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一年前の3月22日 彼は愛しの妻へ手紙を書いた。
手紙の内容は傍目から聞いていて気恥ずかしく、とても感動的なものだった。
さて、そんな彼は今年も手紙を書くことにしたようだ。
もうすぐ父になる彼は、一体どのような手紙を書いたのだろうか?
※これは牛削りさんとの1on1です。他の方の質問はご遠慮ください。
なお、この問題は長文チェックを付けられるためたっぷりと書き込めます。
【新・形式】【時間制限:1週間】【質問制限:1回まで】
牛さんへのお祝いメッセージ募集中です!
れへ
人生に時代区分を付けるなら、あなたの名前の付いた時代が必ずあります。
あなたを好きになってから、数えてみると15年以上が経っています。15年だって。ワインもいい味になるよ。
片想いだった8年間、あなたとの交流なんてほとんどなくて、例えばノートの端にあなたの名前を書いてすぐ消してみたり、電卓であなたの家の電話番号を打ってみたりと、生活の端々にあなたが滲み出していました。
交際を始めてからの5年間、僕は重大な決断をいくつかしなければなりませんでした。あなたはいつも心配して、慰めてくれて、僕の苦しみを僕以上に苦しんでくれました。あなたと一緒なら、葛藤や挫折もそんなに悪いものじゃないと思えました。
結婚してからの2年間、僕の心は本当に落ち着いていました。あなたのいる部屋には雑音も雑多な色もなく、穏やかでした。僕はとろけるように、あなたという安らぎの中でいつもまどろんでいました。僕の存在の半分くらいは、溶けてしまってあなたと混ざり合っている気がします。
この15年間、僕はずっとあなたのことを想ってきました。最近も、会議資料の隅っこにあなたの名前を書いてしまうほどです。昔と違いボールペンなので消せません。
恋心は3年で消えるとよく聞きます。僕の人生がその反例となるでしょうか。あるいは、これは恋心とは違う何かなのかもしれません。他の恋の経験がない僕には判断がつかないところです。
とにかくこの暖かく穏やかだった15年間は、ひとつなぎで、あなたの名前の時代です。他の区分の仕方よりもずっと、それがしっくりきます。
今、あなたのお腹には赤ちゃんがいます。
里帰り中のあなたを訪ねて、大きくなっていくお腹を見る度、僕はちょっと悲しくなってしまうのです。
僕たちの子供が生まれること。それは幸せなことに違いありません。輝かしい時代の幕開けなのでしょう。
でも、ひとつの時代の始まりは、ひとつの時代の終わりでもあります。
少年のまま、ただあなたを想い続けていたこの時代が終わってしまう。そんな予感がして、悲しくなってしまうのを止められません。今僕は史上最大に、あなたに会いたいと思っています。
この悲しみが錯覚ならいいなと思います。いや、本当は錯覚なんだとわかっています。あなたと別れるわけじゃないし、お互いの気持ちが弱まるわけでもない。10年先も20年先も僕らは一緒にいるはず。わかっているのです。でも理性と感情は別々に動くようで、僕はやっぱり今一人で悲しんでいます。
身勝手なお願いをしてもいいですか。
もうすぐ生まれてくる新しい命。その誕生の時、元気な泣き声を響かせて、僕のこのくだらない悲しみを吹き飛ばしてほしい。赤ちゃんとあなたの、騒々しいほどの嬉し泣きで。
その時は、きっと僕も、泣くと思います。
れ、結婚2周年、おめでとう。
これまでもこれからも、ずっと愛しています。
り
[編集済]
[質問締切り]
牛さん、れさん、そして生まれてくる赤ちゃんに幸あれ。 [正解]
にてお祝いメッセージ募集中です。
もちろん、雑談チャットでのお祝いも大歓迎です!
夫は妻を愛し、妻もまた夫を愛していました。
ある日夫は妻に手紙を書きました。
それは妻に対する想いを綴ったものでした。
手紙を読み夫からの愛を改めて実感した妻、妻への思いを手紙という形でストレートに伝えた夫。
2人は顔をほのかに赤に染め、笑いあった。
こうして2人は、いや生まれてくる新しい命を含めたこの家族は幸せに暮らしましたとさ。
牛さん、結婚二周年おめでとう!
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