らっしゃいませ。
BAR LATEthinkへようこそ。
早速ですが、新作のカクテルをどうぞ。
スノー・フェアリー
砂糖500g
インスタントコーヒー(通常の分量の3倍の濃さ)300ml
これらを火にかけ、溶かす。
コーヒーシロップの出来上がり。
これを水に溶かして即席アイスコーヒー…にもなりますが、これをさらに手を加えます。
コーヒーシロップ10ml
ウィスキー(モルト系推奨できれば北海道産ウィスキー) 45ml
これらをあらかじめ氷をいれずにブレンドしておきます。
そして真っ白いカキ氷。
これにウィスキーシロップを掛け、ライターで火をつけフランべいたします。
そう、連続テレビ小説「ごちそうさん」に出てきた、焼き氷のバリエーションですね。
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まっさらな雪。
寒い冬。
それは永く思えますが、必ず溶け、春が訪れる有限の存在です。
そして、しかし、無限に繰り返されるものでもあります。
これをカキ氷として食べていただいても構いませんし、溶けるのを待ってフローズン・アイリッシュ・コーヒーのバリエーションとしてお飲みいただいても構いません。
ただ、炎が消える前、その短い間だけは…見つめていてあげてほしいのです。
貴方様のためだけに、わずかな時間を美しくありたい。
たとえ、白いその身を土色に染めたとしても。
融けて消え去ると知っていても、冬の終わりを告げるあの祭典のように、華々しくその終わりを飾って見送られたい。
それが、この雪の精の願いです。
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ある日、このカクテルをご注文なされたお客様は、フランベの炎が消えても手を付けられませんでした。
炎が消えて、融けて、薄まったアイリッシュ・コーヒーになってしまっても、他のものをご注文されるわけでもなく、ただひたすらに器を見続けていらっしゃったのです。
とうとう温んでしまった頃、他のお客様も帰られてその方と2人きりになりました。
「…お構いもせず、大変失礼いたしました。」
「いえ、ちょうどよかったんです。」
「と、いうと?」
すると彼女は事情をご説明下さいました。
私は、それを聞いてこの「スノー・フェアリー」がちょうどいいのだと納得いたしました。
一体どんなご事情でしょう?
*さっぽろ雪まつり2015 雪ミクテーマソング「Snow Fairy Story」https://www.youtube.com/watch?v=_of2sKbRUkoより考察
カクテルの見た目が重要ですか?
イエスノー、問題文の説明を含めて重要です。 [良い質問]
どなたかお亡くなりになっていますか?
ノーです。
このあと、そのお客様は、ぬるくなった「スノー・フェアリー」をお召し上がりになりましたか?
イエス、飲みましたが重要ではありません。
「ちょうどいい」とは、「スノーフェアリーが溶け切った今の状態」がちょうどいい。という意味ですか?
ノー、融けたスノーフェアリーを飲みたかった、などと言う理由ではありません。 [良い質問]
一つのメニューを注文しただけで、長くお店に居座りたかったですか?
ノーです
そのお客さんが見つめていたのは、中身のスノー・フェアリーではなく、「器」の方でしたか?
ノーです
彼女の職業は重要ですか?
ノーです。が、仕事… [良い質問]
彼女は五体満足健康体ですか?
イエスですね。
恋愛ますか?
イエスです。 [良い質問]
溶けきる時間が重要ですか?
イエス! [良い質問]
9より、彼女は遠距離恋愛中ですか?
イエスで成立します! [良い質問]
彼女は誰かと待ち合わせをしていましたか?
のー、待ち合わせてはいません。 [良い質問]
破局が関係しますか?
ノーです
彼氏は雪山での仕事→雪が溶ければ、暇になった彼が帰ってくる→さっさと雪とけろぉぉx~と、願掛けの意味で眺めていましたか? [編集済]
スナイプ!オメ! [正解]
12より。女は、何かを待っていますか?
イエス! [良い質問]
挿絵も重要なヒントが隠されていますか? [編集済]
イエス!炎で溶けることが重要です。 [良い質問]
女は若い?
重要ではありませんが、30代前半程度を想定しています。
雪が溶けたら・・・。と、なんか約束してますか?
ノー。約束ではなく、予定ですね。 [良い質問]
女はそのとき笑顔だった?
ノーです。
女…坂東様(http://sui-hei.net/mondai/show/10502、http://sui-hei.net/mondai/show/10507、http://sui-hei.net/mondai/show/10946、http://sui-hei.net/mondai/show/12094より)はおっしゃいました。
坂東「ほら、浅井君知ってますよね?」
マスター「ああ、あの愉快な…」
坂東「今ね、アイツ海外行ってるんです。」
マスター「左様でしたか。」
坂東「イギリスのウィスキー蒸留所をめぐって、続けてフランスとドイツのワインとビール。更にそのままロシアに入ってウォッカ。半年くらいの長期出張なんですよ。」
マスター「また随分長い海外出張ですね…」
坂東「10月から行ってるので、3月末には戻ってくるはずなんです。」
マスター「もうすぐでございますね。」
坂東「…なんか、さびしいんですよ。あいつがいなくなってから。」
マスター「…」
坂東「なんとなく、なんですけどね。春が早く来れば早く帰ってくるんじゃないかなって、思って。全部融けるまで、見てることにしたんです。…まあ、そんなわけないんですけどね。」
マスター「…日も長くなってまいりましたし、もうすぐですよ。きっと」
坂東「そうですね…。聞いてくださってありがとうございます。そろそろ帰ろうかな…」
時計はすでに23時半を過ぎていた。
確かに、終電も間近だ。
閉店も近いのだが…。
マスター「少しお飲みになりませんか?全く口を付けていらっしゃいませんし。」
坂東「…そう、ですね、じゃあ一杯だけ!」
その時…
カランコロン!
「良かった、間に合った~!」
…続くかも?
*待ち人が春になれば帰ってくる。
でも長すぎて、少しでも早く帰ってくるように、願掛けをしていた。
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