【正解を創りだす】秋の味覚と俺【ウミガメ】

椅子から世界を見渡しますか？

結局最初から綿棒使えばよかったのに…ますか？

下駄箱が丸みを帯びますか？

見知らぬ誰かを救いますか？

忙し過ぎるのは手を借りたせいですか?

ノーベル賞狙いですか？

タンスが宙を舞いますか?

賛成の反対ですか？

いつの間にかもやしが敷き詰められてますか？

眼鏡がキラリと光りますか?

飼っているアメリカザリガニを見せびらかしますか？

ケーニヒスブルクは重要ですか？

車から車へと飛び移りますか？

最後には梨をあげますか？

サンバリトゥナイますか？

全てはＰＴＡ会長が裏から糸を引いていますか？

いきなり顔面が画面を占拠したので、ビックリしますか？

Tは重要ですか？

地底王国から刺客がやって来ますか？

百人一首が謎を解く鍵ですか？

つぶやいた独り言がかっこいいですか？

梅干を食べますか？

体を出来る限り反らしますか？

ドングリ食べますか？

どんなに頑張っても限界は6ミリでしたか？

遷都されますか？

「あきのり」で全てを把握しますか？

何かを極めた乙女が登場しますか？

全ては雪のせいですか？

ピンポン玉にイチゴジャムを塗りたくりますか？

クラブ活動が忙しいですか？

ふるさと納税をしますか？

眼鏡を今日で卒業しますか？

グルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグル回りますか？

カニバリますか？

『わかめ食べる？』が口癖ですか？

炎上しますか？

「コポゥ」って言いますか？

「イーアルサンスー」を「ウィーアーハムサン」と勘違いしますか？

餅が食いたいですか？

ゲスですか？

もりもりちゃんというあだ名がつけられますか？

今からそいつを殴りに行きますか？

海を見てはしゃぎますか？

マグマとマルタを間違えますか？

匙を投げあいますか？

誰がどうなろうと構いませんか？

中二病をこじらせて死にかけますか？

タクシーが来ないですか？

隣の柿はよく客食う柿ですか？

シュワット！！！って叫びますか？

この無駄に着飾った私が自分でもいやですか？

カステラバースデーマンが活躍しますか？ [編集済]

タナカは登場しますか？

田中からのスルーパスを文字通りスルーしますか？

田中は休日課長ですか？

田中は田中神拳の伝承者ですか？

田中は登場しますか？

田中はオネェですか？

ここは極寒のロシアのケーニヒスブルク。


普段めったに家族サービスをしない私は家族と旅行に出掛けたが


途中大雪に遭い車が動かなくなってしまった。


私は妻と息子を車内に残し近くの民家に助けを求めに行った。


ノーベル賞を狙い仕事が忙しくなかなか家に帰れない私は家の事をすべて妻に押し付けていた。

クラブ活動が忙しい息子と会うことは家にいても殆どなかった。


そのため私の居場所など家にはなかった。


私だけ食事が梅干のみやドングリだったこともあった。


それを挽回するための家族旅行だったのに・・・・



妻と息子との仲は完全に冷え切っていたがこの極寒の大雪に比べればましだろう。


このままでは凍死してしまうから、もしくは沈黙に耐え切れなくなったから逃げ出したのか?



どちらにしてもこのままでは私の精神状態が保てないだろう。


私の眠っていた魔王の人格が目を覚まし地獄の業火を放てば解説するのだろうか？


ヘッヘクション。


現実逃避のための中二病で死に掛けた。



凍て付くような寒さの中、明かりを求めて私は前に突き進んで行った。


ええい、眼鏡が曇る！前が見えない!今日で眼鏡なんて止めてやる。



やっとのことで私は民家に辿り着きベルを鳴らした。


事情を話すと家主は快く私を迎えてくれた。


「どう？立派だろう?リッパーって名前なんだ。息子が良く面倒を見ていてね・・・」


聞いてもないのに飼っているアメリカザリガニを見せびらかす家主。


正直どうでもいい。


「すみませんがタクシーを呼んでもらえませんか?」


すると家主は『残念ながらタクシーは来ませんよ・・』っと言うと私にスタンガンを食らわした。



私は気づくと薄暗い地下室のような場所で椅子に縛られていた。


「やぁ。気付いたかな?」


古びたテレビの画面に家主の顔がアップで登場しました。


家主の顔は憎しみに歪んでいた。


「お前の隣にいるのはタナカ。人工的に作り出した人食いバクテリアが繁殖した柿が置いてある。」


私の横には毒々しい色をした柿が置かれていた。


「それは空気感染する。30分以内にワクチンを打たなければ死ぬことになる。正直に答えろ。」


『どうして息子を殺した?』


その言葉は全く理解できなかった。


息子を殺した?私が?


そんな記憶はない。


人違いだ。


もしくはこの家主の勘違いだ。


私はそう叫んだが家主は怒りに任せて吠えるだけだった。


家主によれば息子は私と同じ学校でお互いに科学者を目指していたらしい


しかし息子は夢半ばで死んでしまいそれを私のせいだという。


全く理解できない。


もはやそれは狂言に近かった。


家主は息子が死んでショックだったのだろう。


しかしそれを私のせいにされても困る。


「黙れ、お前があんなものに手を出さなければこんなことには･･･」


あんなもの・・・家主の言ったそれは『猿の手』のことだった。


何故そのことを知っている?


私は新たなノーベル賞を獲得するためにオカルト方面の研究に精を出していった。


仕事が忙し過ぎるのは『猿の手』を手に入れるためにあちこちに多額の資金を借りたからだった。


本物の『猿の手』は闇のマーケットでとても高価な値段で売られていたが効果は本物だった。


すると私の意識は突然遠のいて行った。



「くっくっく・・・なるほど～お前の息子とやらは『俺』に願って死んだ間抜けの一人か・・・」


家主は驚愕する。


さっきまで怯えていた男の顔はなく悪意に笑んだ何者かがそこにはいた。



「耳が痒いから掻いて欲しいだっけな？結局最初から綿棒使えばよかったのに馬鹿な奴だ。」



男は立ち上がると頑丈に巻かれた鎖を引き千切り人食いバクテリアのタナカをかぶりつくと笑って見せた。


家主は目を丸くする。


そんな・・・まさかあれでは本物の悪ｍ



その時には家主の姿はこの世界の何処にも存在しなかった。


家主の屋敷ごと地獄の業火で消し炭にされていた。





それから俺は車に戻りマツ子とタケ男を車内から降ろした。




「いや～この季節といえばさんまだよね！」


「何故かって?秋刀魚の属名 Cololabis 。ギリシア語でkolos（コロス）からきている」


つまり殺すってこと。秋だけにお前らに飽きたってことで


男は悪魔のように笑うと地獄の業火で辺りを一掃したのでした。（終わり）



[編集済]

タイトル：秋の味覚大辞典

（『秋の味覚大辞典』より抜粋・順不同）

――――――――――――――――――――――――――――――
さんま【秋刀魚】
食用魚の一つ。
秋の味覚の代名詞。カニバリの後の口直しに最高。（１２）

うめ‐ぼし【梅干】
梅の果実からつくられた保存食。
秋刀魚の煮付けの材料として用いられることもある。
カニバリのときに間違えて（１２）
骨をガリッとやってしまったときは、
歯痛を治すために歯に埋めて使う。
痛みが引いた後はそのまま食べても良い。（７）

かゆ【粥】
おかゆとも。米を水でやわらかく煮てつくる。
その消化の良さから、
中二病をこじらせて死にかけている人や（１３）
カニバリ料理の食べ過ぎで胃もたれの人に最適。（１２）
粥そのものは薄味なので、
つけあわせに秋刀魚の水煮などを用意することもある。

キャンプ
自然に囲まれた野外で遊んだり食事をしたりする
秋の代表的なアクティビティの一つ。
しばしば宿泊を伴う。
まれに飼っているアメリカザリガニを
見せびらかす人がいるが、（４）
秋刀魚の調理中にそんな人の手を借りると
返って調理が忙し過ぎる状況になるので（２）
やめた方が良い。
そういう人にはとりあえずカニバリさせておいて（１２）
おとなしくしていてもらおう。

けーにひすぶるく‐の‐にくだんご【ケーニヒスブルクの肉団子】
ドイツ料理の一つ。
元ドイツ領ケーニヒスブルクの郷土料理。（５）
ホワイトソースが味の決め手。
牛と豚の秋刀魚の合いびき肉を用いるが、
その味はどこかウミガメのスープに
似ているとかいないとか。（１２）

タナカ
田中とも。柿の品種の一つ。
隣の柿を良く食う品種として唯一無二の存在であり、
その意味ではカニバリ柿の一種とも言える。（１２）
ついでに隣の人間の客も良く食う柿である。（１５）
秋刀魚の焼ける匂いに誘われてやってきて、
秋刀魚ごと人間を食べる可能性もあるので
タナカの近くで秋刀魚を焼いてはならない。
当然であるが、栽培には細心の注意が必要。

どん‐ぐり【団栗】
ブナ科の果実。堅く、茶色。
水にさらしてあく抜きしてから煎って食べる。（８）
秋刀魚との相性は抜群。
人間の歯を茶色に着色して団栗に見せかけて
人に食べさせるイタズラがあるが（１２）
あれはやめてほしい。

のーべる‐りょうり‐しょう【ノーベル料理賞】
物理学賞、化学賞、医学・生理学賞などの部門を持つ
ノーベル賞の中の一つ。
同賞を狙い、多くの一流シェフが腕を競う。（３）
第一回の同賞の授賞理由は
新メニュー、秋刀魚のソテー・カニバリ風の開発。
そのため同賞受賞者に授与されるメダルには
秋刀魚のレリーフが施されている。
ちなみに毎年の受賞者発表の時期、
何故か妙な味のウミガメのスープが出回るのは
きっと気のせい。（１２）

ファストフード
短時間で食べることのできる料理の総称。
カニバリバーガーは（１２）
なかなか来ないタクシーを待つときの（１４）
時間つぶしに最適。
ようやく来たタクシーには
嫌がらせとして車内で秋刀魚を焼いて差し上げよう。
ついでに運転手も焼いてしまえば
バーガー以外にもう一つカニバリ料理を味わえる。（１２）

ぶかつ‐めし【部活飯】
秋の新人戦に向けて
日々の練習が忙しい体育会系の部活動中に（１０）
振る舞われる食事。
しばしば、眼鏡を今日で卒業した（１１）
実は美人なマネージャーによる手料理であり、
焼いた秋刀魚の身をほぐして混ぜごはんにしたものは絶品。
しかしその料理の中には幽霊部員となったなれの果ても
あるので注意されたい。（１２）

れしぴ‐しょうかい‐さいと【レシピ紹介サイト】
今夜のおかずにカニバリ料理はないかしらん、（１２）
とお悩みのあなたにお勧めのサイト。
各種料理のレシピが掲載されている。
張り切って二百種類ものレシピを覚えようと
ブラウザのタブを二百も同時に開くと
目の前の画面が突然真っ暗になり、
顔面が画面を占拠する事態となるので注意。（６）
二百種類のレシピを覚えたければ
二百匹のサンマを二百人に振る舞って
それぞれからレシピを教えてもらえば良い。
材料はもちろんレシピを教えてくれた人。（１２）

まつ‐たけ【松茸】
食用茸の一つ。
高価にして美味であるため、人々の憧れ。
松茸ご飯、松茸の土瓶蒸し、松茸の姿焼きなどの料理がある。
現在人工栽培は不可能とされており、
入手するには、松茸名人が自然の山から採取する他ない。
なので、秋の味を堪能したければ、
間違っても松茸名人をカニバってはならない。
カニバるくらいなら、最初から綿棒を使って（１）
松茸の胞子を採取して人工栽培に挑戦したほうがまだましである。
――――――――――――――――――――――――――――――


俺は読んでいた『秋の味覚大辞典』を閉じた。

なるほど、さんまを食べようとすると、
もれなくカニバリがついてくるのか。
でも今日はカニバリ料理を食べたい人はいないだろうな。
だって今日は珍しく雪が降っているんだもの。（９）
白い雪に赤い血はちょっと無粋だよね。

辞典によると、マツタケならカニバらなくてもいいみたいだな。
そうだ、今日の目玉商品はマツタケにしよう！

俺は早速電話をかけた。
スーパーマーケットや八百屋にマツタケを
卸（おろし）売りするためだ。

もしもし？　今日はマツタケのいいのがあるよ？
カニバリ？　だめだめ。だって今日は雪だもの。
え？　もうカニバっちゃった？
だめだよー。雪が血で汚れるじゃない。
それなら最初から綿棒使ったほうがまだ良かったのにー。（１）
マツタケ栽培しなよー、それで。 [編集済]

＜五匹の亀＞

同窓会で再び意気投合した中学校時代の仲良し5人組、はじめ、じろ、さぶ、しい、そしていつみ。秋になったら一緒に遊びに行く事になった。当時は皆クラブ活動で忙しく、呟く独り言がカッコいいと思っていたものだ。

季節は秋になり、5人は紅葉した森を見にケーニヒスブルクへ出向く。ところが途中で道をはずれ、森の中で迷ってしまった。だんだんと
日が陰る中、ようやく一軒の家を見つけた。いや、家というよりは
屋敷と言った方が良い大きさだ。喜び勇んでドアをノックすると、顔色の悪いメイドが顔を覗かせた。

「すみません、道に迷ってしまったんですが、街までの行き方を
教えて頂けませんか？」
「少々御待ち下さい。」

声も陰気なメイドは引っ込み、一人の紳士が出て来た。

「道に迷われたそうですな。もう暗くなっていることだし、どうです、ご都合が悪くなければここにお泊まりになっては？タクシーもさすがにこんな森の奥までは来てくれませんのでね。」

5人は渡りに船と泊まらせてもらうことにした‥‥



私はドアを開けた瞬間に、彼らが誰かを見て取った。中学校で私を虐め抜いた奴らだ。シワで変形してはいるが、顔にマツタケ形の痣がある男はさぶに違いない。中二病をこじらせて死んだ奴もいると風の便りに聞いたが、真実ではなかったようだ。彼らは私が誰か気付いていない。チャンスは向こうから転げ込んで来た。60年ぶりに。

その夜は、人数が多いので、客人にも手伝ってもらって夕食の準備を
したのだが、年寄りの手を借りたのでかえって忙しくなってしまった。メニューはサンマの塩焼き、マツタケの6mmおろし、それにドングリの丸揚げたたき梅干し添えだ。

「いやー、この季節と言えばやっぱりサンマですな。」

そう言って私は、森で採って来たマツタケをおろし始めた。これだけは誰にも触らせない。きっかり6mmにおろすのには私くらいの年季が必要だからだ。

夕食後の片付けはメイドに任せて、私は飼っているアメリカザリガニを、なるべく身体を後ろに反らして胸を張るようにしながら威張って彼らに見せびらかした。実は私は以前ザリガニの研究でノーベル賞を狙っていたが、ある日、研究室で使っていたコンピューターの画面をいきなり所長の顔が占拠したため、驚いて手にしていたザリガニを引きちぎってしまい、研究を断念せざるを得なくなってしまった経緯がある。私は表向きの理由を、全て雪のせいにした。

「さて、食後のコーヒーでもいかがですか？」

私はメイドに目配せすると、彼らを地下の一室へと誘（いざな）った。これから何が起こるか知らない彼らは、地下室と聞いて子供のようにはしゃいでいる。そこは私が「田中の部屋」と呼んでいる部屋だ。大きな鉢植えの柿の木が置いてある。世にも珍しい木。昔の研究仲間の田中が創り出した人喰い柿だ。今日は腹一杯食べさせてやるよ。

コーヒーが運ばれて来て会話が弾んだ頃、私はゲームの提案をした。メイドにも手伝ってもらう。ドアの施錠も忘れない。

「それでは皆さん、立ち上がって目をつぶり、身体をできるだけ後ろに反らして下さい。」

もっと、もっとと言いながら、メイドは手際良く皆を後ろ手に手錠で拘束していく。マツタケ痣のさぶは、どんなに頑張っても6mm反るのが限界だった。一番若く見えるのに、身体は人一倍年寄りだ。
喚く彼らを尻目に、私は言った。

「私が誰か知りたいだろう？あきのりだよ。」

その一言で皆は全てを把握したようだ。沈黙がその場を制していた。
私はゆっくりと言った。

「今度は私の番だね。60年前の恨みを晴らさせてもらうよ。しかし
私も悪魔ではない。君たちにもこのゲームに勝つチャンスはある。」

この気違い！と叫ぶと、しいが器用にコーヒーの匙を取って、私に投げつけてきた。私も匙を投げてお返しをしてやった。
私は皆を座らせると、ガーガー喚いている彼らに告げたのだ。

「あの木はカニバり柿だ。食われたくなければゲームに勝つ事だ。」

メイドが用意した肉片を柿の木に投げると、私は続けた。

「ゲームとは早口言葉だ。『隣の柿は良く客食う田中です。』を3回
続けて言う。いいか、みんな知っている『隣の客は良く柿食う客だ。』じゃないぞ。練習時間を5分あげよう。」

彼らの顔はますます青ざめていく。そりゃそうだ、私だってあんな変な早口言葉は言えやしない。

「我先にと名乗り出る者は？」

もちろん誰も名乗り出ない。汗と涙と鼻水にまみれた顔を見合わせているだけだ。

「よし、じゃあ出席番号順だ。トップバッター亀岡しい！ジタバタするな！」
「と、と、隣の客は良く柿‥‥ああっ！もう一回やらせて！」

メイドがしいを部屋の隅へ連れて行く。

「次、亀川さぶ！」
「畜生、この野郎！俺は言わねえぞ！」
「自らチャンス放棄か。では次、亀田いつみ！」
「隣の、柿は、良く、客、食う、田中です。隣の、柿は、‥」
「遅い！次！亀村じろ！」
「俺が早口言葉得意なのを忘れてるな？いいか？行くぞ！隣の柿は‥‥田中です。隣の柿は‥‥田中です。隣の柿は‥‥客きゅう田‥‥！」
「おまえは集中力が無かったが、相変わらずだな。最後だ。トリは亀山はじめ！」

ブルブル震えながら、はじめはブツブツと呟いた。

「僕は今日で眼鏡を卒業します。僕は今日で眼鏡を‥‥」

恐怖で気が狂れたか。
私は立ち上がると、餞の言葉と共に部屋を後にした。

「結局、最初から綿棒を使えば良かったんだよ。綿棒を落としてくれば、道に迷う事もなかったろうに。」

後片付けは全てメイドに任せてある。

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タイトル【野球界クイズ王決定戦】

田中「というわけで、みなさんこんにちはー!!!」
坂本「ただいまより、野球界クイズ王決定戦を開始いたします!!」
ダル「いや、チョット待てぇぇぇぇぇ!!!」
田中「あ、どうしました?」
ダル「や、どうしたもこうしたもないでしょ!今大事な時期でしょ!や、たしかに俺は今シーズンの復帰はないと思うけどさ!!各々のクラブでの活動が忙しい時期でしょ!!」
田中「まあまあ落ち着いてくださいよ」
ダル「落ち着いてられっかぁぁぁ!!!大体、クイズ大会って前やんなかったっけ?」
坂本「あの時は、作者がネタ切れ起こしたんで」
ダル「メタ発言やめーや!」
坂本「というわけで、さっそくゲスト紹介です!!」
ダル「や、どういうわけだ!!」 [編集済]

田中「はい、ゲスト・・・というか挑戦者の紹介です」
坂本「はい、さっきからこのギャーギャーうるさい人は、完全試合未遂を何度もしているテキサス・レンジャーズ所属のダルビッシュ有投手です」
ダル「ぐ・・・ど、どうも・・・」
田中「はい、ダルさん、何か目標はありますか?」
ダル「そうですね・・・とりあえず出るからには優勝しようかと」
田中「はい、頑張ってください!続いては、中日ドラゴンズ所属、山井大介投手です!」
山井「よろしくお願いします」
坂本「はい、山井投手の目標は?」
山井「そうですね・・・とりあえず、イメチェンをしようと思いまして・・・」
ダル「や、それクイズ関係なくね?」
山井「サングラスを卒業します!」ｽｯ ﾎﾟｰｲ
ダル「ええええええええ!?それやめるの!?中日ファンじゃない人が判別できなくなるぞ!?」
山井「俺=サングラスという風潮をなくしたいんです」
田中「あれ?どちらさまですか?」
坂本「おかしいな・・・野球選手だけを呼んだはずなのに・・・」
山井「」

山井「やっぱり、もう少しつけてます・・・」ｽﾁｬ
ダル(目が死んでる・・・)
田中「あ、山井さん、どうしたんですか?そんなに落ち込んで」
ダル「9割5分お前のせいだろ!」
田中「はいはい、では続いてまいりましょう!!」
ダル「ごまかしやがった!!」
坂本「続いては、先日引退を発表されました日本ハムファイターズ所属の稲葉篤紀選手です」
稲葉「よろしくお願いします」
坂本「稲葉選手は、引退したらやりたいこととかあるのですか?」
稲葉「そうですね、とりあえずノーベル賞を狙おうかと・・・」
ダル「や、全然別方向に行っちゃってるじゃないですか!!」
田中「はい、立派な目標ありがとうございます。続いては、横浜DeNAベイスターズ所属の荒波翔選手です」
荒波「よろしく」
田中「はい、荒波選手には目標は・・・?」
荒波「私の目標は、人々に貯まるダークエネルギーを確保し・・・」
ダル「え?ええ?」
荒波「そのエネルギーで世界を征服することだ!!」ﾄﾞﾔｧ
ダル「・・・・・」
田中「や、それは・・・」
坂本「いくらなんでも・・・」
山井「ないわー」
稲葉「ちょっと、毛布貸してくれませんか?」
荒波「」

バタン!!
田中「わぁぁぁぁ!!荒波選手が泡を吹いて倒れた!!」
ダル「えええ!?やばい!!早く救急車を!!」
坂本「それが、近くの道路が渋滞しまくってて救急車が来ません!!」
山井「じゃあ、何でもいいから!!タクシーとかでも!!」
田中「タクシーも来ないらしいです!!」
稲葉「や、やばいよやばいよ!!」
坂本「お、落ち着けぇ!!たしかスタジオに医療室が!!」

坂本「・・・とりあえず荒波選手は医療室に運ばれて・・・」
山井「なんとか一命を取り留めました・・・」
ダル「・・・中二病で死に掛けたヤツははじめて見た・・・」
[編集済]

坂本「というわけで、1人抜けて3人での戦いとなります!」
ダル「状況処理早ぇなぁ・・・」
田中「さて、ルール説明となりますが、基本的には問題に対して答えていくタイプです。すべて早押しとなります。問題は全部で5問。一番正当数の多かった人の優勝となります。なお、間違えた場合はその問題では解答できなくなるのでご注意ください」
坂本「なお今回は救済処置を3つ用意しました。使えるのはそれぞれ1回のみです」
ダル「救済措置?」
田中「イロモネアでいう、50:50とか、そういうやつです」
ダル「それを言うならミリオネアな。それお客さんを笑わしてお金を獲得する番組だし」
坂本「パラノイア?」
ダル「ミリオネア。それDDRの鬼畜曲シリーズだし、で、その救済処置って?」
坂本「はい。一つは田中からヒントを貰える『田中'sヒント』。もう一つは、ゲストを田中として向かい入れる『アナザー田中召喚』」
ダル「・・・まあここはスルーしよう」
田中「最後のひとつが、100人に聞く『綿棒』ですね」
ダル「なんで綿棒?」
田中「正確に言うと『Make Eternal Meaning and Break Of Worst』ですね」
ダル「直訳すると・・・『永遠の意味と最悪の切れ目を作る』・・・なんじゃそりゃ!!」
田中「あれ?『永久の意味を創り出し、最悪の状況を打ち破れ』みたいな感じだと思ったのに・・・」
ダル「全然違う!!文法とかもメチャクチャだし!一からやり直して来い!!ってか、あんたアメリカ行ってんだろ!!・・・というか、100人ってのは誰に聞いたの?」
坂本「渋谷のギャル、新宿の会社員、原宿のOL etc...」
ダル「街頭アンケートじゃねぇかぁぁぁぁ!!!」 [編集済]

坂本「というわけで、第一問!」
田中「まずは・・・『合体漢字』ですね!!パーツを合体させて、1つの漢字を作るのです」
ダル「クイズというより頭をやわらかくする問題だな」
田中「では、問題!」
坂本「次のパーツを組み合わせて、一つの漢字を答えてください!」

『田、ネ、木、,』

田中「あ、最後の『,』も含めます。さぁ早押し!!」

ダル「・・・意外とマジので来たな・・・」
田中「さ、救済処置も使ってもらって構いませんよ。ただし、一人につきそれぞれ一回!!」
稲葉「うーん、しかたがない・・・『アナザー田中召喚』使用!!」
坂本「はい!受理しました!!それでは、アナザー田中、登場ーーーー!!!」

ﾍﾟｯﾀｼﾗｺ ﾍﾟｯﾀｼﾗｺ
稲葉「」
山井「何コレ・・・亀?」
ダル「もしや、ウミガメ?」
坂本「いえ、これはスッポンですね」
稲葉「スッポン?・・・これがヒント?」
坂本「はい」
田中「もしかしたら、何か教えてくれるかもしれませんよ」
稲葉「そうか・・・スッポンちゃ～ん、ヒント教えて☆」ｷﾗｯ
スッポン「・・・・・」ｶﾞﾌﾞｯ
稲葉「アガガガ!!イダ!!ヤメ、鼻に噛み付くな!!」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ
ダル「稲葉さん、落ち着いて!!これはバラエティ向けの何かです!!調教されてるに違いありません!!」
稲葉「そ、そうか!!じゃあ・・・」
<ｴ･･･ﾔﾊﾞｸﾈ?
ﾄﾞｳｽﾙﾖｺﾚ･･･>
<ｷｭｳｷｭｳｼｬﾖﾌﾞ?
ﾔ､ﾀﾞｶﾗｺﾅｲﾝﾀﾞｯﾃ・・・>
ダル・稲葉「結構ガチで慌ててる!!!??」ｶﾞｰﾝ

稲葉「イダイ・・・」
田中「えー失礼しました・・・」ｼｮﾎﾞﾝ
ダル(田中が頭を下げてる・・・だと・・・?)
稲葉「いやいや、こういうのは慣れてるしね・・・」
山井(嘘です!!)
坂本「はい、気を取り直していきましょー!!」
坂本・稲葉以外(少しは空気読めや!!)

稲葉「しかし・・・結局分からなかった・・・」
山井「あの・・・俺も使います!!『アナザー田中召喚!』」
田中「はい、受理しました!アナザー田中、登場ーーーーー!!!!!」

柿谷「ﾓｯｼｬﾓｯｼｬ」
ダル「・・・って柿谷ぃぃぃぃぃぃ!!!??」
山井「トゥエンテ行ったはずじゃ・・・」
稲葉「ってか食ってる!!さっきのゲストのスッポン、めっちゃ食ってる!!」
坂本「いやーよくゲスト食う柿谷だなぁ」
田中「いや、ここだと田中だって」
稲葉「いいから止めろよ!!」 [編集済]

柿谷「・・・・・」
田中(スタッフ20人がかりでようやく止まった・・・)
山井「あの・・・で・・・ヒントは・・・」
柿谷は胸を張った!(ポケモン風)
山井「胸を張った・・・?」
ダル「威張ってるのか・・・?」
山井「柿谷威張る・・・柿谷威張る・・・ハッ!」
ピンポーン!
山井「柿谷威張る、略して『カニバる』!!」
ブッブー!!!
山井「」ｶﾞｯｸｼ
ダル「や、そもそも漢字一文字だからね?『カニバる』なんて漢字ある?」
稲葉「蟹場瑠」ﾌﾘｯﾌﾟ
ダル「当て字じゃねぇか!!つーか、フリップあったのかよぉぉぉ!!!」

田中「・・・で、ダルさんはどうしますか?」
ダル「うーん・・・俺もヒントを使うか」
田中「アナザー?」
ダル「いや、俺は『綿棒』を使う」
田中「受理しました!!それでは『綿棒』発動!!」

渋谷のOL100人に聞きました。この漢字をどう思う?

「色っぽい」
「上半身がかっこいい」
「アスリートのソレがすごくいい」

ダル「うーん・・・あ!」
ピンポーン!
ダル「答えは・・・『裸』?」
ピンポンピンポンピンポーーーン!!!
田中「正解です!!ダルさん1ポイント獲得!!」
稲葉「ちぇ、簡単だったな・・・」
山井「こうなるなら、最初から『綿棒』使えばよかった・・・」
ダル「てか、あのヒントはなんだったの?」
田中「ああ、柿谷が胸を張ったのは、自慢の上半身を見せびらかそうとしたんですよ」
ダル「分かりづらっ!!じゃあ、スッポンは?」
坂本「食べることで美肌効果があるとかじゃないんですか?」
ダル「あいまいすぎるだろっ!!!」 [編集済]

田中「では、第二問！まずはこちらを見てください」
ダル「えーと、リンゴ、柿、秋刀魚、松茸･･･？」
山井「なんですか？この階段は･･･」
田中「新宿の会社員100人に聞きました、秋の味覚と言えばなんでしょうかアンケート！！」
ダル「･･･は？」
坂本「ようするに、これぞ秋の味覚と言った人が多いと思うのを上の方に置けばいいんです」
山井「ヒントはないんですか？」
田中「強いて言えば、あ、秋っぽいな･･･てやつです」
ダル「･･･だろうな」

ダル(･･･とりあえず、柿を四位、リンゴを三位に置いたが･･･)
ダル(残りの二つはどっちだか･･･)
ダル(最近はプチリッチ傾向にあるし、松茸かな･･･)
ダル(松茸を一位に･･･)
ダル「いや、この季節と言えば秋刀魚だ！」
田中「ダルさん、どうしたんですか？」
ダル「ぬ、いや、何でもない･･･」
ダル(思わず声に出しちゃったよ･･･)
ダル(まあ、というわけで秋刀魚を一位に上げ、松茸を二位に降ろし･･･)
ダル「出来たぞ！」
ピンポーン！
田中「お、どれどれ･･･」
坂本「･･･正解です！」
ピンポンピンポンピンポーン！！！
ダル「ふう･･･」

そんなこんなで最終問に突入・・・・・

ダル「結局ネタ切れ起こしてるじゃねぇかぁぁぁぁぁ!!!」
田中「ダルさん、誰に言ってるんですか?ここまではダルさん2ポイント、稲葉さんと山井さんがそれぞれ1ポイントとなっています」
坂本「しかぁし!!最終問は、正解すると5ポイント獲得できます!!」
ダル「だったら、最初の4問の存在意義が・・・」
田中「まあ、それだとたしかにそう思うかもしれませんので、ここで少しリードしているダルさんと稲葉さんにボーナスです!!」
ダル・稲葉「ボーナス?」
田中「はい、なんと、私たちが手を貸します!!」
ダル「手を貸す?」
稲葉「なんと!!」
田中「では、まずダルさんから!!」
ダル「・・・・・」
田中「・・・・・」ｷﾗｷﾗ
ダル「じゃあ、坂本で」
田中「」ｶﾞｯｸｼ
稲葉「じゃあ、俺は田中の手か」

田中「・・・最終問題はまた『合体漢字』です」
ダル(少しテンションが低い・・・?)
稲葉「またそれか」
山井「てか、ほとんどそれしか出てないんですけど」
坂本「黙らっしゃい。では、どーぞ!!」

田中「問題、次のパーツを(ry」

『一、臼、レ、レ、レ、｀、｀、｀、｀、木、口、二』

三人「」

ダル「や、あの・・・難しすぎね?」
稲葉「悩んでも仕方がない!!ここはカンでいくぞぉぉぉ!!」
バシッ!!
稲葉「妨害された・・・?」
田中「フフフ・・・」
稲葉「た、田中ぁ!?なぜこんなことを!!」
田中「手を貸すとは言いましたが、手助けをするとは言ってませんよ?」
稲葉「まさか、上位陣とのハンデを埋めるために妨害を・・・くそぉ!手を借りさえしなければ・・・」
田中「ははははは!!!」
稲葉「オラオラオラオラオラオラオラオラぁ!!!」
田中「ムダムダムダムダムダムダムダムダぁ!!!」
ダル「稲葉さん、忙しそうだな・・・」
稲葉「はぁ・・・はぁ・・・」ｱｾﾀﾞﾗﾀﾞﾗ
山井「・・・あの、『田中'sヒント』お願いします」
坂本「はい、受理しました!では、ヒントをどーぞ!!」

田中「はい!・・・よっこらしょ」
ダル「?　何だあれ・・・」
田中「俺の家で飼っているザリガニです」
ダル「知らねぇよ!!それがどうした!!!」
田中「ほらほらぁ～、よ～く見てくださぁ～い」
ダル「見せびらかしてんじゃねぇよ!!気持ち悪いなぁ!!・・・ん?」
山井「ん?なんか書いてある・・・?」
田中「はい!ザリガニにヒントが書いてあります!!」
ダル「な!?・・・くそ、絶妙なアングルで、見えそうで見えない!!」
稲葉「くそ、このままだと山井の勝ちが決まってしまうかも・・・」
ダル「なんとかしてヒントが分かったら・・・」
山井「えと・・・『動物』・・・?」
坂本・田中「」
スタッフ一同「」
ダル・稲葉(バカで助かった・・・) [編集済]

ダル「なるほど、動物と・・・」
田中「あの・・・もしかして・・・聞こえちゃいました?」
ダル「ああ」
田中「」
ダル「しかし・・・これだけだと分からないな・・・じゃあ、俺も『田中'sヒント』を使う!!」
坂本「受理しました!!それではヒントお願いします!!」
田中「・・・・・」ﾊﾟｼｯ
坂本「え・・・?これは・・・」
ダル「梅干・・・?」
坂本「食べろ・・・ってことですか」
田中「YES!」
坂本「・・・・・」ﾊﾟｸｯ
坂本「ウゲッ!スッパ!!」ｹﾞﾎｹﾞﾎ
ダル「すっぱいのダメなのか?」
稲葉「見てるだけですっぱくなるな」
山井「でも、あれはオーバーじゃ・・・」
坂本「～～～～～～!!!!!」ﾓﾝｾﾞﾂ
ダル「・・・で、ヒントは?」
田中「あ、はい。『茶色いもの』です」
ダル「・・・さすがに坂本に同情するわ」

稲葉「じゃあ、俺も使うかな・・・『田中'sヒント』」
坂本「ゼーゼー、ハーハー・・・」
稲葉「大丈夫?」
坂本「だい、大丈夫です!それではヒントお願いします!!」ﾊｰﾊｰ
3人(全然大丈夫そうに見えない・・・)
田中「・・・・・」ﾊﾟｼｯ
坂本「え・・・え・・・?」
3人「!!」
ダル「こ、これは・・・」
稲葉「ドングリ!?」
山井「ま、まさかこれを・・・」
坂本「・・・食べる?」
田中「・・・・・」bｸﾞｯ
ダル「いや、グッじゃねぇよ!!今回ばかりは確実に死ぬぞ!!」
山井「そうです!!ひどすぎます!!」
稲葉「鬼だ!!あんた鬼だ!!」
坂本「・・・妻子に伝えてください・・・愛してると」ｶﾞﾘｨ
稲葉「あいつ妻子持ちだっけ?」
山井「独身だと思いますけど・・・」
坂本「うぼぉぉぉどどｄそｓｊそｓじゃｊそあおおあ」ﾓﾝｾﾞﾂ
山井「坂本さぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
稲葉「ひどいよ・・・こんなの、あんまりだよ・・・」
ダル「・・・田中ぁ!ヒントは!?」
田中「え?これがヒントですけど・・・」
ダル「え?」
山井「や、そんなことより坂本さんが・・・」
稲葉(あのパーツ・・・動物・・・茶色い・・・そしてドングリ・・・　!!!)
稲葉「分かった!!」
ダル・山井「え?」
田中「させるかぁ!!」
稲葉「ショーリューケン!!」ﾎﾞｶｼｯ
田中「くそまぁ!!」
ピンポーン!!
稲葉「答えは・・・栗鼠(リス)だぁ!!」
ダル「え?」
坂本「」ﾁｰﾝ



ピンポンピンポンピンポーーーン!!! [編集済]

こうして俺たちの戦いは終わりを告げた・・・

田中「いやぁ、熱戦でしたねぇ」
坂本「ほんと盛り上がりましたね!」
ダル(なんだかんだ言って、二人とも復活してるし・・・)
坂本「『戦艦』のときは焦りましたね!!」
田中「ああ、あのとき山井さんが『綿棒』使ったんですけど、そのときは『艦これ』のキャラばかり出て・・・」
坂本「『戦艦』と『艦娘』と、どっちが正解か、かなり悩みましたね」
田中「そのときに、なんかドイツ戦艦の・・・」
坂本「『ケーヒニスベルク』?あれは艦これにいませんでしたからねぇ」
田中「ある意味、あれが最重要ヒントでしたね」
坂本「でも、よく分かりましたね、艦これが好きなんですか?」
稲葉「いや、艦これは全く知らない。まあ、いくらか出てようやく分かったんだ」
田中「あれ?じゃあ、誰も悩まなかったってこと?」
ダル「そうだな、俺は戦艦自体あまり知らなかったし」
坂本「あぁ～そうなんですか!!」
山井(ﾊﾞﾚﾅｸﾃﾖｶｯﾀ･･･)
田中「というわけで、稲葉さんにはケーヒニスブルクの模型をプレゼント・・・」
稲葉「いるかぁ!!それが戦艦だってこと初めて知ったわ!!」

ダル「じゃあ、お開きってことで・・・」
田中「それなんですけど・・・」
坂本「あなた方にはしばらくここに残ってもらわないと・・・」
稲葉「え?」
山井「何でですか!?」
田中「開始当初の渋滞がまだ終わってないらしく・・・」
ダル「まだ?何でそんな渋滞してるの?」
田中「アナ雪ミュージアムっていうのがありまして・・・」
ダル「は?」
坂本「あ、これを見れば分かります」ﾃﾚﾋﾞﾋﾟｯ


武道館からLIVE

黒田「ありのぉ～ままのぉ～」

ダル「ぬぅおぅぁぁぁあ!!!」
田中「び、ビックリした・・・」
坂本「そりゃそうですよ・・・テレビつけたら画面いっぱいの黒田さんの顔面ですからね・・・満面の笑みの」
ダル「あんまり笑ってる印象ないから、逆に怖い・・・」
稲葉「・・・ってか黒田さん、何やってんすか!!?」
ダル「今更かよ!!」
田中「アナ雪ミュージアムの出演者が、急遽来れなくなり・・・」
坂本「というわけで、代役をNPBが提供したって訳です」
ダル「・・・ツッコミ所満載なのはさておき、黒田さんは?」
田中「友情出演ってやつです」
ダル「・・・もういい、突っ込む気力も起きない」
坂本「あ、オラフ役は中日の和田さんです」
山井「いちいち言わないでいい!!」
ダル「・・・つか、これで俺らはしばらく帰れない・・・」
山井「急遽出演した選手たちも公開処刑・・・」
稲葉「せっかく来た観客も満足できないし・・・」
坂本「この渋滞だと、他の交通機関にも影響が・・・」
田中「ええ・・・全てアナ雪のせいです」




再び、武道館

黒田「なぁ～にぃ～もぉ～～～～」
観客(・・・野球選手で演じてみました、とか聞いてないぞ!!)
黒田(俺も聞いてないよ!!)
黒田「すこ～しも寒くないわ」ﾄﾞﾔｧ
黒田・観客(・・・寒すぎるだろうがぁぁぁぁぁぁ!!!!!) [編集済]

【THE END】登場人物は関係ありません。絶対。

タイトル　そんな感じ、ロシア。 [編集済]

ついに私の積年の願いが叶った。

私は貯めておいた資金を使って、世界一周旅行をすることになった。
自家用飛行機の椅子に座り、世界中を眺める(1)とは何と気持ちのいいことだろうか。

しかし、そんな私の旅も終わりを告げた。
運転手が耳かきを使っていたところ、誤って奥深くに差し込んでしまい出血する騒ぎがあったのだ。その間に機体は急降下。最初から綿棒を使えば・・・(2)なんて思っても後の祭りである。
機内にはとてつもないGがかかり、せっかくトルコで高値で購入した下駄箱が丸みを帯びてしまった(3)。

結局、飛行機は墜落。生存者は私と運転手の2人だけ。機体は今にも爆発しそうだったので、私たちは救命ボートで急いで脱出した。
何時間か漂流したところ、目の前に、船が今にも沈没しそうなのを見つけた。乗っていたのは見ず知らずの人だが、助けることにした(4)。もっとも、運転手の手を借りて二人とも海に落ちたりしなければ、もっと手っ取り早く済んだのだろうが(5)。
彼は日に焼けて、顔が真っ赤だった。
聞いたところによると、彼は非常に頭のいい男だということが分かった。この船も何と自作だという。ノーベル賞を狙っているというが(6)、絵空事ではなかろう。
そのとき、遠くで爆発音が聞こえた。私たちの飛行機だろう。遠くに見える、空を舞っている影は、私がドイツで購入したタンスだろう(7)。

すると、巨大な戦艦が姿を現した。なぜだか彼はとても怯えているようだ。
この船に救助してもらおう、と運転手が言ったので賛成すると、「そうすれば、船内にいる女とｲﾁｬｺﾗできるかも・・・ヌフフフフ!!」とか言い出したので、さきほどの意見を完全に撤回した(8)。結局、彼は船に引き上げられることになった。

ようやく陸地に到着した。
「何か飯を食べましょう」と彼は言う。見ると、鉄板の上にいつの間にかもやしが敷き詰められている(9)。もやし炒めじゃ腹持ちはよくないだろうが、なかなか気が利くではないか。

海岸を離れ、陸のほうへ歩こうとしたのだが、ヒマだったので趣味を聞くと、彼は眼鏡をキラリと光らせ(10)、アメリカザリガニの飼育について熱弁しだした。今回の旅でのお供として連れてきたアメリカザリガニを見せびらかしたりもした(11)。全く、人は見かけにもよらないものだ。

さらに、彼は追われてる身だという事も判明した。なぜだかロシア政府に追われているらしい。だが、そこまで名が知れ渡ってるわけでもないらしい。ここがケーヒニスブルクなのがよかった(12)、モスクワだったらたちまち捕まってただろうと彼は言う。
と、思っていたらロシア全土に指名手配されたことが分かった。私の顔も映っている。

こうして私の逃避行生活が始まった。
追っ手から逃れ、車から車へと飛び移り(13)、商店街で襲われたときは、果物屋のパイナップルだのバナナだのを投げつけまくり、最後には梨をくれてやった(14)。

こうして数ヶ月が過ぎたある日。
潜伏先のアジトのテレビから、懐かしい曲が流れてきた。
「ララララ～サンバリトゥナイ♪」(15)
日本の歌だ、と彼に教えると、どういう意味だ?と聞かれた。私には分からない。誰にも分からない。作詞作曲者ですら分からないかもしれない。
その曲が終わると、一人の人物が姿を現した。彼は「Perefect Thinking Always(常に完璧な考え)の会」の幹部と名乗った。話は、どうやら我々のことらしい。あんなに追跡がしつこかったのは、秘密結社であるこの組織が裏で糸を引いていたからか(16)。
幹部の話が終わり、次は会長の話になった。
我々は驚愕した。
我々をヨーロッパ中で指名手配した、見つけ次第射殺して構わない。何より驚いたのが、ハゲ&メガネの会長の顔が、いきなりテレビの画面をいっぱいにするほどに迫ってきたからだ(17)。

我々の逃避行は地獄と化した。容赦なく銃を使ってくる相手に逃げるほかはない。
行き止まりかと思ったが、うまくT字路になっていた。このTが重要なのだ(18)。我々が真逆の方向に逃げ出せるのだから。

彼と別れてから数ヶ月。
地底王国の刺客と名乗る者が、私を王国へと招待した(19)。私のことには気付いてないらしい。ついていくことにした。
着いた先で王と会うことになった。しかし、その王とは、あのハゲ&メガネ野郎であった。全て罠だったのか!
私は逃げ出した。ここは迷路みたいになっており、中々脱出できない。途中で行き止まりになったときは、もはやこれまでと思ったが、よく見ると壁にパズルがついているのが分かった。百人一首を元に作られたパズルだと分かると、その要素をまんべんなく使ってパズルを解くことに成功した(20)。その壁は開き、私は危機を脱することができた。
襲ってくる相手を倒したりもした。倒されるたびに「I'll be back.」とつぶやくのはなんだろうか?何かの暗号かと思ったが・・・ただの独り言だと気付くまでに参事官は要した(21)。
次の行き止まりもパズル。4つの食べ物から正しいものを食べろという。
パズルを解き明かし、俺は梅干しを食った(22)。すこぶるまずかったが、壁が開き、先に進むことが出来た。
しかし、その先は行き止まり･･･と思っていたが、下の方に隙間があった。
ほふく前進で逃げようかと思ったが、それだと後ろからの攻撃に対処できない。なので、めいいっぱいに体を反らし進むことにした(23)。ちょうどリンボーダンスの格好だ。どれだけ頑張っても壁から6mmほど離れるのが限界だったが(25)、それだけあれば十分だった。
また似たようなパズルを解き明かし(今度はドングリを食べた(24))、ようやくここから脱出した。

･･･と思っていたが、出てからすぐ、車に押し込まれてしまった。
俺もここまでか、と思っていたが、運転手と助手席のやつが喋っている。どうやら人違いをされたらしい。
俺はモスクワで降ろされた。ちょうど都へ送り返された形だ(26)。

その後、俺はモスクワに潜伏していたのだが、とある女に名前を聞かれた。偽名である「あきのり」という名前を教えたところ、女が何かに勘づいたらしく、大騒ぎになった。どうも、「あきのり」として活動してたのが思ったよりも知られており、名前を言ったことで把握されたらしい(27)。
俺は命からがら逃げ出した(その後、その女は「超能力を極めた乙女」として、ワイドショーに登場していた(28))。
結局モスクワを出ざるを得なかった。逃げるのに手こずったからだ。いつもならこんなことはないのだが、これは前日から降っていた大雪が全部悪い、ということにした(29)。

いい加減、手持ちの金も少なくなってきた。そろそろ日本に帰りたいが、捕まるリスクもかなり大きい。そこで、俺はここで働くことにした。
まず、モスクワでいくつか事件を起こした。そして、わざと髪の毛などを残し、同時にイチゴジャムを塗りたくったピンポン玉をその場においた。そして、何度か同じことを繰り返した。ある日からはイチゴジャムを塗りたくったピンポン玉(30)だけを置くようにした。
これは、俺が事件を起こすと、イチゴジャムを塗りたくったピンポン玉を置く、という先入観を利用した隠蔽工作だ。計画は上手くいった。ロシア当局は、俺がまだモスクワにいると思い込んだ。
次に、生活費を貯める一環として、クラブで働くことにした。そこでの仕事や活動は大変だったが(31)、そこそこの量の金が貯まった。

そういえば、日本から色んな税金を払うようにとの書類が来た。まあ、色々ためていたし、俺はすぐ、故郷に税を納めることにした(32)。とにかく、日本で俺のことはバレてないらしい。

そんなある日のことだ。
アジトでテレビを見ていたら、あのPTA会長が出ていた。どうやらカツラをつけ、眼鏡もやめたらしい(今日からコンタクトだとか言ってた(33))。おかげで少し若返って見えた。
しかし、彼の言った内容は衝撃的だった。

「やつのアジトを特定した。ただいまから攻撃を行う」

その瞬間、窓や扉から、数多くの軍人どもが飛び出してきた。

はっきりいってパニック状態になった。目の前の景色がグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルと回ったように感じた(34)。
そのときに来てくれたのだ。前にT字路で別れたあいつが。

そこから、俺たちは地獄を経験した。
よく分からない廃れた場所に住んでいた。強盗や殺人など日常茶飯事のような場所だった。
生きるためには人肉を食ったりもした(35)。幸い、海に面しており、たまに海草を食うこともあった。そこで採れるワカメはすこぶる旨かったので、いつの間にか「今日はワカメ食う？」が口癖になった(36)。まあ、ワカメは量が多くなかったので、あまり食べることはなかった。

そんなところにまで、やつらは乗り込んできた。
俺たちの住みかはもちろん、そこにあった何もかもが炎上してしまった(37)。俺たちは、排水溝の栓をに溜まっていた水を抜き
さいわい、相棒の彼が匿ってくれるところを知っているらしく、俺たちはそこへ急ぐことにした。
どうも合言葉がいるらしい。やつは扉を三回ノックしてから「コポゥ」(38)そして「イーアルサンスー」と言った。すると、中の人が突然ナイフを持ってこちらを襲ってきた。
何とかなだめることに成功した。彼曰く、「ウィーアーハムサン」と聞き間違えたらしい。勘違いにもほどがある、っていうか、なんだよそれ、ハムサンて(39)。

匿ってもらってから数ヵ月が過ぎた。いつまでロシアにいるのだろうか、もう向こうじゃ正月だろうか、いい加減日本に帰って、餅を食べたい(40)。そんな独り言を言っていたら、初めに聞き違いをしたあの野郎が、餅を作ってくれるという。俺は非常に喜んだ。
･･･が、そこに運ばれてきたのはクサリカケノご飯を適当に丸めたものだった。
･･･笑ってやがる。確信犯か。
「この季節はサンマだよな!!」とか言いながら、マツタケみたいな髪をクシでおろしてやがる。
・・・ムカツク。
なんてゲスな野郎だ(41)。
今度から、あいつを陰で「大便もりもりちゃん」と呼ぼう(42)。
そして俺は、笑いながら建物を出たあいつを今から殴りに行くことにした(43)。

それからしばらくして･･･
日本を出てから何年経っただろうか。
ついに帰ることになったのだ。
俺は大変喜んだ。船に乗って帰るので、海を見たときは大変興奮したものだ(44)。

田中にも一緒に帰ろうと言ったのだが、彼は「この船はカンナマグマ号。俺は間違ってカンナマルタ号の船のチケットを買っちまったのよ(45)」と言った。
しかし、彼はヨーロッパを出れれば十分なので、アメリカに行ってそこで暮らすらしい。
今度機会があったら、アメリカに行こうか。飛行機はこりごりだが。

俺は船に乗り、久々にゆっくりした。
食事中に、どこかの不良が因縁をつけてきたので、スプーンを投げたところ、相手もスプーンを投げ返してきた。そこからあちこちでスプーンの投げ合い合戦が始まった(46)。あちこち大騒ぎで、怪我人も出たらしい。だが、せっかく故郷に帰れるのだ。誰がどうなろうと構うものか(47)(と思っていたら、その怪我人は「デビルアタック」なる中二病全開の状態でスプーンを投げたところ、肩を脱臼して死にかけたらしい(48)。自業自得といったところか)。

もうじき横浜港に着くらしい。俺はそこにタクシーが来るように予約しようとした。だが、タクシーは来れないらしい(49)。そこら辺で拾うとするか。

そういえば、今世界はどんな感じなのだろうか？それがむしょうに知りたくなった。
そこで、そこら辺の人に話しかけることにした。まったく会話が出来なかったが、かなりの日本マニアらしく、「シュワット！」と言いながら(50)かの有名なヒーローのポーズをしたところ、すぐ打ち解けることが出来た。
が、彼のリクエストでヒーローのコスプレをするはめに。笑ってはいたが、無駄に着飾ったこの格好は、さすがの私も抵抗がある(52)。
すると、日本人がこちらに走ってきた。スペインのローカルヒーローの「カステラバースデーマン」のコスプレをしている･･･(53)。彼の通訳らしい。
彼はこう話しかけてきた。
「あの･･･もしかしてｼﾁﾃﾝさんですか？」
！！　な、なぜそれを！？
「いや、新聞に載ってたのを見たので･･･今朝のです」
くそ、日本にもバレたか。よりによって今･･･
「史上最大の詐欺被害者って」
･･･え？

話を聞くと、やつの名は田中というらしい。
世界に名を馳せる詐欺集団のリーダーだという。
いつの間にかカモの隣に紛れ込み、カモの金をむしりとる手法だという。
日焼けが趣味で、いつも顔を真っ赤にしてることから、「隣の柿はよく客食う田中」(54)という俗称もある。
やつらのやり方は、劇場型犯罪と呼ばれる。一般的と少し違うのは、被害者がその舞台の主役になり踊らされることだ。
やつらは逮捕された。その新聞をよく見ると、載っている顔写真は確かに田中のものだ、しかし、他に複数載っている写真も見覚えが･･･
ここで俺は、全てが分かった。
つまりは、田中もPTA会も、ロシア当局と名乗ってたやつも、モスクワの乙女も、大便もりもりちゃんも、全てがグルだということだったのだ。
俺は格好のカモだったのだ。

俺は、一枚のチケットを取り出した。あいつから受け取ったアメリカ行きの船へのスルーパスポート･･･俺はそれを海へ放り投げた。永遠に別れを告げた友からのプレゼントであるスルーパスを文字通りスルーしたのだ(55)。
自分は大会社の課長だと言って、結婚詐欺をした例もある。まあ、これであいつは永遠の休日課長となるだろう(56)。
自分は田中神拳の伝承者と偽ったこともあるらしい(57)。これに至っては、全く意味が分からない。騙されるやつがいたのが不思議だ。
時にはおねぇになることもあったという(59)。時々口調が女っぽいと思ったのは、それの名残だったか･･･

俺は、全てを理解した。そして、全てを受け入れた。

にしても、あのカステラバースデーマンのコスプレをした通訳、大活躍をしたもんだ(53)。あいつがいなければ、俺は今でも騙され続けたかもしれない･･･。

帰国後、俺は近所のスーパーにいた。
大便もりもりちゃんの声が響く。
『やっぱ秋はサンマだよなー!!』
「・・・秋にはサンマか」
そうつぶやくも、俺は棚の上のほうにあるマツタケを降ろし、カゴに入れた。
魚はロシアでイヤというほど食べた。日本の風味であるキノコが食べたい。

そんな俺の、そんなロシアでの思い出。

(END)
※ロシアはそんなところじゃありませんﾀﾌﾞﾝ。 [編集済]

大根がなければ、マツタケを卸せばいいじゃない

「いや～この季節と言えばさんまだよね！」
俺はさっき仕入れたばかりのサンマを高々と掲げ
カメラに向かって笑顔を向け、ずいっとカメラに寄った。


「マッテ、近イ近イ！ｗ」
いきなり俺の顔面が画面を占領したので、カメラマンがビックリした。⑥
まぁ、カメラマンと言っても、もう30年来の幼馴染なんだけどな。

俺は小さな飲食店をやっている。そこそこ儲けが出る程度には繁盛してる。
普通のメニューもあるが、思い付きで作る創作料理がどうやら人気らしい。
閉店後の店や店休日に、こいつら幼馴染の悪友たちと一緒に
料理動画を投稿してるんだが、割と評判がいいようだ。

俺達の町は小さな田舎町だ。
電車は一日に数往復だけ。
「○○銀座商店街」と呼ばれるこの町のメインストリートは
店が5軒並ぶだけの20メートルで終わり。そんな、町というより村だな。
どんなに交通の便が悪くても、勿論タクシーなんていない、来ない、来るわけがない。⑭

小学校も中学校も、変わらない面子。その分チームワークはいい。
もとより遊ぶところさえ碌にないんだから、
クラブ活動以外にみんなやることもなくて、
それはそれで夢中になれれば、忙しくしていられた。⑩
そんなド田舎の学校に、金髪碧眼の転校生が来た。

長寿の国・日本の長生きの秘訣が
日本の空気にあるという仮説に行きついた彼の父が
ノーベル賞を狙っての研究室をこの町に作るのだそうだ。③
初めて見る外国人。ひょろっひょろで背だけやたらと高い。
分厚い眼鏡の奥の青い瞳は不安そうに見えたが、
特にいじめとかそんなんもなく
俺達は普通に友達になった。
まぁ、今そこで、カメラ構えてるんだけどな。

学者に育てられたそいつは、本の虫だったらしいが
俺達と駆け回る野生児生活を強いられた結果、
不思議なことに視力が回復し、中学の卒業式の日に
「中学ト一緒ニ、今日デ眼鏡ヲ卒業シマス。」と答辞を読んだ。⑪
ま、緑には不自由してないよな、この町は。

20歳になった俺は、この町で飲食店を開いた。
いや、都会だと家賃とか高いし、客は怖いし。
ん？何だよ、チキンって言うな！ｗ

じーさまもばーさまも、酒しか楽しみがないようなこの町なのに
飲み屋の一軒もないときたもんだ。
酒屋の立ち飲みじゃ年寄りは長居もできない。
別に町に貢献ってわけじゃないが、世知辛い都会は俺の性に合わなかったのさ。
この町を密かに愛する真実の想いは俺の胸の内にあればいいと、
店の名前を「トゥルース」と名付けた。
しかし、ロシア語では「腰抜け！」という意味だとそいつが言うんだ。
でももう看板も印刷も決めた後で、今更変えられない。
俺は今でも「ヨッ、トゥルース大将！」とそいつに呼ばれて
中二病をこじらせたネーミングに今でも恥ずかしくて死にそうになる。⑬

ようやく開店した店。
近所のじーさまばーさまには宣伝を兼ねて招待状を出したが、
まぁ、回覧板にチラシを挟んで回しただけだけどな、
町中の人間が来るとは思っていなくて、予想以上の大混雑になった。
見かねた悪友どもが手伝いをかって出てくれたんだが
酒は間違う、オーダーはミスるで、余計に忙しくなってしまった。全くｗ②

少しは町に活気が出ればいいと思ってはいたが、
やはり2か月もすると、別段変わらない日常になってしまう。
そして、そいつのアイデアで、俺達は動画を撮るようになった。
最初は、外国人のこいつが店で梅干を食べる動画とか、⑦
どんぐりの料理法を公開しながら、色々な食べ方でどんぐりを食べさせたり⑧
こいつをネタにして動画にしたが、結構笑えた。身内贔屓だって？ほっとけ。
で、俺のカメラワークが悪いとかで、すっげー批評がきちまった。
レンズが曇ってるとか、湯気だっつーの。料理なんだから。
だからレンズに曇り止めを吹きつけたりして
ティッシュで綺麗に…したら、繊維が隙間に！
「結局最初カラ綿棒ニシタラ良カッタノニ…」とか、今言うな！①
てか、お前、一回だってそんなこと言ってねーし！

まぁ、結局、カメラはこいつに譲って、俺は料理に集中することになった。
「今日は珍しいエビを使って！」と飼っているアメリカザリガニを見せびらかして④
突っ込ませた回あたりから、風向きが変わってきた。
他県ナンバーの車が時々来るようになって、
「ザリガニ炒め、ありますか？」とか聞かれるようになった。あるわけないだろ。
だが、それがあんまり続くもんで、食用ザリガニを仕入れて
ある時、某俳優張りに「あるよ」と言ってみた。
それからだ。町が変わった。

交通量が増えたせいで、道路が整備された。電車も増えた！
店が並ぶメインストリートが50メートルになった！
たったとか言うな。倍以上なんだぞ！
いや、俺、関係ないけどね。
なんでも、ベッドタウン構想とかってのに乗っかって、行政が動いただけなんだけど。
今までは、雪が深いこの町は、なかなか人気がなかったらしいんだが
地球温暖化ってのか？　実際ここ10年くらい大雪にはなってない。
この町が今まで発展しきれなかったのは、全て雪のせいだったらしい。⑨
豊かな人の都合が、貧しい人の都合を食い尽くしながら
経済や地域は発展するものなのかもしれないが、
それって経済的カニバリじゃないのか？とか小難しいことを考えてみるあたり⑫
まだ中二病が抜けきってないんだろう。


俺達は毎週動画を上げ続けている。
「千両茄子ノ焼キなすデ茗荷生姜醤油和エ、アリマスカ？」
「お前どこ人だよ！早口言葉かよ！」
「Oh！早口言葉！知ッテマス。『隣の柿はよく客食うタナカです』」⑮
「ちげーよ！田中は俺だよ。！まぁ…焼きナスの茗荷生姜醤油和えはあるよ。」
料理動画っていうより、売れない芸人のコントだな、これじゃ。


「いや～この季節といえばさんまだよね！」
そう言ってマツタケをおろし始めた俺。

あいつ、マツタケ知ってるかな。
何て突っ込んでくるかな。
俺の世界一の親友、ケーニヒスブルクは。⑤


End
[編集済]

近い将来の日の本

温暖化したから雪が降らないせい(要素9)で海水温が下がらずに秋刀魚が獲れなくなった日の本。
マツタケはノーベル賞狙い(要素3)で遺伝子操作した為に簡単に大量生産出来る様になりました。
その為秋刀魚をロシアから輸入する資金を捻出するためにマツタケを市場に卸します。
大量生産可能なので薄利多売になってしまうので、ドングリ(要素8)や、梅干し(要素7)しか食べられないほど貧乏な人しか雇う事が出来ません。

ろくなものを食べていない人は体力がないので、マツタケの胞子を綿棒で苗床にポンポンするだけですぐ倒れてしまいます。
その為救護しなければならないので雇う前よりも多忙になってしまいました。(要素2)
それではいけないと思い、ポンポンを別の方法で試すのですが、悉く失敗。
結局最初から、綿棒でやっておけばと後悔しました。(要素1)

何とか資金を貯める事に成功し、ロシアの業者をキャバクラ的なおネーちゃんがいる方のクラブ活動(要素10)で接待します。
帰りはタクシーが来ない(要素14)ので、社員が自家用車に乗せて帰ります。
ロシアの業者は売り手市場のために連日接待です。
ロシアの業者は日本人はみんなメガネをかけているから区別が付かないと失礼ですが、逆らえないためにメガネを卒業(要素11)してコンタクトに変えました。
ロシアの業者が飼っているアメリカザリガニを見せびらかせて(要素4)来た時も、何とか褒めちぎります。
すべては秋刀魚を輸入するためです。

そんなこんなでやっとの思いで、冷凍ではありますが秋刀魚を輸入する事が出来ました。
ロシアから冷凍秋刀魚が送られて来ましたが、何か変です。コンテナには「ケーニヒスブルク(要素5)産」と書いてあります。
「ケーニヒスブルクってどこ？」と検査官
「ロシアに決まって・・・」と営業
「それはケーニヒスベルクでしょ？第一今はカリーニングラードって名前だし」と検査官
「いや、それはだね。・・・そう、タイムスリップしてきたんだよ!!ウンきっとそうに違いない」と営業
「・・・・・・ゴブッ!!」検査用の鉄棒で殴られました(要素13)。
「つまらない事を言ってごめんなさい。」営業は死にかけました。

「もしもし、ケーニヒスブルク産ってどういう事なんだ!!」急いでロシアの業者にTV電話をかけました。
「あ？こっちは契約書に書いてある通りのものを送っただけだ」いきなり画面いっぱいにドアップのロシア業者の顔が写りビックリしている

(要素6)間によくわからない理論をまくし立てられ、どうする事も出来ませんでした。

ムカついたので、隣の柿はよく客食うタナカ(要素15)ロボでロシアの業者が飼っているアメリカザリガニを共食い(要素12)させました。

(終わり) [編集済]

タイトル 【世界一周しました。】

そうだ、海外へ行こう。


☆Day1 日本
俺の名は絵根 幸助。いたって普通のサラリーマンである。

私は先日、体を出来る限り反らした上司に
『絵根君、君に100日間の休暇をあげよう。わかめ食べるか？』
とか言われたので、考えた末、世界旅行に行くことにした。
で、いま成田空港。さーて、まずは韓国にでも向かうかー！

☆Day2 韓国
今日は韓国での一日。
まあ、やっぱりキムチたべなきゃね。と言うわけで適当な店に入店！
「▽※♪##¥！」おーわからない！
こうなったらあれを使うしかない…
もう誰がどうなろうと構わない。
俺は グルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグル回ってあれを取り出した。

『ほんやくどんぐり～』
説明しよう。ほんやくどんぐりとは私が制作過程『T』において開発したT型ゲノムを変数Tを用いて進化させたどんぐりである。余りに現代科学では実現不可能な物が奇跡的に出来た結果なので、これを使うと世界に異変が起こるかも知れないが…まあいい。ちなみに私はこれでノーベル賞を狙っている。
私はほんやくどんぐりを食べた。
『いらっしゃいませー。』ふふ、言葉が手に取るようにわかるぞ！
私のメガネがキラリと光った。これはいわゆる「どや顔」ってやつだ。
ま、そんなこんなでキムチを食せた。満足満足。

☆Day3 中国
ほんやくどんぐり食べたにも関わらず、朝から気取った顔で「イーアルサンスー」を「ウィーアーハムサン」と言ってしまったので今日は機嫌が悪い。
今は万里の長城を観光中。雄大な城をみて、私はつい「beautiful」とかっこよく呟いてしまった。
余りのかっこよさに人が集まってきたので、俺は丁度いいと思って飼っているアメリカザリガニを見せびらかした。
すると私はたちまち人気者になり、ホテルに帰ると床に差し入れのもやしが敷き詰められていた。
いやー、ビックリ。

☆Day4 インド
ナマステー。今日はインド。これすなわちカレー。…の予定だったのだが、インドの電車が混みすぎていて、しかもタクシーも来なかったので、車から車に飛び移って移動してたら森に迷い混み、よくわからない部族の人々とピンポン玉にイチゴジャムを塗りつけてなめていた。
匙でジャム取ればいいのに、と匙を渡すと、なんと凶器と勘違いされたらしく、匙を本気で投げ合い、
私は「コポゥ」と声を挙げて意識を失った……

☆Day 5 地底王国
目を覚ますと… そこは牢獄だった。
ここはどこだ…？いや、まず脱出しなければ。
私は秘伝の技「サンバリトゥナイ」で壁をぶち壊そうとした。が、どんなに頑張っても半径六ミリの穴を開けるのが限界だった。
ん？私は床に落ちてる綿棒を鍵穴に入れると簡単に脱出した。なんだよ！最初から綿棒使えばよかったのか！MP無駄にしたなぁ

そんなこんなで脱出。そういえば人気がない。様子を見ようと山のような場所の頂上でこの世界を見渡すと、私は驚きを隠せなかった。
そこは空のない、恐らくだが地底王国だった。しかもタンスなどあらゆるものが宙を舞っているではないか。

私は多くの不安を感じた。こんな非現実的なことは起こらないはずだ！
……！
そうか、ほんやくどんぐりの影響か…！

だとするとまずいことになる…
私は一目散に地上へ逃げ出した。


☆Day6 ロシア
地上へ出るともう朝だった。どうやらここはモスクワらしい。
ん？しかし先程から周りの視線が冷たい。そりゃロシアだもん。
って…
寒っ！俺全裸じゃん！

そんなわけで逮捕されました。
あのとき「日本食だ」とか言われて差し出されたあの梅干しの酸っぱさを俺は忘れません。ってゆうか今からそいつを殴りにいきたいです。

☆Day7 ドイツ
一晩かけて、「全ては雪のせいです」と説明しまくり、俺は解放された…と思ったら。
目の前にいたのは肌が緑色の人たち。
「あきのり。」「のりあき？」「あきのりあきのり。」
こいつら…あきのりですべてを把握してるのか？
…ヤバイ
そう思ったときには遅かった。そう。俺はこの地底王国からの刺客にケーニヒズブルグに連行されたのだった。

ケーニヒズブルグにて。
俺は何が食べたい？と聞かれ、「もちが食べたい」と答えると、異常な量のもちが運ばれてきた。
俺は昨晩梅干ししか食べてないので我を忘れてもりもりたべた。そりゃもうもりもり君と言うあだ名をつけられる位に。
で、太った。
で、カニバリズムを極めた乙女が登場した。
(☆д☆)『カニバリます！』

☆Day8 イタリア
俺はひたすら逃げた。
必死で逃げすぎて途中眼鏡をなくした。今日であの眼鏡も卒業だろう。
ここはイタリアか。イタリアといえばローマ、ローマといえばテルマエ！
私はここまでの疲れを癒すため、湯に浸かり、目を閉じてゲスなことを考えた。
その瞬間
ゴポゴポ…
あああ！？吸い込まれてる！？
意識が遠のく。下駄箱が丸みを帯びているように見える…

目を開けると声が聞こえた。
(☆д☆)『カニバリます！』


☆Day 9 フランス
ボンジュール。とか言ってる場合じゃないんです。あいつらが来てるんです。
そういえば街じゅうに丸太のコンサートのポスターが張ってある。丸太のコンサート？なら、丸太でやつらを撃退出来るかもしれない。
私はコンサート会場に忍び込んだ。
しかしそこに丸太はなかった。そう、マグマのコンサートだったのだ！
しかし、都合よく奴等がロックにノリノリになったのでやっと振り払えた。
ふー。


☆Day10 イギリス
イギリス、とゆうことで今日は優雅に暮らしてみる。
そんな矢先にホテルで事件が起きた。
どうやら、百人一首がダイイングメッセージとして残されていたようだ。
ここは私が解決しなければ。『英国紳士としてはね。』

被害者はアデル・ブライアン。何かに引きずられたような傷跡で死にかけている。最近グラブ活動が忙し過ぎて疲れがたまっていたらしい。将来の夢はカステラバースデーマンだったと言う。オランダ行けよw

さあ、聞き込み聞き込み！
私は感謝の気持ちとして最後には梨をあげるという気前のよさでたくさんの情報を仕入れた。それによる推理では…
『日本の漫画が大好きな中二病のブライアンは、「ちは●ふる」を読みすぎてシュワット！と叫びながらスライディング百人一首していたら、滑りすぎて大怪我したのだ！』

私は一息で言い切ると、満面のどや顔を見せた。
『当然さ。英国紳士としてはね。』

☆Day11 アメリカ
ついに、この旅行も残りわずか。今日はNWに住んでいる旧友の田中に会いに行く予定だ。
田中は実はかの有名な休日課長らしい。
それを確かめることも兼ね、俺は田中に指定されたバーに入った。

カランコローン
『あら幸助ちゃーん♪お・ひ・さ☆』

どう勘違いしたのか、田中は休日課長などではなくおネェになっていた。

『んもぉー私さいきん忙しくてー』
『ね？ね？きいてる？猫の手も借りたいぐらいだからそこのニャンコちゃんの手ぇ借りたらお客さんたくさん来ちゃってチョー忙しいのよぉ！(笑)ねえ、どう思う？？私はぁー、賛成の反対♪』

一人で喋り続ける田中のスルーパスを文字どおりスルーし、俺は逃げるように店を出ようとすると…

『アタァ!!』
『ヒデブゥ!!』

い、意識が朦朧とする…
そうだった………こいつは田中神拳の伝承者だった……不覚…

目を開けると俺は女装させられていた。

俺をオネェ仲間にする気か。いや、負けんぞ。私にはまだ無駄に着飾った姿が嫌だという感情がある………まだ……

その日、私はオネェな姿をSNSに乗っけられ、炎上し、吹っ切れた。

☆LastDay 日本
アメリカで何年オネェとして過ごしただろう。ふるさと納税までしてアメリカに居続け、俺からオネェの気が抜け、今日こうして日本に帰還する頃には日本の首都は東京から青森に遷都されていた。

しかし今問題が起きている。
飛行機の隣の客の隣の柿がよく客食うタナカなのだ！乗客が次々にタナカにカニバられている。ん？あそこで笑っているのは…小学校のときのPTA会長！？あいつが裏で糸を引いてたのか…
その時、タナカから離れた席で子供がタナカに気づかず『海だー！』とはしゃいでいるのが目に入った。

それを見た俺は、少しの勇気がわいた。
見てろよ少年…あのときは6ミリしか出なかったが…お前の行動は見知らぬ誰かを救ったのだ…

くらえタナカ…『サンバリトゥナイ！！』

タナカは消し飛んだ。

こうして私のいつもの日常は戻ってきた。
「いやーこの季節といえばさんまだよね！」
…サンバリトゥナイの勢いで山奥に吹き飛ばされた俺は一人呟き、見えない海に思いを馳せながらそこら辺にある松茸をおろしはじめた。

ケータイを開くと画面を顔面が占拠し、こう言うことも知らずに。

(☆Д☆)『カニバります！』


完（全要素） [編集済]