静まり返った都会の道路に白い足跡を残しながら
シドニーは愛する夫の指輪を探しに行った
そして折り重なる2つの指輪だけがそこに残された
状況を補完してください!
シドニーは死にますか?
YES! 最終的に彼女は死にます!
降っているのは雪ですか?
NO!!!!! [良い質問]
シドニーは人間ですか?
YES 人間です
問題文に比喩はありますか?
NO? 比ゆ表現は使ってないですね
死の灰が降っていますか?
NO しかしイメージは近い!
夫と抱き合って死にましたか?
NO ですがそれに近い行為です 指輪重要!
カビが降り積もっているのですか?
YEEES!!!! [良い質問]
カビが降っていますか?
YES! 振っているのはカビです! どういうことでしょう!? [良い質問]
三行目と四行目の間には長い時間がかかりますか?
YES ただし、おそらくみなさんの想像よりは、かなり短い期間になると思います [良い質問]
クリスマスは重要ですか?
NO まぁ雪へのミスリードです
人類全滅しますか?
YES! なぜ!? [良い質問]
風の谷の〇ウシカ関係ありますか?
YESNO あれよりもっと絶望的です
夫は生きていますか?
NO! すでに死んでいます! [良い質問]
ここで腐海の胞子ですか?
YES ですが、あれよりもっとすさまじい状況なのです
細菌兵器の類がその都市に落とされましたか?
YESNO? 真実は分かりません ただカビによってその都市が侵されているのは確かです
「また一つ村が消え」ますか?
YES? いや、それどころか・・・
重なった指輪の中には指の骨があり二人の骨はがっちりと握り合ってますか? [編集済]
NO 骨もないんです!!!! [良い質問]
死体だらけ…ですか?
NO 死体もないんです!
隕石降ってきましたか?
YESNO 真実は不明ですが、その節もありました
死体は無くなりましたか?
YES! 死体は「完全に」侵食されたんです! しかし・・・! [良い質問]
カビによって肉どころか骨まで食いつくされて金属の指輪だけ残りますか?
YES!! 正解です!! [正解]
人がカビ化する現象が起きていますか?
YESNO そういう見方もできるかもしれませんね
シドニーは指輪を見ただけでそれが夫の物である事が分かりましたか?
YES むしろ、指輪がなければ、夫(の死体)がどこにあるかもわからなかったでしょう
残った指輪にはお互いのイニシャルと愛の言葉が刻まれていたんですか?
YES 解説には入れてないけど、おそらくその通りでしょうね
シドニーは指輪が落ちていたところに寄り添いましたか?
YES! 「夫」の痕跡は、「指輪」しか残されていなかったんです! [良い質問]
夫の形見の指輪を左手で拾って安全な場所へ避難する最中に力尽きたのですね
YESNO 「安全な場所」はどこにもなかったんです だから、せめて最後は夫(の死んだ場所)に痛かったんです
「ちょっと、このプレスハム、カビが生えてるわ!業者に文句言わなきゃ」
「あれ?このレモン、さっき切ったばかりなのに。断面にカビが生えてる」
「おいおい、キッチンがカビだらけじゃないか、どんだけ掃除してないんだ?」
…そのカビの発生源は、どこだったのか。
隕石に付着して飛来したという説、アラスカの地底湖から出てきたという説、
どこかの国の細菌兵器という説、世界各地で同時期に発生したという説…。
しかし、今はもう確かめようもない。
恐るべきは、そのスピードだった。
侵食する速さ、拡散の速度、そして熱や冷気・毒物・薬物に対する対応力。
人類が対応策を講じる間もなく、世界中がカビに包まれていった。
残されたわずかな人間は、核シェルターに避難した。
しかし、放射能をも防ぐ空気清浄機のフィルターも、カビの前には無力だ。
瞬く間に、シェルター内にもカビが蔓延していった。
シドニーは、放射能の防護スーツを着込むと、ハッチを開けて外に出た。
…どうせ死ぬなら、愛する夫と同じ場所で死にたい。家に、帰るんだ。
シェルターの外は、オーストラリアの首都、キャンベラの中心街。
折りしも日時はクリスマス。南半球のここでは、クリスマスは夏のはずだ。
だが空からは絶え間なく白い雪が降り、地面を真っ白に染め上げていた。
生まれて初めて経験する、ホワイトクリスマス…
無論、本当は雪ではない。カビの胞子が風に乗り、降り注いでいるのだ。
すでに原型を留めていないビル街の中、彼女は記憶を頼りに歩を進めた。
やがて自宅に帰り着くと、そこはもう完全に崩壊した廃墟となっていた。
彼女は、庭に面したリビングの一角(夫の指定席だった)辺りを掻き分ける。
そして彼女は、プラチナ製の小さな指輪を見つけ出した。
このカビは、有機物はもちろん、無機物も貪欲に侵食する。
だが、金やプラチナなどの一部の貴金属だけは流石に腐食されなかったのだ。
既に防護スーツ内もカビが充満している。スーツ自体もやがて朽ちるだろう。
彼女は、力なく横たわると、左手で夫の結婚指輪を握り締めた。
動かなくなった彼女の体に、カビは降り積もる。雪がすべてを覆い隠すごとく…
- やがてそこには、折り重なった二つの指輪だけが残された -
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。