人によっては夏休みが終わって新学期が始まっていますが、まだまだ残暑が続いていたり、台風が来たりと大変ですよね。
でもそんな暑さや台風に負けずがんばってゆきましょう!
以下問題文
~~~~~~~~~~~~~~~~
駅のホームで椅子に座ってため息をついている男。
夜に湖を細かくスケッチしている女。
二人が同時に満月を眺めたことで猫が救われることになった。
なぜ??
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この問題には解説を用意しておりません。皆様の質問がストーリーを作っていきます。
今回は、まりむうが5つの質問ごとに独断で要素を決めることとしております。
以下のルールをご確認ください
【ルール】
#####要素募集フェーズ#########
出題直後から質問を受け付けます。
皆様から寄せられた質問の中から、出題者(まりむう)が
15個、5つの質問ごとに独断でお応えし、良質化します。
※良質としたものを以下【要素】と呼びます
※良質以外の者は「YesNo?どちらでも構いません。」とお応えします。こちらは解説に使わなくても可 です。
各要素を含んだ解説案をご投稿ください。
※また、矛盾が発生した場合や、あまりに条件が狭まる物はMC権限で採用いたしません。(矛盾の場合は前者優先)
矛盾例)田中は登場しますか?&今回は田中は登場しませんよね? 前者優先
狭い例)ノンフィクションですか? 不採用
狭い例)登場キャラは1人ですか? 不採用
狭い例)ストーリーはミステリー・現実要素ものですよね? 不採用
など
その後、選ばれた要素を取り入れた解説の投稿フェーズとします。
なお、一応要素が揃った後、まとめもに要素を書き出す予定です。
#####投稿フェーズ#########
解説投稿フェイズでは、要素に合致するストーリーを考え、質問欄に書き込んでください。
とんでもネタ設定・超ブラック真面目設定などなどおすきなようにお創りください。
※説明が不十分な部分がありますが、過去の「正解を創りだす」もぜひご覧ください。
魅力のある銘作(迷作?)・快作(怪作?)等いろいろ先例がございます。
■時間割
・要素募集期間
出題~15個要素が揃うまで。
・投稿期間
15個揃ったあと~9月11日(日)21:59
・投票期間
9月11日(日)22:00~9月18日(日)21:59
そして今回は、以下3賞をご用意いたしました。
なお、見事シェチュ王になられた方には、次回の【正解を創りだすウミガメ】を出題していただきます。
■最も好きな解説に投票
・最優秀作品賞(投稿毎 別々にカウント)
・シェチュ王(投稿者毎 でまとめてカウント)
■最も解説に要素を組み込むのがうまいと思った人に投票
・最優秀要素組み込み賞(投稿毎 別々にカウント)
■最も組み込むのが難しかった要素(もしくは投稿してない人は、難しそうな要素)に投票
・最難関要素賞(最も票を集めた要素に与える賞)
なお、質問欄の文字数制限は全角300文字?のようです。
(でも編集すればもっとはいります。まあ、やや仕様バグ技っぽいのでいつか修正されるかもしれませんけど・・
あと、良質表示で大文字になることは覚悟お願いします。)
質問した人は、できるだけ正解を創り出すと投票にも参加いただけると盛り上がるかと思います。
通常の出題と違い、趣味丸出しで構いませんwお笑いが好きな人も、カニバが好きな人も、ミステリーだってOKです。
(まあ、要素的に難しいとは思いますがww)
それでは、今回もたくさんのご参加お待ちしております!
それでは~ Let's Start!~
18日21時59分までhttp://enq-maker.com/hIIfgEMで投票を受け付けます。
田中は登場しますか?
Yes!田中は登場します!(要素1) [編集済] [良い質問]
猫はしゃべりますか?
YesNo。どちらでも構いません。
湖で泳ぐ人はいますか?
YesNo。どちらでも構いません。
音楽を聴きますか?
YesNo。どちらでも構いません。
事件が発生しますか?
YesNo。どちらでも構いません。
終電を逃しましたか?
YesNo。どちらでも構いません。
缶コーヒーを飲みますか?
YesNo。どちらでも構いません。
男は嘘つきですか?
YesNo。どちらでも構いません。
魚が空から降ってきますか?
YesNo。どちらでも構いません。
頼みごとをしますか?
Yes!頼みごとをします!(要素2) [良い質問]
重い荷物を持っていますか?
YesNo。どちらでも構いません。
JKは重要ですか?
Yes!JKは重要です!(要素3) [良い質問]
しっぽは関係しますか?
YesNo。どちらでも構いません。
男と女と猫の他に重要な登場人物はいますか?
YesNo。どちらでも構いません。
虫が鳴いていますか?
YesNo。どちらでも構いません。
灯りが消えますか?
YesNo。どちらでも構いません。
お腹が空きますか?
YesNo。どちらでも構いません。
高級車を乗り回しますか?
YesNo。どちらでも構いません。
AT限定免許が登場しますか?
YesNo。どちらでも構いません。
背後に誰かいますか?
Yes!背後に誰かいます!(要素4) [良い質問]
店員がオカマですか?
YesNo。どちらでも構いません。
特訓を兼ねて配達をしてますか?
Yes!特訓を兼ねて配達をしています!(要素5) [良い質問]
猟犬は登場しますか?
YesNo。どちらでも構いません。
珍獣が登場しますか?
YesNo。どちらでも構いません。
空気が薄いですか?
YesNo。どちらでも構いません。
ミルクを温めますか?
YesNo。どちらでも構いません。
縁日のお面は関係ありますか?
YesNo。どちらでも構いません。
机の中からキーホルダーが出てきますか?
Yes!机の中からキーホルダーが出てきます!(要素6) [良い質問]
栄養が足りませんか?
YesNo。どちらでも構いません。
窓ガラスはついさっきから割れていますか?
YesNo。どちらでも構いません。
雨に気づきませんでしたか?
YesNo。どちらでも構いません。
運動会が中止になりますか?
YesNo。どちらでも構いません。
今日もあの人は来ませんか?
YesNo。どちらでも構いません。
風船で飛んでいきますか?
Yes!風船で飛んでいきます!(要素7) [良い質問]
呼ばれた気がしますか?
YesNo。どちらでも構いません。
部屋の電気が付きますか?
YesNo。どちらでも構いません。
クジラが空を飛びますか?
YesNo。どちらでも構いません。
花火の音がむなしくこだましますか?
YesNo。どちらでも構いません。
カップ麺を食べるにはまだ早かったですか?
YesNo。どちらでも構いません。
思い切って走り出しましたか?
Yes!思い切って走り出します!(要素8) [良い質問]
ドラフト会議は重要ですか?
YesNo。どちらでも構いません。
指紋がありませんか?
YesNo。どちらでも構いません。
兄が残り50%の必殺技を所有していますか?
YesNo。どちらでも構いません。
その絵は高値で売れましたか?
YesNo。どちらでも構いません。
猫の鈴の音色は重要ですか?
YES!猫の鈴の音色は重要です!(要素9) [良い質問]
鉛筆が重要ですか?
YesNo。どちらでも構いません。
ため息が女の耳にかかりますか?
Yes!ため息が女の耳にかかります!(要素10) [良い質問]
燃料代を気にしている人物は登場しますか?
YesNo。どちらでも構いません。
ジャングル育ちのキャラは登場しますか?
YesNo。どちらでも構いません。
車掌はハードボイルドな性格ですか?
YesNo。どちらでも構いません。
幸せなら手を叩きますか?
YesNo。どちらでも構いません。
女子小学生は可愛いですか?
YesNo。どちらでも構いません。
涙で袖が濡れますか?
Yes!涙で袖が濡れます!(要素11) [良い質問]
露と消え去りますか?
YesNo。どちらでも構いません。
雪だるまが溶けますか?
YesNo。どちらでも構いません。
朝顔が枯れますか?
YesNo。どちらでも構いません。
屋根まで消えますか?
YesNo。どちらでも構いません。
十年後だったらよかったですか?
YesNo。どちらでも構いません。
全ては無に帰りましたか?
Yes!すべては無に帰ります!(要素12) [良い質問]
雨宿りしますか?
YesNo。どちらでも構いません。
吉田の名を叫びますか?
YesNo。どちらでも構いません。
逆立ちすると落ち着きますか?
Yes!逆立ちすると落ち着きます!(要素13) [良い質問]
猫は2匹出てきますか?
YesNo。どちらでも構いません。
ダーツをしますか?
YesNo。どちらでも構いません。
腕が上がりませんか?
YesNo。どちらでも構いません。
犬も出てきますか?
YesNo。どちらでも構いません。
20才以上の人物は登場しないのですか?
YesNo。どちらでも構いません。
男の座っていた椅子が突然壊れますか?
YesNo。どちらでも構いません。
太古の文明に触れますか?
Yes!太古の文明に触れます!(要素14) [良い質問]
遊牧民に出会いますか?
YesNo。どちらでも構いません。
男は自殺をしようか悩んでいましたか?
YesNo。どちらでも構いません。
湖に猫が溺れていましたか?
YesNo。どちらでも構いません。
本当はどうでもよかったんですよね……
YesNo。どちらでも構いません。
忘れられない"君"を忘れますか?
Yes!忘れられない「君」を忘れます!(要素15) [良い質問]
はみ出しましたか?
YesNo。どちらでも構いません。
スケッチしたものは男にあげますか?
YesNo。どちらでも構いません。
1万円札を拾いますか?
YesNo。どちらでも構いません。
トマトが新鮮ですか?
YesNo。どちらでも構いません。
オール電化の住宅は登場しますか?
YesNo。どちらでも構いません。
長文チェックミスおじぎ [編集済]
了解です。
【月に猫】
駅のホームで田中(1)がため息をつきながら「君」(15)を忘れようとしていた。
「君」とは高校時代に付き合っていた女(3)の事。
卒業式に別れて以来一度も会っていなかったのである。
昨晩自宅の机の掃除をしていたら、引き出しの中から彼女に貰ったキーホルダー(6)が出てきてからというもの、頭から彼女の顔が離れない。
逆立ち(13)して落ち付こうとしてもダメ。
いつか仮にもし高くジャンプ出来れば誰かを守れるシチュエーションを目の前にした時のための強靭な足腰を鍛えるために特訓も兼ねて行っている宅配便のバイト(5)も全く手につかず。
駅の改札を出て、とぼとぼ家路についていると、何かに誘われるようにして家の側の湖に来た。
大きな湖の周りにはまばらに何人かが涼みに来ていた。
湖には満月が見事に浮かんでおり、田中は頭の中で満月の上に彼女の顔を重ねていた。
チリーン(9)
ふと何かの音が聞こえる。
湖の満月を眺めていると自分の後ろの方から何やら黒い塊が月を横切っていく。
田中が「猫だ!」と叫ぶと同時に、「猫よ!」と誰かの叫び声。
本物の満月を見上げると、背後から(4)逃げ出すいたずら少年に括り付けられた風船に釣り上げられて猫が湖の上をふわふわ浮かんでいる(7)。
このまま飛んでいったらどこへ行ってしまうか分からない。
「誰か!お願い!」(2)先ほどの声の主のようだ。
田中は助走を付け、思い切って走り出した(8)。
そして大ジャンプ。
ナイスキャッチ!
空中で猫を抱き抱える。
ふと叫んでいた声の方向を見る。
田中は「あっ」と声を上げる。
暗くて不鮮明だがあれは間違いなく彼女。
スケッチブックを持って、どうやら湖と月をスケッチしていたらしい。
彼女も「あっ」と声を上げる。
その瞬間激しく湖に落ちた。
がぼがぼがぼ‥
溺れる‥溺れる‥溺れる‥
全ては無になった‥(12)そう思った矢先、たまたま湖の周りを走っていた水泳選手に助けられ、一命を取り留めた。
彼女が田中の所に駆け寄り、そして強く抱きしめた。
田中のため息が彼女の耳にかかる(10)。
彼女が「久しぶり」と田中の耳元で呟くと田中はポロポロ泣きだし、袖に涙が滴った(11)。
満月を背にした猫を抱き抱えながら大ジャンプしている田中の姿が書き加えられた彼女の絵の隣で、
一晩中積もる話をしていた。
田中を湖の中で助けた水泳選手がついでに素潜りをしたら、
湖の中に沈みし超古代機械王国文明『ギャラルトテルキア』が見つかり(14)大騒ぎになったのだが‥それはまた別のお話。
[編集済]
結果発表までお待ちください。 [良い質問]
あらいけない、もうこんな時間。猫にご飯をあげなきゃ[タイトルー] [編集済]
結果発表までお待ちください。 [良い質問]
お腹を空かせた猫のご主人様の田中は絵を描く仕事を一旦休憩し
お使いを頼まれていた恋人は深夜の駅のホームでちょっと休憩中、に電話で「今夜は月が綺麗だね。猫の瞳みたい。」と囁くと
まじありえねーし。とJK口調で猫は心の中で思い
背後に小蠅が止まっていたので
猫はパッとお口でキャッチすると特訓を兼ねてご主人様の元へ配達すると
夜に湖の写真を細かくスケッチしていた田中は驚いた拍子に机の中からキーホルダーが飛び出し
結び付けてあった風船で飛んでいったので
思い切って走り出すと
猫は飛び上がって首輪の鈴がチリンと鳴り
お腹を空かせた猫のため息が田中の耳にかかり田中は驚きビクッとし
こぼれた涙で田中の袖が濡れ
しかし田中は全然お腹を空かせた猫に気付くことはなくお腹すいてるアピール計画は無に帰り
空腹に耐えかね暴れまわっていた猫は逆立ちして気持ちを落ち着かせました。
太古の昔から君たち人間は猫を可愛がってきたはずなのに一体どうゆうことなのです?
どうやら大事なペットの鯛取るちゃんのことを忘れてしまっているらしい(上へ進む)
[編集済]
回答はまだです。
【魔女の配達便】
あたし、魔女見習いのクク。そしてこっちは黒猫のズズ。
もうすぐ独り立ちの年齢になるけど、実はまだほうきにうまく乗れなくて……。
自力じゃバランスとれないから、カッコ悪いけど端っこに風船をつけて飛んでる【7】の。
だから特訓を兼ねて今配達【5】のアルバイトをしているところ。
えーと今回は「田中」【1】の死んだおばあちゃんにお届け物かー。
今日みたいな満月の日はこっちの世界と向こうの世界がつながるのよね。
といっても行き来するのは魔女の血か特殊なマジックアイテムがないと無理なんだけど。
ほうきに乗っているズズの鈴もそのうちの一つ、太古の魔女が魔力を込めて作ったとってもすごいものなのよ。
…さて、あの湖を超えたらもうすぐね、あたしもうまくなったんじゃない?これならもう風船がなくても…
パーン!
あ、あ、風船がわれちゃって、バ、バランスがとれない!
あわわわわわわ、重心が、頭が、下に……!
さ、逆さまなっちゃったけどなんとか落ち着いた【13】かな。荷物も無事だし…あれ。
ズズがいない…?
―――
今日も高校【3】に行かず湖で一人スケッチをしている。前までなら隣に君がいたのに……
君の机の中から出てきたキーホルダー【6】をいつも握りしめている。
『高校卒業したら、一緒にあの美大に行こうぜ』って言ってたくせにウソツキ。
なんで死んじゃったのよ聖司……
リーン―――
今、なにか不思議な音が…鈴の音?【9】
音の方を見上げると…なんだろう黒い……猫!?
上から落ちてきた猫はそのまま湖に漂う満月の中に落ちていった。
大変、助けなきゃ!私は慌てて湖に飛び込んだ。
猫はどこ?服のままだから上手く泳げない……
私はもがきながらそれでも必死に水の中で光る鈴を頼りに手を伸ばした――
―――
俺はこの駅から出られない。
ここは天国か地獄なのか。死んだ人間はずっと死んだ場所にいなきゃ行けないのだろうか。
ホームの椅子に座って何度かわからないため息をついた。
駅からはいつも月が見える。今日は綺麗な満月だ。あの世だからかとても大きい。
アイツも満月好きだったな……今も見ているんだろうか同じ月を。
リーン―――
鈴の音?こんな誰もいない駅のホームで?いや、満月の方から聞こえる。
一体何だ、ついにお迎えが来たのか。
満月を眺めていると途端にその表面は水面のように揺れだした。
水の音も聞こえる気がする。後、何か光る…鈴が見えた。
その途端に月がら女の手が生えた。貞子か!?思わず後ずさる。
女の手は鈴を掴みながら【14】藻掻くように動く。
もう一方の手も見えたこっちも何か握っている…いや、あれは……
あれは、俺が昔ペアで作ったキーホルダーだ。なんで……まさか!
俺は月に向かって思い切り走りだした。【8】
雫、お前なのか?
―――
気が付くと私は不思議な場所に立っていた。
すぐ近くに大きな満月、遠くの方にポツンと駅だけがあった。
両手にあの黒猫を抱えている。よかった無事だったんだ。
ほっとした瞬間、私は背後に誰かが立っていること【4】に気がついた。
身をすくませた瞬間、背後の男は私に抱きついてきた。
驚きのあまりなすがままになっている私の耳に男の深いため息がかかった。【10】
その時過去の思い出が蘇るのを感じた。いつもこうして後ろから抱きしめてくれた彼。
震える声で私は後ろの彼に問いかけた。
「もしかして……聖司なの?」
彼は何も答えない。私を抱きしめていた手を片方外し、そっと私の左手に触れた。
そこには溺れた時もずっと握りしめたままだった彼のキーホルダー。
「やっぱり聖司なんだね。私を助けてくれたんだ、ありがとう聖司」
溢れた涙で彼の袖が濡れる。【11】また君に逢えるなんて……
顔が見たくて振り返ろうとしたら、彼に止められてしまった。
彼の髪が私の首にさらさらと当たる。彼は首を横に振っているみたいだった。
「どうして!私は毎日逢いたくて逢いたくてたまらなかったのに……!」
叫ぶ私に彼は優しくキーホルダーを一撫でした後、ゆっくりと月を指差す。
月の中にぼんやりと私のスケッチブックが見えた。
―――高校卒業したら、一緒にあの美大に行こうぜ―――
そうだ、私はこんなところにいる場合じゃない。
彼の最期の願い事【2】だった、ラテシン美術大学へ行かなきゃいけないのに、
高校にも行かずに毎日ただ湖でぼんやりしていただなんて。
「……ホントはこのままずっと一緒にいたいけど、私他にやらなくちゃいけないことが出来たの。
だから……だから私行くね。背中を押してくれてありがとう。さようなら――聖司」
背後の彼がクスリと笑ったような気がした。
―――
目を覚ますと湖のほとりに寝転んでいた。
隣には描きかけのスケッチブック。服は乾いていた。
さっきまでのは全て夢……?
猫を助けようと湖に飛び込んだのも、あの抱きしめられた彼の暖かさも全て夢と消えてしまった。【12】
スケッチブックを拾おうとすると、黒猫が私の腕に擦り寄ってきた。
首輪には見覚えのある光る鈴。間違いなくさっきの猫だ。
やっぱり、あの時聖司が私を助けてくれたんだ。
――私、忘れられない「君」を忘れます。【15】
ずっとあの時の過去に佇むのではなく、2人で目指した未来へ私だけでも進んで見せる――
足元の黒猫の鈴がリンと鳴った。
[編集済]
結果発表までお待ちください。 [良い質問]
【僕は猫だ】
結果発表までお待ちください。 [正解][良い質問]
Part 1
一向に来ない電車を待ちながら、男はため息をついた。誰もいない駅のホームのベンチに座りながら、男はうなだれていた。大学の野球部に所属している男。中学も高校もずっと野球部だった男にとって、それは当然の選択だった……はずなのだが。最近は自分の限界を感じる機会が増えた。球は一向に速くならないし、ライバルとの差は開く一方だ。生活費を稼ぐためのバイトも、トレーニングを兼ねて重い荷物を運ぶ仕事を選んだが(5)、それがどれほど効果を発揮しているのか怪しいものだ。
回答はまだです。
まだ電車は来ない。昨日、机の整理をしていると、奥から古びたキーホルダーが出てきた(6)。高校のころ、夏の大会の直前に女子マネが作ってくれたものだ。結局大会は初戦で敗退し、それがなんだか恥ずかしくてキーホルダーは机の奥にしまいっぱなしになっていたが、振り返ってみるとあの頃は今よりずっと楽しかったと思う。まあ、当時思いを寄せていたその女子マネにいいところを見せようと張り切っていたかもしれないな、と男は少し苦笑いした。
回答はまだです。
無人のホーム。男は突然立ち上がると、逆立ちを始めた。何やらもやもやすることがあると、逆立ちして頭をすっきりさせようとする。男の変な癖だ(13)。けれど今日はあまり効果がない。男はバランスを崩し、仰向けに倒れこんでしまった。何やってんだ俺は……そう呟きかけた男は、上空の月のあまりの美しさに思わず息をのんだ。その日の月は特別綺麗で、ひときわ大きくひときわ丸く、ひときわ明るかった。雲ひとつかかっていないその美しい月に、自分がずっと追い続けてきた白球のイメージが重なる。
回答はまだです。
――あんなふうにまっさらな気持ちでは、もういれないんだな――
自分はここまでだ、と男は思った。今までずっとやってきたことが、すべて無駄になるかもしれない(12)。しかしどのみち、この先に自分の未来はないのだ。今がちょうどいい機会に違いない。忘れられなかったあの女子マネの娘も、これを機に忘れてしまうんだ(15)。
電車は来ない。男は立ち上がると、思い切って走り出した(8)。家まで、走って帰るには少し距離があるが、諸々の涙を流し切るには、ちょうどいいくらいの距離だろう。
回答はまだです。
夜の湖を眺めながら、女は黙々と鉛筆を走らせている。今日中にこのスケッチを仕上げないと、という使命感だけが女の筆を動かしていた。
女が高校生だったころ(3)、風景画のコンクールに出品した絵が、田中という高名な風景画の画家の目に留まった(1)。田中は女に、ぜひ自分に弟子入りするように、と勧め、女はこの誘いに喜んで応じた。が、やがて女は田中の真意を知る。弟子入りしてしばらくののち、田中は急に、「自分の代わりに絵を描いてほしい」と言い出した(2)。
回答はまだです。
最初はどういうことかわからず、頼まれたとおりに書き続けた女だったが、自分が要するに田中の「ゴースト画家」にされていることに気付くのに、そう時間はかからなかった(4)。もはや共犯となってしまった以上、簡単に事情を暴露することはできない。そんな苦しみを抱え、もう3年近く、女は田中のゴーストを続けていた。
回答はまだです。
風景画も好きだが、もっと違う絵も描きたい。女は常々そう思っていたが、田中はそれを認めなかった。女が風船で空を飛ぶ少女の絵を描いたとき(7)、「こんなものかく暇があれば風景画を練習しろ」といって、田中はその絵を破り捨てたのだ。
少し疲れた女は、スケッチの手をとめ、ふと空を見上げた。そして、上空の満月に感嘆の声を上げた。その日の月は特別綺麗で、ひときわ大きくひときわ丸く、ひときわ明るかった。
――この月を描きたい。
女は思った。あまりに明るい月を見ていると、今まで自分がいかに曇った目で絵を描いていたか、思い知らされるようだ。もういい加減、自分の絵を描きたい――。気づけば女は涙を流し、涙は袖を濡らしていた(11)。女は手元の湖のスケッチをくしゃくしゃに丸めて、湖に投げ込んだ。そして、新しい真っ白な画用紙に向かい、一心不乱に満月のスケッチを始めた。
[編集済]
回答はまだです。
Part 3
野球部をやめて数か月後。大学の学園祭で男が美術部の展覧会に入ったのは、まったくの偶然だった。なんとなくぶらぶら歩いていると、ある絵の前で足が止まった。
それは満月の絵だった。それはまさに、あの日見たあまりにも美しい満月――。男は思わずため息を漏らした。そのため息は、近くにいた女の耳にかかった(10)。
「あ……すいません。思わず絵に見とれてしまって……」
謝る男に、女は優しく微笑む。男は気になって、女に尋ねた。
「あの、この絵を描いたのって……」
回答はまだです。
Part 4
え、この話のどこに猫が出てくるんだって? 実は、この二人の話は今から結構昔のことなんだ。そう、人間に比べ寿命の短い僕らからすれば、まるで太古の文明のような話でね(14)。この二人は、これをきっかけに交際を始め、やがて結婚し子供を産む。子供もまた成長して、また子供を――二人からすれば孫を産むんだ。その人なんだよ。狭い路地裏に捨てられ、雨に濡れながら誰にも見つけられず、死にかけていた僕を見つけてくれたのは。その人に手厚く介抱してもらって、いつの間にか僕はその人の家で飼われていた。まさに命の恩人ってわけなんだよ。
そうそう、今つけてるこの鈴なんだけどね、今やお爺ちゃんになったあの男が作って、お婆ちゃんになったあの女が色を塗ってくれたんだ。ほら、いい音がするだろう?(9)
了
[編集済]
回答はまだです。
次に最優秀要素組み込み賞の発表です。最優秀要素組み込み賞は・・・・
○○さんの「」です!おめでとうございます!
そして最優秀作品賞&シェチュ王は・・・・
○○さんの「」です!おめでとうございます!
〇〇さんには次回の「正解を創りだす」を出題させていただきます。
最後に改めてご参加ありがとうございました!
1:田中は登場します。
2:頼みごとをします。
3:JKは重要です。
4:背後に誰かいます。
5:特訓を兼ねて配達しています。
6:机の中からキーホルダーが出てきます。
7:風船で飛んでいきます。
8:思い切って走り出します。
9:猫の鈴の音色は重要です。
10:ため息が女の耳にかかります。
11:涙で袖が濡れます。
12:すべては無に帰ります。
13:逆立ちすると落ち着きます。
14:太古の文明に触れます。
15:忘れられない「君」を忘れます。
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。