解凍不能

夏には避暑地として有名なラテシン山。

けれども冬には豪雪地域となり、山に立ち入るものはほとんどいない。



そんな雪山に野スキーをすべく立ち入ったカメオ。

雪に捕まった拍子に坂から転げ落ち、案の定遭難してしまう。

山の天気は変わりやすい。あたりは一面の吹雪となった。

当然人などいるはずもない。携帯も圏外。助けは見込めない。

夜には氷点下を優に下回る寒さとなる雪山である。このまま夜を迎えれば命はないだろう。



雪山をさまよう内にカメオは無人の別荘を見つける。無断で侵入したカメオであるが、

電気もこの時期には通っておらず、暖を取ることも連絡を取る手段もない。

せめて火を起こせれば。けれどもそれすら叶わない。



そこでカメオの目に入ったのが冷凍庫であった。

冷凍庫は中の冷気を逃がさない作りになっているはず。

当然熱も外へと逃げづらい。



カメオは自身の身が凍えてしまわないように電気の通っていない冷凍庫の中に入ることにした。

時間が経ち吹雪が止めば助けを呼ぶ道もあるはずだ。



けれども吹雪は止まず、冷凍庫から出るに出られない状況が続くうちに体力を失ったカメオはそのまま息絶えてしまったのだ。









要約解説

カメオは雪山で遭難していた。外の寒さから身を守るため、冷凍庫の中に入り助けを待つうちに死んでしまった。