だ。
魔導師探偵・Tだ。
前作のアカネのことだが(前作「フレイム・デラ・ヴィタ」参照)、気になっている者も多いようなので問題として話そう。
宝石収集家のジェイミーから「フレイム・デラ・ヴィタ(命の炎)」と呼ばれるルビーを手に入れるように依頼された私は、とある隠れ里にたどり着いた。
輝石人(キセキビト)と呼ばれる種族が住む隠れ里。
輝石人は、その胸にこぶし大の宝石(核)を有していて、心臓とほぼ同じ役割を果たしている。
その核が傷つけば深刻な重態に陥り、砕けたり体から取り外されると死んでしまうのだ。
件の「フレイム・デラ・ヴィタ」の所有者であるアカネと出会った私。
ことのいきさつを説明した。
「で、あなたは私をどうしたいのですか?」
「正直わからない。人を殺してまで依頼料がほしいとは思わないが、手ぶらで帰るわけにも行かない。しかし君自身を連れて行くのはまた危険だ。…命もだが、スキモノでな、何でも喰える奴なんだ。」
「でも、それではあなたが…。」
「だから困っている。どうしたものか…。」
ふと、思いつく。
「これなら、あるいは…。」
「確かに、いいかもしれませんね。お任せします。」
「確実ではないぞ?」
「かまいませんよ。信じていますから。お供いたします。」
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収集家のジェイミーの下へ行き、思いついた方法を試してみた。
「もうよい!下がれ!」
どうやらうまくいったようだ。
いったいどういう交渉をしたのだろう?
ジェイミーはあきらめましたか?
イエスだな。
探偵Tとお供したのはムキムキhomoマッチョのキセキビトですか?
ノーだw アカネ「泣きますよ?それはそれは、困るくらいに泣きますよ?」
ジェイミーにルビーを取ると死亡する事を伝えましたか?
イエス。ジェイミー自身、宝石収集家だけあって輝石人のことは知っていたようだったな。
アカネちゃんが可愛すぎた?
ノー、まあ、ストーリーには関係するが、重要ではないな。
『石を手に入れると君が次の輝石人DA☆』とカマかけましたか?
ノーw遊戯王のコピペ思い出すな…。ちなみに輝石人はそういう種族であって、核石を埋め込めば輝石人になるってもんではないぞ?
ジェイミーより力のある者に庇護を頼みましたか?
ノー、私とアカネの二人が彼と駆け引きした結果だ。…つまり登場人物は私、アカネ、ジェイミーの三人だけだ。
駆け引きということは、失敗すればもちろんジェイミーは石を手にしますよね?
そうなるな。 [良い質問]
ジェイミーに賭けを持ちかけましたか?
ノーだな。
ジェイミーが「何でも喰える奴」である事は重要ですか?
あまり重要ではないな。確かに「駆け引きの材料」のひとつだが、そこから推理するのはまず無理だろう。
石は差し上げるが、血は差し上げない。血を一滴も出さずに取り出したら差し上げよう。ですか?
ノー、とんちではありません。
石と君の心臓で物々交換だ!って言いましたか?
ノー、交換条件を出すのではなく、取引をしたのだ。
Tとアカネの2人は結婚したと言いましたか?
ノーだが、愛が交わされたことを匂わせて、さらにもうひとつ何かをしたのだ。駆け引きの要素のひとつだな。 [良い質問]
アカネに子供が出来たから死なせられないと言いましたか?
ノーだ。依頼を受けてから1週間ほどだから妊娠はわからないだろう。
石をあげない代わりに別の物をあげた?
ノーだ。交換ではない。
「子供が生まれたら宝石は二つになるけど今取り出しても良いのか?」的な事ですか?
ノーだ。条件提示をしたとは言っていないぞ?
ジェイミーを脅しましたか?
イエス、ただし「アカネを殺すならお前を殺す」などという直接的な脅迫ではない。 [良い質問]
16より ジェイミーの名前が地に落ちるような脅しですか?
ノー。心理的に「もうよい!下がれ!」といいたくなるような、そんな脅しだ。
アカネは命の炎の所有権について主張しましたか?
ノー。アカネは受身なことしか言っていないな。 [良い質問]
ジェイミーに、人の命を取ると言うなら自分の手で取ってみろと圧力を掛けましたか?
ノー。だからジェイミーへ直接的に言うものではないのだ。
ジェイミーの情に訴えるような事を言いましたか?
イエスノー、ジェイミーに直接投げ掛けた訳ではない。さらに行動も伴うな。
因みに死んだ輝石人の心臓はルビーではなくなりますか?
いや、宝石としての価値は残る。一人の命とひきかえだがな。 [良い質問]
ルビーを手に入れるのが嫌になるほど面倒くさいですか?
ノーだ。アカネを殺して胸から抜き取るだけだからな。 [良い質問]
アカネが死ぬならTも死ぬと言いましたか?
ノーだが、「アカネが汚されたり殺されたりするくらいなら…」という言葉を…。 [編集済] [良い質問]
とんでもなくめんどくさい約束を取り決めましたか?
ノー
彼女が傷つけばルビーも傷つくと嘘を言いましたか?
ノーだ
彼女の気分が悪くなればルビーの輝きも鈍くなる。だからルビーが欲しいなら彼女の機嫌を損ねるな。全て彼女の望み通りにしろですか?
ノーだ。それじゃ私の役割無駄じゃないか?
彼女と結婚し子供を作る。私たちの家族が死ぬ度に貴方にルビーを渡します。1つのルビーよりもこの先無限に手に入るルビーの方が良くないですか?
ノー、妊娠関係ないといってるのだが。
ジェイミーに何か嘘をつきましたか?
イエスノー、嘘と本当が半分半分だ。 [良い質問]
ジェイミーの目の前でイチャイチャしましたか?
ノー、イチャイチャもしてないが、恋人のように感じさせる言動はあったかもな。 [良い質問]
脅しの現場にアカネがいる必要があったのですか?
イエス!そしてそれは… [良い質問]
「アカネが私以外の誰かに殺されるくらいなら私がここで殺す!」と言ってジェイミーの目の前でアカネを殺そうとしましたか?
ここに繋がる!正解だ! [正解]
Tとアカネは悲劇的なカップルを装い、T自ら手でアカネを殺すと言う小芝居の時点で、ジェイミーが面倒臭そうに「もういいから失せろ」となりましたか?
こちらも正解だ! [正解]
ェイミーとの謁見の日が訪れた。
「ジェイミー殿、お待たせした。フレイム・デラ・ヴィタを連れてきた。」
「うむ。ん?<連れてきた>、とな?そしてそこの娘は何者ぞ?」
「アカネと申します。私がフレイム・デラ・ヴィタでございます。」
「…何の冗談だ?確かに美しい、わし好みの娘じゃが、わしはルビーを持ってくるよう頼んだのだが。」
「ルビーならここにございますわ。」
アカネは胸元を隠していたスカーフを外した。
「な、んと…。フレイム・デラ・ヴィタとは奇跡人の核石であったのか…。」
私は常備しているナイフを取り出し、アカネに突きつける。
「それでは今から献上いたす。…いいな、アカネ。」
「T様になら。」
切なさに満ちた真顔でアカネを見つめる私と、それを笑顔で見つめ返すアカネ。
「ま、待て、何をする気だ!?」
わかっているくせに問う、うろたえている証拠だ。
「何って、核を取り出すに決まっている。そうせねばフレイム・デラ・ヴィタは渡せないからな。それに私は、この娘を貴様が汚すことを許せん。ならばいっそ、私の手で引導を…」
話しながらナイフを振りかぶる。
目をつぶり、刃を受け入れる準備をするアカネ…。
「待て、待たんか!もうよい!下がれ!フレイム・デラ・ヴィタはあきらめるから!」
「よろしいのか?」
「二言はない!殺人が目の前で起きては、美しいものも恐ろしくなる…。」
「…感謝する。侘びとして謝礼は当然いただかない。前金部分も返す。」
「いや、それは不要だ。祝い金として納めてくれ。」
「祝い金、ですか?それはどういうことでしょう?」
「ふん。わしをごまかせると思うたか。たかが数日だが、お前たちはそういう仲なのであろう?」
「む…。」
「あ、ありがとうございます!」
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外に出て。
「うまくいったな。」
「ええ、本当に。」
「里まで送ろう。」
「あら、私帰りませんよ?」
「なに?」
「お供いたしますって、言いましたよね?」
「なんと…」
「私、燃費いいんですよ?一日にとる食事は果物一個と一日3杯のミルクだけでいいんです。お掃除くらいは出来ますから、お宅においてくださいな」
「むぅ…。」
「じゃなきゃジェイミー卿に、捧げちゃいます。」
「…それは、困る。」
「では、お願いしますね。テト様♪」
「むぅ…。」
-Are you good at tactics?(駆け引きはお得意?)
-Yes, maybe.(たぶん、な)
You are good at tactics more than me.(君のほうが一枚上手のようだがな。)
-Thank you.(ありがとう。)
Thank you for your consideration in the future.(これからもよろしくおねがいしますね)
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