ウミガメのスープ

酷く憎いけど愛してる

作者: 黒井由紀

彼が必死の形相で写真を踏みつけたのは、その写真が、今は亡き恋人が写った唯一の写真だったからだという。
一体どういうことだろう?

出題者が、解き手の進み具合に応じて上から順に出すためのヒントです。

ヒントはまだありません。

過去の実際のやりとりです。質問されたら参考に答えてください。

はい

彼が亡き恋人の写真を、踏みつけようと思って踏みつけましたか?

YES. 彼は亡き恋人の写真だと分かっていますし、意図的に踏んでいます。

いいえ

彼には今付き合っている彼女がいますか?

NO. 彼はまだ、亡き恋人のことだけを愛しています。

いいえ

今生きている妻に昔の恋人を愛してない証明をしろと言われましたか?

NO. 踏み絵ではありません。

はい

その写真は一般的な写真用の紙に印刷されていましたか?

YES. 写真用の紙に印刷されたものです。

はい

核心踏まなければその写真が無くなってしまいますか?

YES! では何故、踏まないと写真が無くなってしまうのでしょう?

いいえ

彼は両手に何か持っていますか?

NO. 彼は手に何も持っていません。

いいえ

殿様は一休さんに命じられて写真から恋人を追い出しますか?

NO. 知恵比べしません。

はい

核心火をけしますか

YES! 正解です!

いいえ

7より その写真は殿様の愛する黒井さんの写真でこのままでは一休さんの命令で黒井さんが出て行ってしまうので、出ていかないように踏みつけて逃がさないようにしますか?

NOw 両手が空いているので、普通に手で止めてください。

答え

愛し合っていた恋人を亡くした彼は、すっかり生きる気力を無くし、酒と煙草に溺れ、自堕落な生活を送るようになった。
そんなある日、発泡酒を飲みながら眠ってしまった彼は、焦げ臭いにおいに目を覚ます。寝ぼけ眼で明るい方に目をやると、灰皿から火柱が上がっていた。
どうやら大量の煙草のどれかを消し損なったらしかったが、そんなことはどうでもいい。彼が驚いて飛び起きたことで、炎がぐらりと揺れ、側にあったもの――酒瓶とつまみと財布、それに、亡き恋人が写った一枚こっきりの写真――を飲み込んだ。
彼は、燃え上がる財布も、大きな火柱も気にとめず、迷わず写真を救い出す。
今の自分や生活が燃えるだけならまだしも、これまで燃やされてはたまらない。
彼は、恋人の写真に付いた火を必死の形相で踏み消した。
やがて写真に付いた火が消え、恋人の笑顔が無事であることを確認すると、彼は消化用の水を汲みにキッチンへと向かった。
その顔には、恋人を無くす前の彼が持っていた、生きることへの強い意志が宿っていた。
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