巡り逢わない最高の恋人たち

大人気マンガを原作としたアニメ映画『黄身の名は』。



キャラのイメージにぴったりの、人気・実力を兼ね揃えた声優を起用したことに加え、

原作の世界観を忠実に再現した映像、余計なアレンジを加えないシナリオが高い評価を得て、

大ヒット・ロングランを記録した。



その主人公ウミオにの声を担当した磯野カメオと、ヒロインのラッテを演じた海亀カメコだが、

公開初日舞台挨拶の中で、面白いことを話してくれた。



カメコ

「実は私、カメオさんとは今日初めて会ったんですよ。初めましてカメオさん(ぺこり)」



カメオ

「初めまして～(ぺこり)。はい、カメコさんの言う通り、僕たちは今日初めて対面しました」



おどけた口調の二人に、舞台挨拶を見に来た観客たちは皆驚いたが、これは紛れもない事実だ。

二人とも人気声優であると同時に、それぞれ歌手や俳優としても活躍していて、そのスケジュールは超多忙。

その為、収録スケジュールがまるで合わず、その結果、それぞれ別々に声を収録してから、一つに編集したのだ。



司会者

「そうだったんですね、全然気付きませんでした。

でも別々に収録してて大変でしたね。クライマックスのお互いの想いをぶつけ合うシーンなんて、特に難しかったんじゃないんですか？」



カメオ

「確かに難しかったです、感覚が全然つかめなくて」



カメコ

「でも、お互い最高の作品にしたくて、すごく頑張りました。ねえ、ウミオくん？」



カメオ

「ああ。俺たちすげー頑張ったよな、ラッテ！」



それぞれが担当したキャラの口調に合わせて、お互いを呼び合うカメコとカメオ。

それは初めて掛け合いをしたとは思えないくらい、息がピッタリだった。







※最近では録音技術も進歩して、別々に収録したものを一つにまとめることもあるそうです。