そんな中、1人の男が「犯人がこの中にいるかもしれないのに、一緒にいられるか! 俺は部屋に戻る!」と大広間から出て行ってしまった。
男以外の全員が、あの男は死なないなと確信したのはなぜ?
そしてスープもなくなった
男が犯人だと確信しましたか?
YES なぜでしょうか? [良い質問]
殺人事件がどの部屋で起きたのかは重要ですか?
NO みんなが使っていたのはどれも同じタイプの個室で、場所は関係しません
1 男に返り血がついてましたか?
NOw そんなわかりやすい証拠がw
男以外の全員は、殺人事件が起きたことを知っていますか?
NO! 重要です! [良い質問]
殺人事件の被害者がどのような殺され方をしたかは重要ですか?
YES! 特定する必要はありませんが、条件はあります。 [良い質問]
全員(2人)ですか?
NO 解説では男以外の全員=8人です。
劇中劇はありますか?
NO 劇中劇、作中作等はありません。
犯人でなければそんな死亡フラグ叫ぶ勇気はないですか?
NOw それだけで犯人と言われたらかわいそうw
殺人なのか事故なのかわからない状況で「犯人」とゲロりましたか?
YESNO 非常に惜しい! 「殺人か事故かわからない」ではなく…… [良い質問]
まだ殺人かわからない段階で犯人がいると言い出したからですか?
YESNO 非常に惜しい! 「殺人か事故かわからない」ではなく…… [良い質問]
男は、大広間にまだ誰も入って来ていない時に「この中に犯人がいるかもしれない」と言ったので、「中にはお前しかいないじゃん」と全員でツッコミましたか?
NOw 自白ですねw
殺された人は風呂で溺死していたのに、「犯人」とか言い出した男は限りなくアヤシイですか?
YES! 解説ではタンスに押しつぶされていますが、事故死と思われるのに犯人と言い出したせいでした! [良い質問]
男以外の人たちは、殺人事件ではなく事故だと思っていましたか?
YES! 正解です! 他の人はどう見ても事故だと思っていました! [正解]
どう見ても事故なのに、ですか?
YES! 正解です! 他の人はどう見ても事故だと思っていました! [正解]
みんな、死んだ人は事故で死んだと思っていたのに、男は殺人事件だと知っていた……すなわち男が犯人ですか?
YES! 正解です! 他の人はどう見ても事故だと思っていました! [正解]
4 殺人事件が起きたことが知られていないにも関わらず「犯人の存在」というものに男が言及したことにより、他の人は殺人事件の発生および犯人が男であることを知りましたか?
NO! 殺人事件と思っていなかっただけで、死人が出ていたのは知っていました! [良い質問]
殺人事件は、人の手によるものではなく熊とか非人間によるものだと思ってたのに、突然のこの中に犯人発言でしたか?
NO! みんなはただの事故だと思っていました!
あいつ、見かけないな...の段階で、男が『犯人』と口にしたので、他の皆は、行方不明の人が殺されたことと、犯人が男であることがわかりますか?
NO! 人が死んだのは知っていました。それすごいフライングですねw
まさか、こんな悲劇が待ち受けているだなんて、誰が想像しただろうか?
あ、ああ、嫌、誰か――――――――――――!
第一発見者の女性の悲鳴を聞きつけ、思い思いの場所でのんびり過ごしていた8名は、慌てて現場に駆け付けた。
悲鳴を引きずりつっかえながらも、女性は説明する。なかなか起きてこないから、部屋を覗いてみたの、そうしたら……
全員に嫌な予感がよぎる。勇敢な一人がドアを開けた。起きてこなかった理由は明白だった。昨日まで何事もなく笑って話していた仲間が、無残な死体に変わり果てていた。頭は古めかしく重たそうなタンスに押しつぶされており、おびただしい量の血液をベッドが吸い切れず、床にまで滴っている。
何かあるかもしれない、という期待は、何も起こらないのがわかっているからこそ楽しめるのだ。何かが起こってしまったら、楽しんでいる余裕などない。まさかの事態に、全員が凍り付いた。10名が9名になってしまった。
連絡が取れない孤島、住人のいない古い洋館。今やそれは危険な場所であることは明らかだった。
死に慣れない若者たちは、犠牲者の部屋をそのままに、ひとまず自分達の身の安全を考えることにした。
このままでは危険だ。昨日のように、各自が個室に入って就寝するのは良くない。いっそのこと、布団を持ってきて大広間に全員で寝るのはどうだろうか? 自然とそういう話の流れになった。大広間はこの洋館の中で一番広い場所だし、仲間を押しつぶしたタンスのような凶器も置いていない。迎えが来るまでの数日間、なるべく大広間にいるようにすればいい。
全員がその案に賛成しかけたそのとき、一人の男が焦ったように、騒ぎ出した。
「みんな、それでいいのか? よく考えてみろ、あいつは死んだんだぞ!?」
男が何を言いたいのか測りかねて、残りの8名は男の次の言葉を待つ。
「俺は嫌だ! ここだって危険に決まってる! なんでみんな、そんな平気な顔をしていられるんだ!」
必死の訴えにも、8名は首をかしげるしかできない。彼は何が言いたいのだろうか?
誰からも賛同が得られそうにないことに耐えかねたのか、男は絞り出すように叫んだ。
「犯人がこの中にいるかもしれないのに、一緒にいられるか! 俺は部屋に戻る!」
そして男は本当に、8名が見守る中足音を立てて大広間を横切り、扉を乱暴に閉めて出て行ってしまった。
しばし、沈黙。
男が出て行った扉やお互いの顔に視線をやり。
そして――
「……犯人?」
一人の呟きを皮切りに、男をポカンと見送っていた8名が次々に疑問を口にし出した。
「どういうことだ?」
「この洋館が古すぎて、タンスの立て付けが悪かったんじゃないの? え? そう思ってたの私だけ?」
「いや、みんなそのつもりで周りに家具が少ない大広間に集まろうって言ってたんだし……」
「あの部屋じゃ、棚やら照明やらが落ちてきたらどこに寝てても危ないからな」
「一人で部屋に寝てると、いざというときに助けも呼べないしね」
「寝ている間にタンスに押しつぶされてしまうなんて、彼も随分運が悪かったと思っていたんだけど……」
「事故死だよな。事故死だと思ってた。けどあいつは犯人って……え、殺されたの? これ、殺人事件なの?」
「えーと、つまり……?」
顔を見合わせる8名。
8名は8名とも、事故死だと思っていた。素人目には、殺人だと言えるような手がかりは何もないと思える。警察が来て調べれば何かわかるのかもしれないが、今の段階で殺人などという非日常な出来事にすぐさま結び付けるなんて、しかもそれを本気で警戒するだなんて、普通じゃない。そんなことに思い至るのは、身に覚えがある人間くらいだろう。
黙って考えていた9名は同時にその結論を導き出し、男が出て行った扉を振り向く。
誰かが全員を代表して言った。
「……つまり、あいつは死なないってことだ」
END
被害者は部屋のタンスに押し潰されて死んでいたので、事故だと思われていた。男が犯人などと言い出したため、皆、犯人はあいつかと気づいたのだ。
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