名誉ある表彰?ふざけるな!

男が住んでいた王国と隣の王国が戦争していました｡

男は王国の兵士として徴収されました｡



｢みんな､必ず帰ってくるから｡｣



男は家族にそう言って戦地に向かいました｡





その後､戦争は男が住んでいた王国が勝利し､幕を閉じました｡





しかし､男は戦死しました｡





その後､男の家族は国王に城へ招かれました｡





｢あの方は､我が王国の為に死ぬまで戦った｡その名誉の為に､表彰いたします｡｣



表彰状を受け取ったのは男の妻｡

隣にいた息子は男の遺影を持ってました｡

家族を見守りながら微笑む男が写った遺影を…｡





その後､男の息子は母親に言いました｡





｢お母さん､この表彰状にどんな意味があるの?お父さんは生き返らないでしょ?｣



それを聞いた男の妻は､

表彰状をビリビリに破り始めた｡気が狂ったように破った｡

そして破った表彰状を燃やした｡





｢あぁ…｡あなた…｡｣

男の妻は､息子を抱きながら､声を出して涙を流した｡