とっても大好きな桜が散った。
けれど男は喜んだ。
どうして?
けれど男は喜んだ。
どうして?
15年08月03日 11:02
[蒼井門]
【ウミガメ】
【ウミガメ】
No.1[xxx]08月03日 12:1808月03日 12:20
さくらんぼが実りましたか?
NO
No.2[xxx]08月03日 12:1908月03日 12:20
男は生きた人間ですか?
YES
No.3[ぽんぽこぺん]08月03日 12:2108月03日 12:25
これで桜と同じ大学に通えますか?
NO
No.4[ぽんぽこぺん]08月03日 12:2108月03日 12:25
桜が散った、とは、桜の木の花びらが散ったということですか?
YES
No.5[xxx]08月03日 12:2308月03日 12:25
誰かの身代わりとなって散りましたか?
NO
No.6[xxx]08月03日 12:2808月03日 12:28
散ったこと自体に喜びましたか?
NO! [良い質問]
No.7[紅茶猫]08月03日 12:3108月03日 12:35
夏が来たことを喜びましたか?
NO
No.8[ぽんぽこぺん]08月03日 12:3208月03日 12:35
男以外に登場する人間はいますか?
YES! ここでは男の子供(娘)です [編集済] [良い質問]
No.9[紅茶猫]08月03日 12:3208月03日 12:35
桜を使って何か作りますか?
NO
No.10[ぽんぽこぺん]08月03日 12:3308月03日 12:36
例年なら悲しみますか?
NO? 悲しみません
No.11[ぽんぽこぺん]08月03日 12:3508月03日 12:36
男は余命が幾ばくもなく、今年も桜が散るまで生き延びれた事を喜びましたか?
惜しい! [良い質問]
No.12[xxx]08月03日 12:4208月03日 12:42
娘の誕生日は重要ですか?
NO
No.13[まりむう]08月03日 12:4308月03日 12:49
男の子は病気ですか?
YES! [良い質問]
No.14[xxx]08月03日 12:4408月03日 12:49
なんとか娘のジューンブライドが見れるまで生きましたか?
…たぶん
No.15[xxx]08月03日 12:5608月03日 13:00
娘の病気は完治して、家族揃って春を越えることができましたか?
YES! 正解とします! [正解]
桜が散る頃に死ぬと言われていた娘が生きている為。
―――――
娘は病院のベッドの上にいた。
白い部屋。他にも色味は確かにある。けれど白い部屋という他なかった。
娘は窓の外を見る。健康だったころに走り回っていた空を。
この病室を希望したのは父親である私だった。
ここからなら彼女が好きな桜が見えるからだ。
多少値が張るが、彼女の事を思えばなんでもなかった。
こうなるまで気づかなかった私ができることといえばこれくらいしかなかったのだから。
「……お父さん、私しってるよ」
娘は窓の外から視線を外さないままにつぶやいた。
「もう長くないんでしょう?もう治らないんでしょう?」
「そんなことはない」
私はそう言ったが顔をあげることができなかった。
ドナーがみつかれば。
それは希望だったが可能性は限りなく低かった。
「キレイだね、お父さん」
「元気になったらお花見に行こう。今年はムリでも来年にはまた花は咲く」
外では満開の桜。本当なら今頃新しい学年で新しい友達をつくっているはずだった。
「……あの綺麗な桃色が、夏になると緑色に変わるのよね……」
ほぅ、とため息をついて娘は続ける。
「あの最後のひとひらがすべて変わる時、きっと私も……」
「縁起でもないことをいうもんじゃない!」
私は怒った。娘は泣いた。怒ったことが原因じゃないと、それでも私にはわかっていた。
――――娘がある日泣きやんだ。
ドナーがみつかったのだ。それは期限ともいうべき日のぎりぎりのところだった。
手術は成功した。もう少しこの白い部屋からは出られそうにもないが、これから先あの外ではしゃぎだす日も遠くないだろう。
「やったな。これからはお花見だってなんだってできる」
「うん、うん…!」
娘の花開くような笑顔の為なら私はなんだってやろう。これまで放っておいてしまった罪滅ぼしとはいかないが。
ああ、本当によかった!
「本当に奇跡です。……いえ、こういってはあの方に悪いでしょうが」
私と医者だけでこれからの事を話す。医者はぽつりとつぶやいた。
「昨日、娘さんの型とあう人が運ばれましてね。病院についた時にはもう助からない状態でした。
どうやら誰かに刺されたようなのですが、臓器には傷がなかった。
……本当に奇跡です」
私は首をかしげた。なぜこの人は私にそんな事をはなすのだろう。
「……お父さん、あなた……何も知りませんか?」
「なんのことでしょう?」
ああ、とてつもない奇跡ですね。
「刺されたのでしたっけ、その方。はやく犯人がみつかるといいですね」
私はそう言ってほほ笑んだ。
―――――
娘は病院のベッドの上にいた。
白い部屋。他にも色味は確かにある。けれど白い部屋という他なかった。
娘は窓の外を見る。健康だったころに走り回っていた空を。
この病室を希望したのは父親である私だった。
ここからなら彼女が好きな桜が見えるからだ。
多少値が張るが、彼女の事を思えばなんでもなかった。
こうなるまで気づかなかった私ができることといえばこれくらいしかなかったのだから。
「……お父さん、私しってるよ」
娘は窓の外から視線を外さないままにつぶやいた。
「もう長くないんでしょう?もう治らないんでしょう?」
「そんなことはない」
私はそう言ったが顔をあげることができなかった。
ドナーがみつかれば。
それは希望だったが可能性は限りなく低かった。
「キレイだね、お父さん」
「元気になったらお花見に行こう。今年はムリでも来年にはまた花は咲く」
外では満開の桜。本当なら今頃新しい学年で新しい友達をつくっているはずだった。
「……あの綺麗な桃色が、夏になると緑色に変わるのよね……」
ほぅ、とため息をついて娘は続ける。
「あの最後のひとひらがすべて変わる時、きっと私も……」
「縁起でもないことをいうもんじゃない!」
私は怒った。娘は泣いた。怒ったことが原因じゃないと、それでも私にはわかっていた。
――――娘がある日泣きやんだ。
ドナーがみつかったのだ。それは期限ともいうべき日のぎりぎりのところだった。
手術は成功した。もう少しこの白い部屋からは出られそうにもないが、これから先あの外ではしゃぎだす日も遠くないだろう。
「やったな。これからはお花見だってなんだってできる」
「うん、うん…!」
娘の花開くような笑顔の為なら私はなんだってやろう。これまで放っておいてしまった罪滅ぼしとはいかないが。
ああ、本当によかった!
「本当に奇跡です。……いえ、こういってはあの方に悪いでしょうが」
私と医者だけでこれからの事を話す。医者はぽつりとつぶやいた。
「昨日、娘さんの型とあう人が運ばれましてね。病院についた時にはもう助からない状態でした。
どうやら誰かに刺されたようなのですが、臓器には傷がなかった。
……本当に奇跡です」
私は首をかしげた。なぜこの人は私にそんな事をはなすのだろう。
「……お父さん、あなた……何も知りませんか?」
「なんのことでしょう?」
ああ、とてつもない奇跡ですね。
「刺されたのでしたっけ、その方。はやく犯人がみつかるといいですね」
私はそう言ってほほ笑んだ。
15年08月03日 11:02
[蒼井門]
相談チャットです。この問題に関する事を書き込みましょう。
xxx>>御馳走様でした[03日13時11分]
xxx>>いいはなしだな、と思ってたら、やはり血吸い桜だった![03日13時10分]
蒼井門>>参加してくださった皆様ありがとうございました。お疲れ様でした![03日13時03分]
蒼井門>>xxxさんFAおめでとうございます!ぽんぽこぺんさん惜しかったです…!桜が散るまで生き延びたのは娘でした![03日13時03分]
蒼井門>>…最初は解説をひとひらの葉くらいのつもりで書いていたのが途中から八雲や金田一をおもいおこしてしまった蒼井門なのでした。[03日13時01分]
xxx>>やはり全国的に猛暑日のようですね…[03日12時58分]
蒼井門>>いらっしゃいませ! …そして男の娘とうったあとに「私は何をうったんだ」と自分で思ってしまった心のけがれてる人間もまた私です[03日12時48分]
xxx>>8を男の娘に空目してしまったのは夏の暑さのせいですか?[03日12時43分]
蒼井門>>いらっしゃいませ![03日12時33分]
紅茶猫>>参加します。[03日12時30分]
蒼井門>>いらっしゃいませー![03日12時21分]
ぽんぽこぺん[★生粋のスナイパー]>>さんかします〜[03日12時20分]
xxx>>いただきます[03日12時18分]
蒼井門>>PCさんの調子が悪いのでお先にまとめて失礼します。「皆様歓迎いたします!」[03日11時37分]
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「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。
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