至福の時間と「!」

僕はリビングで座ってテレビを見ていた。

大好物のプリンを食いながら。プリンうまうま。



「あああぁぁぁぁ!!!」

冷蔵庫がある方から姉の奇声が上がった。

この世の終わりかの様な声にスプーンを銜えたまま振り返ると、

姉がすっ飛んできて僕の両ほほを引き伸ばした。



姉「ちょっとアンタ!!また私のアイス食べたのね!!!」

僕「ふぁい!?」



何言ってんだろう。この人。

ていうか痛い!ほっぺちぎれる!!横に伸ばしながら持ち上げるな!!!



姉「人のアイスを食べるのはこの口ね!!この口なのね!!!」

僕「痛いよ!!いきなり何なんだよ!」

姉「私のアイスが無くなってるの!アンタ以外に誰が勝手に食べんの!」

実は、以前から何回か姉のおやつを無断で食ったことがある。

しょうがないじゃん。部活やって帰ってくると腹減るし。

目に付くところに置いておくのが悪い。



姉「あああぁ。ちゃんと名前書いといたのに。完っ全にアイス食べる気分でいたのに!」

僕「でも僕じゃないよ…。今僕が食ってんのは僕のプリン。」

姉「……じゃあ、誰が食べたっていうの。」



…



母「え?冷凍庫のアイス?

それなら賞味期限過ぎるといけないから…。私が食べといたわよ（δω＜）⌒☆」

姉「Σ(ﾟДﾟ」



姉と買い物から帰ってきた母のバトルが始まった。

声が大きくてテレビの音が聞こえない。

アイスに賞味期限とか無いだろ…。っていうか姉はまず僕に謝れ。