女は後ろを振り返りながら言った。
背中の重みは、彼女の肩に重くのしかかってくる。
だが、これが命の重み、そして責任の重みなのだ。
それを実感できることを、彼女はうれしく思った。
彼女は橋の真ん中まで行くと、川に身を投げた。
川面に、赤子の声がこだました。
彼女は人間ですか?
YES 彼女は人間です
彼女は自殺しましたか?
YES 自殺しました…
おじいちゃんは問題文の時点で死んでいますか?
YES 彼女のおじいちゃんはすでに死んでいます。ただし、彼女が声をかけたのは、彼女のおじいさんに向けてだででなく、もう一人(?)…? [編集済]
姥捨山は関係しますか?
YES…かな? 山は関係ありませんが、老人問題という括りでは大いに関係します
”…今、ちょうど二人分の重さだろうか?
限界を超える前に、間に合ってよかった。”
まとメモ帳に訂正(追加)した問題文を入れておきます[編集済]
ぼうやが生まれたのは問題文の途中ですか?
NO 冒頭のセリフの前に生まれています
ぼうやも彼女と一緒に死にますか?
NO 「ぼうや」と彼女の死ぬ時期は異なります!
問題文の赤子は「ぼうや」ですか?
NO! いい質問です。
彼女はぼうやを背負っていますか?
NO! 背負っているのは「ぼうや」ではありません!
ではおじいちゃんを背負っていますか?
NO! 「彼女のおじいちゃん」ではありません。「一般的な意味でのおじいちゃん」かどうかは…やはりNOかな?
オカルト・ファンタジー要素はありますか?
YES!! オカルトあります!! ファンタジーは…和風ファンタジー? [編集済]
彼女が背負っているのはいわゆる幽霊ですか?
NO! オカルト的存在ですが、幽霊ではなく…!
狸か狐ですか?
NO! もっと具体的な名前のある…!
子泣き爺関係ありますか?
YES!!! それです!
女性は一度でも妊娠した事がありますか?
YES 妊娠したことが「ありました」
女性はおじいさんと子供を死なせましたか?
YES!! 彼女が死なせてしまいました
子泣き爺がおじいちゃん+子供の重さになった時に、橋から飛び降りましたか?
YES!! それは何故!?
おじいちゃんと子供の命の重さを感じてから死のうと思った?
YES!! ほぼ正解です!! まとめちゃいますが、予想などあれば0:30まで書き込みどうぞ!
すきな妖怪はなんですか(゚∀゚)
そっちですかw いろんな意味で九尾の狐、西洋妖怪ならヴァンパイアですかね~
寝たきりの祖父と、生まれたての赤ん坊。父、母はすでに他界。夫は仕事で出張中。
夫は元々、介護や育児に協力的ではなかったが、それでもいなくなるとさらに苦しい。
誰かを頼ることも、弱音を吐くことも出来ず、一人で育児と介護をこなすのは辛過ぎた。
赤ん坊はいつまで経っても泣き止まず、体格の大きい祖父は、風呂やトイレの世話も一苦労だ。
…ある日。 ふと気づくと、彼女の手には、赤く染まった包丁が握られていた。
部屋の中には、2つの死体。
彼女は逃げ出した。真夜中の道を、山に向かって走り出す。
息も絶え絶えになり、歩みを緩めた頃、どこからともなく、赤ん坊の泣き声が聞こえる。
道端に、赤子が捨てられていた。彼女は、ふらふらと駆け寄り、赤子を抱き上げた。
…ああ、暖かい。
彼女は、自分のしでかしたことの大きさを、まざまざと見せ付けられた気がした。
…戻ろう。赤子を背負い、里に向かって歩き始めた。
”ズシリ。” 急激に、背中の赤子が重さを増した。
はっとして振り向くと…背負っていた赤子の顔が、老人のそれに変わっていた。
彼女が拾い上げたのは、妖怪・子泣き爺。赤子のフリをして同情を誘い、背負ってくれた人間の
背中で徐々に重さを増し、最後にはその人間を押しつぶしてしまう。
「おじいちゃん…!」 女は、恐怖した。冷静に見れば、女の祖父の顔とは違うことに気づいたはずだ。
が、パニックに陥った彼女は、子泣き爺と自分の祖父を混同してしまった。
背中に重くのしかかる体重。それは、彼女が介護の時に感じていたものと同じだった。
そして、徐々に重さを増し、より重い負担となっていく過程も同様だった。
これは、罰だ。 二人を殺した、自分への。 そう、自分だけ逃げちゃいけなかったんだ。
そう思うと、恐怖が薄らいだ。そして、足は自然と、橋のほうへと向かう。
「おじいちゃん、ぼうや、もうすぐだからね」
女は、背中の子泣き爺を振り返りながら言った。
だが、彼女が見ている先にあるのは、自分の祖父とぼうやの姿だ。
背中の重みは、彼女の肩に重くのしかかってくる。
だが、これが命の重み、そして責任の重みなのだ。
それを、実際の重さとして実感できることを、彼女はうれしく思った。
子泣き爺の体重は、さらに増え続ける…今ちょうど、おじいちゃんとぼうや、二人分の重さだろうか?
自分が支えられる限界を超える前に、間に合ってよかった。
彼女は橋の真ん中まで行くと、川に身を投げた。
川面に、赤子の声がこだました。
「おじいちゃん、ぼうや、もうすぐだからね」
女は後ろを振り返りながら言った。
背中の重みは、彼女の肩に重くのしかかってくる。
だが、これが命の重み、そして責任の重みなのだ。
それを実感できることを、彼女はうれしく思った。
…今、ちょうど二人分の重さだろうか?
限界を超える前に、間に合ってよかった。
彼女は橋の真ん中まで行くと、川に身を投げた。
川面に、赤子の声がこだました。
【作者雑記】
子泣きじじいの設定を呼んでいたとき、ふと、現代の育児・介護の問題と重なるものがあるなぁ、 と思い立ち、今回のスープを作りました。
老人を妖怪扱いするのは不謹慎かもしれませんが、子供のように手がかかり、重くのしかかり、そして負担はさらに増え続け、しまいには介護者のほうが潰れてしまう…。
育児問題もそうですが、核家族化が進み、まわりのサポートが得られない状況に陥った家族にとっては、深刻な話ですね…。
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。