ……」

「さて、次なんですけど……社会科の勉強を教えて欲しいんです！」

そう言って少年は傍にあったバッグを持って、中から社会の教科書を取り出した。

「僕、社会がニガテで……このプリントをやらないといけないんです……！」

まあ、小学生の社会科くらいなら教えられるだろう。

ここではなんなので、近くの私の家で勉強することにした。

「だ、だいたい、不況が悪いんです……職業難が悪いんです……それのせいで社会科の問題が難しくなるんです!!」

「歴史に職業難も何もないでしょうが……」

教えてみると、タカ君。本当に社会がニガテらしい。
何かあるたびすぐに「職業難が……」とブツブツつぶやいている。なんだか、意外な一面だった。

「ハイ、それで、鎌倉幕府は何年にできたの？」

「え、えと……確か……『よい国作ろう鎌倉幕府』だから……４１９２年だ！」

「どんだけ未来よ！『良い(いい)国作ろう鎌倉幕府!!』でしょ！？ １１９２年！」

「うう……職業難が悪いんです……」

「なんで鎌倉幕府に職業難が関係すんのよ！」



「ありがとうございます……コレでプリントは一通り終わりました」

「つ、疲れた……ツッコミ疲れた……」

「さて、次のお願いなんですけど……料理を食べて欲しいんです」


「料理？」

「ハイ。今度、学校の調理実習でハンバーグとコンソメスープを作るんです。それで、第三者の方に味を見てもらうのがいいかなって。材料はこのバッグの中に入っているので」

「なるほどね……イイよ、食べてあげる。キッチンは自由に使ってイイから」

「わあ、ありがとうございます！」


そう言ってタカ君は駆け足で案内されたキッチンへ向かった。

ちょうど昼時でお腹が空いていたので、これはちょっと楽しみだった。

「出来ましたー!!」

「……」

私はその料理をみて、すぐさま目の前のナイフを隠した。

なに……あの物体……？
黒い何かが、紫の何かを、わちゃわちゃしているんだけど……というか根本的に、動いてるんだけど……

「あっ、あのタカ君。ゴメンね。この前ナイフなくしちゃってさ～」

「えっ、箸でも……」

「わっ、私!!  ハンバーグはナイフ使わないと食べられないの!!」

冗談じゃない、あんな物食べたら命の危機だ。

私はナイフをポケットに隠したまま、訳の分からない説明を続けた。

するとタカ君は、「そうですか……」とつぶやいて、ハンバーグ(？)を持ったまま、それを見つめる様に俯いた。


あれ……？  私、なんか悪いことした……？

なんだか、とても罪悪感を感じる……

いやいや、なにを考えているんだ、私は。あんな物食べたら死んでしまう。

いや……でも……
私は勇気を出して、ナイフを取り出した。

「ああ～っ！  ゴメン、こんな所に落ちてあったや」

「えっ、じゃあ……」

「うん。食べるよ」

「わあい！ ありがとうございます！」

よし、覚悟しよう……！

私が祈りを唱えて覚悟を決めていた時ーーー。

「あっ！」

タカ君の足がもつれ、目の前にあの物体が降りかかってきた。

頭に浴びたのはケチャップだということだけは分かった。

顔にかかったのはーーー。


「☆○×＃¥＄€＊～!!!」

天国の門が見えた。

＊＊＊

「ちょっと～××君！ なんで私を置いて逃げたのかなあ！」

「だって、あのヒラリー夫人だぞ!?  命がいくつあっても足りないわ」

「私の命はどうなってもいいの！？」

「ま、まあ！ 全部職業難のせいだよ！  それよりも、明日は例の日だぞ！ あの場所に集合な!!」

「ああっ、ちょっと待ってよ、××君！」






＊＊＊

「あの……大丈夫ですか？」


「う、ん……なんか既視感……」

「すいません。何か失敗したようで……」

「そんなレベルじゃないでしょ、アレ」

私が起き上がる。なんか少し頭痛がする……

「すいません……コンソメスープもあったんですけど……もう冷めちゃいましたし」

タカ君の視線の先を見ると、お皿にコンソメスープがのっていた。

……こっちはマシじゃない。

「あっ、」

私はスプーンですくってスープを飲んだ。スープは冷めかけていた。
[編集済]

「うーん、なんかちょっと塩味が効きすぎなんだけど……」


「す、すいません。えへへ」

タカ君はそう言うと照れ臭そうに笑った。

「それで？  コレで終わりかしら」

「あ、じゃあ、最後に一つイイですか？」

「何？」

「最後に、駅前に来て欲しいんです」

「ええー、駅前、ちょっと遠いじゃない……もうすぐ五時だし……よし、分かった！  ついて来て！」


「は、はい」

これで最後というのなら、サービスしてやろうじゃないか。

私は、鍵を二つ持って外へと出た。

「わあ、スゴイです、田中さん、車持ってたんですね！」

「当たり前でしょ。私、大人なんだから！」

私たちは車で駅前へと向かった。これなら五分とかからないだろう。



「はいっ、駅前に着いたよ」
「ありがとうございます」

「それで、ここで何をするの？」

「ハイ、タイムカプセルを掘り出して欲しいんです！」


「……ハ？」

「な、何でこんなことに……」

私はスプーンで駅前の花壇を掘っていた。
どうやら前にここにタイムカプセルを埋めたのだが、訳あって取り出したいらしい。

ああ、てっきり見送りか何かだと思ったのに……！

涙を流したくなったが、お巡りさんが来る前に掘り出して逃げ出すことが先決だろう。

ああ、周りの視線が痛い……！


するとその時、花壇に何か硬い物がぶつかった。

もっと掘ってみると、中からお菓子のカンが出てきた。

よし、コレでOK!!

そう思って持ち帰ろうとした時、何か違和感があった。

なに、この感覚……！

頭が妙に痛い。
何だ……何だ……この感じ!!

数秒、頭をおさえて……！


「あああああああーっ！！」

ーーー弾け飛んだ。

「今日はありがとうございました」

タカ君がカンを抱えたまま、隣の助手席に座ってお礼を言う。

「ん……」

その時、タカ君は私の異変に気づいたようだった。


「田中さん……？」

その問いかけを、私は無視する。

「ここ……」

私が車で向かった先は、最初のあの公園だった。

「ーーーねえ、タカ君。もう、『田中さん』って呼ぶのは止めて」

私がそう言うと、タカ君は一瞬驚きの表情を浮かべたが、すぐに穏やかな笑みになった。

「気づいた……いや、思い出したんですね、『ミクちゃん』」

「その変な敬語も止めてよ、『タカ君』」

「……うん」

タカ君はそう言って、少し俯いた。

そもそも、違和感ははじめからあった。
いくらなんでも、昔から居て、近所のこの近い公園を一回も遊んだことがないなんて、あり得ない。ヒラリー夫人の家だって、すぐに分かった。

そして、一万円くれると言われたからって、見ず知らずの男の子の言うことなんて、普通は受け入れないだろう。


全て、思い出した。

『タカ君。』
私の、小さい時の幼馴染。
よく一緒に遊んでいた。
社会の問題が嫌いだった。
よく一緒にヒラリー夫人に怒られていた。
親指がすんごい後ろの方まで曲がることを得意げに自慢していた。
バナナが好きだった。
スープを作るのだけは上手だった。
何か都合が悪いと、職業難のせいにしていた。
一緒に、あのタイムカプセルを埋めた。


そしてこの空き地のドラム缶は、私たちの秘密基地だった。

あの日は、ひどい嵐の日だった。その翌日に秘密基地で遊ぼうとしていたので、ドラム缶の中は、オモチャやらオヤツのバナナやらでいっぱいだった。

私はそれが心配だった。

だから、私が見に行った。
私がいなくなって、周りが騒いだ。

タカ君が私が秘密基地にいることを悟り、ドラム缶にまでたどり着いて上によじ登り、中にいつ私を見つけた。

その時、そのドラム缶に雷が落ちた。

そして目が覚めたら病院だった。私は奇跡的に助かった。
だけど、タカ君と、秘密基地の想い出を、全部忘れてしまった。

私の記憶は、ここまで。
タカ君がどうなったのかは、当然聞いていないが……おそらく……


「私を、恨みに来たの？」

「……違う」

「じゃあ、思い出させなくても良かったじゃん……！」

私は泣き出してしまいそうだった。そして、今気づいた。あのスープの塩味は、『涙の味』……

「……うん。このままでもいいかな、とも思っていた。だけど……」


「？」

「苦しそうだったから」

「っ!!!」

私はこの時、ようやく胸のモヤモヤが晴れていった。
もしかしたら、記憶なんてなくしてなかったのかもしれない。
ただ、無意識のうちに思い出さないようにしていたのかもしれない。
思い出せない。それなのに罪は引きずっていく。
そんな行き詰った私を、タカ君は助けて出してくれたのだ。

「タカ君……ゴメン……本当にゴメンなさい!!」

私が涙を流し、俯いて言うと、ポン、とタカ君は手を私の頭の上に乗せた。

「ミクちゃん……ありがとう。じゃあな」

タカ君は笑顔でそう言って、車から飛び出して、ドラム缶の中に入って行った。


「待って！！」

私も慌てて車から降りてドラム缶にまでたどり着き、中を見た。


そこには、腐った、あの日のバナナの皮が一つ落ちていたーーー。

～fin～

ワシの名は田中(70)。効果音として少し芽が出てきた駆け出しの声優じゃ。

最近はあれじゃのぅ、声優が歌を歌うことも増えてきておるのぅ。
そこにワシも乗っかってみたのじゃ。

でびゅー曲は
「ポケットの中にあるナイフと小さな勇気」
じゃ。
発売記念として、ウミガメ駅前で御披露目コンサートと握手会を開くことにしたのじゃ。

でびゅー曲の旗を立て、パイプ椅子を並べたわしじゃったが
この席数では立ち見が続出してしまうのではないかと心配じゃのう。

周りを見渡すと、人は少ない。
駅前の花壇を掘ってる若者がおる。
何をしておるんじゃ？あの輩は？

老眼鏡をかけ、よくよく見ると
この輩め！スプーンで花壇をいじっておる！
誠にけしからん！！

田中「お主！何をしておる！」
輩「はぁ？」
田中「食べ物に使うスプーンを土いじりに使うとは何事じゃ！すぐにやめるのじゃ！」
輩「はぁ…じゃあ何を使えばよいのでしょうか？」
田中「全く。これだから若いもんは。こーゆー事もあろうかと用意しておいてよかったわぃ。」
田中は鞄からスコップを取りだし手渡した。

輩「あっありがとうございます！あなたの名は…！？」
田中「名乗るほどのものでもない。あと五分程で、ここであるコンサートがある。それがヒントじゃ。」

ワシは颯爽と去った。
『これで観客更にげっとじゃぁぁぁ！！』と叫んだ。

余談はここまでじゃ。ついに、ワシの、歌手でびゅーの御披露目じゃ！
顔を引き締め、ステージへと向かった。

田中「皆のもの！！待たせたのぅ！！！」

シーーーーーーン

！？

！！！

ステージから見る観客席には
ワシが並べたパイプ椅子が綺麗に並んでおる。


！！


ひとつパイプ椅子が減っておる！どこかの輩が盗みおったな！

そんな事より、この状況どうするべきなのか？一先ず歌うべきなのか？

とりあえずワシはしーでーらじかせの再生ボタンを押した。

この「ポケットの中にあるナイフと小さな勇気」でミリオンを狙えると思ってた浅はかなワシを呪いたい。

しかも、満員御礼の予測をしておったもんだから、サビの
「良い国作ろう鎌倉幕府！！」
は
田中「良い国作ろう！」
観客「鎌倉幕府！！」
を繰り返す予定じゃったのに！！

ワシは一人虚しく「良い国作ろう鎌倉幕府！！」を繰り返しシャウトした。

そしたらなんということじゃ。
近隣住人から歓声どころか非難の声が。

近隣住人「うるせーぞじじぃ！」
近隣住人「じじぃ！昼飯はもー食っただろ！」

卵を投げられ、ケチャップを投げられた。
ワシは卵まみれでケチャップも頭から被った。
これぞリアルスクランブルエッグじゃ。
住人どもめ。ワシはスクランブルエッグが好物なのじゃ。
人目に分からぬよう、味を堪能した。
むしろ塩が欲しい位じゃ！

しかし、ワシも人の子じゃ。
誰も聞いてくれない歌を歌い、色々投げられたワシは少しへこんだ。

しかし、これだけは夢だったのじゃ。
締めにこの一言。
田中「さんきゅーーウミガメ市ーーー！！！」


シーーーーーーン


ワシは舞台袖へと引っ込んだ。
頭からは未だ卵とケチャップが垂れておる。
先ほど輩と交換したスプーンがここで役に立つ。スプーンで頭から垂れている卵とケチャップを丁寧に掬い舌鼓を打った。これで夕飯代が浮いたのぅ♪

ワシは旗とパイプ椅子を片付けておると
遠くからパチパチと小さな拍手が鳴った。

振り替えると、花壇をいじっておった輩じゃった。ワシは輩に切れた。
田中「お主！五分後にコンサートがあると言ったろうに！」
輩「いや、誰も居なさすぎて逆に座れなかったっすよw」
輩「でも、ずっと聞いてました。あなたの歌声。そしてあなたが帰るのを待ってました。」

むむ？この輩。ワシのふぁんになったようじゃの？名前はワシと同じ田中と言うようだ。
ややこしいので、田中→たなか→たか君と呼ぶとしよう。
この輩は会話のキャッチボールが上手く、歳の差を感じられない位話が弾んだ。
しかし時折
たかくん「でもね、田中さん、今の時代鎌倉幕府は良い国作ろうの1192年じゃなくなったんだよ？年寄りだと知らないのかな？」
だなんて、いきなり会話を落とす、プロも真っ青なフォークボールトークを投げてくるもんじゃから、ワシは赤っ恥をかいてしまっておる。

たかくん「田中さんは今日歌を歌ってたけど、やっぱり観客が居なきゃ成り立たないよ。野球でいうバッテリーかな？」
田中「ふむふむ。バッテリーじゃな？使えない電池じゃ意味がない。ワシにも充電期間が必要だということじゃな。」
たかくん「ふふw違うよ田中さんwこれ見てみて」
田中はスマホを取りだしユーチーブとやらを開いた。
画面を覗くと、大人気アイドル声優、ヒラリー夫人のコンサート動画じゃった。

ヒラリー夫人「ヒラリー攻撃！」
観客「ヒラリヒラリ！」
ヒラリー夫人「おのれー！私の攻撃かわしたね！もー一回！」
ヒラリー夫人「ヒラリー攻撃！」
観客「ヒラリずきゅん！もぇー！」

何ということじゃ。ワシが憧れた
「良い国作ろう！」
「鎌倉幕府！！」
の合いの手が会場全体で出来上がっておる。

たかくん「田中さん、こーゆー事だよwバッテリーって。」
納得出来るような、出来ないような。
しかし、ヒラリー夫人はすごいと感じた。

田中「お主は何でそんなにワシの事を…」
たかくん「いや、僕も色々うまくいかなくって。この就職難で彼女も出来ないし、寝坊もするし…」
いやいやいや、それは就職難関係ないじゃろ！とは気弱な田中は言えなかった。

たかくん「でもね、田中さん、僕の唯一自慢できること。これ！」
たかくんは親指をすんごい後ろまで曲げてみせた。
ワシは興奮した！ワシも習得したい！
たかくんにコツを教えてもらいながら、苦戦していた。
気付いたら朝になっていた。
ワシはとりあえず寝た。まだ駅前のままじゃ。

田中「ん～よく寝た。駅前で寝るのも悪くないのぅ。」
たかくんはまだ寝ているようじゃ。
風邪をひくといけないから、ワシは駅前のかふぇで温かいスープを買った。そして健康の為にバナナを一本。
たかくんと一緒に食べようとして待ったのじゃが起きる気配がない。

冷めかけたスープが少しでも心で温かくなるように、ワシは魔法をかけた。
田中「ヒラリー攻撃ヒラリヒラリ♪」
こんなひとつまみの隠された愛情をたかくんは受け取ってくれるだろうか？

中々起きないたかくんだったのでワシはコーヒーを買いに行き戻った。
そしたらたかくんは居なかった。
魔法をかけたスープは空っぽだった。
飲んでくれたようで何よりじゃ。

たった一日の出来事じゃったが、ワシはまた、頑張ろう！と思えた。

さて。ワシも帰るかのぅ。立ち上がり歩こうとしたら、立ち眩みをした。黒い何かが紫の何かをわちゃわちゃしている。
老眼鏡を掛けすぎたせいで視界がおかしい。

歩くことも困難になったため、ワシはタクシーを呼んだ。
タクシーの中でまたうたた寝をしてしまった。


『良い国作ろう』『鎌倉幕府！！』
『良い国作ろう』『鎌倉幕府！！』
ラジオからかのぅ？ワシの歌が聞こえ…る！？？？

田中「運転手さん！今の歌は！？」
運転手「え？(なにこのじーさん。ぼけてんの？めんどくせーなぁ。)あぁ、あの辺のドラム缶から聞こえましたよ(テキトー)」

ワシは車を降り、ドラム缶を覗いた。

あの運転手め！何もないではないか！！

ん？クンクン。この香りは…
底が見えずワシは体ごとドラム缶へ入った。

そこには腐ったバナナの皮があった。
このバナナはワシがたかくんに買ったバナナだ。

なぜ分かるかって？
たかくん家の家宝になると思いワシがバナナの皮にサインをしたからじゃ！こんな所に捨ておって！やっぱりあの輩はけしからん！

しかし、今朝の出来事でここまで腐るのじゃろうか？

何とも不思議じゃ。

！！！閃いた！

この摩訶不思議な、世にも奇妙な出来事を
小説にしようと目論んだ。
印税生活うはうはじゃ！

声優としても歌手としても鳴かず飛ばずな田中の行く末は誰も知る由がない。 [編集済]