やがて、老人は立ち上がり、ボトルを海に投げ込んだ。
一体なぜ?
【ウミガメ】
登場人物は老人以外にいますか?
はい!
老人は人間ですか・
はい。
ボトルの種類を突き止める必要はありますか?
いいえ! どのボトルでも大丈夫です
タイトル通り、ラベルが重要なのですか?
いいえ!! ですが、解説を読んでいただければ繋がりが分かります [良い質問]
ボトルの中身は重要ですか?
はい!! [良い質問]
老人の肉親は重要ですか?
はい!! [良い質問]
ボトルは水に沈みましたか?
関係ありません
中身には手紙が入ってますか?
いいえ!
ボトルの中身は飲み物ですか?
いいえ!
登場人物は二人ですか? [編集済]
はい!
老人以外の人物は亡くなっていますか?
はい!! [良い質問]
紙が入ってますか?
いいえ!
ボトルの中身は液体ですか?
いいえ!
ボトルの中身はそのもう一人の人物の遺留品、または遺体(遺骨、遺灰など)ですか?
いいえ!
老人の肉親の体の一部が入っていますか?
いいえ。
老人は殺人を犯していますか?
いいえ。
ボトルには固体が入ってたんですか?
いいえ!
問題文に比喩はありますか?
いいえ!
では入っていたものは気体ですか?
はい! ミスリード注意です [良い質問]
ボトルの中身は空っぽですか?
はい! ミスリード注意です [良い質問]
ボトルの中は見た感じ何も入っていませんか?
はい!! [良い質問]
ボトルには魂がはいっていますか?
いいえ! ですが段々近付いてきています! [良い質問]
死んだ人は老人がボトルを投げる前に死んでいますか?
はい!
ボトルの中身は死んだ人の最後の吐息ですか?
いいえ。
ボトルのラベルには死んだ人の名前がはいっていますか?
いいえ。
ボトルにはどこかの空気が入っていますか?
いいえ! 空気は重要ではありません
ボトルの中身は思念のようなものですか?(・ω・`)
いいえ!
老人は、死んだ人のためにボトルを投げたのですか?
はい!! [良い質問]
ボトルの中身はお香の煙ですか?
いいえ。
オカルト、ファンタジー成分(非現実成分)はありますか?
いいえ!
ボトルに何も入っていないことは重要ですか?
はい!
中の気体の重さは重要ですか?
いいえ。
ボトルには空気以外の何かが入っていましたか?
はい!! [良い質問]
そのボトルは死んだ人が作ったものですか?
いいえ。
ボトルには穴が開いていましたか?
いいえ。
ボトルに入っていたガスは、一般的に見かける(手に入る)ものですか?
いいえ。 ガスではありません
ボトルの中は何かの匂いで満たされていましたか?
いいえ! 無臭です
ボトルを投げ込んだ日は重要ですか?
はい!
ボトルの中には有毒な気体が入っていましたか?
いいえ。
ボトルに入っていた空気以外の「何か」とは「想い」のような形のないものですか?
はい!! 形のないものです! [良い質問]
ボトルの中身は老人の声ですか?
いいえ!! ですが非常に近いです! [良い質問]
ボトルの中には死んだ人が大好きだった気体が入っていたのですか?
いいえ。
音楽を吹き込みましたか?ラヴェルのパヴァーヌとか [編集済]
はい!! 曲名もその通りです! 解説行きます!! [正解]
死んだ人が好きだったものは言葉ですか?
いいえ!
夫を数年前に亡くし、一人娘がいたが、彼女も夫を亡くすうんと前に亡くしてしまった。
娘は海が好きで、夏の日はほぼ毎日泳ぎに行っていた。
そんな時、突然海が荒れ、彼女の友達が溺れてしまった。彼女は、その友達を助けようと、荒れ狂う海の中に飛び込んだ。
友達は助かった。しかし、彼女は死んでしまった。遠くへ流され、深く沈み、彼女の死体は上がってくることはなかった。
おばあさんと、その夫は悲しんだが、その友達を責めようとはしなかった。
娘らしいじゃないか。娘の死は悲しかったが、友達を助けた娘を誇らしいとも思った。
娘の命日の日、おばあさんは娘が家を出るまでの、その日の言葉、行動をはっきりと思い出す。
ラジオで流れていた音楽。「亡き王女のためのパヴァーヌ」 娘はそれが好きだと言っていた。
亡き王女。そういえば幼い頃、娘はひらひらのスカートを穿いて、王女様のように振舞うことが大好きだったな。
そんなことを思いながら、彼女はレコードをセットする。娘が死んだ日の翌年に買ったものだ。
部屋に流れる音楽。娘が好きだった「亡き王女のためのパヴァーヌ」
おばあさんはその音楽を空っぽのボトルに入れる。音楽が終わったところで、おばあさんはしっかりとコルク栓をした。
娘が眠る海。
その海に、おばあさんは娘が愛した音楽を流す。
おばあさんにとっての、亡き王女が愛した音楽を――
※亡き王女のためのパヴァーヌ
ラヴェル作曲のクラシック音楽
パヴァーヌとは、スペインのゆったりしとした舞曲。
パリ社交界の花形だったエドモンド・ド・ポリニャック公妃のためにピアノ曲として作り、後に自ら管弦楽曲に編曲。
「亡き王女」とは、ラヴェル曰く韻を踏んだ響きの良さから選んだらしい。
一説には、ルーヴル美術館所蔵のベラスケスのスペイン皇女の絵が元になっているともいわれるが、確証はない。
BEST CLASSICS PREMIUM100収録楽曲紹介より
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