ながら勉強

試験前日。



俺はできる限りのことをした！(と思う)

後は明日のために寝るだけ…



…待てよ？ この寝てる間にも勉強できないだろうか？



…睡眠学習だ！



明日は日本史と英語。

勝男はすぐさま「猿でも聞いて覚えるシリーズ」の「歴史年表」と「英単語」をプレイヤーにセットし、イヤホンを耳にはめた。



おやすみなさい…



結構なボリュームで年表が読みあげられる中、勝男はあっという間に眠りについた。



しかしこの方法は勉強嫌いの勝男にとって、ものすごいストレスがかかったのだろう…



勝男は英単語や年表に襲われる悪夢を見た。



ウンウンうなされながら英単語や年号と戦っていると、起床時間を告げる携帯電話の目覚ましアラームが鳴った。



しかし勝男の耳にはイヤホンがはまっている為、目覚ましアラームの音が届かない。



勝男が起きたのは、英単語の「kill」に殺されかけるところだった。



寝汗でビショビショの勝男は時計を見ると、さらに冷や汗が流れた。



デジタル時計が指しているのは「15:43」



「以後よさないか、鉄砲伝来…って言ってる場合じゃねぇな…」



勝男はイヤホンをはずすと、潔く二度寝に入った。