以下問題文
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近所の公園に散歩しにいった女。
ようやく花が咲き始めた桜を見ると近くの池に飛び込んだ。
なぜ??
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この問題には解説を用意しておりません。皆様の質問がストーリーを作っていきます。
以下のルールをご確認ください
【ルール】
#####要素募集フェーズ#########
出題直後から質問を受け付けます。
皆様から寄せられた質問の中から、私が決めていきます。
15個お応えし、良質化します。
実は今回、すでに質問番号を抽選ソフトにて15個、採用する番号を決めております!
※良質としたものを以下【要素】と呼びます
※良質以外の者は「YesNoどちらでも構いません。」とお応えします。こちらは解説に使わなくても可 です。
各要素を含んだ解説案をご投稿ください。
※また、矛盾が発生した場合や、あまりに条件が狭まる物はMC権限で採用いたしません。(矛盾の場合は前者優先)
矛盾例)田中は登場しますか?&今回は田中は登場しませんよね? 前者優先
狭い例)ノンフィクションですか? 不採用
狭い例)登場キャラは1人ですか? 不採用
狭い例)ストーリーはミステリー・現実要素ものですよね? 不採用
など
その際の代わりの番号は独断で決めさせて頂きます^^;
その後、選ばれた要素を取り入れた解説の投稿フェーズとします。
なお、一応要素が揃った後、まとめもに要素を書き出す予定です。
#####投稿フェーズ#########
解説投稿フェイズでは、要素に合致するストーリーを考え、質問欄に書き込んでください。
とんでもネタ設定・超ブラック真面目設定などなどおすきなようにお創りください。
※説明が不十分な部分がありますが、過去の「正解を創りだす」もぜひご覧ください。
魅力のある銘作(迷作?)・快作(怪作?)等いろいろ先例がございます。
■時間割
・要素募集期間
出題~15個要素が揃うまで。
・投稿期間
15個揃ったあと~4月2日(木)23:59
・投票期間
4月3日(金)0:00~4月5日(□)23:59
そして今回は、以下3賞をご用意いたしました。
なお、見事シェチュ王になられた方には、次回の【正解を創りだすウミガメ】を出題していただきます。
■最も好きな解説に投票
・最優秀作品賞(投稿毎 別々にカウント)
・シェチュ王(投稿者毎 でまとめてカウント)
■最も組み込むのが難しかった要素(もしくは投稿してない人は、難しそうな要素)に投票
・最難関要素賞(最も票を集めた要素に与える賞)
なお、質問欄の文字数制限は全角300文字?のようです。
(でも編集すればもっとはいります。まあ、やや仕様バグ技っぽいのでいつか修正されるかもしれませんけど・・
あと、良質表示で大文字になることは覚悟お願いします。)
質問した人は、できるだけ正解を創り出すと投票にも参加いただけると盛り上がるかと思います。
通常の出題と違い、趣味丸出しで構いませんwお笑いが好きな人も、カニバが好きな人も、ミステリーだってOKです。
(まあ、要素的に難しいとは思いますがww)
それでは、今回もたくさんのご参加お待ちしております!
それでは~ 開始~
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【新・形式】
スイマセン、遅くなりました。投票所設置しました。期限は9日23:59までとさせて頂きます
ナポリタンは重要ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
血の手形は重要ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
流しそうめんで、そうめんじゃない物が流れてきますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
遅刻は重要ですか?
Yes!!! 重要です! (要素1) [良い質問]
人死にますか?
Yes!!! ます!(要素2) [良い質問]
4月5日は木曜日ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
梅が重要ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
桜の下には死体が埋まっていますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
マスクが手放せませんか?
Yes!!! 手放せません!(要素3) [良い質問]
悲しい別れは重要ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
果物を固めますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
泡の抜けた炭酸飲料が大勢に振る舞われますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
女は犯罪の被害者ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
花見客が騒がしいですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
戸棚の取っ手が壊れますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
涙の数だけ、女は強くなりますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
寒中水泳大会は関係ありますか?
Yes!!! 関係あります!(要素4) [良い質問]
嵐が近づきますか?
Yes!!! 近づいてます!(要素5) [良い質問]
ボスポラス海峡は重要ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
早口言葉は重要ですか?
Yes!!! 重要です!(要素6) [編集済] [良い質問]
白兎を追いかけて、穴に落ちますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
サクラサキますか?(解釈自由)
YesNo!! どちらでもかまいません。
電気を止められますか?
Yes!!! 止められます!(要素7) [良い質問]
けが人がでてきますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
パソコンを上手に使いこなせる人が出てきますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
熾烈な絵しりとり勝負が始まりますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
走って届けに行きますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
「ゔぇっゔぇろっゔぇっぱっきゅ」と叫びますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
ラテシンますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
「パパラッチ」は登場しますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
森の中で白装束に着替えますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
男だと成り立たないのですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
アルファベットは重要ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
中二病な通り名を持っていますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
心に秘めていた想いを告白しましたか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
大関に昇進しますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
セーターの毛玉が気になりますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
美味しい食べ物が出てきますか?
Yes!!! 出てきます!(要素8) [良い質問]
事件のせいで更迭されますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
右アウトサイドは重要ですか?
Yes!!! 重要です!(要素9) [良い質問]
突然変異が起こりましたか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
なぞなぞは重要ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
鼻血が出ましたか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
バイクに乗りますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
変身ベルトは重要ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
放物線は関係ありますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
しゃべらないはずの物がしゃべりますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
献血しますか?
Yes!!! します!(要素10) [良い質問]
都市伝説は関係ありますか?
Yes!!! 関係あります(要素11) [良い質問]
マナーが悪い人がでてきますか?
Yes!!! 出てきます!(要素12) [良い質問]
目が合った瞬間、恐怖に駆られますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
何かを極めますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
ダークヒーローが桜吹雪を浴びますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
ねじれた正義の持ち主ですか?
Yes!!! (要素13) [良い質問]
カニバりますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
ポロロッカは重要ですか?
Yes!!!重要です(要素14) [良い質問]
右と左がわかりませんか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
インフレ全開ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
留年ですか?
Yes!!! 留年ます!(要素15) [良い質問]
音が遅れて聞こえてきますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
ファルケンますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
ベルトが切れますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
貧乏ゆすりのせいでフルボッコされますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
貧乏ゆすりのせいでフルボッコされますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
「ぽんぴーん」と言いますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
バイクのタイヤをジャグリングしますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
言葉遊びますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
ゴートゥープリズンますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
ゴートゥープリズンますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
バイキングますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
田中がゴミ箱から見つかりますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
田中は「ゔぇっゔぇろっゔぇっぱっきゅ」という文字をよんで戦慄しますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
百人乗っても大丈夫ですか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
田中が増殖しますか?
YesNo!! どちらでもかまいません。
今回、田中は権利です。よろしくお願いいたします。
今日は学校の卒業式でしたが女は寒中水泳が嫌で
いつも遅刻ばかりしていたため留年が決定しました。
近所の公園に散歩しにいった女は花粉症でマスクが手放せません
ようやく花が咲き始めた桜を見ると近くの池に飛び込んで泳いだり
みんなが笑いながら桜を見るのが悔しくて飲酒をしてゲロって
ポロロッカ(【逆流する】汚川)を作ったり
お花見荒らしのマナーが悪いやつでした。
そんな女に腹を立てたのは
都市伝説、出会うと必ずカニバラれると噂の天童魔子さんでした。
天童さんはそんな女の不正を許すことができないゆがんだ正義の持ち主で
むしゃくしゃしていた女をむしゃむしゃしました。 (゚w゚)
それを見ていた田中は「隣の客は良く客喰うキャツだ!」と何やら噛み噛みの早口言葉を叫びました。
魔子さんは美味しいものを食べれて満足しました。
それ以降女の姿を見たものはいませんでした。
ついでに目撃者の田中のビデオカメラの電気を止めると
口封じも兼ねて右アウトサイド(心臓辺り)から少し献血してもらいました。 (゚д゚)=3
[編集済]
女がイロイロと酷いww ちくしょー!ばかにしやがってよ−!グビグビ おrrrrrrrrrみたいなw というか、その池で泳ぐなら寒中水泳もいけたやろwww 田中……(・ω・`) [良い質問]
私は余命三ヶ月の宣告を受けて、病室のベッドで不貞腐れていた。そろそろ寿命なんだから、自由に運動させてくれればいいのに。最近は口の筋肉が引き攣って上手く話せない。看護師がリハビリのために早口言葉を言わせてくるが、最近はそれが苦痛でならない。そんな時間があるんだったら外を歩きたい。そんなことをつらつらと考えているとノックの音。新鮮な空気。
顔を見て驚いた。高校のクラスメイトのユウスケだ。「どうしたの、久しぶり」口を強引に動かす。
「ブログが封鎖されていたから、心配で来たんだ」と、ユウスケ。
「ああ、アレ。荒らしが多くて。マナーが悪い人が多いよね……ごめん、筆談でいい?」
ユウスケは頷くと「大丈夫?」と心配そうに訊いた。大丈夫な訳がない。大学は留年確実だし、サークルの寒中水泳大会だって参加できない。楽しみなんて、すべて奪われてしまった。それでも意地で「大丈夫だよ」と書いた。
何だかんだで、話は盛り上がった。修学旅行の夜、電気が止まったので懐中電灯を点けて移動した思い出や、サッカーで母校の右アウトサイドが痛恨のミスをして優勝を逃した思い出……。様々な思い出があったが、一番印象的だったのは放課後に皆で集まって人面犬を探しに行った思い出だった。怖くて歩けなくなった私を励ましてくれたのはユウスケだった。実は私はあの時から――いや、やめよう。思い出は思い出のままで良い。私は笑顔を無理に作ると「脱走、手伝ってくれない?」と話を持ちかけた。エントランスから出るとナースステーションを通るので、バレてしまう。
「私は余生を楽しみたいの。口は上手に動かせないけど、それだけ。伝染る病気じゃないから。お願い」
嘘だった。病状はもっと悪い。だけど伝染らない病気なのと楽しみたいのは本当。縋るような思いだった。メモを見たユウスケは困ったような顔で「わかった、手伝うよ」と言った。脱走したのはその夜だった。顔がバレないようにマスクだけして、荷物は置いて行った。ロープを伝って下りて、私は久々に外に出た。何とも思っていなかった町並みが、今日に限って綺麗だった。ずっと普通のままで居てくれたら、どんなに良かったことだろう。桜のつぼみが涙に溶けた。
だけど、どうしよう。アパートは引き払ってしまったし、家に戻れば戻されるに違いない。そんなことを考えると彼が「うち来る?」と言った。変な意味じゃないことを信じて、結局、何もなかった。それからは彼に誘われて旅行に行った。私もバイト代が残っていたから、格安プランで外国に行った。アマゾンでポロロッカを見て、アメリカでは献血でお金が出るって本当? っとユウスケに献血をさせた。そのお金で美味しいご飯をおごってもらった。それで、プロポーズをされた。
「ずいぶんと遅刻してしまったけど、一目見たときから目を奪われていました。結婚してくれませんか?」
彼に、すぐ死ぬのだから思い出は浅い方が良いのかもしれないと伝えると、馬鹿っと怒られた。開き直って楽しいことをたくさんすることにした。婚姻届は出せなかったけれど、結婚式を挙げた。観客がカメラとプランナーだけの質素すぎる結婚式。でも、それで満足だった。
日本に帰ったら、彼の家で仮初めの新婚生活を送った。
彼の家の近くの人気の少ない公園まで散歩をした。
夜桜を見ながら「すっかり、桜が咲いたね」と私は彼を見た。彼は浮かない顔をして私の顔を見ている。
「君が死んだら、僕も死のう」
「駄目だよ」と私は言った。それはたぶん、捻れた正義だった。捻れた思考だった。心の奥では彼と心中したいって思っているのだと、私は自覚していた。
「いや」彼は頑固だった。私はそれに「しょうがないね」と応えた。言葉とは裏腹に喜びが沸き上がった。
「どこで死ぬ?」私は冗談めかして言った。「ここがいいかな」
二人は桜が映る水面にゆっくりと沈んでいった。
桜の樹の下には。
桜の樹の下には、死体が沈んでいる。すっかり骨だけになってしまっても、二人は静かに手を繋ぎ合っていた。
(了)
[編集済]
おおう、美しい物語ですね〜。逃げ出しても誰も騒がないし追いかけてこないということは、医師達がわざと逃がしたのか全ては「私」の幻想だったのか、それとも…… 想像力をかきたててくれます。その桜の樹はおそらく他のどの桜よりも妖艶なのでしょうねえ [良い質問]
「はぁ・・・」
ダルは大きくため息をついた。
肘の筋の断裂・・・いつ復帰できるかも分からない。
しかも、復帰できる保証もない。
「まったく・・・」
すると電話が鳴った。
「もしもし・・・なんだ田中か。今回は田中を使う義務はないから出なくてもいいんだぞ」
「メタいこと言わないでください!!それに助けてください!!!殺人事件に巻き込まれてしまいました!!!」
「へぇー・・・ってえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!???なんでだよ!!!???なんでお前が人を・・・!!!」
「やってませんって!!!でも疑われてるんですよ!!!とにかく来て、助けてください!!!」
「うーん・・・そんなこと言われても・・・俺今流しそうめんやってるし」
「ヒマですね!!!俺とそうめんどっちが大事なんですか!!?」
「チームとの交友が一番だ・・・」
などと言って、チラッと流しそうめんのほうを見たダル。
そこには、ナポリタンが流れいた・・・
「・・・分かった、今すぐ行く」
「えっ!?ありがとうございます!!でも、急にどうしたんですか?」
「・・・悪夢を見た」
「?」
【田中・アリゾナ殺人事件 ~血の色は桜色?桜だけが知る憎悪の物語~】
[編集済]
さ、殺人だってー!?(棒 それよりも、タイトルが火曜サスペンスっぽ…おや? 誰か来たようだ [良い質問]
アリゾナのとある一軒家にて・・・
「ここでいいのかな・・・?」
「あ、ダルさんんんんん!!!」
「うるさい、近寄んな」
「」
「えーと、どなたですか?」
と声をかけたのは、警察の格好をした男。
間違いなく日本人である。
「えーと、あなたは・・・」
「あ、失礼いたしました。私は神奈川県警の榊田という者です」
「えーと・・・どうして日本の警察が?」
「いえ、たまたまアメリカ旅行中だったんですよ」
「えーと、アメリカの事件は管轄外なんじゃ・・・」
「そ、そうかもしれませんが、なんか警察手帳見せたら通してくれました」
「なにそれ?・・・あ、俺はダルビッシュ有です」
「でしょうね」
「でしょうね・・・?」
「野球は好きなんでよく見るんですよ。でも念のため、本人確認をとっただけです」
「あ・・・なるほど・・・で、田中はどこに?」
「ああ、田中さんならそこに・・・」
見ると、随分とふてぶてしい顔をした田中が座っていた。
「幸い、もう疑いは晴れました」
「何で疑われたんですか?」
「まあ要するに・・・第一発見者、ですね」
「・・・それって単なる事情聴衆なんじゃ?」コソコソ
「そうですね・・・まあそれで間違ってないと思います」ヒソヒソ
[編集済]
ふむ、今の所登場人物は田中、ダル、刑事ですか……解くべき謎は「流し素麺におけるパスタの有用性」についてですね(キリッ
「それじゃあ、そろそろ現場を調査しますね」スタスタ
「分かりました」スタスタ
「や、ちょっと待ってちょっと待って田中さん、なんでお前もついていくんだ?」
「え?だって事件を調査するんじゃないんですか?」
「だーかーらー!!!なんで一般人であるお前が調査しようとしてんだよ!!って行っちゃったよ!!あれ?なんで止めないの?なんで入れちゃうのさ!!『ご苦労様です』じゃなくて!!敬礼とかいいから!!!・・・って俺も通すんかーい!!!」
「・・・これがガイシャですか」
「ええ・・・」
「ご冥福をお祈りします・・・」
「や、あれはアウディですね」
「や、ガイシャって外車ってことかよ!?被害者のことじゃなかったのか!!?」
「被害者なら、すでに解剖にまわしてます。ですが、部屋の状況は発見当初から全く変わってないようです。被害者などの詳しい状況はこちらに・・・」ペラッ
「ふーん・・・っていうか、俺たちに見せてもいいの?一般人だぜ?」
「被害者はここに住むリリー・カールさん32歳です」
「無視かよ!?無視ですか!!!」
「死因は後頭部出血による失血死ですかね?まあ詳しく調べないと分からないので、あくまで推測ですが」
「へぇ・・・あ、この『本人のものではない血液』って?それ犯人のじゃ?」
「あー、それ田中さんのです」
「へぇー、お疲れ様でしたー」
「や、待ってください!!俺じゃないですって!!!」
「じゃあ、何で田中の血が?」
「け、献血しようと思ったんですよ!!」
「献血?被害者の血液型ってなんですか?」
「O型ですね・・・」
「えー、田中は俺と同じでA型だから・・・AがOに献血するとどうなるんですか?」
「血液凝固で死にます」
「へぇー、お疲れ様でしたー」
「や、違いますって!!!専門的な知識とかないけど!!!」
「確かに違うようですね。被害者は即死だったようですし。血液が凝固してるのが全身に渡ってないことから、献血を試みたのは事件からいくらか後、ということになりますね」
「あぁそう・・・ん?台所にあるこれは?」
「ああ、それは果物を砕いてゼラチンで固めようとしてたそうです」
「・・・てことはゼリー?」
「まあ、そう考えてもらって差し支えないかと」
[編集済]
アリゾナでアウディは外車なのだろうかと思ったらドイツ車だった(・・`) とりあえず、今の所一番怪しいのは田中ですなw
「あ、凶器は?」
「えーと、この鉄パイプですね・・・端に血がベットリついてるので、これで間違いないかと」
「うわぁ・・・普通の金属バットよりかは少し長いな・・・」
「ですね。これを振り回すにはそうとうな力がないと・・・」
「あ・・・犯人が分かったかも!!」
「どうした?田中(犯人A)」
「や、そのカッコのやつ余計ですよ!!・・・で犯人は・・・」
「犯人は・・・?」
「・・・ファルケンボーグだ!!!!!」ドーーーン!!!
[編集済]
凶器は鉄パイプ。こんなので殺した犯人はさぞ『狂気』ですねw
シーン・・・
「あ、あれ?納得してない感じ?」
「や、逆に納得できるほうがどうかと・・・」
「だってさ、ありえるじゃん?ファルケンって今アメリカでしょ?」
「・・・アメリカはアメリカでも、あいつはカリフォルニア出身だぞ」
「そ、でも出かけてたって可能性も・・・」
「いや、彼が犯人である可能性は低いでしょう」
「どうして?」
「この金属棒はなかなかの長さです。先ほどダルさんが言ったとおり、バッドより少し長いところでしょうか。ファルケンボーグさんの身長は200cm。振り回せば壁や天井に傷がつきそうですが、そういった類のものはありません。また、そういうのを気にしながら振るのは出来ないでしょう」
「というのは?」
「おそらくですが、衝動的な犯行だったと思われるからです。その棒は、草野球選手である被害者の夫が毎日トレーニングで振ってたものです。計画的ならもう少しいいものを選んでもいいでしょう。ナイフとか」
「でも、指紋は・・・」
「ありませんでした。ですから一応の冷静さはあったのでしょう。ですが、最初から犯人が彼女を殺そうとしたわけではない、という可能性が高そうです」
「分かった!犯人はダルさん・・・」
「は?(威圧)」
「や、なんでもないです・・・」
「その可能性も低いですね。ダルさんは、今利き腕をケガしてます。しかも重症です。そんな人がバットより長くて重いものをブンブン振り回すのは考えづらいです」
「ふーん・・・」
「ふーんって・・・まるで興味なさそうに・・・」
「興味ねぇもん」
「ダルさんひでぇ!!・・・ん?」
「どうしました?」
「いや、この食器の戸棚なんですが・・・」
「ん?・・・あれ、壊されてますね」
「ですよね?意図的に壊されて、引っこ抜かれてる」
「・・・うーん、どっかに落ちてたりは?」
「そういった話は聞いてないですね。また、これはまだ新品ですね。少なくとも勝手に壊れたりするような感じではありません」
「うーん・・・犯人が持ち帰ったか・・・でもなんでだ?」
「さぁ・・・」
[編集済]
『ノックス第7条 探偵が犯人であることを禁ず!』 ダルが探偵か? 知らんw
ガサッ!!
「「「!!!???」」」
「な、なんだ!!?ゴミ箱からなんか音が・・・」
「確認します!!・・・あぁ!?」
「どうしました!!?」
「田中・・・田中が!!」
「田中?田中なら俺ですが」
「そうじゃなくて・・・ホラ!!」
そう言って榊田がゴミ箱から引っ張り出したのは!!!
「田中です!!」
「田中?」
「はい!!まあ田中と言っても、日ハムですが!!」
「賢介かよ!!つうか何でこんなとこにいるんだよ!!」
「うぉ!田中が増えた!!」
「何興奮してんだ?」
[編集済]
てっきりGかと…… ダブル田中、ややこしいw
「気絶してるようですね・・・」
「おい、起きろ!」バシッ
「うぐぇ、ゔぇっゔぇろっゔぇっぱっきゅ」
「何言ってんだコイツ?」
「うぐぇ・・・」
「あ、起きた」
「・・・で、何でこんなトコにいるんだ?」
「それがサッパリ分からないんですよ・・・スマホでラテシンをやってたんですが・・・」
「ラテシン?」
「あ、そういうサイトがあるんです・・・で、まあとにかくスマホをしてたら・・・スマホを落としちゃって、そしたら白いウサギがスマホをくわえて持ってっちゃったんです!!」
「は?」
「そして追いかけていったら・・・うっかり穴に落っこちたんです。それで気絶しちゃったみたいで」
「穴?」
「はい、穴」
「まるでどっかのアリスみたいな展開だな・・・」
「で、田中さん、ケガはありませんでしたか?」
「あ、大丈夫です。ありがとうございます」
「・・・文字だけ読むと混乱しそうです」
「あ、スマホはどうした?」
「あ、それなら落ちるとほぼ同時にウサギから取り返して・・・アレ?」
「どうした?」
「これ・・・俺のじゃないです」
「なんだって?」
「それは間違いないですか?」
「はい、俺のはアンドロイドの水色なんですが・・・」
「これはiPhone4Sだな・・・」
「たしかに違いますね」
「田中、やっぱり違うと思うのか?理由は分からんが、嘘をついてる可能性は否定できないぞ」
「いいえ、絶対に違います!!iPhone4と4Sじゃ性能が・・・」
「って違いってその違いかい!!そのことを聞いてるんじゃねぇよ!!大体、Sがつこうがつくまいが関係なくね?大して違わないだろ?」
「いいえ、全然違います!!」
「うーん・・・Sがすごいのか?」
「いえ、S自体がすごいのではなく、Sの性能が・・・」
「ふーん・・・もし6Zとか出たら・・・」
「6よりすごいでしょう」
「アルファベットがつけばいいのか?」
「はい」
「なんのこっちゃ」
[編集済]
Sはスティーブジョブズの略と言う都市伝説を聞いたことがあるなあというどうでもいい情報w とにかく田中さん、HNを教えなさいww
「そんな話をしてる場合じゃありません。早くしないとパパラッチがかぎつけてくるかも・・・」
「もう来てるぞ」
「え!?」
「あー・・・確かにザワザワしてますねー」
「てか、お前が追っ払えばいいじゃん、警察特権か何かで」
「いや、そもそも管轄外なので・・・」
「ここで捜査してる時点で、もう色々とアレじゃねぇか」
「ん?なにか聞こえるな・・・」
<オーイ!トオシテクレー!!チコクシター!!!
「あ・・・」
「どうしました、刑事さん?」
「あの人・・・俺の上司です」
「え!?」
「なんでアメリカに来てるんだ・・・」
「どうする?入れる?」
「や、放置しておいてください」
「りょーかい」
<オーイ!イルンダロー!!
「あ・・・刑事さん」
「どうしました?賢介さん」
「し、下の名前で?」
「あ、『田中さん』だとややこしいから、と思いました・・・」
「なるほど、でどうした?田中」
「はい、俺が入ってたゴミ箱の中にこんなのが・・・」
「紙ですか?」
「はい・・・でも・・・」
「あ・・・これは・・・血!?」
「しかも、手形がくっきり残ってる・・・」
「これって証拠になりますかね・・・?」
「なりますなります。もしこの血が被害者のDNAと一致したら、犯人が拭き取ったものである可能性が高いです。そうなると手形とか指紋とかで特定が出来るかもしれません」
「うーん・・・」
「改めて、もう一度、遺体の状況を確認しましょうか」
「うーん・・・あ、左足の靴下についてる血痕・・・」
「どうしました?」
「いや、これって何か関係あるのかなー、と思いまして・・・」
「うーん・・・確かになんかの暗号にも見えなくも・・・」
「これは・・・」
「どうしたマー君?」
「これは・・・点字だ!!」
「点字?」
「そうです!!これは点字で書いた、被害者のダイイングメッセージです!!」
「点字でですか?」
「普通はありえないんじゃないのか?」
「可能性が低いというだけで、ないことはないかと思います」
「だったら、もっと直接的に書けばいいだろ。『犯人は○○だ!!』って」
「そうなると、犯人が気付いて消しちゃう可能性もありますね。すぐにはバレずに、しかし気付いてもらえるように」
「ああ、なるほど」
「では、解読してみますね・・・出来ました」
「早っ!!」
「解読した結果は・・・こうですね」ペラッ
「あぁ、メモに書いてくれたのですか?」
「はい」
「えーと・・・『ゔぇっゔぇろっゔぇっぱっきゅ』・・・うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!さっぱり分からん!!!」ゾクゾクゥ
「どうした?落ち着けよタナーカ」
「なんという・・・このゔぇっ、ゔぇりっ、ゔぇろっ、ゔぇっ」
「落ち着けタナーカ!大体、そんなに噛みやすいならゆっくり言えばいいじゃないか!!」
「いや、こんな早口言葉みたいな単語を早く言うことで、俺をカッコヨク見せる、という重大な意味があるんだ!!」
「どうでもいいよ!で、そのゔぇっナントカがどうしたんだ?」
「すさまじい暗号だ・・・何と二重に暗号を設けるとは・・・面白い、皆の者!!解こうではないか!!!」
「「「解かねーよ!!!」」」
[編集済]
上司(・・`) ほう、点字。コ○ンの囲碁の暗号を思い出しましたw
「まあ、まずダイイングメッセージではないですね」
「なぜだ!?」
「被害者は即死してるってさっき言ったじゃないですか」
「あ、そっか・・・」
「あれ?」
「あ、今度はダルさんですか?」
「いや、この右足に・・・茶色いシミがあるんですが・・・」
「ああ・・・本当ですね。詳しく言うと、右足のアウトサイド辺りにありますね。なんでしょうか?」
「これ・・・紅茶に見えません?」
「紅茶ですか?」
「ええ、確かに紅茶のようです。詳しく言うと『カモミールティー』らしいですね」
「・・・これは・・・」
「どうしたマー君?また何かか?」
「これは・・・なるほど!!」
「どうした?」
「これも一種の暗号だ・・・厳密に言うと言葉遊びかもしれんがな・・・紅茶は英語でティーと言う。ティーと言ったら?そう、ゴルフのティーショット・・・つまり、犯人はゴルファーだ!!!」ドーーーーーーーン!!!!!
[編集済]
あ、そっか。即死してるんだった(・・`) 暗号って、いやだからそくs……w
シーン・・・
「あ、あれ?やっぱり納得いかない感じ?」
「だから、納得いくやつなんかいるのか!?」
「なんでわざわざティーと?普通にゴルファーとか書くなり名前とか書くなりすればいいじゃないですか」
「そ、それは・・・直前にパターが見えたんだよ、凶器となった!!」
「凶器はこの鉄の棒だぞ?」
「あう・・・」
「うーん・・・紅茶・・・」
「どうした?刑事さん」
「はい、もしかしたら、被害者はパーティをしようとしてたのでは?」
「パーティ?」
「はい、紅茶が付着したのは、なんらかでこぼれてしまったから。作りかけのゼリーもある。冷蔵庫には、飲み物とかもあります」
「うーん・・・だとすると一体なにが・・・」
「・・・あ、ちょっとそのスマホ貸していただけませんか?」
「あ・・・どうしてですか?」
「はい、これを見つけたんです」ヒョイ
「これは・・・毛?」
「白い毛・・・これがどうしたんだ?」
[編集済]
白い毛……馬?w
とある公園にて・・・
「ウサ子・・・桜がきれいね・・・」
そんな彼女に近づく影がいくつか・・・
「篠塚千尋さん・・・ですね」
「・・・どなたですか?」
「警察の者です。といっても、日本のですが・・・」
ここで一息おいた。
「篠塚千尋さん、あなたをリリー・カールさん殺人容疑で逮捕します」
[編集済]
誰だお前は!?www
「・・・どうして私がやったと思ったのですか?」
「はい、まずこのスマホなのですが・・・ロックを開けなくてもホーム画面なら見れます。それに映ってたのはウサギでした。さらにこの毛・・・」
「・・・白い毛がどうかしたの?」
「調べたところ、ウサギのものである事が分かりました。おそらく、そちらのウサギかと・・・」
「・・・でも、それが私の物って証拠もないんでしょ?」
「はい、ですからあなたの指紋を採ってみたいのです。そうすれば真偽が分かるかと思います」
「・・・そもそも。ウサギを飼ってる人なんかいくらでもいるわよ。どうして私のところに?」
「・・・現場の状態から、おそらく犯人は被害者と顔見知りであったと思われます。被害者はリビングで亡くなってました。もし知らない人なら移動するなりもっと暴れるなりするはずですが、被害者はどちらもしませんでした。被害者の交友関係を調べたところ、ウサギを飼ってるのはあなただけだったのです」
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ウサギの毛でしたか(・ω・)
「・・・仕方がないわね」
「罪を認めるんですね」
「ええ・・・」
「なんでこんなことを・・・」
「知られてしまったんです・・・あのことを・・・」
「私は逆上してて、詳しくは・・・気付いたら血まみれになってました。私がここに来ていたことを知られたら疑われる・・・そう思った私は、痕跡を消すことにしました・・・紅茶を持ってきたのもバレたらと思い・・・紅茶がこぼれてたので拭きました。食器も洗いました。戸棚にも取っ手を触れてたのですが、中々指紋を落としきれなくて・・・不安になり持って帰ることにしました。なんとかして家を出たのですが・・・あるとんでもないことに気付いてしまいました・・・」
「・・・自分の携帯を置いてきてしまったんですね」
「はい・・・そこでペットのウサ子にスマートフォンを持ってこさせようとしました・・・」
「しかし、予想外の事態が起きた・・・あなたのスマートフォンを確保した後、さらに田中賢介さんのスマホを見つけ、持ち帰ろうとしたんです。田中さんはなんとか取り返そうとしました。そして取り返しましたが・・・それはあなたのでした」
「ウサ子が走って私に届けてきて・・・でもそれは私のではありませんでした」
「はい、だから確認のために一度戻って・・・もう一つの携帯で私のスマホ宛に電話をかけたんです。そしたら着メロが聞こえるはずですから・・・どこからも聞こえなかったので、とりあえずあの場からは離したと思って・・・」ダッ!!
「!?おい、逃げたぞ!!追いかけろ!!!」
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ここで逃げる……崖来るか!?w
「はぁ・・・はぁ・・・」
「もう逃げられないはずだ・・・諦めて観念しろ!!」
女は公園の池の間際まで追い詰められた。
「来ないで!!来たら飛び降りて死ぬわよ!!!」
「・・・や、ムリだろ!!1せいぜい風邪を引く程度でしょ!!」
「なんであなたがこんなことをやったのか・・・それをまだ聞いていません!!」
「・・・全て、あの男のせいよ・・・」
「私は、以前、風俗嬢として働いていました・・・生きるために・・・そのためには、人肉を食べることも厭わなかった・・・
そんなとき、あの男が声をかけてきたんです。君を救ってあげるって・・・今はムリだが、2018年の4月5日の木曜日に結婚しようって・・・
始めは本当に救ってあげるのかと思いました・・・ですが、あの男は・・・私をただ単に利用してるだけだったのです・・・時には暴力を振るわれたこともありました・・・借金の肩代わりをさせられて、家の電気を止められたときもありました。もう我慢の限界だった・・・
私は、あの男を殺しました。酒に梅の毒を混ぜて殺しました。家を買ったときに、桜の苗木とともに死体を埋めました。私にとっては辛く悲しい別れでした。あの男の本性を知っても好きでしたから。そのときにはすでに決心してたんです・・・この世の中には人のことを何とも思わないクズのような人が一杯いると。それを少しでも救うと。
そのためにはなんでもしました。バイクのタイヤでジャグリングが出来るようにもしたし、アマゾン川のポロロッカの中を泳いできたりもしました。「百人乗っても大丈夫!!」と言われたこともありました・・・
パソコンをたくみに操り個人情報を闇業者に売りさばく人、その闇業者、自らを『黄金の申し子』と名乗り金をいいように手に入れその為には人の命も惜しまない男、わざわざ森で白装束に着替えてから人を殺すオカルトな人・・・そんな人を殺してきました。
中には仕方なく殺してきた人もいます。あの後、優しい科学者と付き合いました。彼は非常に優しく、結婚にも前向きで・・・でも、ある日の実験で、怪物に突然変異を起こしてしまったのです。私の思いの丈をぶつけても、彼は暴れ狂うだけでした。というか、あのときに吼えて非常にビックリしたんです。あの怪物に口のようなものはありませんでしたし・・・仕方なく私は殺しました。
あの日から、私は狂ったように人を殺してきました。勿論悪人だけを・・・女を使い捨ててきたアニオタの男には、わざわざバイクに乗り変身ベルトをつけて行ったこともありました・・・そのベルトは、切ると鋭い刃を持つ特徴があったんです。凶暴だけど頭は悪い男に対しては、なぞなぞを出して困惑した隙に殺しました。海を渡り、船を襲って私腹を肥やしてきた一団を壊滅させたりもしました・・・バイキングって言うのかしら?
仕事を成功させたときは、飲む酒をクリアアサヒからワンカップ大関に昇格させたりしました。それだけが唯一の生きがいでした。逆に、セーターの毛玉に気をとられた隙に逃げられたときは本当に死んでやろうと思っていました。そのたびに涙を流し、さらに精進するようになりました・・・
でも、最近は、これでいいのかと思うようになって・・・本当にこの人は悪人なのかと・・・最近は、どんな悪事も許せなくなってきて・・・気がついたら、電車の優先席で股を広げながら貧乏ゆすりをしてた人をボコボコにしてたんです・・・
私はねじれた正義の持ち主だから・・・
私は・・・ここで死ななきゃいけない人なんです!!」バッシャーン!!
「おい!!だめだ!!」バシャーン!!
「おい!!大変だ!!二人が飛び降りたぞ!!田中!!早く助けに行かないと!!」
「「こ~の~~まちは~~せんじょう~~だから~~」」
「歌ってる場合かよ!!なんかそれらしき雰囲気出してる場合じゃねぇよ!!」
「あ、追いついた」
「でも早くしないと・・・あの池はポロロッカが多いことで有名だぞ!!」
「嘘つけぇぇぇ!!!たかが公園の池だぞ!!?」
「ほら!!波が高くなってきた!!!」
「う、そ、だ、ろ!!!???」
「榊田さーん!!これに捕まって!!!」
マー君は近くにあった浮き輪を投げた。
浮き輪は放物線を描き、見事榊田の手元へ。
「引っ張りますよ!!?掴んだなら合図してください!!」
「ぽんぴーん!!!」
「なんでその言葉なんだぁぁぁぁぁ!!!!!」
なんとか救出された二人。そのとき、強い風が吹いた。
「あ、桜吹雪が・・・」
「もう春ですね・・・」
女は桜吹雪を浴びた。水のせいで体中に桜の花びらがついちゃってるのが少しかっこ悪い。
その後、女は殺人容疑でゴートゥープリズンとなった。
女は精神衰弱状態であり、口も利けない状態であった。ひどいときは右も左も分からないような状態だったという。絵を描くことはできたが、なぜかしりとりじゃないと応答してくれないので、取調室では熾烈な絵しりとりが行われたという。
その結果、桜の木の下に埋めてあるのは、最初に殺した男だけだったことが分かり、他のはアマゾン川やボスポラス海峡などに捨てたことが判った。現在それらの場所では遺体の捜索が行われているそうだ。
桜の木の下の遺体は、すでに白骨化していた。というか、その遺体に桜の木が寄生していたらしく、目があったところには根が張り巡らされており、それを見た人は恐怖に駆られたという。ちょうど目が合ったようなところだろうか。
彼女はネットでは「悪を滅するダークヒーロー」という都市伝説があったようである。
彼女は、ノートに殺す予定の悪人のリストを作っており、それによって過去の罪がバレて、更迭されたり留年された人がいるそうだ。
なお、池でのうんぬんかんぬんを通報した人もいたようだが、地元での寒中水泳大会だったということで事なきを得た。
数日後。
田中と田中とダルと榊田は花見をしていた。
「それにしても、アメリカにこんなに桜が植えてあるところがあったんですね。突然花見ってどうしたんですか?」
「キレイですからね。それに明日からは嵐が近づくらしいですし」
「じゃあ、明日あたりには散っちゃうかもな・・・お、この料理うまいな。誰が作ったんだ?」
「あ、妻です。まいです・・・」
「ヒューヒュー!熱いねお二人さーん!!!」
「・・・で、この炭酸飲料は誰が?」
「それも妻です。なんか張り切って手作りするって言って・・・」
「や、それは普通に買ってきていいよ!!何手作りの炭酸って!!?」
「うるせぇぞお前らぁぁぁ!!!」ブゥン!!
「あ!!イチローさん!!!ってフベラァ!!!」
イチローのレーザービームを受けた田中賢介は強烈なまでに鼻血を吹き、しばらくはキャッチャーマスクが手放せないような顔になっちゃったらしい。
「あ、鶴岡さーん!!」
「違うよ!!たしかに球団は同じだけどさ!!顔見づらいけどさ!!!」
【終わり】
※この物語はフィクションです。実在する人物や地名とは何の関係もありません。
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動機が長いww 無駄に長い!w まあ、無事事件解決おめでとうございますw 笑いあり、涙あり(?)、面白い物語でした!
閻魔ちゃんのお裁き 2.5 [編集済]
おお〜〜、番外編ですか! 天使なのに地獄小とはこれいかにw キリストはいけない!それ以上いけない!!w 花見の喧噪が聞こえてくるかのような明るいコミカルな話で面白かったです! [良い質問]
おう!閻魔なのじゃ!
今日は閻魔裁判もお休み。一族揃ってお花見の日なのじゃ。
じゃが、地獄小は宿題が多くてのぉ。宿題を済ますため、①遅刻していくことにしたのじゃ。
まあ、⑫マナー悪く酒を呑んで暴れる大人や鬼たちがくだを巻いているだけとも言えるから
まあ、それはそれでいいのじゃ。
まったく、兄上とか「③花粉症でマスクが手放せない」とか日々いうとるくせに
酒が飲めるとかいうとほいほい出て行くのだから現金なものじゃ。
まあ、⑧美味しい食べ物が出るのは確かなので結局閻魔も行くことにするのじゃ。
散歩がてら・・会場の近所の公園へいって見たのじゃが・・
ナンじゃ。まだ咲き始めじゃのぉ・・
そう思っていると後ろから声をかけられたのじゃ。
「あら、閻魔じゃない、いいところであいましたですわ!」
・・・なんじゃ、天使ちゃんではないか。
あ、初登場じゃったな。こいつは閻魔が「天国へ行ってよーし」って死人を送りつけるさきの
天国を管理している奴なのじゃ。
地獄小5年2組のクラスメートなのじゃが・・
正直、⑬ねじれた正義の持ち主なのじゃ。
「誰がねじれた正義の持ち主よ!!!仮にも天の使いにいう言葉かしら!?」
ふぅ。訂正。ツッコミ体質の小姑みたいなやつなのじゃ。
「だれが小姑よ!」
だって、その手にしたビニール袋から延びる長ネギはなんなのじゃ。まるでおばちゃんなのじゃ
「しょ・・しょうが無いじゃない!天国は貨幣経済破棄してるからスーパーとかないし・・
こうして⑭ポロロッカに行けるタイミングはなかなか無いのよ」
※スーパーの名前です http://ja.wikipedia.org/wiki/ポロロッカ_(企業)
まったく、びんぼくさいのは相変わらずなのじゃ。そんなだから⑦電気も止められるのじゃ。
「う・・うるさいわね!・・
そ・・そういえば・・話は変わるけどそろそろ⑤嵐の面々も寿命が近づいてきてるわよね?
もし、裁判に来たら絶対天国におくるのよ!!」
うむ。ミーハーファンめ。なのじゃ。やっぱり歪んだ正義の持ち主なのじゃ・・
そういえば、あの髭面穀潰しのキリストのおっちゃんはどうしたのじゃ?一緒ではないのかの?
「ちょ・・一応うちの世界観の教祖の一人なんだから穀潰しとか言わないでくれる?」
だって、信者からお布施集めてるだけあつめてる紐なのじゃ。あーいうのは【強欲】の罪とやらにはとわれんのかの?
「・・い・・いいのよ。一応セーフなのよ・・ちょっとアウト・・ちょ・・ちょっとだけ⑨右アウトサイドにはみ出てるだけなんだから(´・ω・`)ションボリ」
まあ、そんな会話をしつつ一応は花見の招待客の一人なので二人で会場へ歩いて行くことにしたのじゃが・・
:
:
「1番!!②地獄の亡者A 寒中水泳やりますわ!」ドボーン
「おう!やれやれ~~うぃ~~いーぞー水着がいろっぽいぞー」
「2番!!地獄の亡者B!!一発芸やりいます!!」
_| ̄| <切断> ◯<血の池に献血~~!!⑩
血だまり
「お~大技じゃのぉ、ひっくうぃー~~~~~(/ ̄□)/~(酒) 」
・・お~お~案の定どんちゃん騒ぎなのじゃ。
兄上も父上もよく花が咲いてない花見でよっぱらえるものじゃのぉ・・
あ、そうじゃ!いいこと思いついたのじゃ!そこな亡者C!こっちに来るのじゃ。
「なんでげしょ?」
いいから底の桜の下にちょっと埋まるのじゃ!
「はい?」
いいから! よし。うまったの?では⑥早口言葉を言うのじゃ!
「は?」
早く!
「へ・・へい!青巻紙赤巻紙黄巻ガブッ!! ガクッ」
よし。舌を噛んだのじゃな。死んだ?ねえ死んだ?
「ひ・・ひえ・・もほからひんでいるでげす・・」
「ちょっと閻魔?なにしてるのよ?」
ん?ほれ、⑪都市伝説にあるじゃろう
【美しくさく桜の木にの下には死体がうまっておる】って
「あ・・ああ、あれね・・でもあれって、美しい桜の下に死体が埋まっているのであって・・
死体を埋めたから桜が美しく咲くってわけではないんじゃ・・」
そんな会話をしていたら、急に桜が見事に咲き始めたのじゃ!!
とてもきれいなのじゃ!!
んーこんなに綺麗に咲くとはのぉ。そろそろ卒業式のシーズンじゃし六年生のみなの卒業式は桜の中じゃのぉ~
「あら?何言ってるの?あなた今何年生かしら?」
何を言うとるか、同じ5年生じゃろうが。
「で、私達の年齢は?」
うむ。当年とって1000万歳なのじゃ!
「で去年は何年生だったかしら?」
あれ・・?5年生だったのじゃ。
「そう、地獄小学校は600万年制よ?1学年100万年じゃない。卒業式だって100万年に1回よ?」
あ・・あれ?ってことは今の6年生は・・というか閻魔も・・?
「もちろん⑮留年ですわ!」
え~~~~
(終わり)
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ー
【ようこそ】
おお、こわいこわい。ホラーですねー。ポロロッカがこの先どうなるのか? 呪われてしまったのか? これから先の展開が気になるお話でした。 [良い質問]
やっぱり日本はロシアよりあったかい。…アプチキッ!花粉症なのがタマニキズ?だけど。まったく…③マスクが手放せないわ。
ロシア人女性、⑭ポロロッカは通勤途中にある咲き始めの桜を見ながら歩いているとふと桜の木から龍のような模様の紐がぶら下がっていることに気づいた。そうして、その紐は途中で切れてその下には池が広がっており、真ん中に人間が浮かんでいた。
なにあれ!?助けなきゃ!
池は立ち入り禁止だったがポロロッカは男を助けるため池に飛び込んだ。ポロロッカの頭の中でもはや⑫マナー違反等の考えは浮かばなかった。
なんだか祖国の④寒中水泳大会のようだ。そんなことを思い浮かべながらもポロロッカは必死に救助した。その時男は何かを⑥早口で呟いたのだがポロロッカは気付かなかった。
男は幸いなことに微弱ながらも脈があったのでポロロッカは急いで救急車を呼び男と共に病院へ行き、緊急手術が開始された。
そして男の血液型の輸血パックが足りなかったため、同じ血液型だったポロロッカは⑩献血に協力した。
だが、②男は死んでしまった。
数時間後、ある警察官が下心ありありでポロロッカに近づき死んだ男の事を頼んでもないのに詳しく教えてくれた。
「やぁ、こんにちは。僕は田中といいます、よろしく。まずは残念なお知らせだが、君が救助した男性は亡くなってしまったよ。なんでも手術中、突然⑦電気の供給が止まってしまって脳が大きなダメージを受けてしまったらしい。彼は大学を1年⑮留年したそうだ。まあ生活のほとんどをパソコンの前で過ごし掲示板を見ていたらしいから当たり前だと思うけどね。
そんな彼はある日オカルト板である⑪都市伝説を見たそうだ。その真偽を確かめるため⑬自称ねじれた正義のヒーローとして実況しながら都市伝説の現場である立ち入り禁止の池に行って足を滑らせてああなったらしいんだ。怖いよねぇ…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
話し続ける田中と別れ、今日の事を話して会社を休んだポロロッカは家に帰った。
そして夜、ポロロッカは不思議な夢を見た。早口言葉のような…でも聞いたことがない言語。桜吹雪。そして気づけば自分は水の中。そして⑤嵐が近付くような音が聞こえたところでポロロッカは目を覚ました。
時計を見るといつも家を出る時間だった。①まずいっ!遅刻だ!慌ててポロロッカは支度を始めた。そして着替えている途中、右手の甲に痣が出来ているのに気がついた。昨日救助をした時についたものだろうか。何から何までついていない。憂鬱な気分になりながらもポロロッカは仕事場へ向かった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「…怖いよねぇ、それから一つ不可解なことがあったんだ。⑨体の右アウトサイドらへん…右手の甲になんか龍みたいな痣というか模様というかまぁそんなのがあったんだ。都市伝説って案外馬鹿にならないかも。ところでこれから食事でもどうだい?⑧ワッフルが美味しいお店を知ってるんだ…ってあれっ!ポロロッカちゃんどこ!?」
【終わり】
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=
口裂け女は悩んでいた。――マスクが小さい。口がマスクをはみ出すので、
「あっ、こいつ口裂け女だ」
という目で見られてしまうのだ。
「私、キレイ?」「これでもおおおお?」
のコンボを見せても、動揺せずに「はいはいポマードポマードポマード」と棒読みで言われる。これでは都市伝説としての沽券に関わる。というか何だこの町の住民は。ドライ過ぎんだろ。
「なので、大きなマスクが欲しい」
と口裂け女はヴェッヴェロ博士に言った。
「うむ……しかし君の場合、口が耳まで裂けているからのう。それにデカすぎると『あっ、こいつ口裂け女だ』ってなるじゃろ?」
「ならねーよ。この町だけだよ」
口裂け女は投げやりだった。
「ふむ……そうかのう? この町は刺激が少なすぎなんで別の町で研究しようかと考えていた所じゃったのだが」
「多いわ。十分多いわ。住民のペットが送り犬ってなんだ。猫又ってなんだ」
「それは驚くに値しないのう。犬や猫のように当然じゃろ」
「逆に犬や猫を当然だと思っている感性に驚いてるわ。……とりあえず、オニューのマスクぷりーず」
「しょうがないのう……」
ぱっぱらぱっぱっぱーっと言いながら、博士は大きなマスクを取り出した。
「……何それ」
「石仮面じゃ」
「却下。取れねえやつじゃねーか。それ以前に口裂け女が吸血鬼になってどうすんだ」
「うむ……普通すぎたか」
「異常すぎたんだよ」
博士は口裂け女のツッコみを無視して、ゴソゴソと腹のポケットから何やら取り出した。
「……何これ」
「メロンじゃ」
「は?」
「マスクメロンじゃ。美味しいじゃろ? ワシの好物じゃ」
「知らねーよ」
博士は「しょうがないのう……」と呟き、ポケットを漁り始めた。
「……何これ」
「ミョウガじゃ」
「は?」
「生姜がなかったので代用品じゃ」
「はあ」
口裂け女は呆けて口をポカンと開けていた。顔が大きく歪み普通の町の子供なら大絶叫コースだ。でも、口裂け女はもう、怖がってもらおうだなんて思っていない。ただ無関心をやめて欲しい。せめて「あー、新しいマスクじゃん。クッちゃんシャレオツじゃん!」「あー分かる? このマスクやばいよねー」くらいの会話がしたかった。
「もういいわ。ショッピングモール行ってくる」
「あそこ、都市伝説持ち込み不可じゃからのう……」
「真っ当に見えてまったく真っ当じゃなかったわ。ペット扱いじゃねえか」
もういいっと口裂け女は研究所から飛び出した。
「……嵐のようじゃったのう」
と博士はしっかり要素を回収した。
□
口裂け女・イン・ワンダーランド。
ワンダーランドとはドラッグストアの名前である。『ドラッグ打ってワンダーランド!』というのがキャチフレーズだ。打つってなんだ。絶対アレだろ。何とは言わねえけど。
「すみませーん、マスクありますかー?」
「ああ、口裂け女さんじゃないですかー。いつもありがとうございますー。今日はかねてからのご希望通り、大きなマスクを仕入れておりますよー」
「おっ、ありがとうございます」
「石仮面です」
まともじゃなかった。いや、キャッチフレーズからマトモじゃなかったけど、予想以上にマトモじゃなかった。何でだ。あの博士と繋がりでもあるのか。
「石仮面は結構です!」
口裂け女は助走を付けてぶん殴ってやろうという気持ちをグッと堪えた。百メートル走六秒を誇る俊足だ。店員の命が危ない。
「そうですかー、残念です」
マイペースな店員はゴソゴソと何やら漁り出した。『気分はポロロッカ! 激しい快感!』とパッケージにある。
「何ですか、それ」
「覚醒剤ですー」
予想外にストレートな解説に口裂け女は発狂しそうだった。――業務中に覚醒剤なんてマナー悪すぎんだろ! 少し町の色に染まった口裂け女はツッコんだが、ベクトルがずれたことに気づいた。瞳がとろんとした店員は「右アウトサイド、もっと動けー」とぼけっとした声で言っている。さすが、ワンダーランド……。口裂け女は戦慄した。
「ほら、行くぞ」
口裂け女は店員を背負って猛スピードで交番まで向かった。が、
「ふぇえ? どこ行ってるんですかあ? マスクならー、口裂け女さんのお家に送っておきましたよー。ご料金は七万円ですー」
という言葉で引き返した。交番に行ったら、自分が店に金を払わないとならないではないか。口裂け女は電気も止められるくらいの極貧生活を送っている。そんな金などない。今なら店員は見逃してくれるかもしれない。
「おい、警察に言われたくなかったらマスク代金タダにしろ」
「んー、じゃあ血液下さいー」
「え?」
「口裂け女さんのファンってえ、割と多いんですよお。売れば七万円以上になると思いますう」
「ん? でも皆そっけなかったぞ?」
「男子が好きな子に意地悪する理論ですー。ほら、口裂け女さんって顔立ちは整っているじゃないですかあ」
口裂け女には、自分の隠れファンが存在することよりも、血液が七万円以上になることの衝撃のほうがすごかった。七万! まいう棒何本食えんだ!?
てか、それよりも。――変態多すぎんだろ!
オークションに集まってくる人々が数千を超えた辺りで、口裂け女は絶叫した。
「……ふう、世の中に変態が多いことを知ったぜ」
「お疲れ様ですー。一滴七万円ですよ? ボロ儲けですねー」
「おう、お前のお陰だサンキューな」
「ふふふー、いいんですよお。私も十滴もらっちゃいましたからあ。これは家宝にしますねえ」
「ブルータス、お前もかっ!?」
「えー、私はコナですよお。頭がいつも夏だねーって言われるのでえ、ハワイですー」
「は?」
「コナコーヒー派なんですー」
「ああ」
何だかすっかりこのペースに慣れてきた。
「粉コナ美味しいコナコナコナ、早口言葉っぽくないですか?」
「まあ、っぽい気がする」
私は三回噛みました。
口裂け女はため息を吐いて、店員のぼけーっとした顔を眺めていた。
「私のお客さんってえ、皆死んじゃうんですよー」
「は?」
「覚醒剤ばっかり打ってるから、留置場に入った時点で発狂しちゃうんですよねえ。で、死んじゃうんですー。口裂け女さんは死なないで下さいねえ」
「は? え? 何か私に飲ませた?」
「いえー、何も。言ってみただけですー」
「え、何この子怖い」
「まあ、留置所に入ると留年するし死ぬしで碌なことになりませんからねえ。全裸で北極水泳レースしたほうがまだマシですよお」
「いや、それも死ぬだろ」
口裂け女の冷静なツッコみに、全米が同意した。
□
口裂け女は食パンをくわえて「遅刻遅刻~」と言うほどテンプレートな都市伝説ではない。だからそれこそ都市伝説だと思っていた。
「え、お前高校生だったの!?」
「ええー、高校生店長ですー。遅刻遅刻~。皆勤賞だけは欲しいんですよ~。図書カード五百円分もらえるんですー」
「妙に生々しい商品だな。もっとぶっ飛んだのが来ると思ってたぜ。石仮面とか石仮面とか」
「ふふふー、そこまでテンプレートな女じゃありませんよお」
「それってテンプレートだったの!?」
口裂け女は、逆にいままでの町がおかしいのかもしれないと思い始めた。
で、空き缶に躓いて池に落ちた。(完)
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なんだこの街は。なんだこの妙に可愛い口裂け女はw それより、重要な情報が書かれていませんよ! 『オークション会場と再販はいつですかあ!!!?』 [良い質問]
私、カメコは悩んでいた。真面目・品行方正・無遅刻無欠席の私が、遅刻しそうになっている(要素1)からだ。全力で走ったとしても、たぶん1時限目の授業に間に合うのがやっとだろう。
「どうしたら学校、間に合うかな……」
そんなことを考えながら走っていたら、体が浮くような感覚を覚えた。
気付けば、私は誰かに抱えあげられて、バイクの後ろに乗せられていた{質問44}。
「こ、困ります! タンデムのないバイクでの2人乗りは、むぐっ」
「あーもうゴチャゴチャうるせえな。このバイクは百人乗っても大丈夫{質問73}なんだよ。それでも食って黙ってろ」
口に突っ込まれたものは、果物を固めた{質問11}……ゼリー。甘酸っぱくて、とてもおいしい(要素8)。バイクに乗りながら飲食なんて、この人はなんてマナーが悪い(要素12)の……!
「……動いているバイクに許可も無く人を乗せるのは、立派な監禁罪{質問13}です! 下ろしてください」
「学校、着いたぞ。目いっぱい早くしたから、間に合うだろ」
バイクに振り落とされないよう、目の前の監禁者にしがみつくのに必死で景色が見えていなかったが、この人はバイクで走って私を学校まで届けてくれた{質問27}ようだ。変な男でも、お礼は言わねばなるまい。私がそう思って口を開くと――
口を、塞がれた。
手とかではない、目の前の男の唇で、だ。
「……ゔぇっゔぇろっゔぇっぱっきゅ!!!」
錯乱した私は、意味もない言葉を叫んだ{質問28}。
男が去って、我に返ったあと、唇の端が切れている{質問24}ことに気づいた。私の学校は、校則の厳しい女子校なのに……。おかげで、傷が治るまでマスクが手離せなくなってしまった(要素3)。あんまりに腹が立ったので、ロッカーを勢いよく閉めたら、取っ手が取れて{質問15}しまった。
放課後、私は驚いた。学校の正門のそばに咲いた桜{質問22}の木の下に、朝の監禁男が立っていたからだ。目が合った瞬間、恐怖に駆られる{質問51}。足がすくみそうになりがならも、私は全速力で駆け出した。が、腕を掴まれた。
「よお、どこに行くつもりだ?」
「……お、大関に昇進した{質問36}照ノ富士を見に行くんです」
「照ノ富士はまだ関脇だ、バーカ」
「え……なんであなた、そんなこと知ってるんですか? まさか、相撲を極めようとしてる{質問52}んですか?」
「なわけねえだろ、もういいから来いよ」
そう言って、男は私の腕を引っぱった。力が強すぎて、アザになってしまいそうだ。何度も振りほどこうと試みたが、男の手はびくともしなかったので、結局諦めた。
しばらく歩いていると、河川敷に着いた。人が沢山集まっていて、賑やかそうだ。
「フリーソーメンです。いかがですか~?」
フリーメーソンとの言葉遊び{質問67}をしてはいるが、実態はただの流しそうめんらしい。くだらない、と思っていたら、横の男はめちゃくちゃ食いついていた。
「おおう、フリーソーメン! 都市伝説(要素11)かと思ってた!」
男が、自分の分と私の分の二つの容器を貰ってきたので、解放された私も、仕方なくそうめんを食べることにした。男に掴まれていたところを見たら、案の定内出血で手形ができていた{質問2}。
桜の季節に流しそうめんなんて、と思ったけれど、竹を伝う水面に桜がひらりと舞い降りて、なかなか悪くない。めんつゆも、梅が良い味を出していて{質問7}美味しい(要素38)。まあ、近くの花見客が五月蠅いの{質問14}だけが難点だけれど。
「……カリフラワーに突然変異した……!」
「カリフラワーは、ケール系の野菜ないしブロッコリーの突然変異種{質問41}と言われているので、そんなこともあるんじゃないですかね」
驚く男にそう素っ気なく返したあと、何の気なしにそちらを見ると……
男の箸には、カリフラワーが収まっていた。
どうやら、そうめんの中に紛れて、流れてきてしまった{質問3}らしい。男は仕方なくカリフラワーを食べていた。
「サイダーいかがですか?」
差しだされたサイダーは、気が抜けていて、泡が消えていた。まあ、これだけ多くの人に配れば、気が抜けてしまう{質問12}のも仕方がないかもしれない。ただただ甘ったるいだけの液体だったけれど、男は嬉しそうに飲んでいた。そして、何を思い付いたか、河川敷に停められていた、朝見たバイクからタイヤを持ってきた。
「お礼にジャグリングやります!」
そう叫ぶと、バイクのタイヤをジャグリングし{質問66}始めた。ノンアルコールで酔ったのかと思ったが、意外と上手い。少なくとも、皆が見とれるほどには。たぶん、とても器用なのだろう。
「パス!」
男がそう言うと、タイヤはきれいな放物線{質問46}を描いて私の頭上に降りてきた。そして、顔面に衝突した。
しばらく気絶していたみたいで、目が覚めると、夜桜がまず目に入った。
「……私、どのくらい気絶してたんでしょう」
そう呟くと、男の声がした。
「さあ。日が暮れるくらいじゃね」
そこでようやく、私は自らの置かれている状況を理解した。ジャグリング男に、膝枕されているらしい。……というか、めっちゃ揺れる。
「あーもう! 貧乏ゆすりしないでください!」
私は男にアッパーを食らわせた{質問63,64}。貧乏ゆすりをされて、ムシャクシャしていたのだ。男は、鼻血が出た{質問43}以外は無事だったので、安心した。
もう遅いから帰る、と言ったら、意外とすんなり帰してくれたので、私は少し拍子抜けした。案外悪い人じゃないのかもしれない。あの人が別れ際に落としていった学生証で、あの人の名前が田中五郎だと知った(あと、一年留年していて(要素15)、18歳で高2であることも知った。こっちは知りたくなかった)。そして、今日一日、名前も知らない人と楽しく過ごしていたのだと気付いた。ちょっと、不思議な気分だ。
翌日、私はみょうに上の空だった。授業中に当てられた時も、ダーダネルス海峡とボスポラス海峡の場所を間違えて、「この二海峡は重要{質問19}だから、しっかり覚えとけ」と言われてしまったし、休み時間、両隣の生徒同士で熾烈な絵しりとり勝負が始まった{質問26}時も、ぼーっとしたまま間の席に座りっぱなしだった。
放課後、気付けば私は、正門前で田中さんの姿を探していた。あの一日だけで、私は相当田中さんに惹かれてしまったみたいだ。
結局、田中さんは現れなかったので、私は家に帰り、仕事の用意をした。何を隠そう、私は、昼間はJK、夜は探偵、女子高生探偵・なぽりタン!(ナポリタンが好きというだけの理由で助手を名乗る小学生に付けられて、めっちゃ不本意なのだが定着してしまったので諦めた){質問1}今は、謎のダークヒーロー・煉獄の正義(ジャスティス・オブ・パーガトリー)を逮捕するべく動いている。中二病めいた通り名{質問34}だが、気にしないでスルーするのが大人のたしなみだ。煉獄の正義は、盗品を盗んで、元の持ち主に返しているらしいが、それは警察のすることであって、正義気取りの一般人がすることではない。こういう、ねじれた正義感を持つ者(要素13)を、私は許さない。
パソコン、というかハッキングの堪能な小学生の助手{質問25}の調べの結果で、煉獄の正義は今夜、垂直美術館に絵画【カニバりますか?】を盗みに入るらしい。確かに、【カニバりますか?】には、巨匠・ラテラが本物の作者をカニバって{質問55}奪ったという噂もあるが……あくまで噂なのだ。本気にして盗みに来るのなら、止めねばなるまい。
「ポロロッカ(要素14)ってなんですか? なぽりタン」
「潮の干満によって起こるアマゾン川を逆流する潮流のことです」
「ふうん。パパラッチ{質問30}とはどう違うんですか?」
「全然違います。パパラッチというのは、あの電柱の陰に隠れているような、セレブなどをつけ回し、撮影したプライベート写真を売って生計を立てている人のことです。プライバシーの侵害です」
「へえ。ええと、「ストーカーますか?」っと」
「ちょっと、何をしているんですか?」
「ええ? ラテシンですよ{質問29}。知らないんですか? 水平思考問題を出題できるサイトで、総問題数は15000問を突破! 月々のイベントも大盛況! のラテシンですよ?」
助手のスイッチが入ってしまったみたいだが、気にしない。私は、【カニバりますか?】を守らねばならないのだ。
フッ――電気が消えた。煉獄の正義に止められた(要素7)のだろう。急いで電気を点けると、もうそこに【カニバりますか?】はなかった。
建物の外に出ると、屋根の上で白装束を着た煉獄の正義が桜吹雪を浴びていた{質問53}。美術館へ至る一本道に張られた検問では、こんな格好の人間は通らなかったはずだから、森の中で白装束に着替えた{質問31}のかもしれない。美術館裏にある森の中で追いかけようかと思った瞬間、白装束は姿を消した。私は、妙な気配を感じて、こう言った。
「世界で一番長い英単語はなんでしょう?」
答えはsmiles(SとSの間に1マイル(1.6km)の距離があるから、というアルファベットの綴りが重要な{質問33}なぞなぞだ{質問42})
「beleaguered」
ゴミ箱から、そう聞こえた{質問47}。ゴミ箱が喋るはずなんてない……が、まあ、中に誰かがいるのだろう。ゴミ箱のふたを開けると、中には白装束の煉獄の正義が入っていた。
「……隠れ方がヘタですね」
「……ぽんぴーん{質問65}」
「そんなこと言っても誤魔化されませんから」
私は、煉獄の正義に冷ややかな目を向けた。確かに、今のこの人の状態は、beleaguered(どうもこうもならない)かもしれない。しかも、間にleague(4.8km)が入っているから、私の設定した答えよりもより、解答としてふさわしい。というか、距離がインフレ全開{質問58}だ。私は、ゴミ箱にふたをすると、知り合いの刑事を呼んだ。
結局、刑事にゴミ箱を引き渡したあと、刑事を殴って煉獄の正義が逃げてしまったため、この事件をきっかけとしてその刑事は更迭された{質問39}らしい。
次の日、私は一昨日拾った学生証を手掛かりに、田中さんの通っているある不良学校へ行った。やっぱり、拾ったものは届けた方がいいと思ったからだ。
「え、何、来てくれたのか?」
田中さんは、想像以上に驚いていた。そして、ちょっと嬉しそうにしていた。
私たちは、その後一緒に帰り道を歩いた。一昨日よりも距離は遠いけど、一昨日よりもドキドキする。
「ところで、4月5日、デートしねえ? 11時に河川敷集合で」
三叉路での別れ際、田中さんはそう言った。4月5日は木曜日、平日だ{質問6}。当然、学校をサボることになる。ただ、今の私は、その提案に強く惹かれていたため、サボりは駄目だとか不良高校の生徒は悪いだとかいうルールや固定観念なんか右アウトサイドに超えて(要素9)しまえ、と思い、こう言った。
「……はぃ」
良心の呵責のせいか、妙にか細くなってしまった声を、突風がかき消した。それに呼応するように、辺りが明るくなる。雷……嵐が来る(要素5)のかもしれない。稲光からしばらく遅れて{質問60}、重低音の雷鳴が轟いた。
「稲光から4秒経過して鳴ったので、距離は約1200mですね」
こちらは、はっきりと声が出た。自分の可愛げのなさにほとほと嫌気が差す。もう一度、顔を近づけて、
「4月5日、よろしくお願いします」
と言って、逃げるように帰ってしまった。
4月5日、私は青いエプロンドレスでおしゃれをして、待ち合わせ場所に待っていた。なんか、白兎を追いかけて穴に落ちた{質問21}アリスみたいな恰好だけど、これ以外の私腹を持っていなかったのだ。
「お待たせ」
田中さんは、なんか爽やかな服装だった。うう、ドキドキする。今まで、弁護士になって男社会で戦っていきたいと思っていたから、こんな、好きな人がいるというだけの理由で「男でなくて女でよかった{質問32}」と思うなんて、予想外だ。
私たちは、バイキングをしている店{質問70}で昼食を食べた。会計時田中さんは、お札ではない紙を出してしまった。
「ん? なんですか、これ?」
私がその紙を広げて、2人で見えるようにすると、田中さんはものすごく、戦慄したと言ったほうがふさわしいほどに驚いていた{質問72}。その紙には、「ゔぇっゔぇろっゔぇっぱっきゅ」とかいう文字とともに、様々なマークが記されていた。
「友達が、よくこういう問題を出してくるんだ。宝探しゲームとか言って」
と田中さんは言っていたけれど、私はなんとなく不信感を覚えた。
その後、献血に行った(要素10)。理由は特にない。2人して計画を立てていなかったから、目についた献血ルームに入ったのだ。隣に座って順番を待っていたら、田中さんのセーターの毛玉が気になった{質問37}。
「田中さん、セーターに毛玉が沢山ついてますよ」
「悪いか」
「いえ、そうじゃなくて、取りましょうか?」
そう言って、私はソーイングセットで毛玉を取った。田中さんの着たセーターの毛玉を取っていると思うと、意味も無く緊張した。
その後、私たちは色々と、どうでも良さそうな話を、でも楽しくした。
「ファルケンボーグとフォルケンバーグ、って似てるな」
「ファルケンボーグ{質問61}は野球選手、フォルケンバーグはさまよえるオランダ人の元となった船長です」
「ふうん。ファルケンボーグフォルケンバーグツナハンバーグ、とか……」
「ぷっ。なんですか、それ。あ、そうそう。英語にも、早口言葉はあるんですよ。Peter Piper picked a peck of pickled peppers.
Did Peter Piper pick a peck of pickled peppers?
If Peter Piper picked a peck of pickled peppers,
Where's the peck of pickled peppers Peter Piper picked?とか」
「……長いな」
「そうですね。あ、英語と言えば、こんななぞなぞがあって。世界で一番長い英単語はなんでしょう?」
「beleaguered」
それを聞くと、田中さんは一瞬、しまった、という顔をした。私も、その顔の意味は分かっていた。そう、あの時煉獄の正義が答えたのも、「beleaguered」だった。私は、田中さんから鞄を引っ手繰って漁った。もし、田中さんが煉獄の正義なら、レストランで見た紙も、怪しい。
鞄から出てきたのは、美術館の資料らしき大量の紙と、さっきの宝の地図と、変身ベルト{質問45}だった。そのベルトを弄ろうとすると、田中さんが強引に引っ張りかえしてきて、そのまま引きちぎれてしまった{質問62}。引きちぎれたベルトの中からは、白装束が出てきた。
「…………まさか、田中さんが、あの時ゴミ箱から見つかった{質問71}煉獄の正義だなんて……!」
私は、田中さんの腕を掴んだまま、110番通報した。そのまま、田中さんはゴートゥープリズン{質問68,69}、逮捕された。
田中さんがいなくなって、私は、胸から何かがぽっかりと抜け落ちたような感覚を覚えた。思えば、随分と悲しい別れ方をしてしまった{質問10}ものだ。他人事のようにそう思ったが、目からは涙がぼろぼろと落ちていた。
でも、間違ってないはず。だって、私は探偵・なぽりタンで、彼は、ねじれた正義を持つダークヒーロー・煉獄の正義(ジャスティス・オブ・パーガトリ―)なのだから。
大丈夫、私は、涙の数だけ強くなれる{質問16}はず。田中さんのことだって、忘れられる。
そう思って我に返ると、逮捕された田中さんの残した荷物に目がいく。そういえば、怪しげな地図を持っていたっけ。地図を探そうとして、資料を開いて、私は戦慄した。
そこに書かれていたのは、巨匠・ラテラが本物の作者をカニバり殺して(要素2)【カニバりますか?】を奪ったという噂が、本当であるという裏付け。そして、その被害者の骨が埋められた場所が、あの怪しげな地図に書かれているという情報だった。
私は、地図を頼りに、学校のそばの池へ向かった。「ゔぇっゔぇろっゔぇっぱっきゅ」とは、私の通っている学校。あの日、私がそう叫んだから、秘密の暗号にしたのだろう。途中、右と左が分からなくなって{質問57}迷ったりもしたけれど、なんとか辿り着けた。
池では、寒中水泳大会(要素4)が行われていた。そして、池のまん中の小さな島に、一本だけ桜が咲いていた。桜の根元には……、田中さん、らしき人が立っていた。田中さん、何時の間に増殖しちゃった{質問74}の?
でも、今はそんなことを考えている場合じゃない。もし、田中さんが【カニバりますか?】を埋めるとしたら、あの桜の木の下のはず。ならば、今あそこに行けば、埋めに来たのだとしても、掘り出しに来たのだとしても、絵を取り戻せるはずだ。
そう思った私は、迷わず池に飛び込んだ。泳いで、泳いで、島に着いた。
「た、田中さん、絵、返して、ください」
「ふうん。君が、五郎の言ってた彼女? くすくす、よくここが分かりましたね」
島にいたのは、私の知っている田中さんではなかった。
「……あなたは、だれ?」
「僕? 僕は、田中五郎の双子の兄、六郎です」
私は、それだけ聞くと、桜の木の根元を掘り始めた。ここに絵が埋まっているのなら、死体が埋まっているのなら、掘り返してやるべきだ。私のエゴかもしれないけど、そうしたかった。
「掘るのなら、これを使って下さい。素手で掘ると、手を痛めますよ」
六郎と名乗った男は、スコップを貸してくれた。
「……なんでそんなことをしてくれるんですか? あなたにとって、私は敵なのでは?」
「ふう。大事な弟の恋人ですからね、あまり邪険にはできませんよ。……それに、僕もまた、弟にダークヒーローなんか、させたくありませんでしたからね」
そう言われてみょうに納得してしまった私は、六郎さんの貸してくれたスコップで、地面を掘り進めた。
やがて、地面からは、一人分の白骨{質問8}と、丁寧に包まれた絵画が出てきた。
「……これは、私が責任を持って、真実を白日の下に示すために、罪ある人が正しく罰を受け、罪なき人の屈辱を雪ぐために……」
そう言おうとして、涙が零れた。嗚咽が漏れて、言葉をまっとうに紡げなくなる。ああ、やっぱり私は、田中さんのこと…………
「おにいさん、わ゛だじ、……」
「ああ、行ってらっしゃい」
私は、掛けだした。田中さんのいる、刑務所へ、心に秘めた想いを告白する{質問35}ために。
「田中さん!」
「……!」
「私、あなたのことが……好きです!」
Fin.
全74質問(15要素含む)を網羅しました。
[編集済]
いつの間にか探偵と怪盗の恋物語にw 「なぽりたん」というとあの探偵を思い出しますw 74個の要素も上手く組み込まれていたと思います [正解]
【可愛いは正義!!】
可愛いは正義!!
ロリショタは正義!!
そんな⑬ねじれた正義感の持ち主オリオンは、ロリショタに夢中で堕落しきった生活を送っていたため、お金がなくて部屋の⑦電気は止められるは①遅刻が多すぎて⑮大学で留年するは、散々な日々を送っていた。
日本に⑤嵐が近づいて世間が大騒ぎになろうが、私には関係ないことだといつでもお部屋でまったりダラダラ。
ぐひひひ!!⑧美味しいお菓子と可愛いロリショタがいれば生きていけるでござる!!
なんて笑顔で言っちゃうダメオリオンだ(*O▽O*)
◆ ◆ ◆
重度の花粉症なので基本的にこの季節は③マスクが手放せないオリオンが、100年に一回あるかないかの気まぐれで、近所の公園へと散歩に出かけたある日のこと。
公園の小道を歩いていると、オリオンの左前方に当たる池のほとりに、綺麗な桜が咲いていた。
それにつられていつもは目を向けない池にも目を向けると、なんと池では、近所の幼稚園児たちによる④寒中水泳大会が行われていた。
色とりどりな水着に身を包み、寒さにカタカタと震える可愛い可愛い可愛い可愛いロリショタ達……!!!!
「うっひょぉぉ~~い!!赤ロリショタ青ロリショタ黄ロリショタ~~!!」
オリオンの口から思わず喜びの⑥早口言葉が飛び出す。
かわいこちゃんがよりどりみどりだ!!
「うっひょ~~~~~!!!!!!!!!!」
そのまま池へと猛突進していくオリオンと、いきなり⑨右アウトサイドから猛突進してきたマスクの女にビビる幼稚園児たち(可愛い)。
⑫池の周りに集まっていた保護者達を無理矢理押しのけるというマナー違反もなんのその、オリオンは勢いよく、可愛いロリショタ目指して池へと飛び込んだ。
しかしなんといってもその池は、小さな幼稚園児でも泳げるような浅い池なので、オリオンは飛び込むやいなや全身を強打して瀕死の重傷を負った。
おまけに長いダラダラ生活のせいで肥満しきった特大体形のオリオンが飛び込んだものだから、池の水が川にまで逆流してまるで⑭ポロロッカ!!
すぐさま病院へと運ばれたが、彼女の血液型は珍しいAB型のRH-である。
「あ、あの……よかったら私の血液を使ってください」
と、偶然居合わせた同じ血液型の幼稚園の先生が、親切にも⑩献血を申し出てくれたが、それだけではとても血液がとても足りず②オリオンは死んでしまった。
……その後この町では、
例の公園の池で
可愛い子供が水着姿でいると
マスクを付けた女の幽霊が
早口言葉を言いながら駆け寄ってきて
池に飛び込む
――という⑪都市伝説が噂されるようになったそうだとかなんとか。
(*O▽O*)ぐひひひっ
【終わり】
[編集済]
たくましい! たくましすぎる!!w 全く、感染されそうだけどだめよw でもまさか実話を出されるとは……恐ろしいw (*O▽O*)ぐひひひっ [良い質問]
【ついていない女】
なんなんだこの救いのない物語はwww 救いはないんですか救いは!?(泣 とりあえず亀は屋上に呼び出しましょう。うんw [良い質問]
私は今散歩している。
名前はカメコ 22歳
一見どこにもいそうな普通の女だ。
ハァーとため息。
私のこれまでの人生とはなんだっただろうか。
実は私は普通の女ではない。
地球で一番ついていない女だ。
もはや都市伝説レベルに私はついていない。(11)
母のお腹から私が出てきた瞬間、母は病気で死んだ。
おまけに父もその瞬間、交通事故で亡くなった。(2)
私は祖父母の手により育てられた。
電気が時々止められてしまうほどの、(7)
とても貧しい生活をすごしてきた。
小学校の入学式の日、私は友達がたくさん作れることを楽しみにしていた。
しかし、甘かった。
最初の国語の時間でやった遊び、「早口言葉大会」において、
私は「にゃまむぎ にゃみゃごみぇ にゃまにゃまにゃ」と噛んでしまった。(6)
大爆笑された。
そしてそれに目をつけられ、みんなはなにかあるごとに
このことを引っ張り出し、私をからかった。
私の両親がいなかったこともあり、
次第に私はみんなにいじめられるようになった。
いじめの主犯格の子の名前が、田中である。
たとえば、おいしい食べ物が給食に出たとき、(8)
必ず田中に「おい亀、その食べ方はマナーが悪いよ。こうやって食べよう」と言われて、(12)
そのおいしい食べ物を全部食べられてしまっていた。
ヒーローごっこに無理やり付き合わされたこともあった。
そのたびに、私は悪役に指名されて、常に本気でボコボコにされていた。
ねじれた正義感を持つヒーローだなと思い、その言葉を口にしたら、(13)
田中に言葉通りの意味で吹っ飛ばされた。
また、田中に「亀、貧困地域の人のために献血をしよう」といわれ、(10)
無理やりカッターで腕を切られたこともあった。
私は何もできなかった。私は本当に弱かった。
犯罪ともよべることをされても、わたしはなにもできなかった。
このいじめは小学校6年間だけでなく、中学校3年間、高校3年間ずっと続いた。
進学するたびに、なぜか田中と一緒のクラスになってしまっていた。
とてもつらく、楽しい時間は床の上に直接寝ていた時間だけだった。
(布団? そんなものはなかった。)
大学受験のとき、田中が入りそうにない難関大学に入るためにがんばった。
金は本当になかったので、バイトをして金をためながら、
本屋で立ち読みをして勉強していた。
しかし、試験当日で、「アマゾン川が逆流する現象を何と言うか?」という問題に、
「ポロロッカ」ではなく、「ホロロッカ」とミスって回答したために、(14)
私は難関大学に入れず、そこらへんの公立大学に入るしかなかった。
やっぱり田中と一緒になり、大学4年間もずっといじめられた。
そして一週間前は、大学を卒業するか、留年になるかを決める論文の締め切り日だった。
私は論文を完璧に仕上げた。
なのに、その日、よりによって私が大学にいくために使っていた路線で人身事故が発生。
2時間以上遅延した。
おかげで大遅刻。論文は結局出せず、私が留年することは確定した。(1)(15)
昨日、大学の卒業式のとき、
普通に卒業できたあの田中が、
「亀、これで最後だ」といいながら、徹底的に私を殴り続けた。
そして私は今、いままでの出来事を恨みながら、そして絶望しながら、
何もすることがなくて、ただ散歩をしている。
ハァーとため息。
本当に私は世界一ついていない女だなー。
本当になにもすることがない。
なんとなく散歩道をそれてみる。
なんとなく右アウトサイドらへんに生えていた桜の木に近づく。(9)
なんとなくその桜の木に手をそえる。
すると、その瞬間、今まで芽にすぎなかった桜が、
一気に花となり、咲いた。とてもきれいだった。
私は思った。
「これは神のお告げかしら?気を落とさずにがんばれば成功するというメッセージ?」
そしてまわりをみてみる。
すぐそばの池で、寒中水泳大会が行われていた。(4)
その中で、タイプの男が一人いた。
「きっと、そこにいけば私のプリンスが見つけられる!私は幸せになれる!」
と私は思い、恋を求めて池に飛び込んだ。
しかし、飛び込んでから周りを見れば、知っている顔がいくつもあった。
「お前はカメコじゃねーか。何でこんなところにいるんだよ!」
田中だった。
どうやら大学の卒業祝いの一貫として、寒中水泳大会をやっていたらしい。
しかし、私はあることに気づいた。田中であると分かる前、
私は田中の顔をイケメンの顔として見ていた。
何もできなかった理由が分かった気がする…。
私は、自分の気持ちを信じて、ここで田中に告白することにした。
ふられた。すぐにふられた。
「何、たわごと言ってるんだよっ!この大馬鹿の亀め!
俺様にあんたみたいなやつが告るのは、10000年早いんだよ!」
といわれながらふられた。
ついでにボコボコにされた。30分間、そこにいた人たち全員に殴られ続けた。
最後にどこかへ吹っ飛ばされ、私は意識を失った。
意識を取り戻したとき、体の上には大雨が降っていた。
どうやら嵐が発生しているみたいだった。(5)
私は
「これ、絶対にマスクが手放せなくなるほどの悪病になるな~。(3)
でも、マスクが買えるお金はあるかな~」
と思いながら、
雨に打たれてしぼんでしまっていた桜の木の間の道を歩いた。
【終わり】
[編集済]
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厚切り田中
おお、これはすごく短くまとめられていますね。15個の要素をこう簡潔にまとめることもなかなかに難しいことだと思います! [良い質問]
今年の2月13日は金曜日。
ちょうど地元のキャンプ場で寒中水泳大会(要素④)が開かれるを耳にし、
「やっぱり期待に応えて襲わないと」とねじれた正義(要素⑬)の持ち主、ホッケーマスク(要素③)で有名なジェイソン(要素⑪)は、会場の右アウトサイド(要素⑨)にあるコテージに泊まり参加する学生チームを狙う事にしました。
先ず嵐(要素⑤)からの雷で、コテージを停電(要素⑦)させたその時
学生達はドーピング違反(要素⑫)のヘモグロビンを増やす為の献血(要素⑩)をしていて、その後食べる生麦生米生卵(要素⑥)等から作った夕飯(要素⑧)ぶちまける程の大混乱。
その後学生の前にジェイソンが登場。全身の血が逆流するような(要素⑭)色々な方法で学生をスプラッター(要素②)しましたが、近所の公園に散歩したせいで遅刻(要素①)し、他の学生の血しぶきが桜の花の様に見えた為に池に飛びこみ隠れていたヒロイン(問題文要素)に倒されました。
[編集済]
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と言う映画を撮っていて、学校に行かなかった田中は留年(要素⑮)しました。(了)
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圧切らない田中
これも短くまとめられていますね〜って、結局監督かいww特許化局がなぜ主催なのだろう?w [良い質問]
東京特許化局(要素⑥)主催の寒中水泳大会(要素④)の当日。 [編集済]
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反対派のデモが「寒中水泳反対!」とシュプレヒコールの嵐をあげながら大会本部にどんどん近づき(要素⑤)ます。 [編集済]
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まるでポロロッカ(要素⑭)の様です。
が、デモの一人が発電機のコードに足を引っ掛け本部の電気が止められて(要素⑦)しまいました。
そしてデモの方も将棋倒しで死人が出ました(要素②)。
それを横目に留年した(要素⑮)学生が憂さ晴らしに、
献血(要素⑩)した時に貰ったとても美味しい(要素⑧)ジュースの空きパックを池に捨てると言うマナー違反(要素⑫)をしました。
それを花粉症の為マスクが手放せなくなり(要素③)マルで口割け女(要素⑪)のような女は、
遅刻(要素①)したせいで花見の場所が取れず仕方なく公園の右アウトサイド(要素⑨)でお花見をしていた女が見つけ、
「これはイケナイ私が何とかしないと」とねじれた正義(要素⑬)を武器に池に飛び込みました(問題文要素)。
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と言う映画で田中は監督デビューしました。(了)
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【犯人はヤスだ】
T県山奥にある“ラテ部ダム”は、日本有数の貯水量を誇る巨大ダムだ。
三月下旬。
乾いた色合いの寒空の下。
都会ではようやくほころびだした桜に人々が色めきだし、周囲にまだ若干の雪が残る山奥のこのダムにも、雪解け水によるゆるやかな水位の上昇が、静かに、しかし確実に春が訪れを告げていた。
――……だが、そんな穏やかさは⑤嵐の前の静けさに過ぎなかったようだ。
その日の早朝
ラテ部ダムの貯水池の真ん中に②若い女の水死体が浮かんでいるのが、職員によって発見された。
◆ ◆ ◆
「……ふむ」
T県警捜査一課のベテラン刑事である田中は、“ラテ部ダム事件”と銘打たれた捜査会議の後、ダム関係者から聞き込みをすべく覆面パトカーを走らせていた。
渋めの左ハンドル。
後部座席では、こんな大事件の日だというのに今日も今日とて①遅刻してきた安田が、呑気に⑧木村屋のアンパンを頬張っている。
安田は田中直属の部下なのだが、警官の癖にどうにも気の抜けた奴で、しょっちゅう遅刻してきたり仕事中に証拠品をなくしたりと、減給と厳罰の絶えない駄目警官なのだ。
いつも妙に眠そうにしている、いかにも今風の若者といった見た目の男で、遅刻の理由を尋ねても『ちょっと夜遊びしすぎて寝坊しちゃったんスよね〜』といつもはぐらかされる。一体こんな田舎町で、夜中に何をして遊んでいるというのか。
この“なんとも頼りになる相棒”のせいで一体何度田中がいらぬ頭を下げる羽目になったことか……。
ちなみに安田の下の名前は⑥寿限無寿限無(激しく中略)超久命の長助というのだが、長すぎるので職場の仲間は皆、安田、あるいはヤスと呼んでいる。
「安田。お前、この事件どう思う?」
「どうって……本部の見解通りじゃないんスか?」
水死体の身元は、所持していた学生証から地元のT大学に通う天谷美咲だと判明した。
死因は溺死。
遺体には外傷も、誰かと争った形跡も皆無だった。
天谷美咲はT県中央に位置するY市の高級マンションに父母と三人で暮らしており、
聞き込みによると、三日前の夕方。
隣室の住人が帰宅時に、天谷美咲が外出するのを見かけたのが、生きている天谷美咲の最後の目撃証言だ。
その住人曰く。彼女は特別普段と変わらぬ様子で、
『ちょっと散歩がてら、桜を見に行ってこようと思って』
と、近所の公園の方向へと歩いて行ったそうだ。
以降、彼女の足取りはぱったりと途絶え――……そして今朝がた、Y市から遠く離れたラテ部ダムの貯水池で、変わり果てた姿にて発見されたというわけだ。
しかし!!
こんな田舎で殺人事件だなんて!!
ただでさえ空前絶後だというのに!!
この事件はここから更に発展する!!
ダムの管理室から通報を受けた警察は、水死体の身元が判明してすぐに、彼女の家族に連絡を取ろうとしたのだが、調べてみると、一家の父親も母親も一昨日から無断欠勤していることが分かったのだ。
すぐさま天谷家に駆け付けた警官数名が大家に頼んで鍵を開けてもらうと、
天谷家の父和幸と母亜希子の首が、無造作に玄関に転がっていたのである…………。
なんでも天谷美咲は素行不良が原因で⑮大学の留年が決まっており、そのことで最近両親と揉めたばかりだったそうだ。
県警上層部はこの件を“両親を殺害した天谷美咲がそのことを悔やんで自殺した物”として処理する方針のようだが…………。
「近所の公園に桜を見に行くって軽装で出て行った、しかもハタチそこそこの車の免許も持ってネェ小娘が、なぁんでわざわざ自宅からウン十キロも離れた山奥のダムなんかで飛び込み自殺すんだよ。もっと手っ取り早くて楽な死に方なんて、山ほどあらぁな」
「それは……えーと、急に一人で④寒中水泳大会がしたくなったとか?」
「馬鹿。ちったぁ真面目に考えろ」
「えー、俺なりに精一杯真面目なのに〜。うーん……じゃあ、あのダムは天谷美咲にとって、死に場所に選びたいくらい思い出深い場所だったっていう説はどうッスか?」
「そうだとしても、移動手段の謎は残るだろう」
「そこは普通にタクシーでも使ったんじゃないんスか?」
「既にタクシー会社には聞き込み済みだ。天谷美咲らしき利用客の情報はなかったよ」
「えーっ! じゃあつまり、なんだって言うんスか〜!」
近所の公園に桜を見に行くと散歩に出かけた女が、貯水池に飛び込んで死んでいた。
一体、何故……?
そんなの答えは決まり切っている。
「これは飛び込み自殺じゃない。殺しだ」
「殺しって……」
田中の⑨右アウトサイドにいる田中が、バックミラーの中で驚いたように目を見開いた。
しかしそれはほんの一瞬のことで、安田の表情の変化に田中が違和感を感じるよりも早く、安田はいつものうすら笑顔をその顔に張り付けて言葉を続ける。
「……一体誰が? 成人女性をダムに突き落とすなんて、それこそ“もっと手っ取り早くて楽な殺し方なんていくらでもあらぁな”って話ッスよ? 山道を死体を抱えて運ぶなんて重労働でしょうし、生きたまま連れて行ったとしても、確かあそこのダムは24時間体制で職員が監視してるはずでしょう? どうやってその目をかいくぐったって言うんスか?」
「安田。お前、【ポロロッカ仮面】って知ってるか?」
「……はい?ポロロッカ仮面? 何スかそれ? 新手のご当地ヒーローか何かッスか?」
「ご当地ヒーロー……まぁ、あながち間違いじゃないな。ポロロッカ仮面ってのは、最近巷で噂になってる⑪都市伝説さ」
「…………」
「髑髏のフルフェイルマスクをかぶった『自称正義の味方』で、なんでも、目についた悪人を、その悪の大小に関わらず片っ端から処刑しちまうんだとよ。ひったくりなんかの犯罪者はもちろんのこと。タバコのポイ捨てなんかの⑫ちょっとしたマナー違反者まで容赦なくな。ほんの僅かにでも、正義に反するような行為は見逃さない、そんなポリシーを持った怪人なんだそうだ。神出鬼没でその姿を見た者はほぼ皆無。殺害の手口も不明。殺した相手の臓器を移植を待つ子供達のところに持っていっただとか、⑩血液を献血センターに寄付してるとか…………まぁ、色々と黒い噂が尽きない正義の味方だよ。何せ都市伝説だからな」
「へ〜〜ぇ。ドクロのマスクで神出鬼没……なんかよくいる謎の怪人って感じの安っぽい設定ッスね。で? その都市伝説が、この事件に何の関係があるって言うんスか?」
「まぁ聞け。ポロロッカ仮面の真に恐ろしいところは、神出鬼没なところでも、悪に対して見境がないところでもない。
ソイツの本当に怖いところは、
悪いことをした本人だけじゃなく
その家族まで処刑対象として殺害するところだ。
きっと、
『こんな悪人が育ったんなら悪い家庭環境に違いない』
『こんな悪人を産んだ親なら、それも悪人に違いない』
……っつー独善的な、⑬ねじれた正義感の野郎なんだろうな。
悪いことをした犯人から親へ……
犯人の親からそのまた親へ……
そうやって『逆流』してどんどん人殺しをしていくから、誰が呼んだか、いつの間にかついた名前が【⑭ポロロッカ仮面】ってわけだ」
「ははっ。あくまでも噂でしょう? 田中先輩ともあろうお方が、そんな与太話なんかを真に受けるんスか?」
「ところがどっこい。火の無いところに何とやらってな。調べてみたら、ここ数年の家族単位の失踪事件や殺人事件の件数が異常に増加してることが分かったんだ」
「勝手に過去の次元の資料閲覧したんスかぁ? ふふふっ、先輩ったら悪い人だなぁ」
「正義のためには、手段なんて選んでられないだろう」
「ああ。その意見には全面的に同意ッスね」
頷く安田の笑顔は楽しげだ。
「つまり先輩はこう言いたいんスね。天谷美咲は事件当日。近所の公園に行ったときに、何か悪事を働いて、ポロロッカ仮面の標的に選ばれてしまった、と」
「そうだ。そして彼女は殺害され、彼女の両親もその餌食になった。……まぁ、もしかしたら両親の方が先に殺されて、天谷美咲の方が後から殺されたかもしんねえがな」
「ふぅん。……で、それで? 先輩がこの事件を『いるかどうかも分からない正義のヒーロ―』の仕業にしたいってことはよく分かったッスよ。でも仮にソイツが真犯人だとしても、職員の目を盗んで被害者をダムに運んだ方法については、まだ謎のままッスよね?」
「悪いがその謎も解決済だ。奴はな――
――……瞬間移動が使えるんだ」
「………………はぁっ!?」
流石の安田も今度ばかりは驚きをあらわにした。
「何それどこ情報!?」
「ポロロッカ仮面に襲われて生き残ったっていう生存者と一人だけ接触できたんだ。なんでも何もなかったはずの空間からいきなり現れて、スタンガンを押し付けられたんだそうだ。そのままソイツが動かなくなると⑦電気を流すのをやめて、現れたときと同じようにスッと消えてったらしい」
「……へぇ~。そっか、生存者。生存者がいたんスね~。…………だけどいくら目撃証言があるからって、都市伝説の上に超能力だなんて、上がまともに取り合ってくれるわけないじゃないッスか。先輩が頭おかしい人って思われて終わりッスよ」
「んなこたぁ分かってる。だから俺も、この話をするのはお前が初めてだよ」
「……へえ。俺にだけしか話してないんスか」
安田はこみあげてくる笑いを押さえようともせず背広の内ポケットへと――そしてその中にある“ドクロのマスク”へと手を伸ばした。
頭の中では、目の前の間抜けな刑事を殺した後に瞬間移動で死体をどこに捨てに行こうかと考えている。
やはりいつなんどきでも③マスクは手放せない。
いつ、こうして殺したい相手に巡り合うのか、分からないのだから……。
【終わり】
[編集済]
スイマセン。うん。一ついいですか?……タイトルおもいっきしネタバレじゃないですかあー!!!www しかし…一体なぜダムに移動させたのだろう…刑事も全部見抜いてたりしてw [良い質問]
そしてご参加ありがとうございました。いろいろと遅れてしまって、本当にご迷惑をおかけ致しました。
さて、結果発表に移りたいと思います!!
それでは、最難関要素賞です。
最難関要素賞は……
tsunaさんの『ポロロッカは重要です』でした!
はい、拍手〜〜〜!!!88888888
やっぱりポロロッカってなんなんだろうね。
最初はどこか陽気な音楽を思い浮かべてしまいましたw
さて、次は最優秀作品賞の発表です。
最優秀作品は……
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黒井由紀さんの【恐ろしき74題噺】です!!!
皆さん盛大な拍手を〜〜〜〜!!!!8888888888888
ううむ、やはりこの74個を全部を埋めたのは皆さん驚愕だったようです。そして雰囲気が好きだと言う方もいらっしゃいました。
さてと、お待たせ、シェチュ王は……
黒井由紀さんです!!
おめでとうございます〜〜〜!!!888888888!
黒井さんには次回の創りだすをよろしくお願い致します。
皆さん、次はいい加減なノックスではなくしっかり者の黒井さんですよ!
これは嬉しいですね!w
さてと、恒例の解説、頑張って書きました。
頑張りました!←大切なことなのでry
参加してくださったかた、改めて厚く御礼申し上げます。
それでは、次回をお楽しみに〜〜〜〜!!!
〈放送:LHK〉
『アタリ』
とある有名な劇作家は、こころをパラシュートに例えた。開かなければ使えない。なかなかに的をえた表現ではなかろうか。ただ実際のパラシュートと違うのは、開かなくても絶対に死ぬということはないと言うことだ。
そこに地面はなく、ただ、ただ深い底へと落ち続ける。落ちて往く度に、手に持つヒモは重くなる。
そして開いても、他人が開いているのかは分からない。一回ねじれると自分でも正しい開き方が分からなくなる。
欺瞞に満ちて、疑心に溺れる。
人に狂わされ、殻に包まる。
人の気持ちは知りたくて自身の気持ちは解らなくて
甘い香りに誘われて、苦い汁を飲まされる
守る為にマスクをかぶり、人とカブル。
だから、私は──。
私は今、人生に絶望していた。
大学に入学したころ。これから自身に起こるであろう変化に心躍らせていた。そしてその結果。確かに状況は変化した。
まずは彼氏ができた。でも後に別れた彼は他の人に対しては厳しいのに、自分はいいらしく、かなりマナーが悪かった。
そして授業への遅刻が重なり単位を落として留年した。そしたら親に見限られ仕送りを断たれお金もなくて遂に電気が止められた。
まさに人生どん詰まり。
死のうと思った。
だけど、それを実行に移そうとは思えなかった。言うは易し行うは難し。ふざけた諺だ。
今日も私はただ手持ち無沙汰に人通りの少ない公園をただぶらぶらと歩いていた。
「すいません」
不意に呼び止められ、思わず振り返る。そこには20くらいの私と同じくらいの歳だろう、若い女がにこやかに立っていた。短く、きらりとつやのある黒髪。だがにこやかな表情とは裏腹に、見た感じ血色はどこか悪く、どうにも徹夜明けの姿のように思えた。薄く化粧は施されているのだろうが、それでも生気を出すには至らなかったようだ。
「すいません、お呼び止めしちゃって」
女は続けた。
「献血、ご協力いただけませんか? 素晴らしいサービスもあるので」
「献血?」
思わず聞き返す。赤十字あたりのボランティアの人だろうか。一番血が必要なのは彼女のようにも見えるのだが。おかしくなって、私は失礼と思う為にとっさに聞いてしまった。
「貴女が献血というと、なんとも吸血鬼みたいよ?」
「あら、よくお分かりになりましたね」
私は一瞬、彼女の言っていることが分からなかった。冗句を冗句で返したのだろうか。なるほど、彼女は意外にお茶目な人だったようだ。
「はい。私吸血鬼で、こうして人間お方からたまにほんの少し血液を分けて頂いていますの」
本気だったようだ。どうしよう、頭があれな人だったのか。周りに他に人はいない。このまま走って逃げるのがいいのだろうか。
「ふふふ、それでは頂きましょうか……」
彼女がそう言って口をさっとかざすと、そこから人の物とは思えない、長い二本の牙が現れた。
あまりのことに息をのみ、慣れない冗句は言うものではないなと今更ながらに後悔した。彼女は本物だったのだ。そういえばこの地には前から吸血鬼が住んでいるという都市伝説があったことを今になって思い出した。
吸血鬼と言えば人間離れした力を持っているという。とても逃げ切れるものではないだろう。
ああ……
そう天を仰ぐと、ようやく咲き始めた桜が。そのとき私はふと閃いた。
どぼんと。思いっきり池の仲に飛びこむ。
昔読んだ、桜という人の小説で、吸血鬼は流水が嫌いだと思い出したのだ。ちなみに内容は、寒中水泳大会に挑む吸血鬼の感動嘆であった。
ここは池でありながら、浄水の関係なのか流れがある。近所ではポロロッカと言われていた。
「ふふっ、これで貴女は私を襲えないでしょう?」
私は牙を出している人外の彼女にそう言ったが、私の思いとは裏腹に、彼女はきょとんとしていた。
彼女はうーん、と唸りながら頭をかいた。
「いや、あの〜。盛り上がってる所申し訳ないんですが、私は貴女を襲うつもりなんてありませんよ」
「え?」
「いや、昔はそうやって襲っていたお仲間もいたんですけど。今の世の中そんなことやっても私の存在が脅かされるだけなのですよ。今の人たちはなんとかして人間の犯行にしますからねえ」
「はあ」
彼女が何を言っているのかよく解らなかったが、襲う意志はないようだ。とりあえず胸を撫で下ろす。
「それで私はあくまでも平和的に血液を頂くことにしているのです」
「平和的にと言いましても……ただで血液をあげるなんて怖くて出来ないわ」
「ですから、素晴らしいサービスを差し上げるのです。こちらのうち、どちらかを差し上げることにしています」
彼女はそう言って、懐から二つの薬ビンを取り出した。中にはどちらも透明な液体が入っていた。
「こちら。一本は普通の水道水です。ですがもう一本は他人の「強い思念」を読むことが出来る薬となっております」
「強い、思念……?」
「はい」
彼女はそう言って微笑んだ。
「いわゆる、『心を読む能力』を手に入れることが出来るのです。ただ、そばの雑草の思念まで読み取ると頭がおかしくなると思うので、強い思念だけを読み取るようになっております」
「なるほど」
吸血鬼がいるのだ。そのような魔法の薬があってもおかしくないのだろう。
「ただ、もう一つは本当に水なの? 毒とか……」
「そんなことするメリットないですよ」
ぴしゃりと一言。言われれば確かにそうだ。
「それで……どういたしますか? 私としては、おいしい食べ物にありつきたいのですよ」
私はその二つの薬ビンをじっと見つめた。
ことん、と。空になった薬ビンを机の上に置いた。
いい取引をした。吸血もそんなに痛くなかった──むしろ少し気もちいいくらいだったし。それに、素晴らしい能力を手に入れた。
先程、飲んだ後に街のテレビに映っていたニュースを見ると、ちょうどサッカーのPKであった。
そのとき不意に、『右アウトサイド』という単語が頭の中に浮かんできたのだ。
その瞬間、ボールは左アウトサイドへ──そしてキーパーは右アウトサイドへ行ったのだ。
どうやらキーパーの思考を読んだらしい。
私は本物の方をひいたのだと確信した。
その次に天気予報を見た。キャスターが今度近づくだろうと予測されてる台風のこと。そして嵐が近づいていると深刻な顔で言っているのだがそれと同時に『ああ、今度は噛まないように気をつけなきゃ。赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ……』と言う声が聞こえてきた。
早口言葉は言わなければ意味がないだろうと少しおかしかった。
だがそれ以上に他の人にはない、特別な力を手に入れたと言う優越感が私を愉快にさせた。
畳にごろりと転がり、電気がつかない電灯を見上げる。
この能力さえあれば、お金もすぐに手に入るし、大学もすぐに卒業できるであろう。
私はこれから先に来るであろう明るい未来に笑みをこぼさずにはいられなかった。
だが、なかなか上手くいかなかった。
最初はこの能力を生かして占い師になった。だが人間、本心を明かされると否定してしまうのだろう。お前の言っていることはデタラメだとされて、全く取り合ってもらえなくなった。
くじ等は能力を使っても運なので意味がない。
大学でもなぜか、テストの時は力が上手く使えず、成績はなかなか伸びず、遂に退学してしまった。
二進も三進も行かなくなってしまった私は、この能力を生かして強盗を行った。油断していた店員に刃物を突きつけ、現金を手に入れたのだ。
そして私は逃げた。当てもなく逃げた。とりあえず逃げた。
なぜならば、道行く人が皆私に気付き、通報しようとしているのだ。平静を装っても無駄だ。私には分かるのだ。
「ちょっと、お嬢さん」
不意に、肩を叩かれた。
「警察ですが、ちょっとお話いいですか?」
「警察?」
「具合が悪いようでしたので」『ようやく見つけた、犯人だ』
「声をおかけしたのですが」『なんとかして連れ込んで捕まえよう』
ああ、滑稽だ。
「は……は、は……あははははははははははは」
「!? だ、大丈夫ですか!?」『どうしたんだ?』
「分かってるのよ、私には……分かってるのよ!」
「分かってるって、何がですか……?」『やばい、バレたのか?』
「捕まってたまるもんですか」
「分かったから落ち着いて……」『早く捕まえねば』
「早く捕まえねば、だって? そうはいくもんですか!」
「ちょ、ちょっと待ちなさい!」『なんで分かった!?』
私は走った。走って、走って、走って、走って、走って、走って、そして空を飛んだ──。
『続いてのニュースです。今日未明、警察官が女に職務質問をしようとした所逃走。そしてそのまま崖から飛び降りて死亡しました。警察はその警官の対応になにか問題がなかったか調査しています。次のニュースです』
そのニュースを見た、血色の悪い女はクスリと微笑んだ。
「ああ、もったいない。せっかく『アタリ』を引いたのに」
2人死にます
3マスクが手放せません
4寒中水泳大会は関係あります
5嵐が近づきます
6早口言葉は重要です
7電気は止められます
8おいしい食べ物は出てきます
9右アウトサイドは重要です
10献血します
11都市伝説は関係あります
12マナーが悪い人が出てきます
13ねじれた正義の持ち主です
14ポロロッカは重要です
15留年ます
「Goodスープ認定」はスープ全体の質の評価として良いものだった場合に押してください。(進行は評価に含まれません)
ブックマークシステムと基本構造は同じですが、ブックマークは「基準が自由」なのに対しGoodは「基準が決められている」と認識してください。