バーテンは客に気付くとワイングラスを拭く手を一旦止めて、
「お久しぶりです」と男に声を掛けた。
スローテンポのジャズが耳に心地いい。
男はバーテンに
「いつもの、お願いします」
と注文した。
「かしこまりました」
バーテンは軽く頷くとカクテルを作り始める。
グラスに氷を入れ、ウォッカ、ライムジュース、ジンジャーエールを順に注いでいく。
「モスコミュール、お待たせしました」
軽くステアして男の目の前にグラスが置かれた。
男は出てきたカクテルを見て涙が止まらなくなってしまった。
一体なぜだろう?

この問題は私の過去問「涙というスパイス」の問題文を変えての再出題です。

男はモスコミュールでなければ涙を流しませんでしたか?

YES!!! しかしここからの特定は要知識になりますので、外堀を埋めたほうが良いですね。 [良い質問]

ジンジャーが目に染みましたか?

NOw ウィルキンソンです。

男は何かが目に入ったことで涙しましたか?

NO!

男の過去の経験が重要ですか?

YES!!! [良い質問]

男はこのバーの常連ですか?

NO!!! 重要です! [良い質問]

「いつもの」と今回とは状況が違いますか?

YESNOとだけ。

男は大切なものを失いましたか?

YES!!! しかしミスリード注意! [良い質問]

重要人物は男とバーテンの2人ですか?

NO!!! もう一人重要人物がいます! [良い質問]

男の涙は感動の涙ですか?

YESNO! 感動も少し入っています!

男は嬉し泣きをしていますか?

YESNO! 嬉しさも少し入っています!

男は双子ですか? [編集済]

YES!!! 最重要! [編集済] [良い質問]

男はモスコミュールが出てくると思ってましたか?

YESNO!!! モスコミュールが出てきて欲しいと思っていました! [良い質問]

男とバーテンダーは面識がありましたか?

NO!!! [良い質問]

男はモスコミュールを注文するつもりでしたか?

YESNO!!! モスコミュールが出てきて欲しいと思っていました! [良い質問]

バーテンは別の男と勘違いしてますか?

YES!!! [良い質問]

8より、もう一人の重要人物は生きていますか?

NO!!! もう一人は既に死んでいます! [良い質問]

もう一人の重要人物は男の家族ですか?

YES!!! 11より… [良い質問]

双子の兄弟はこのバーの常連でしたか?

YES!!! 良質8コンボ! [良い質問]

男はモスコミュールを飲んだことはありますか?

YES!

男はバーテンダーが勘違いするだろうと予測していましたか?

YES! ちょっと試してみた、という感じです!

兄弟が死んだ状況や原因は重要ですか?

YES!! 原因は重要ではありませんが…

男は死んだ兄弟の代わりに来ましたか?

NO!

死んでしまった双子の兄がこの店のバーテンのモスコミュールを男に飲ませたいと生前話していて念願かなって泣きましたか? [編集済]

NO!

死んだ双子の兄弟もバーテンですか?

男がバーテンダー、双子の兄弟の職業は重要ではありません!

ヒントより 死んでしまった兄弟と仲直りするためにモスコミュールを頼みましたか?

NO! 男は「いつもの」と頼みました。 仲直りしたかったはYES!! [編集済]

ヒントより、双子の兄弟と死ぬ前に喧嘩をしましたか?

YES!!! 喧嘩別れをしました! [良い質問]

男の兄弟が仲違いしたまま死に別れたので、兄弟の行きつけのバーを思い出しお気に入りのモスコミュールを飲んで仲直りをしようと思いましたか?

NO! 男は「いつもの」と頼みました。 何かを知りたくて。

双子の兄弟と喧嘩別れして亡くなったあと、彼は喧嘩するたび何時もバーに行っていたことを思い出し、訪ねて見たらモスコミュールを何時も飲んでいたことを知って涙しましたか? [編集済]

YESNO!!! ほぼ正解なんですが下のヒントを参考にしてください! [良い質問]

喧嘩別れしたまま、亡くなってしまった兄弟の遺品を整理してたら、このBARで自分と飲みたいカクテルがあると書いてあって気になって確認しに来ましたか?

NO!

兄弟喧嘩をしたときはモスコミュールで仲直りをしていた双子と喧嘩別れをして亡くなった後で弟の行きつけのバーを訪ねて見たら、弟もモスコミュールをいつも頼んでいたことを知り、仲直りをしたかったという兄弟の気持ちを知って涙しましたか?

YES!!! まとめありがとうございます!!! 正解です!!! [正解]
男はあるバーの前で呟いた。薄暗い階段を下るとドアがあり、男はそれを押した。
「いらっしゃいませ」
こちらに気づいたバーテンが振り向き、軽く会釈をして、またワイングラスを拭く作業に戻った。
男がカウンターに座ると、バーテンは手を止め、
「お久しぶりです」
と微笑んだ。
男は目だけで挨拶を済ませ、ふと思いついて、こう注文した。
「いつもの、お願いします」
・・・
男には双子の弟がいた。
顔もそっくりなら好みも一緒で、子供の頃からいつも好きなものの取り合いで喧嘩が絶えなかった。
ただ喧嘩した時は大体いつも男のほうが折れ、素直に謝り、すぐ仲直りできた。
大人になっても二人の関係はあいかわらず・・・ただ男の謝り方だけが変わった。
男はバーテンダーになっており、仲直りの印にモスコミュールをふるまうのだ。
皆様はカクテル言葉というものをご存知だろうか?
ソルティードッグは「寡黙」、ダイキリは「希望」などそれぞれに意味がついている。
モスコミュールのカクテル言葉は「その日のうちに、仲直りする」
覚えたての知識を弟に得意げに話し、それからというもの
喧嘩の後はモスコミュールで仲直りするのが二人のやり方となった。
それからしばらくの後、二人はモスコミュールでは修復不能な大喧嘩をしてしまい、
そのことが原因で弟は家を出て行ってしまった。
弟の行方はうわさで聞くことがあったが、男は連絡を取らず、
喧嘩別れしたまま、数年のときが流れていった。
そして、弟の訃報が知らされた。
弟は病気だったらしい。
そばにいる人もおらず、一人で孤独に死んでいったのだ。
男は双子の兄である自分が何も知らなかったことを恥じ、後悔し、自分を責めた。
そしてある程度気持ちが落ち着いてきた頃、弟の足跡を辿ることを決めた。
弟が暮らした土地でいろいろと聞き込みをし、そして行きつけだったというバーに足を運んだ。
・・・
バーテンがグラスに氷を入れ、ウォッカ、ライムジュース、ジンジャーエールを順に注いでいく。
「モスコミュール、お待たせしました」
軽くステアして男の目の前にグラスを置いた。
そのモスコミュールを前にして、男は涙が止まらなくなってしまった。
哀しみと後悔、そしてほんの少しだけ嬉しさが混ざり合った涙・・・
モスコミュールと混ざりあって、その濃度は薄まったのだろうか?
バーテンは泣いている男に背を向け、ワイングラスを拭く作業に戻っていった。
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