夢と現

カメオは部屋でギャルゲーをやっていた。

ノゾミ「おにいちゃんだーいすき♡」

最後に残していた本命のヒロインを攻略した余韻を味わったあと、

日差しのピークが過ぎていたので散歩に行くことにした。

玄関で靴を履いていると、弟の嫁のカナエが声を掛けた。

カナエ「義兄さん、ついでにお醤油買ってきてくれますか？」

カメオはちゃっかり者の義妹に半ば感心し半ば呆れながら、頼まれた通り醤油を買ってきた。

夕食後、冷蔵庫を見るとプリンがあったので、醤油をプリンにかけてウニの味になるか実験したが、ウニの味はしなかった。

そこへ風呂上がりのタマエがやってきた。

タマエ「バカ兄貴、勝手に人のプリン食うんじゃねーよ。後で金払えな」

タマエは兄に向かって遠慮無く歯向かう。実妹はやはり可愛げがない。

カメオはゲームの世界に逃避することにした。

モモコ「にぃにぃ、朝だよー」

やはり朝は妹に起こしてもらうに限る……カメオはヘッドフォンから聞こえる新しい妹の声に癒やされながら、

目覚まし時計のセットを忘れていたことに気づき、現実との落差に打ちひしがれた。



発言に「醤油＋プリン＝ウニ」という連続性があるカナエとタマエで2択、

義妹は「義兄さん」と呼ぶこともあるが「義兄貴」とは呼ばないのでタマエに絞られる、

という問題でした。