安住の地

遺書



この手紙を読んでいる時に僕はもうこの世にいないでしょう。



僕は中学１年生の頃からみんなからひどいことを散々言われ、何度も自殺を考えました。でも、そんな勇気はありませんでした。



しかし、僕は決心しました。このままでは何も変わらないから。



お母さん、言えなくてゴメン。そして、女手一つで育ててくれて今までありがとう。











遺書を書き終えたカメオは買ってきたロープを天井に吊し、イスを真下に置いた。





そしてイスに上り、ロープを首にかけた。





今ならまだ戻れる……





いや、ダメだ今日こそはやらないと…カメオは葛藤していた。





そして、今まで受けてきたイジメを思い返した。





やっぱりこうするしかないんだ…カメオはそう自分に言い聞かせた。





あと５秒でイスを蹴ろう…





５、４、３、２、…１、…０……ガタン…











その夜、仕事から帰ってきた母親は息子が死んでいるのを発見し、嘆き悲しんだ…。





机の上に目をやると遺書が置いてあり、「お母さんへ」と書かれてある。





遺書を読み終えた母親は息子の異変に気付いてやれなかったことをものすごく後悔した。





そして、母親は息子を天井から下ろすと強く抱きしめた。