事故や戦争により手足を失った人たちが不自由なく暮らせるようになった近未来にて
サイボーグ学の権威であるドクトルは自分の考えた技術が評価を受けたことに嬉しさを感じる反面、現状に不満を感じてもいた。
なぜならば彼の目標は脳を除く人体の人工物化、いわゆるゲームやアニメの中のサイボーグをリアルに生み落とすことだったからだ。
しかしそのための問題の一つとして頭部のサイボーグ化があった。
自分の顔が気に入らないならば整形をすれば良いし、サイボーグ技術の戦争利用のタブー化のせいで軍関係もアテにならない。
それに腕や脚と違って頭部のサイボーグ化は時間がかかるので負傷者をどさくさに紛れてサイボーグ化するという手法も使えない。
要するに被験者が誰もいないのだ。
そんなこんなで毎晩バーで酒に溺れ愚痴を吐き続けていた彼だが、彼の悩みは何の変哲でもない中年のサラリーマンであるジョンによって解決されることとなる。
なんと彼は全身は困るが、頭だけならサイボーグになっても良いと言うのだ。
なぜだろうか？
【ウミガメ】
サラリーマンはハゲてますか？
No.ですがそれもいいですねw [良い質問]
ジョンは人間ですか？
Yes.普通の人間です
ジョンは頭だけサイボーグ化することによってメリットを得ますか？
Yes.そういうことです [良い質問]
ジョンは何の障害もない健康な人間ですか？
Yes.今の体に不自由はしてませんでした
ジョンはコンプレックスの解消が目的の一つですか？
No.そういうわけではありません
ジョンは眼からレーザーを出すのが夢だったりしますか？
No.そういうわけではありませんw
ジョンの職業は重要ですか？
No.変哲も無い男ということが言いたかっただけなので
ジョンがサラリーマン（雇われの身）でなければ成立しませんか？
No.成り立ちます
頭は鉄製ですか？
No.重要ではないです
ドクトルとジョン以外に重要な登場人物はいますか？
Yes.1人います [良い質問]
頭部のサイボーグ化に時間がかかることは重要ですか？
No.重要ではないです
アンドロイド♀に恋をしたジョンはアンドロイドの恋愛対象になるために頭部だけサイボーグ化しますか？
No.人工知能はまだまだなんです
10の登場人物はサイボークですか？ [編集済]
No.サイボーグではありません [良い質問]
サイボーグ化することで、人相を自在に変えることができますか？
Yes.ですが重要ではないです
もう一人登場人物のためにジョンは頭部だけサイボーグ化しますか？
Yes.ただし為にというよりかは… [良い質問]
頭部をサイボーグ化すると視力や聴力が良くなりますか？
Yes.しかしジョンはそんなもののためにサイボーグ化しようと思ったわけではありません [良い質問]
ジョンは頭部だけで生きるつもりでしたか？
No.某吸血鬼ですら頭だけで生きることはしませんでしたし…
頭をサイボーグ化すると、周りの人に気付かれますか？
No.気付かれることはありません [良い質問]
頭をサイボーグ化することで、記憶をコントロールしようとしてますか？ [編集済]
No.そういうわけではありません
10の登場人物はジョンの家族ですか？
Yes!さらにいうと？ [良い質問]
サイボーグ化によって、ジョン氏はもうひとりの重要人物に似ますか？
No.気付かれてはいけないので顔はそのままです [編集済]
ジョンの頭がサイボーグ化しても、もう１人の登場人物がその事をしることはありませんか？
Yes.死ぬまで知らないでしょう
20から、妻ですか？
Yes.妻です！ [良い質問]
２０より、双子ですか？
No.妻です！
２０と１より、父親が禿げていることは重要ですか？
No.禿を気にしてサイボーグしたのではないですw
ジョンはよく妻に殴られますか？
No.DV妻ではありませんw
死んだあと、半永久的に残る頭部が、妻に何かをもたらしますか？
No.サイボーグ化したのは生きている時のためです
サイボーグ化により、睡眠時間や食事の内容などに変化は生じますか？
Yes.ただし普通の人間と同じようにすることも可能です [良い質問]
ジョンが仕事をするときに役にたちますか？
No.むしろ日常生活に関係します
酒は関係しますか？
No.関係しません
妻の料理が不味いので、サイボーグ化して味を感じなくしますか？
Yes.そういうことです [正解]
２８より、妻の家事が楽になりますか？
No.嫁さんの料理を味覚遮断するためです
「ジャック、本当にそんな理由でサイボーグ化して良かったのか？」
「そんな理由？そんな理由だと？あんた俺がどれだけ苦しんでると……」
「本当にいいんだな？当たり前だが一度サイボーグ化するともう生身の体には戻れんのだぞ？」
「くどいぞドクトル、俺に迷いはないんだ。早くしてくれ」
「あ、あぁ…わかった。」
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「ねえ、ジャック。」
「ん？なんだい？」
「最近よくご飯をお代わりするわよね、前までは小食だったのに。」
「ん？ああそんなことか。なあに、君の料理がうまくなったってことだよ。」
「そう…？ならいいんだけど…。」
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「やれやれ、ひとまず手術は成功というところだな」
「しかし全く、世界初の世紀の頭部サイボーグの被験理由が#red#嫁さんの作る飯がマズすぎるから味覚遮断できるようになりたい#/Red#だとはな……」ﾎﾞｿｯ
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