読書のおまけ

カメオはいつも図書室にいる図書委員のあの子に恋をしたのでした。





声をかけたくても勇気が出ないカメオは

今まで幾度と無く図書室へと足を運んでは

本を読むふりをしてはあの子を見ていたのでした。





何かおススメの本はない?





そんな一言すら声に出来ないカメオは今までずっと声をかけられずに過ごしてきました。







でも明日でカメオは卒業してしまう







もうあの子には会えない　　　(´・ω・｀)









居ても立っても居られなくなったカメオは

一冊の本を手に取りその子の前に差し出しました。





えっと・・・その本を借りるの?　　　　　　　・・・ｺｸﾝ







卒業しても3月いっぱいだったら出入りは出来るけど休日が多くなるから図書室はしまっちゃうんだけど



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あっ・・・・あひ・・た・・・明日、返ひます・・・・





消え入りそうな声だったけど何とか声を絞り出したカメオは貸出手続きを済ませると本を持って逃げるように走り去りました。











しかしカメオは借りた本を読みませんでした。

本を見ているとどうしてもあの子のことを考えてしまい本を読んでなどいられませんでした。







だからカメオは本を読まずそのまま本を返しました。





翌日カメオは誰よりも早く図書室へ行き

まだ開いていない図書室の前にそっと借りた本を置きました。





しばらくしてカメオの置いた本を手に図書委員ちゃんが入って来ました。

朝早く返却された本に訝しがりながら返却手続きをしていると・・・・

























本来、本を借りる際に名前を書く

貸出カードに奥手なカメオからの精一杯のメッセージが書かれていました。