ヤツは…ドンケツの25番だったな。…ヤツももう少し先までいきたかったろうが…。
私は静かに印を付ける。1番は…アイツだな。心身ともに健康なアイツに対し、私は…。
となればもう、勝負は決まったようなものだ。
こんなことなら、ヤツを見習えば良かったか?…だが、当時若かった私は、その道は選ばなかった。
実際、それを選んだのはヤツと…自殺してリストから消えたタナカだけだった。
私はグラスを取り出し、虚空に向け乾杯する。一人だけ私を選ばなかった、心からの親友に。
数ヶ月後。 ヤツの遺族の口座に、大金が振り込まれた。
状況を補完してください!!
彼は乾杯する。死をかけて勝利した親友に。
リストは手首ですか?(yan要素)
おおー、いつか使わせていただきます (´∀`) NO
登場人物は「ヤツ」「アイツ」「私」「心からの親友」「遺族」ですか?
(訂正) NO 「タナカ」が抜けてましたね。 あと、被っている者もいます。あと重要でないキャラが数十人。 [編集済]
言葉遊びはありますか!?
YES! あります!! [良い質問]
ヤツももう少し先までいきたかったろうが、は、「もう少し先まで『生』きたかったろうが」ですか?
YES!! GJ! つまり「ヤツ」は…? [編集済] [良い質問]
一番になるのは重要なことでしたか?
NO そして「アイツ」はずっと1番でした! [編集済]
病院でしたか?
関係なし! だけど、一応NOで。病院でグラスで乾杯…ジュースならOKかな?
オカルト・ファンタジー要素はありますか?
NO 実に現実的なお話です。
大金が振り込まれたのは生命保険ですか?
NO! 「あるゲーム」の勝者に贈られるものでした!!
年金ですか?
NO! 「ゲーム」です。まぁ、資金は積立であったと思われますが。
ゲームは長期間にわたるものでしたか?
YES! かなり気の長い話です。 [良い質問]
遺族の口座に大金が振り込まれた「ヤツ」は「ドンケツの25番」でゲームの勝者でしたか?
YES! 「ヤツ」がゲームの勝利者でした! GJ!
25番のヤツは、死亡したことで勝者になりましたか?
YES! ただし、他にも条件がありました。「ヤツ」の死は複数の条件の中の一つです。 [良い質問]
先に寿命が来たものが勝利という条件でしたか?
NO!! ですが、すごくいいセン言ってます!!! [良い質問]
条件に病死、事故死などの死に方は含まれますか?
YESNO 病死や事故死などの「死因」は問いませんが、「自殺」と「他殺」だけは特別ルールがありました!
これは参加者の死亡を「あがり」とした人生ゲームですか?
NO 「参加者の死亡」はキーポイントの一つですが、死んだら「あがり」ではありません。とあるリストには「上がり」ますが。
ヤツが奴ではなくカタカナなのは関係ありますか?
YES! 雑談欄も、今回に限ってカタカナの部分が…? [編集済]
25番のヤツは長年にわたるゲーム唯一の勝者でしたか?
YES! 唯一の勝者でした! どういうゲームだったのでしょう?
カタカナは人名ですか?
YES! 実際にある名前です。PCで変換もできます。(あと一応、「リスト」と「グラス」は普通に物です) [編集済] [良い質問]
「ヤツ」と「アイツ」が名前であること。
ここから、導けることがあります。
そして、そこから連鎖的にいろんな事へと繋がっていきます。[編集済]
アイツが一番なのはリストが五十音順だからですか?
YEEES! 会津(アイツ)は五十音順で一番です!それなら…? また、もっと具体的には…? [良い質問]
会津はすでに死亡していますか?
NO! アイツはピンピンしてます!老いてますます元気。
出席簿でしたか?
YEEES!! つまり、彼らの関係は!? [良い質問]
クラスメイト?
YEEEES! クラスメイトでした! だとしたら、問題文や今までのやりとりを見て、気になる事が出てきませんか? [良い質問]
25=5×5でビンゴを想像したのですが、関係しますか?
YEEES!! ストレートに来ましたね!! あと少しで真相にたどり着きます! [編集済] [良い質問]
数か月後八津の遺族に大金が入るまでに、他に死者は出ましたか?
YES! 「他」って、「ヤツ」の他に、ってことですよね? (ちなみに「谷津」のほうです♪) [良い質問]
誰が早死にするか予想して書いた表を使ったビンゴですか?
YEEES! そう!クラス名簿を使ったビンゴでした! [良い質問]
私が死んだことでリーチ状態からビンゴ!になりましたか?
YEEES! 「乾杯」したときは、決着の一歩手前でした! [正解]
「ヤツ」と「タナカ」は人を殺しましたか?
NO ヤツは自然死、タナカは自殺しただけです
心からの親友=谷津、その道=激務の仕事、谷津の死因=過労死ですか?
YES ただ「その道=激務の仕事」ではありません。
「最初からクラス全員出席か、優秀だよね。…いつまでみんな揃っていられるかな」
「…それで思いついたんだけど、うちのクラスの出席番号使って、ビンゴゲームしてみない?」
「あん?どういうこと?」
「ほら、うちのクラスってちょうど25人だろ?それぞれの出席番号を、このビンゴカードに各自好きなように割り振って」
「ふむふむ」
「…で、誰か死んだら、そいつ番号の欄に穴あけんの。1列揃ったらビンゴで、最初にビンゴ取ったやつが賞金総取り」
「…エゲツナー」「…シュミワルー」「フキンシーン」
「ははっ…でも、ずっと競い合ってきた俺たちにはふさわしいとも思わないか?」
確かに、進学校の最優秀クラスの私達はライバル同士。しかしその上でなお、私達はお互いを認め合った - 仲間だった。
「…そうだな、今更そんなお遊び程度でギクシャクするような間柄でもねーか。いいぜ、やろうじゃん。具体的にはどうやる?」
「まずは普通のビンゴのように、ど真ん中は最初から空けておく。これで自分の番号は入れなくて済む」
「あえて自分の番号入れるのは、アリ?」
「うん?…あぁ、遺族に賞金残すってか?まぁアリでいいだろ。ただし自殺は失格な!もちろん他殺も失格、細かくは…」
賞金の集め方や口座の管理等、難しい部分もあったが、優秀なメンバーが揃ってるだけあり、あっという間に枠組みが決まった。
「じゃ、毎年この口座に1万円ずつ自動振込みってことで。定年の60歳まで何人か減ったとしても1千万近くにはなるぜ。老後の楽しみができたな」
「あとは、各自が作ったカードをコピーして回覧しないとな…あれ、谷津っあん、まだ書き終えてねーの?」
「あ…うん、最後のひとつをどうしようかと思ってね」
「別に迷うほどじゃないだろ…ん?”最後のひとつ”?自分を除いたら24人しかいないんだから、自動的に決まるんじゃないか?」
私は、谷津(ヤツ)のカードを覗いてみた。
「えっ?おまえ…自分の番号入れたのか」
「ああ…もし家族ができたら、金はそっちに残そうと思ってね」
「家族ねぇ…っていうか、誰のことか具体的に決まってるよな。八津子(ヤッコ)さんだろ?」
「!…ああ、まぁね。さすがに御前(ミサキ)にゃ隠し事は出来ないな…」
「しかしま、お前らが結婚したら彼女、名前が”谷津八津子”になっちゃうな」
「…それは言わないでくれ。別に僕は夫婦別姓でもいいと思っている」
「ともかく、それならやっぱり迷うことはないじゃないか。彼女を外すだけだろ。あともう一人、誰を残してんだ?」
「…いや、御前だよ。親友と彼女、どっちを残すか…迷ってるんだ」
「…はっ、キモい事言うんじゃねーよ!俺たちゃ親友で、ライバルだ!…でも、ヤッコさんは違うんだろ?悩むこたぁない」
「…そうだな。じゃ、御前の番号入れとくよ…俺の番号と、お隣同士ってことで」
「…ひょっとして、それで迷ってたのかよ…」
- そして 月日は経ち -
谷津がとうとう、死亡者リストに上がった。
谷津の出席番号は…ドンケツの「25」番だったな。…谷津ももう少し先まで生きたかったろうが…。
私は静かに、カードの「25」の欄に穴を開ける。
その隣の「1」番は…会津だな。会津が死んだら、私のカードも列が揃うのだが…。
心身ともに健康な合津に対し、私は…。もう、病魔に侵され、余命数カ月の身だ。
となればもう、勝負は決まったようなものだ。
私が死んだら、現在リーチの谷津のカードがビンゴになる。
こんなことなら、谷津を見習って、私も自分の番号を入れておけば良かったか?
…だが、当時若かった私は、自分が死んだ後のことなんて、考えてもいなかった。
実際、自分の番号を選んだのは、谷津と…自殺して失格になり、リストから消えた田中だけだった。
私はグラスを取り出し、虚空に向け乾杯する。
最後まで私を残し、そして最後に選んでくれた、心からの親友に…。
数ヶ月後。谷津の遺族の口座に、賞金が振り込まれた。
普通なら、何のお金か訝るところだろうが、当事者である八津子さんには、それがどういうお金かわかっていた。
彼女は、深く考えずに自分の番号を外して谷津の番号を入れてしまったことを悔いていたし、心中は複雑だろうけど。
それでも、おそらくクラスのみんな全員、この結果が一番だと思っているに違いない。
私達は、一足先に「こちら」に来てしまったけど。
八津子さんは、残された家族のためにも、長生きしてほしい。
そうして、疲れたら、いつでもこちらへおいで。
そして、こちらでまた、同窓会を開こう。
25名の、少ないけれど最高の仲間達の、同窓会を。
最後から2行目
「一人だけ私を選ばなかった、心からの親友に。」
⇒ 「最後に私を選んだ、心からの親友に。」
に訂正お願いします。大事な部分のミス、申し訳ないです。
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
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